この付録の内容は、次のとおりです。
DBMS_JOBは、ジョブのスケジュールに使用するPL/SQLパッケージです。これは、より強力で柔軟性のあるOracle Schedulerに置き換えられています。DBMS_JOBからOracle Schedulerに切り替えることをお薦めしますが、下位互換性を保つために、DBMS_JOBもサポートされています。
JOB_QUEUE_PROCESSES初期化パラメータには、ジョブの実行用に作成できるプロセスの最大数を指定します。Oracle Database 11gリリース1以降では、JOB_QUEUE_PROCESSESのデフォルトが1000になっています。ジョブ・コーディネータ・プロセスは、実行されるジョブ数と使用可能なリソースに基づいて、必要な数のジョブ・キュー・プロセスのみを起動します。JOB_QUEUE_PROCESSESにより低い数字を設定すると、ジョブ・キュー・プロセスの数を制限できます。
JOB_QUEUE_PROCESSESを0に設定すると、DBMS_JOBジョブおよびDBMS_SCHEDULERジョブが使用不可になります。
DBMS_JOBとOracle Scheduler(スケジューラ)は、同じジョブ・コーディネータを使用して、ジョブ・スレーブを起動します。JOB_QUEUE_PROCESSES初期化パラメータを使用すると、DBMS_JOBとスケジューラの両方のジョブ・スレーブ数を制限できます。
JOB_QUEUE_PROCESSESが0の場合、DBMS_JOBとOracle Schedulerジョブの両方が無効になります。
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関連項目:
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この項では、DBMS_JOBパッケージで作成されたジョブを取得し、DBMS_SCHEDULERパッケージを構成して制御するOracle Schedulerを使用してそれらをリライトする方法の例をいくつか示します。
次は、DBMS_JOBを使用してジョブを作成する例です。
VARIABLE jobno NUMBER;
BEGIN
DBMS_JOB.SUBMIT(:jobno, 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''SALLY'',
''DOGAN'', ''sally.dogan@examplecorp.com'', NULL, SYSDATE, ''AD_PRES'', NULL,
NULL, NULL, NULL);', SYSDATE, 'SYSDATE+1');
COMMIT;
END;
/
DBMS_SCHEDULERを使用した等価の文は、次のようになります。
BEGIN
DBMS_SCHEDULER.CREATE_JOB(
job_name => 'job1',
job_type => 'PLSQL_BLOCK',
job_action => 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''SALLY'',
''DOGAN'', ''sally.dogan@examplecorp.com'', NULL, SYSDATE,''AD_PRES'', NULL,
NULL, NULL, NULL);',
start_date => SYSDATE,
repeat_interval => 'FREQ = DAILY; INTERVAL = 1');
END;
/
次は、DBMS_JOBを使用してジョブを変更する例です。
BEGIN DBMS_JOB.WHAT(31, 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''TOM'', ''DOGAN'', ''tom.dogan@examplecorp.com'', NULL, SYSDATE,''AD_PRES'', NULL, NULL, NULL, NULL);', COMMIT; END; /
この文では、別の値を挿入するようにJOB1の処理が変更されます。DBMS_SCHEDULERを使用した等価の文は、次のようになります。
BEGIN
DBMS_SCHEDULER.SET_ATTRIBUTE(
name => 'JOB1',
attribute => 'job_action',
value => 'INSERT INTO employees VALUES (7935, ''TOM'', ''DOGAN'',
''tom.dogan@examplecorp.com'', NULL, SYSDATE, ''AD_PRES'', NULL,
NULL, NULL, NULL);',
END;
/