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Oracle Databaseプラットフォーム共通日本語README
11g リリース2(11.2)
B56292-13
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Oracle XML Developers Kit README

原典情報: $ORACLE_HOME/xdk/readme.html


目次

概要

XDK Javaコンポーネント

XDK C/C++コンポーネント

互換性

既知の不具合


概要

Oracle XML Developer's Kit(Oracle XDK)は、コンポーネント、ツールおよびユーティリティのセットであり、XML対応のアプリケーションの構築およびデプロイを容易にします。様々なデプロイメント・オプションを提供するために、Oracle XDKコンポーネントは、Java、CおよびC++に使用できます。多くのシェアウェアやトライアル版XMLコンポーネントとは異なり、本番用Oracle XDKは完全にサポートされており、商用再配布ライセンスを受けています。Oracle XDKは、次のコンポーネントで構成されています。

ご質問、ご意見または不具合の報告は、Oracle Technology NetworkのXMLフォーラム(http://otn.oracle.com/tech/xml/xdkhome.html)までお寄せください。


XDK Javaコンポーネント

Oracle XDK Javaコンポーネントは、W3C勧告およびJava JSR標準に基づいています。現在サポートされている標準は次のとおりです。

DOM仕様

DOM APIは、DOMレベル3 ValidationおよびDOMレベル3 Load and Saveの勧告候補をサポートしています。

Load and Save

LSParserでは、次の構成パラメータがサポートされていません。

LSParserでは、次の構成パラメータのオプション設定がサポートされていません。

LSSerializerでは、次の構成パラメータがサポートされていません。

LSSerializerでは、次の構成パラメータのオプション設定がサポートされていません。

Validation

Validationで参照されるDOM 3 Core機能の一部が実装されていますが、Core自体はサポートされていません。

XSL Transformation

XSLTプロセッサによって、XSLT 2.0、XPath 2.0およびXPath/XQuery共有データ・モデルの現在の草案に対するサポートが追加されます。

これらの仕様の次の機能は、現行リリースではサポートされていません。

このリリースの新機能:

JAXB Class Generator

XML Data Bindingは、2003年1月8日のJSR-31「Java Architecture for XML Binding(JAXB)Finalバージョン1.0」に基づいています。このコンポーネントを使用すると、XMLスキーマに基づいてJavaクラスを作成できます。

JAXB 1.0仕様では、W3CのXMLスキーマの完全サポートは必要ありません。詳細は、付録E.2を参照してください。現行リリースでは、次の機能はサポートされていません。


スキーマから導出されたJavaファイルのエンコーディング

Java言語仕様に従って、JavaプログラムはUnicodeキャラクタ・セットを使用して記述されます。特に、Javaプログラムのコメント、識別子、および文字やリテラル文字列の内容は、Unicode文字を使用して形成できます。Javaプログラムのすべての入力文字がASCII文字で表現できないかぎり(つまり、ASCII以外の文字はUnicodeエスケープに変換される)、JAXB生成のJavaファイルは特定のエンコーディングで保存する必要があります。このリリースでは、JAXB生成の全JavaファイルのエンコーディングとしてUTF-8が選択されています。このエンコーディングがプラットフォームのデフォルト・コンバータと異なる場合は、encodingオプションを指定して、javacまたはJavaプログラミング言語のコンパイラに対して、ソース・ファイルで使用するエンコーディングを指示する必要があります。

XML JavaBeans

oracle.xml.transviewer.DBAccess Beanは使用されなくなりました。かわりにoracle.xml.dbaccess.DBAccessを使用してください。
 

XML Pipeline Processor

Oracle XML Pipeline Processorは、2002年2月28日のW3CノートのXML Pipeline Definition Languageバージョン1.0で作成されています。このプロセッサは入力XMLパイプライン文書を取ることができ、派生した依存関係に応じてパイプライン・プロセスを実行できます。パイプライン文書はXML文書であり、宣言方式で実行されるプロセスを指定します。Pipeline Processorに加えて、Oracleではパイプライン文書でパイプ化できる複数のパイプライン・プロセスを定義しています。

W3Cノートとこの実装の間にはいくつか違いがあります。次に相違点を示します。

XSQL Servlet

Oracle XSQL Servletは、サーバー内のSQL、XMLおよびXSLTの機能を組み合せて、動的Webコンテンツを配信します。XSQL Servletを使用すると、次の操作を実行できます。

XSQL Servlet Processorには、次の新機能があります。

Oracle TransX Utility

TransXはデータ転送ユーティリティであり、データベースに多言語データを移入できます。このユーティリティはXMLを使用してデータを指定するため、XMLからデータベースへの簡単なデータ転送、開発者と翻訳者の両方が直観的に使用できる単純なデータ形式、およびエラーの発生が軽減される検証機能を利用できます。

Oracle XML SQL Utility

XML SQL Utility(XSU)は、オブジェクト・リレーショナル・データベースの表またはビューから取得したデータをXMLに変換し、正規マッピングに基づいて、表またはビューの適切な列または属性にデータをXMLで挿入できるユーティリティです。


バイナリXML

バイナリXMLを使用すると、XMLテキストと圧縮されたバイナリXML間のエンコードおよびデコードが可能になります。効率を上げるため、XMLアプリケーションが直接使用できるよう、バイナリXML上にDOMおよびSAX APIが提供されています。詳細は、『Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド』を参照してください。


スケーラブルなDOM

XDKにより、スケーラブルでプラッガブルなDOMのサポートが提供されます。これにより、非効率的なメモリーの使用、スケーラビリティの制限、およびDOM構成に対する制御の欠如の問題が解決されます。詳細は、『Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド』を参照してください。




XDK C/C++コンポーネント

Oracle XDK C/C++コンポーネントは、W3C勧告に基づいています。現在サポートされている標準は次のとおりです。

StAXのサポート

XMLイベントでは、PushベースのSAXイベントと比較して、XMLドキュメントの解析がPullベースのStAXに類似のインタフェースが提供されます。簡単な一連のAPIおよび基礎となるイベント・セットが公開されているため、XMLイベントでは、アプリケーションにより解析が制御されます。XmlEvNextなどのメソッドを使用すると、アプリケーションでは、コールバックのイベントの処理ではなく、次のイベントの取得が可能になります。各イベントには、アプリケーションが詳細の取得に使用できるAPIのセットが関連付けられています。たとえば、アプリケーションでXmlEvGetNameをコールして、イベントXML_EVENT_START_ELEMENTのQNameを取得できます。



ストリーム検証のサポート

ストリーム・バリデータ・インタフェースにより、DOMではなくXMLイベントにより表現されたXMLドキュメントを検証する機能が提供されます。インタフェースでは、インスタンスを表すイベント・コンテキストが取得され、XMLイベント・インタフェースを使用して検証中の各イベントの情報が取得されます。


XSLT Virtual Machine

XSLTVMパッケージでは、1999年11月16日のW3C勧告で指定されたとおりに、XSL Transformation(XSLT)を実装します。XSLT Virtual Machineは、コンパイルされたXSLTコードを実行するために設計された、CPUのソフトウェア実装です。この仮想マシンでは、XSLTスタイルシートを一連のバイトコードまたはXSLT CPUの機械命令にコンパイルするコンパイラを想定しています。バイトコード・プログラムは、プラットフォームに依存しない2バイト単位のシーケンスです。このプログラムは、異なるXSLTVM上で格納、キャッシュおよび実行することが可能です。XSLTVMでは、バイトコード・プログラムを使用してXMLインスタンス・ドキュメントを変換します。これによって、コンパイル(設計)時の計算と実行時の計算は明確に区別され、命令間でのデータ交換には決まった方法が指定されます。このパッケージには、次の2つのインタフェースが含まれています。

通常、パッケージAPIは、次の手順で使用されます。

  1. XMLメタコンテキスト・オブジェクトを作成または使用します。

  2. XSLTコンパイラ・オブジェクトを作成または使用します。

  3. XSLTスタイルシートをコンパイルし、結果として戻るバイトコードを格納またはキャッシュします。

  4. (オプション)すべてのスタイルシートについて、手順1〜2を繰り返します。

  5. コンパイラ・オブジェクトを削除(後で使用する場合は保存)します。

  6. XSLTVMオブジェクトを作成または使用します。

  7. スタイルシートのバイトコードをXSLTVMオブジェクトに設定します。

  8. XMLインスタンス・ドキュメントを変換します。

  9. (オプション)手順6または手順5〜6を必要な回数、繰り返します。

  10. XSLTVMオブジェクトを削除(後で使用する場合は保存)します。

XML Schema Validator

プロセッサは、次のサイトで公開されている仕様および「XML Schema 1.0 Specification Errata」に記載されている機能を完全にサポートしています。
  http://www.w3.org/2001/05/xmlschema-errata


互換性

この項では、このリリースにアップグレードする際の推奨事項について説明します。

XDK Javaコンポーネントのアップグレード

11gR1では、JDK 1.5以上でJava XDKがサポートされています。

11gR2では、Java XDKはNSL jar: orai18n-mapping.jarに依存します。


既知の不具合

これ以外の既知の問題については、該当する項を参照してください。