メモリー管理には、データベースの変更に応じたOracle Databaseインスタンス・メモリー構造の最適なサイズのメンテナンスが含まれます。管理する必要があるメモリー構造は、システム・グローバル領域(SGA)とインスタンス・プログラム・グローバル領域(インスタンスPGA)です。
Oracle Databaseでは様々なメモリー管理方法がサポートされており、これらは初期化パラメータの設定で選択されます。自動メモリー管理と呼ばれる方法をお薦めします。
自動メモリー管理
リリース11gから、Oracle DatabaseはSGAメモリーとインスタンスPGAメモリーを完全に自動的に管理できるようになりました。インスタンスで使用される合計メモリー・サイズを指定するだけで、Oracle Databaseが必要に応じてSGAとインスタンスPGAの間でメモリーを動的に交換し、処理ニーズに対応します。この機能を自動メモリー管理と呼びます。このメモリー管理の方法では、データベースは個別SGAコンポーネントのサイズと個別PGAのサイズも動的にチューニングします。
手動メモリー管理
個々のメモリー・コンポーネントのサイズをより直接的に制御する場合は、自動メモリー管理を使用禁止にして、手動メモリー管理用にデータベースを構成できます。手動メモリー管理として使用できる方法はいくつかあります。これらの方法には、自動の部分が、ある度合で残っているものがあります。それらの方法では、DBAに要求される作業量および知識量が異なります。次の方法があります。
自動共有メモリー管理: SGA用
手動共有メモリー管理: SGA用
自動PGAメモリー管理: インスタンスPGA用
手動PGAメモリー管理: インスタンスPGA用
これらのメモリー管理方法については、この章で後述します。
注意: メモリーを管理する最も簡単な方法は、Oracle Enterprise Managerのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用することです。Enterprise Managerを使用してメモリーを管理する手順は、次のとおりです。
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関連項目: メモリーの自動管理および手動管理の様々な方法については、『Oracle Database概要』を参照してください。 |
Oracle Databaseに関連する基本的なメモリー構造は、次のような領域で構成されています。
システム・グローバル領域(SGA)
SGAは、SGAコンポーネントと呼ばれる共有メモリー構造のグループで、1つのOracle Databaseインスタンスに関するデータと制御情報が保存されています。SGAは、すべてのサーバー・プロセスとバックグラウンド・プロセスで共有されます。SGAに格納されるデータには、キャッシュ・データ・ブロックや共有SQL領域などがあります。
プログラム・グローバル領域(PGA)
PGAは、サーバー・プロセスのデータおよび制御情報が含まれるメモリー領域です。これはサーバー・プロセスの開始時にOracle Databaseによって作成される非共有メモリーです。PGAへのアクセスは、サーバー・プロセスごとに排他的です。各サーバー・プロセスごとに1つのPGAが存在します。バックグラウンド・プロセスにも独自のPGAが割り当てられます。Oracle Databaseインスタンスに連結されるすべてのバックグラウンドおよびサーバー・プロセスに割り当てられるPGAメモリーの合計はインスタンスPGAメモリー合計と呼ばれ、個々のPGAの集合はインスタンスPGA合計、または単にインスタンスPGAと呼ばれます。
図6-1に、これらのメモリー構造の関係を示します。
データベースがSolarisまたはOracle Linux上で稼働している場合、オプションで別のメモリー・コンポーネント、Database Smart Flash Cache (フラッシュ・キャッシュ)もオプションで追加できます。フラッシュ・キャッシュは、SGAに常駐するバッファ・キャッシュの拡張機能で、データベース・ブロックにレベル2のキャッシュを提供します。特に読取りが集中するオンライン・トランザクション処理(OLTP)のワークロードで、応答時間と全体的なスループットを改善できます。フラッシュ・キャッシュは、フラッシュ・メモリーを使用するソリッド状態の記憶装置である1つ以上のフラッシュ・ディスク装置に常駐します。
フラッシュ・キャッシュは、一般的に、メイン・メモリーの増設よりも経済的であり、かつ、ディスク・ドライブよりもはるかに高速です。
関連項目:
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ここでは、Oracle Databaseの自動メモリー管理機能のバックグラウンド情報を提供し、この機能を使用可能にする方法を示します。この章では、次の項目について説明します。
インスタンス・メモリーを管理する最も単純な方法は、Oracle Databaseインスタンスで自動的に管理およびチューニングされるようにすることです。これを実行するには、ほとんどのプラットフォームの場合、ターゲット・メモリー・サイズ初期化パラメータ(MEMORY_TARGET
)とオプションで最大メモリー・サイズ初期化パラメータ(MEMORY_MAX_TARGET
)のみを設定します。インスタンスによって使用される合計メモリーはMEMORY_TARGET
の値に基づき、相対的に一定なままとなり、メモリーはインスタンスによってシステム・グローバル領域(SGA)とインスタンス・プログラム・グローバル領域(インスタンスPGA)の間で自動的に配分されます。メモリー要件の変化に応じて、メモリーはインスタンスによってSGAとインスタンスPGAの間で動的に再配分されます。
自動メモリー管理が有効化されていない場合は、SGAとインスタンスPGAの両方を手動でサイズ設定する必要があります。
MEMORY_TARGET
初期化パラメータは動的であるため、データベースの再起動なしにいつでもMEMORY_TARGET
を変更できます。MEMORY_MAX_TARGET
は動的ではなく、誤ってMEMORY_TARGET
を高く設定しすぎないための上限として機能し、今後インスタンス・メモリーの合計を増加する際に、データベース・インスタンス用に十分なメモリーを確保するために使用されます。また、一部のSGAコンポーネントは簡単に縮小できないか、または最小サイズに抑える必要があるため、インスタンスではユーザーがMEMORY_TARGET
の設定を低くしすぎないようにします。
Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースを作成する際に基本インストール・オプションを選択した場合は、自動メモリー管理が使用可能になります。拡張インストールを選択した場合は、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用して自動メモリー管理を選択できます。
注意: LOCK_SGA 初期化パラメータがTRUE に設定されている場合は、自動メモリー管理を使用可能にできません。このパラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。 |
データベースの作成時に(DBCAで適切なオプションを選択して、またはCREATE DATABASE
SQL文に適切な初期化パラメータを設定して)自動メモリー管理を使用可能にしなかった場合は、後で自動メモリー管理を使用可能にできます。自動メモリー管理を有効化する場合は、データベースを停止して再起動する必要があります。
自動メモリー管理を使用可能にする手順は、次のとおりです。
SQL*Plusを起動して、SYSDBA
ユーザーとしてデータベースに接続します。
手順については、「SQL*Plusを使用したデータベースへの接続」および「データベース管理者の認証」を参照してください。
MEMORY_TARGET
の最小値を次の方法で計算します。
次のSQL*Plusコマンドを入力して、SGA_TARGET
およびPGA_AGGREGATE_TARGET
の現行サイズを確認します。
SHOW PARAMETER TARGET
SQL*Plusによって、すべての初期化パラメータの値が、パラメータ名にTARGET
が付加されて表示されます。
NAME TYPE VALUE ------------------------------------ ----------- ---------------- archive_lag_target integer 0 db_flashback_retention_target integer 1440 fast_start_io_target integer 0 fast_start_mttr_target integer 0 memory_max_target big integer 0 memory_target big integer 0 parallel_servers_target integer 16 pga_aggregate_target big integer 90M sga_target big integer 272M
次の問合せを実行して、データベースの起動以降に割り当てられた最大インスタンスPGAを確認します。
select value from v$pgastat where name='maximum PGA allocated';
手順2bおよびPGA_AGGREGATE_TARGET
の問合せの結果を比較して最大値を算定します。この値にSGA_TARGET
を加算します。
memory_target = sga_target + max(pga_aggregate_target, maximum PGA allocated)
たとえば、前述のようにSGA_TARGET
が272M、PGA_AGGREGATE_TARGET
が90Mで、割当て済の最大PGAが120Mと確認された場合、MEMORY_TARGET
は392M(272M + 120M)以上にする必要があります。
使用するMEMORY_TARGET
の値を選択します。
この値は、手順2で計算した最小値にするか、または使用可能な物理メモリーが十分ある場合はこれより大きい値を使用できます。
MEMORY_MAX_TARGET
初期化パラメータについては、予測可能な範囲で、データベースに割り当てる予定の最大メモリー量に決定します。つまり、SGAとインスタンスPGAサイズの合計に対する最大値を決定します。この値は、前述の手順で選択したMEMORY_TARGET
の値以上に設定できます。
次のいずれかを実行します。
Oracle Databaseインスタンスをサーバー・パラメータ・ファイルを使用して起動(Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースを作成した場合のデフォルト)した場合は、次のコマンドを入力します。
ALTER SYSTEM SET MEMORY_MAX_TARGET = nM SCOPE = SPFILE;
nは手順4で計算した値です。
SCOPE
=
SPFILE
句を指定すると、サーバー・パラメータ・ファイル内の値のみが設定され、実行中のインスタンスに対する値は設定されません。MEMORY_MAX_TARGET
は動的な初期化パラメータではないため、このSCOPE
句を組み込む必要があります。
インスタンスをテキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを使用して起動した場合は、ファイルを手動で編集して次の文を組み込みます。
memory_max_target = nM memory_target = mM
注意: テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルでは、MEMORY_MAX_TARGET の行を省略してMEMORY_TARGET の値を指定した場合、データベースによって、MEMORY_MAX_TARGET はMEMORY_TARGET の値に自動的に設定されます。MEMORY_TARGET の行を省略してMEMORY_MAX_TARGET の値を含める場合、MEMORY_TARGET パラメータのデフォルトは0になります。起動後、MEMORY_MAX_TARGET の値を超えないかぎり、MEMORY_TARGET を0以外の値に動的に変更できます。 |
データベースを停止して再起動します。
手順については、第3章「起動と停止」を参照してください。
Oracle Databaseインスタンスをサーバー・パラメータ・ファイルを使用して起動した場合は、次のコマンドを入力します。
ALTER SYSTEM SET MEMORY_TARGET = nM;
ALTER SYSTEM SET SGA_TARGET = 0;
ALTER SYSTEM SET PGA_AGGREGATE_TARGET = 0;
nは手順3で決定した値です。
注意: この手順では、SGAとインスタンスPGAのサイズが必要に応じて制限なくチューニングされるように、SGA_TARGET とPGA_AGGREGATE_TARGET を0(ゼロ)に設定するように指示しています。これらのパラメータ値を0(ゼロ)に設定する文を削除し、いずれかまたは両方の値を正数にしておくことができます。この場合、値はSGAまたはインスタンスPGAのサイズの最小値として機能します。 |
動的なパフォーマンス・ビューV$MEMORY_DYNAMIC_COMPONENTS
に、SGAとインスタンスPGAの合計サイズなど、動的にチューニングされたすべてのメモリー・コンポーネントの現行サイズが示されます。
ビューV$MEMORY_TARGET_ADVICE
では、MEMORY_TARGET
初期化パラメータに対するチューニング・アドバイスが提供されます。
SQL> select * from v$memory_target_advice order by memory_size; MEMORY_SIZE MEMORY_SIZE_FACTOR ESTD_DB_TIME ESTD_DB_TIME_FACTOR VERSION ----------- ------------------ ------------ ------------------- ---------- 180 .5 458 1.344 0 270 .75 367 1.0761 0 360 1 341 1 0 450 1.25 335 .9817 0 540 1.5 335 .9817 0 630 1.75 335 .9817 0 720 2 335 .9817 0
MEMORY_SIZE_FACTOR
が1の行には、MEMORY_TARGET
初期化パラメータで設定されたメモリーの現行サイズ、および現行のワークロードを完了するために必要なDB時間の量が示されています。上下の行の結果には、いくつかのMEMORY_TARGET
の代替サイズが示されています。各代替サイズについて、サイズ・ファクタ(現行サイズの乗数)、MEMORY_TARGET
パラメータが代替サイズに変更された場合に現行のワークロードを完了するために必要な見積DB時間が示されます。合計メモリー・サイズがMEMORY_TARGET
の現行サイズより小さい場合は、見積DB時間が増加していることに注意してください。また、この例では、合計メモリー・サイズを450MBより大きくしても効果がないことに注意してください。ただし、ワークロード全体がまだ実行されていない場合、この状況は変わる可能性があります。
Enterprise Managerには、MEMORY_TARGET
の最適なサイズを選択できる使いやすいグラフィカル・メモリー・アドバイザが用意されています。詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。
関連項目:
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個々のメモリー・コンポーネントのサイズをより直接的に制御する場合は、自動メモリー管理を使用禁止にして、手動メモリー管理用にデータベースを構成できます。SGAおよびインスタンスPGAについて、それぞれ2つの異なる手動メモリー管理方法があります。
SGAの2つの手動メモリー管理方法では、DBAに要求される作業量および知識量が異なります。自動共有メモリー管理では、SGAのターゲット・サイズと最大サイズを設定します。設定後、データベースによって、SGAの合計サイズが指定したターゲットに適合するように設定され、多数のSGAコンポーネントのサイズが動的にチューニングされます。手動共有メモリー管理では、複数の個別SGAコンポーネントのサイズを設定することで、SGA全体のサイズを決定します。その後、個別SGAコンポーネントを継続的に手動でチューニングします。
インスタンスPGAに関しては、自動PGAメモリー管理があり、インスタンスPGAのターゲット・サイズを設定します。設定後、データベースによって、インスタンスPGAのサイズが指定したターゲットに適合するように設定され、個々のPGAのサイズが動的にチューニングされます。また、手動PGAメモリー管理では、各タイプのSQL演算子(ソートやハッシュ結合など)のタイプごとに作業領域の最大サイズを設定します。このメモリー管理方法は、サポートされていますがお薦めしません。
次の各項では、これらの手動メモリー管理方法すべてについて詳細に説明します。
関連項目: Oracle Databaseのメモリー管理方法の概要は、『Oracle Database概要』を参照してください。 |
この項の内容は次のとおりです。
関連項目:
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自動共有メモリー管理によってSGAメモリー管理が簡素化されます。SGA_TARGET
初期化パラメータを使用してインスタンスに使用可能なSGAメモリーの合計量を指定すると、Oracle Databaseによって、メモリーが最も効率的に使用されるように、このメモリーが様々なSGAコンポーネントに自動的に配分されます。
自動共有メモリー管理が使用可能な場合、様々なSGAコンポーネントのサイズは自由に変更され、ワークロードのニーズにあわせてチューニングされるため、追加構成の必要はありません。データベースによって、必要に応じて使用可能なメモリーが様々なコンポーネントに自動的に配分されるため、システムでは使用可能なすべてのSGAメモリーを最大限に使用できます。
サーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE
)を使用している場合、データベースでは、自動チューニングされたSGAコンポーネントのサイズがインスタンス停止後も保持されます。このため、データベース・インスタンスでは、インスタンスが起動するたびにワークロードの特性を再度認識する必要がありません。インスタンスでは、以前のインスタンスの情報に基づいて、前回インスタンスが停止した時点でのワークロードを継続して評価できます。
SGAは、特定のクラスのメモリー割当て要求を満たすために使用されるメモリーのプールであるいくつかのメモリー・コンポーネントで構成されます。メモリー・コンポーネントの例として、共有プール(SQLおよびPL/SQL実行のメモリー割当てに使用)、Javaプール(Javaオブジェクトおよびその他のJava実行メモリーに使用)、およびバッファ・キャッシュ(キャッシュ・ディスク・ブロックに使用)などがあります。すべてのSGAコンポーネントがグラニュルという単位で領域を割当ておよび割当て解除します。Oracle Databaseは、各SGAコンポーネントに対するグラニュルの内部数でSGAメモリーの使用状況を追跡します。
SGAの動的コンポーネント用のメモリーは、グラニュル単位で割り当てられます。グラニュル・サイズは、インスタンスが起動するときに要求されるSGAメモリーの量によって決まります。グラニュル・サイズは、SGA_MAX_SIZE
初期化パラメータの値に基づいています。表6-1は、SGAメモリーの様々な量でのグラニュル・サイズを示しています。
表6-1 グラニュル・サイズ
SGAメモリーの量 | グラニュル・サイズ |
---|---|
1GB以下 |
4MB |
1GBより大きく8GB以下 |
16MB |
8GBより大きく16GB以下 |
32MB |
16GBより大きく32GB以下 |
64MB |
32GBより大きく64GB以下 |
128MB |
64GBより大きく128GB以下 |
256MB |
128GBよりも大きい |
512MB |
一部にプラットフォーム依存性が存在する場合があります。詳細は、使用しているオペレーティング・システム固有のマニュアルを参照してください。
V$SGAINFO
ビューを問い合せると、インスタンスで使用中のグラニュル・サイズを確認できます。SGAのすべてのコンポーネントに、同じグラニュル・サイズが使用されます。
コンポーネントに対してグラニュル・サイズの倍数でないサイズを指定すると、そのサイズは最も近い倍数に繰り上げられます。たとえば、グラニュル・サイズが4MBの場合にDB_CACHE_SIZE
を10MBとして指定すると、実際には12MBが割り当てられます。
関連項目: SGA_MAX_SIZE初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』 を参照してください。 |
インスタンスの存続期間中のSGAの最大サイズは、SGA_MAX_SIZE
初期化パラメータによって決まります。バッファ・キャッシュ、共有プール、ラージ・プール、JavaプールおよびStreamsプールのサイズに影響を与える初期化パラメータは動的に変更できますが、これらのサイズとSGAの他のコンポーネント(固定SGA、可変SGAおよびREDOログ・バッファ)のサイズとの合計が、SGA_MAX_SIZE
で指定された値を超えるような変更はできません。
SGA_MAX_SIZE
が指定されていない場合は、初期化時に指定またはデフォルト設定されたコンポーネントすべての合計がデフォルト値として選択されます。SGA_MAX_SIZE
に指定した値が、データベースの初期化時に、すべてのコンポーネントに対してパラメータ・ファイルで明示的にまたはデフォルトで割り当てたメモリーの合計より少ない場合、SGA_MAX_SIZE
の設定は無視され、このパラメータに対する適切な値が選択されます。
自動共有メモリー管理機能を有効にするには、SGA_TARGET
パラメータを0(ゼロ)以外の値に設定します。このパラメータにより、SGAの合計サイズが設定されます。これは、個別のコンポーネントのセットの割当てメモリーを制御するパラメータにかわるもので、これらは必要に応じて自動的かつ動的にサイズ調整(チューニング)されるようになりました。
注意: 自動共有メモリー管理が機能するには、STATISTICS_LEVEL 初期化パラメータがTYPICAL (デフォルト)またはALL に設定されている必要があります。 |
表6-2に、SGA_TARGET
が設定されると自動的にサイズ変更されるSGAコンポーネントを示します。各SGAコンポーネントについては、関連する初期化パラメータを示します。
表6-2 自動サイズ設定SGAコンポーネントと対応するパラメータ
SGAコンポーネント | 初期化パラメータ |
---|---|
固定SGAおよびOracle Databaseインスタンスに必要なその他の内部割当て |
N/A |
共有プール |
|
ラージ・プール |
|
Javaプール |
|
バッファ・キャッシュ |
|
Streamsプール |
|
表6-3にリストされているパラメータは、設定された場合、SGA_TARGET
からメモリーを取得しますが、表6-2にリストされたコンポーネントに使用されるメモリーは残されます。
表6-3 SGA_TARGETの領域を使用する手動サイズ設定SGAコンポーネント
SGAコンポーネント | 初期化パラメータ |
---|---|
ログ・バッファ |
|
KEEPバッファ・キャッシュおよびRECYCLEバッファ・キャッシュ |
|
非標準ブロック・サイズ・バッファ・キャッシュ |
|
SGA_TARGET
を0(ゼロ)以外の値に設定する以外に、自動サイズ設定SGAコンポーネントの完全な自動チューニングを使用可能にするために、表6-2に示されているすべての初期化パラメータを0(ゼロ)に設定する必要があります。
または、自動サイズ設定SGAコンポーネントを0(ゼロ)以外の値に設定すると、その値がSGAチューニング中のコンポーネントの最小設定として使用されます。詳細は後に説明します。
注意: より簡単に自動共有メモリー管理を使用可能にするには、Oracle Enterprise Managerを使用します。自動共有メモリー管理を使用可能にし、合計SGAサイズを設定すると、Enterprise ManagerによってALTER SYSTEM 文が自動的に生成され、SGA_TARGET が指定したサイズに設定され、自動サイズ設定SGAコンポーネントがすべて0(ゼロ)に設定されます。
SQL*Plusを使用して |
ほとんどのシステムで最適なパフォーマンスを実現するには、SGA全体が実メモリーに収まる必要があります。実メモリーに収まらず、その一部を格納するために仮想メモリーが使用される場合は、データベース・システム全体のパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。これは、オペレーティング・システムによってSGAの一部でページング(ディスクの読取りおよび書込み)が実行されるためです。
ページング・アクティビティを監視する方法は、使用しているオペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。また、Enterprise Managerの「ホスト」ページの「パフォーマンス」プロパティ・ページからページング・アクティビティを表示することもできます。
V$SGAINFO
ビューでは、様々なSGAコンポーネントの現行のチューニング・サイズに関する情報が提供されます。
V$SGA_TARGET_ADVICE
ビューでは、SGA_TARGET
の値の決定に役立つ情報が提供されます。
SQL> select * from v$sga_target_advice order by sga_size; SGA_SIZE SGA_SIZE_FACTOR ESTD_DB_TIME ESTD_DB_TIME_FACTOR ESTD_PHYSICAL_READS ---------- --------------- ------------ ------------------- ------------------- 290 .5 448176 1.6578 1636103 435 .75 339336 1.2552 1636103 580 1 270344 1 1201780 725 1.25 239038 .8842 907584 870 1.5 211517 .7824 513881 1015 1.75 201866 .7467 513881 1160 2 200703 .7424 513881
このビューの情報は、自動メモリー管理用のV$MEMORY_TARGET_ADVICE
ビューで提供される情報と同じです。このビューについては、「自動メモリー管理の監視およびチューニング」を参照してください。
Enterprise Managerには、SGA_TARGET
の最適なサイズを選択できる使いやすいグラフィカル・メモリー・アドバイザが用意されています。詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。
関連項目: これらの動的パフォーマンス・ビューの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。 |
自動共有メモリー管理(ASMM)を使用可能にする手順は、手動共有メモリー管理からASMMに変更するか、自動メモリー管理からASMMに変更するかによって異なります。
手動共有メモリー管理からASMMに変更する手順は、次のとおりです。
次の問合せを実行してSGA_TARGET
の値を取得します。
SELECT ( (SELECT SUM(value) FROM V$SGA) - (SELECT CURRENT_SIZE FROM V$SGA_DYNAMIC_FREE_MEMORY) ) "SGA_TARGET" FROM DUAL;
テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを編集してデータベースを再起動するか、または次の文を発行してSGA_TARGET
の値を設定します。
ALTER SYSTEM SET SGA_TARGET=value [SCOPE={SPFILE|MEMORY|BOTH}]
valueは手順1で計算した値、またはすべてのSGAコンポーネント・サイズの合計とSGA_MAX_SIZE
の間の値です。ALTER
SYSTEM
文とそのSCOPE
句の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
次のいずれかを実行します。
より完全な自動チューニングを行うには、表6-2に記載されている自動サイズ設定SGAコンポーネントの値を0(ゼロ)に設定します。このためには、テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを編集するか、またはALTER
SYSTEM
文を発行します。
1つ以上の自動サイズ設定SGAコンポーネントの最小サイズを制御するには、これらのコンポーネントのサイズを目的の値に設定します。(詳細は、次の項を参照してください。)その他の自動サイズ設定SGAコンポーネントの値を0(ゼロ)に設定します。このためには、テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを編集するか、またはALTER
SYSTEM
文を発行します。
自動メモリー管理からASMMに変更する手順は、次のとおりです。
MEMORY_TARGET
初期化パラメータを0(ゼロ)に設定します。
ALTER SYSTEM SET MEMORY_TARGET = 0;
データベースによって、現在のSGAメモリー割当てに基づいてSGA_TARGET
が設定されます。
次のいずれかを実行します。
より完全な自動チューニングを行うには、表6-2に記載されている自動サイズ設定SGAコンポーネントのサイズを0(ゼロ)に設定します。このためには、テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを編集するか、またはALTER
SYSTEM
文を発行します。
1つ以上の自動サイズ設定SGAコンポーネントの最小サイズを制御するには、これらのコンポーネントのサイズを目的の値に設定します。(詳細は、次の項を参照してください。)その他の自動サイズ設定SGAコンポーネントのサイズを0(ゼロ)に設定します。このためには、テキスト形式の初期化パラメータ・ファイルを編集するか、またはALTER
SYSTEM
文を発行します。
たとえば、手動共有メモリー管理用にインスタンスのパラメータが現在次のように構成されていて、SGA_MAX_SIZE
が1200Mに設定されているとします。
SHARED_POOL_SIZE
= 200M
DB_CACHE_SIZE
= 500M
LARGE_POOL_SIZE
= 200M
また、問合せが次のような結果であるとします。
問合せ | 結果 |
---|---|
SELECT SUM(value) FROM V$SGA |
1200M |
SELECT CURRENT_SIZE FROM V$SGA_DYNAMIC_FREE_MEMORY |
208M |
Oracle Enterprise Managerで合計SGAサイズを992Mに設定するか、次の文を発行することによって、自動共有メモリー管理を利用できます。
ALTER SYSTEM SET SGA_TARGET = 992M; ALTER SYSTEM SET SHARED_POOL_SIZE = 0; ALTER SYSTEM SET LARGE_POOL_SIZE = 0; ALTER SYSTEM SET JAVA_POOL_SIZE = 0; ALTER SYSTEM SET DB_CACHE_SIZE = 0; ALTER SYSTEM SET STREAMS_POOL_SIZE = 0;
992Mは、1200M - 208Mから算出された値です。
この項では、自動共有メモリー管理について詳細に説明します。内容は次のとおりです。
自動サイズ設定SGAコンポーネントに対応するパラメータに最小値を指定して、これらのコンポーネントのサイズをある程度制御できます。この設定は、特定のコンポーネントで最低限のメモリーが確保されていないとアプリケーションが正しく動作しないことがわかっている場合に便利です。コンポーネントに対してSGA領域の最小量を指定するには、対応する初期化パラメータの値を設定します。
1つ以上の自動サイズ設定コンポーネントの最小サイズを手動で制限すると、動的な調整に使用されるメモリーの合計量が減少します。この量が減少すると、システムがワークロードの変動に適応するシステムの機能が次々に制限されます。したがって、この方法は特別な場合を除いてお薦めしません。デフォルトの自動管理は、システム・パフォーマンスおよび使用可能なリソースの使用が最大になるように動作します。
SGA_TARGET
パラメータは、SGA_MAX_SIZE
パラメータに指定された値まで動的に増やすことができ、減らすこともできます。SGA_TARGET
の値を減らした場合は、メモリーを解放する1つ以上の自動調整コンポーネントがシステムによって識別されます。SGA_TARGET
は、1つ以上の自動調整コンポーネントがその最小サイズに達するまで減らすことができます。Oracle Databaseでは、SGA_TARGET
の最小許容値を決定するときに、自動サイズ設定コンポーネントに設定された値、SGA_TARGET
領域を使用する手動サイズ設定コンポーネント、CPUの数など、いくつかの要因が考慮されます。
SGA_TARGET
が変更されたときに、消費される物理メモリーの量の変更は、オペレーティング・システムによって異なります。動的共有メモリーをサポートしない一部のUNIXプラットフォームでは、SGAで使用される物理メモリーはSGA_MAX_SIZE
パラメータの値と同じです。SGA_TARGET
をSGA_MAX_SIZE
より小さい値に設定した場合、このようなプラットフォームでは実際の利点はありません。したがって、これらのプラットフォームでは、SGA_MAX_SIZE
を設定しないことをお薦めします。
SolarisやWindowsなどの他のプラットフォームでは、SGAで消費される物理メモリーはSGA_TARGET
と同じです。
たとえば、次のような構成環境とします。
SGA_MAX_SIZE
= 1024M
SGA_TARGET
= 512M
DB_8K_CACHE_SIZE
= 128M
この例では、SGA_TARGET
は1024Mまでサイズを増やすことができ、自動サイズ設定コンポーネントの1つ以上がその最小サイズに達するまでサイズを減らすこともできます。正確な値は、システムのCPU数などの環境要因によって決定します。ただし、DB_8K_CACHE_SIZE
の値は常に128Mで固定です。
注意: 自動共有メモリー管理機能を使用可能にする場合、データベースを起動する前に、SGA_TARGET を0(ゼロ)以外の目的の値に設定しておくことをお薦めします。SGA_TARGET を0(ゼロ)から0(ゼロ)以外の値に動的に変更しても、共有プールを縮小できない場合があるため、目的の結果が得られないことがあります。起動後も、必要に応じてSGA_TARGET の値を動的に増減できます。 |
SGA_TARGET
が設定されていない場合、自動共有メモリー管理機能は使用できません。したがって、すべてのコンポーネント・パラメータのサイズ変更に関するルールは以前のリリースの場合と同じです。ただし、自動共有メモリー管理が有効な場合は、自動的にサイズ変更したコンポーネントについて手動で指定したサイズが、そのコンポーネントの下限のサイズとして機能します。この制限は、対応するパラメータの値を変更することで動的に変更できます。
特定のSGAコンポーネントに指定したサイズの下限が、現在のサイズより小さい場合、そのコンポーネントのサイズはすぐには変更されません。新しい設定は自動チューニング・アルゴリズムを将来において減少した最小サイズに制限するのみです。たとえば、次のような構成を考えてみます。
SGA_TARGET
= 512M
LARGE_POOL_SIZE
= 256M
現在の実際のラージ・プール・サイズ = 284M
この例では、LARGE_POOL_SIZE
の値をコンポーネントの実際の現在のサイズよりも大きい値に増加すると、増加した最小サイズに対応するように、システムによってコンポーネントが拡大されます。たとえば、LARGE_POOL_SIZE
の値を300Mに増加すると、ラージ・プールが300Mに達するまで増分的に増加されます。サイズ変更をすると、1つ以上の自動チューニングされたコンポーネントが影響を受けます。LARGE_POOL_SIZE
の値を200に減少すると、そのコンポーネントのサイズはすぐには変更されません。新しい設定は、後のラージ・プール・サイズの削減のみを200Mに制限します。
手動サイズ設定コンポーネントのパラメータも動的に変更できます。ただし、最小サイズは設定しないで、パラメータの値によって、対応するコンポーネントの正確なサイズを指定します。手動サイズ設定コンポーネントのサイズを増やすと、余分なメモリーが1つ以上の自動サイズ設定コンポーネントから削除されます。手動サイズ設定コンポーネントのサイズを減らすと、解放されたメモリーが複数の自動サイズ設定コンポーネントに提供されます。
たとえば、次のような構成を考えてみます。
SGA_TARGET
= 512M
DB_8K_CACHE_SIZE
= 128M
この例のDB_8K_CACHE_SIZE
を16M増やして144Mにすると、その16Mが、自動サイズ設定コンポーネントから削除されます。同様に、DB_8K_CACHE_SIZE
を16M減らして112Mにすると、その16Mが、自動サイズ設定コンポーネントに提供されます。
自動メモリー管理または自動共有メモリー管理を使用しない場合は、いくつかのSGAコンポーネントのサイズを手動で構成し、データベース・ワークロードの変更に基づいてこれらのサイズを監視およびチューニングする必要があります。ここでは、これらのSGAコンポーネントのサイズを制御するパラメータの設定ガイドラインを提供します。
DBCAを使用してデータベースを作成し、手動共有メモリー管理を選択した場合、バッファ・キャッシュ、共有プール、ラージ・プールおよびJavaプールのサイズを入力する必須フィールドがDBCAで表示されます。次に、対応する初期化パラメータが、作成されるサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE
)に設定されます。かわりにデータベースをCREATE DATABASE
SQL文とテキスト初期化パラメータ・ファイルで作成した場合、次のいずれかを実行します。
SGAコンポーネント・サイズを設定する初期化パラメータの値を指定します。
テキスト形式の初期化ファイルからSGAコンポーネント・サイズのパラメータを削除します。サイズを設定していないコンポーネントに対しては、Oracle Databaseによって適切なデフォルトが選択されます。
この項の内容は次のとおりです。
手動共有メモリー管理自体を使用可能にする初期化パラメータはありません。自動メモリー管理と自動共有メモリー管理の両方を使用禁止にすることによって、手動共有メモリー管理が事実上使用可能になります。
手動共有メモリー管理を使用可能にする手順は、次のとおりです。
MEMORY_TARGET
初期化パラメータを0(ゼロ)に設定します。
SGA_TARGET
初期化パラメータを0(ゼロ)に設定します。
次に、以降の項の説明に従って、様々なSGAコンポーネントの値を設定する必要があります。
SGAコンポーネントであるバッファ・キャッシュのサイズは、バッファ・キャッシュ初期化パラメータによって決まります。これらのパラメータを使用して、データベースで使用される各ブロック・サイズのキャッシュ・サイズを指定します。これらの初期化パラメータはすべて動的です。
バッファ・キャッシュのサイズはパフォーマンスに影響を及ぼします。一般に、キャッシュ・サイズを大きくすると、ディスクの読取りと書込みの回数が少なくなります。ただし、キャッシュを大きくすると、メモリーを過度に消費してページングやスワッピングが発生する可能性があります。
Oracle Databaseでは、データベース内で複数のブロック・サイズがサポートされます。非標準のブロック・サイズを設定した表領域を作成する場合は、これらの表領域を格納するための非標準のブロック・サイズ・バッファを構成する必要があります。SYSTEM
表領域には標準のブロック・サイズが使用されます。標準のブロック・サイズを指定するには、初期化パラメータDB_BLOCK_SIZE
を設定します。指定できる値は2Kから32Kです。
データベースで複数のブロック・サイズを使用する場合は、DB_CACHE_SIZE
と、少なくとも1つのDB_
n
K_CACHE_SIZE
パラメータを設定する必要があります。Oracle Databaseは、DB_CACHE_SIZE
パラメータに適切なデフォルト値を割り当てますが、DB_
n
K_CACHE_SIZE
パラメータはデフォルトで0(ゼロ)に設定され、追加のブロック・サイズ・キャッシュは構成されません。
非標準のブロック・サイズ・バッファのサイズおよび数は、次のパラメータによって指定します。
DB_2K_CACHE_SIZE DB_4K_CACHE_SIZE DB_8K_CACHE_SIZE DB_16K_CACHE_SIZE DB_32K_CACHE_SIZE
各パラメータは、対応するブロック・サイズのキャッシュ・サイズを指定します。
注意:
|
DB_BLOCK_SIZE=4096 DB_CACHE_SIZE=1024M DB_2K_CACHE_SIZE=256M DB_8K_CACHE_SIZE=512M
この例では、パラメータDB_BLOCK_SIZE
は、データベースの標準ブロック・サイズを4Kに設定しています。標準ブロック・サイズ・バッファのキャッシュ・サイズは1024MBです。また、2KBおよび8KBのキャッシュ・サイズがそれぞれ256MBと512MBで構成されます。
キャッシュのサイズは制限されているため、ディスク上のすべてのデータをキャッシュに格納することはできません。キャッシュが一杯の場合、その後キャッシュ・ミスが発生すると、新しいデータ用の領域を空けるために、Oracle Databaseはキャッシュにすでに存在する使用済データをディスクに書き込みます。(バッファが使用済でない場合、新しいブロックをバッファに読み込む前にディスクに書き込む必要はありません。)ディスクに書き込まれ、上書きされた結果がその後アクセスされると、さらにキャッシュ・ミスが発生します。
キャッシュのサイズは、データを要求したときにキャッシュ・ヒットになる確率に影響します。キャッシュが大きい場合は、要求されたデータがキャッシュに入っている可能性が高くなります。キャッシュのサイズを大きくすると、データ要求がキャッシュ・ヒットになる確率が高くなります。
インスタンスの実行中も、データベースを停止せずにバッファ・キャッシュのサイズを変更できます。この操作にはALTER
SYSTEM
文を使用します。
個々のキャッシュ・コンポーネントのサイズおよび保留中のサイズ変更操作を追跡するには、固定ビューV$BUFFER_POOL
を使用します。
異なるバッファ・プールを持つデータベース・バッファ・キャッシュを構成して、バッファ・キャッシュ内にデータを保持するか、またはデータ・ブロックの使用直後に新しいデータがバッファを使用できるようにするかを指定できます。その後、特定のスキーマ・オブジェクト(表、クラスタ、索引およびパーティション)を適切なバッファ・プールに割り当て、キャッシュからデータ・ブロックをエージ・アウトする方法を制御できます。
KEEP
バッファ・プールでは、スキーマ・オブジェクトのデータ・ブロックがメモリーに保持されます。
RECYCLE
バッファ・プールでは、データ・ブロックが不要になるとすぐにメモリーから除去されます。
DEFAULT
バッファ・プールには、いずれのバッファ・プールにも割り当てられていないスキーマ・オブジェクトのデータ・ブロックと、明示的にDEFAULT
プールに割り当てられたスキーマ・オブジェクトのデータ・ブロックが含まれます。
KEEP
バッファ・プールとRECYCLE
バッファ・プールを構成する初期化パラメータは、DB_KEEP_CACHE_SIZE
とDB_RECYCLE_CACHE_SIZE
です。
注意: 複数バッファ・プールは、標準ブロック・サイズに対してのみ使用可能です。非標準ブロック・サイズのキャッシュには、1つのDEFAULT プールのみ使用できます。 |
関連項目: バッファ・キャッシュのチューニング方法、および複数バッファ・プールの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。 |
SHARED_POOL_SIZE
初期化パラメータは、SGAのコンポーネントである共有プールのサイズを指定または調整する動的なパラメータです。Oracle Databaseによって適切なデフォルト値が選択されます。
Oracle Database 10g リリース1より前のリリースでは、割り当てられる共有プール・メモリーの量は、SHARED_POOL_SIZE
初期化パラメータの値に、インスタンスの起動時に計算された内部SGAオーバーヘッドの量を加算した値と等しい値でした。内部SGAオーバーヘッドとは、他の複数の初期化パラメータの値に基づいて起動時にOracle Databaseによって割り当てられるメモリーです。このメモリーは、SGAの様々なサーバー・コンポーネントの状態を維持するために使用されます。たとえば、SHARED_POOL_SIZE
パラメータが64MBに設定されていて、計算された内部SGAオーバーヘッドの値が12MBである場合、共有プールの実際のサイズは64+12=76MBですが、SHARED_POOL_SIZE
パラメータの値は64MBと表示されます。
Oracle Database 10g リリース1以降では、内部SGAオーバーヘッドのサイズは、ユーザー指定のSHARED_POOL_SIZE
の値に含まれます。つまり、自動メモリー管理または自動共有メモリー管理を使用していない場合、起動時に割り当てられる共有プール・メモリーの量はSHARED_POOL_SIZE
初期化パラメータの値と等しくなり、グラニュル・サイズの倍数に丸められます。したがって、このパラメータには、必要な共有プール・サイズに内部SGAオーバーヘッドを加えた値を設定する必要があります。前述の例の場合、SHARED_POOL_SIZE
パラメータが起動時に64MBに設定されているとすると、内部SGAオーバーヘッドの値が変わっていなければ、起動後に使用可能な共有プールの値は、64-12=52MBになります。起動後に共有プール・メモリーとして有効な値を64MB維持するには、SHARED_POOL_SIZE
パラメータを64+12=76MBに設定する必要があります。
Oracle Database 10gリリース1よりも前のリリースから移行する場合、Oracle Database 11g移行ユーティリティにより、このパラメータの新しい値が、アップグレード前の環境での内部SGAオーバーヘッド値とこのパラメータの以前の値に基づいて推奨されます。Oracle Database 10g以降では、SGAの内部オーバーヘッド(共有プールの起動オーバーヘッドとも呼ばれます)の正確な値をV$SGAINFO
ビューから問い合せることができます。また、手動共有メモリー管理モードでは、SHARED_POOL_SIZE
のユーザー指定値が内部SGAオーバーヘッドの要件に対応できないほど小さい場合は、Oracle Databaseによって起動時にORA-00371
エラーが生成され、SHARED_POOL_SIZE
パラメータの推奨値が表示されます。Oracle Database 11gで自動共有メモリー管理を使用すると、共有プールは自動的にチューニングされ、ORA-00371
エラーも生成されません。
LARGE_POOL_SIZE
初期化パラメータは、SGAのコンポーネントであるラージ・プールのサイズを指定または調整する動的なパラメータです。ラージ・プールは、SGAのオプションのコンポーネントです。ラージ・プールを作成する場合は、LARGE_POOL_SIZE
パラメータを設定する必要があります。ラージ・プールの構成方法は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。
JAVA_POOL_SIZE
初期化パラメータは、SGAのコンポーネントであるJavaプールのサイズを指定または調整する動的なパラメータです。Oracle Databaseによって適切なデフォルト値が選択されます。Javaプールの構成方法は、『Oracle Database Java開発者ガイド』を参照してください。
STREAMS_POOL_SIZE
初期化パラメータは、SGAのコンポーネントであるStreamsプールのサイズを指定または調整する動的なパラメータです。STREAMS_POOL_SIZE
が0(ゼロ)に設定されている場合、Oracle Streams製品では、メモリーが必要時にバッファ・キャッシュからStreamsプールに転送されます。詳細は、『Oracle Streamsレプリケーション管理者ガイド』のStreamsプールの説明を参照してください。
RESULT_CACHE_MAX_SIZE
初期化パラメータは、SGAの結果キャッシュ・コンポーネントの最大サイズを指定する動的なパラメータです。通常、デフォルトの最大サイズは、SGAが使用可能な合計メモリーと使用中のメモリー管理方式に基づいてデータベースによって選択されるため、このパラメータを指定する必要はありません。現在のデフォルト最大サイズを調べるには、RESULT_CACHE_MAX_SIZE
パラメータの値を表示します。この最大サイズを変更するには、ALTER
SYSTEM
文でRESULT_CACHE_MAX_SIZE
を設定するか、テキスト初期化パラメータ・ファイルでこのパラメータを指定します。いずれの場合も、値は近似の32Kの倍数に切り上げられます。
インスタンスの起動時にRESULT_CACHE_MAX_SIZE
が0(ゼロ)の場合、結果キャッシュは使用禁止です。使用可能にするには、RESULT_CACHE_MAX_SIZE
を0(ゼロ)以外の値に設定して(またはテキスト形式の初期化パラメータ・ファイルからこのパラメータを削除してデフォルトの最大サイズを取得して)、データベースを再起動する必要があります。
結果キャッシュが使用禁止の状態でデータベースを起動した後、ALTER
SYSTEM
文を使用してRESULT_CACHE_MAX_SIZE
を0(ゼロ)以外の値に設定し、その後データベースを再起動していない場合、RESULT_CACHE_MAX_SIZE
パラメータの値を問い合せると、結果キャッシュが使用禁止状態のままでも0(ゼロ)以外の値が返されます。したがって、RESULT_CACHE_MAX_SIZE
の値は、結果キャッシュが使用可能かどうかを判断する最も信頼できる方法ではありません。かわりに、次の問合せを使用できます。
SELECT dbms_result_cache.status() FROM dual; DBMS_RESULT_CACHE.STATUS() --------------------------------------------- ENABLED
結果キャッシュのメモリーは共有プールから取得されるため、結果キャッシュの最大サイズを大きくする場合は、共有プールのサイズを大きくすることも考慮する必要があります。
ビューV$RESULT_CACHE_STATISTICS
およびPL/SQLパッケージのプロシージャDBMS_RESULT_CACHE.MEMORY_REPORT
では、結果キャッシュに現在割り当てられているメモリー量の判断に役立つ情報が表示されます。
PL/SQLパッケージのファンクションDBMS_RESULT_CACHE.FLUSH
では、結果キャッシュがクリアされ、すべてのメモリーが共有プールに解放されます。
いくつかの追加の初期化パラメータを設定して、SGAのメモリー使用方法を制御できます。
SHARED_MEMORY_ADDRESS
パラメータとHI_SHARED_MEMORY_ADDRESS
では、実行時のSGAの開始アドレスが指定されます。これらのパラメータはほとんど使用されません。64ビットのプラットフォームの場合、HI_SHARED_MEMORY_ADDRESS
では、64ビット・アドレスの上位32ビットが指定されます。
デフォルトで、Oracle Databaseでは、インスタンスPGA専用のメモリーの合計量が自動的かつグローバルに管理されます。この量は、初期化パラメータPGA_AGGREGATE_TARGET
を設定することによって制御できます。Oracle Databaseでは、すべてのデータベース・サーバー・プロセスとバックグラウンド・プロセスに割り当てられるPGAメモリーの合計量がこのターゲット値を超えないようにします。
DBCAを使用してデータベースを作成する場合は、合計インスタンスPGAの値を指定できます。その後、DBCAによって、作成されるサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE
)に、PGA_AGGREGATE_TARGET
初期化パラメータが設定されます。合計インスタンスPGAを指定しない場合は、DBCAによって適切なデフォルト値が選択されます。
CREATE DATABASE
SQL文とテキスト形式のパラメータ・ファイルを使用してデータベースを作成する場合は、PGA_AGGREGATE_TARGET
の値を指定できます。このパラメータを省略すると、データベースによってデフォルト値が選択されます。
自動PGAメモリー管理を使用すると、すべての専用サーバー・セッションに対するSQL作業領域のサイズが自動で設定され、これらのセッションについてはすべての*_AREA_SIZE
初期化パラメータが無視されます。特定の時期に、インスタンス上のアクティブな作業領域で使用可能なPGAメモリーの合計量がパラメータPGA_AGGREGATE_TARGET
から自動的に導出されます。この量は、PGA_AGGREGATE_TARGET
の値から、他の目的で割り当てられたPGAメモリー(例: セッション・メモリー)を減算した値に設定されます。結果のPGAメモリーは、その特定のメモリー要件に基づいて個々のアクティブな作業領域に割り当てられます。
PGAメモリーの使用統計を提供する動的なパフォーマンス・ビューが用意されています。これらの統計のほとんどは、PGA_AGGREGATE_TARGET
が設定されると使用可能になります。
作業領域メモリーの割当ておよび使用に関する統計は、次の動的パフォーマンス・ビューで表示できます。
V$SYSSTAT
V$SESSTAT
V$PGASTAT
V$SQL_WORKAREA
V$SQL_WORKAREA_ACTIVE
V$PROCESS
ビューの次の3つの列では、Oracle Databaseプロセスによって割り当てられ使用されているPGAメモリーがレポートされます。
PGA_USED_MEM
PGA_ALLOC_MEM
PGA_MAX_MEM
注意: 自動PGAメモリー管理方法は、専用および共有のサーバー・プロセスによって割り当てられた作業領域に適用されます。専用および共有サーバー・モードでのPGAメモリー割当ての詳細は、『Oracle Database概要』を参照してください。 |
関連項目:
|
Oracle Databaseでは、SQL作業領域を手動でチューニングする手動PGAメモリー管理がサポートされています。
Oracle Database 10gより前のリリースでは、データベース管理者がパラメータSORT_AREA_SIZE
、HASH_AREA_SIZE
、BITMAP_MERGE_AREA_SIZE
およびCREATE_BITMAP_AREA_SIZE
を設定することで、SQL作業領域の最大サイズを制御していました。しかし、最大作業領域サイズは、データ入力サイズとシステム内でアクティブな作業領域の合計数から選択するのが理想であるため、これらのパラメータの設定は困難です。これら2つの要因は、作業領域および時間により大幅に変動します。このため、各種*_AREA_SIZE
パラメータを最適な状況でチューニングすることは困難です。
このような理由から、自動PGAメモリー管理を使用可能にしておくことをお薦めします。
SQL作業領域を手動でチューニングする場合は、WORKAREA_SIZE_POLICY
初期化パラメータをMANUAL
に設定する必要があります。
注意: 初期化パラメータWORKAREA_SIZE_POLICY は、セッション・レベルおよびシステム・レベルのパラメータで、設定できる値はMANUAL またはAUTO の2つのみです。デフォルトはAUTO です。PGA_AGGREGATE_TARGET を設定した後、メモリー管理モードを自動と手動の間で切り替えることができます。WORKAREA_SIZE_POLICY がAUTO に設定されている場合、*_AREA_SIZE パラメータの設定は無視されます。 |
ここでは、Database Smart Flash Cache(フラッシュ・キャッシュ)について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
次のすべてが該当する場合は、フラッシュ・キャッシュの追加を検討してください。
データベースがSolarisまたはOracle Linuxオペレーティング・システムで実行されています。フラッシュ・キャッシュは、これらのオペレーティング・システムでのみサポートされます。
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)レポートまたはSTATSPACKレポートのバッファ・プール・アドバイザセクションには、バッファ・キャッシュのサイズを2倍にすると効果的であることが示されています。
db
file
sequential
read
は上位待機イベントです。
手元に予備のCPUがあります。
注意: フラッシュ・キャッシュを複数のインスタンスで共有することはできません。 |
一般的に、フラッシュ・キャッシュのサイズはバッファ・キャッシュのサイズの2から10倍に設定します。乗数を2未満にすると、効果がありません。自動共有メモリー管理を使用している場合は、フラッシュ・キャッシュをSGA_TARGET
のサイズの2から10倍にしてください。この計算に使用するSGA_TARGET
のサイズは、フル・サイズではなく、その80%でも十分です。
バッファ・キャッシュからフラッシュ・キャッシュにデータベース・ブロックを移動するたびに、そのブロックに関する少量のメタデータがバッファ・キャッシュに保持されます。単一インスタンス・データベースの場合、このメタデータによって、約100バイトが消費されます。Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースの場合は、約200バイト消費されます。このため、フラッシュ・キャッシュを追加するときには、この余分なメモリー要件を考慮する必要があります。
手動でメモリーを管理している場合は、フラッシュ・キャッシュに収まるデータベース・ブロックの数に100(Oracle RACの場合は200)を乗じた値とほぼ等しくなるまでバッファ・キャッシュのサイズを増やしてください。
自動メモリー管理を使用している場合は、前述のアルゴリズムを使用して、MEMORY_TARGET
のサイズを増やしてください。先にMEMORY_MAX_TARGET
のサイズを増やすことが必要になる場合があります。
自動共有メモリー管理を使用している場合は、SGA_TARGET
のサイズを増やしてください。
また、フラッシュ・キャッシュを使用するOracle RACデータベースでは、グローバル・キャッシュ・サービス(GCS)リソース用に共有プールに追加メモリーを割り当てる必要があります。各GCSリソースは、共有プールに約208バイト必要です。
注意: バッファ・キャッシュ・サイズを増やさなくても、フラッシュ・キャッシュを追加できます。この場合、バッファ・キャッシュの有効サイズが減少します。ただし、この損失分はサイズの大きいフラッシュ・キャッシュを使用することによって相殺できます。 |
表6-4では、フラッシュ・キャッシュの構成に使用する初期化パラメータについて説明しています。
表6-4 フラッシュ・キャッシュの初期化パラメータ
パラメータ | 説明 |
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フラッシュ・キャッシュが含まれるファイルのパスおよびファイル名を、オペレーティング・システムのファイル・システムまたはOracle Automatic Storage Managementディスク・グループ内で指定します。ファイルが存在しない場合は、起動時にデータベースによって作成されます。ファイルはフラッシュ・ディスク装置に常駐する必要があります。フラッシュ・キャッシュをディスク・ドライブ(スピンドル)に構成すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。 次に、 /dev/fioa1 |
|
フラッシュ・キャッシュのサイズを指定します。フラッシュ・ディスク・デバイスの物理メモリー・サイズ以下である必要があります。nGというように、ギガバイト(GB)数で示します。たとえば、16GBのフラッシュ・キャッシュを指定するには、 |
フラッシュ・キャッシュを無効にするには、ALTER
SYSTEM
を使用してdb_flash_cache_size
を0(ゼロ)に設定します。また、ALTER
SYSTEM
を使用してフラッシュ・キャッシュを元のサイズに戻して再度フラッシュ・キャッシュを有効にすることもできます。ただし、フラッシュ・キャッシュのサイズを動的に変更することはできません。
フラッシュ・キャッシュは、Oracle Real Application Clusters環境のすべてのインスタンスに構成するか、どのインスタンスにも構成しないようにする必要があります。
ここでは、メモリー管理に関する次の参考情報を提供します。
次のプラットフォームでは自動メモリー管理がサポートされます。自動メモリー管理は、SGAおよびPGAのサイズを自動的にチューニングするOracle Databaseの機能で、パフォーマンスを最適化するために、要求に応じてメモリーが領域間で再配分されます。
Linux
Solaris
Windows
HP-UX
AIX
次の動的パフォーマンス・ビューには、メモリー管理に関する情報が表示されます。
ビュー | 説明 |
---|---|
V$SGA |
システム・グローバル領域(SGA)に関する要約情報が表示されます。 |
V$SGAINFO |
様々なSGAコンポーネントのサイズ、グラニュル・サイズおよび空きメモリーなど、SGAに関するサイズ情報が表示されます。 |
V$SGASTAT |
共有プール、ラージ・プール、JavaプールおよびStreamsプール内に割り当てられているメモリーの量に関する詳細情報が表示されます。 |
V$PGASTAT |
PGAメモリー使用統計と、自動PGAメモリー・マネージャが使用可能な場合(PGA_AGGREGATE_TARGET が設定されている場合)はその統計が表示されます。V$PGASTAT での累積値は、インスタンスの起動以降に蓄積されます。 |
V$MEMORY_DYNAMIC_COMPONENTS |
自動調整された静的なすべてのメモリー・コンポーネントの現在のサイズに関する情報と、各コンポーネントで発生した最後の操作(例: 拡大または縮小)が表示されます。 |
V$SGA_DYNAMIC_COMPONENTS |
すべてのSGAコンポーネントの現在のサイズと各コンポーネントの最後の操作が表示されます。 |
V$SGA_DYNAMIC_FREE_MEMORY |
将来の動的なSGAサイズ変更操作に使用可能なSGAメモリーの容量に関する情報が表示されます。 |
V$MEMORY_CURRENT_RESIZE_OPS |
現在進行中のサイズ変更操作に関する情報が表示されます。サイズ変更の操作は、SGA、インスタンスPGAまたは動的なSGAコンポーネントの拡大または縮小です。 |
V$SGA_CURRENT_RESIZE_OPS |
現在進行中の動的SGAコンポーネントのサイズ変更操作に関する情報が表示されます。 |
V$MEMORY_RESIZE_OPS |
SGA_TARGET およびPGA_AGGREGATE_TARGET に対する自動拡張および縮小操作も含めて、最後に完了した800件のメモリー・コンポーネント・サイズ変更操作に関する情報が表示されます。 |
V$SGA_RESIZE_OPS |
最後に完了した800件のSGAコンポーネント・サイズ変更操作に関する情報が表示されます。 |
V$MEMORY_TARGET_ADVICE |
自動メモリー管理を使用可能にした場合、MEMORY_TARGET のチューニングに役立つ情報が表示されます。 |
V$SGA_TARGET_ADVICE |
SGA_TARGET のチューニングに役立つ情報が表示されます。 |
V$PGA_TARGET_ADVICE |
PGA_AGGREGATE_TARGET のチューニングに役立つ情報が表示されます。 |
関連項目: メモリー管理ビューの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。 |