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Oracle® Database管理者リファレンス
11gリリース2 (11.2) for Linux and UNIX-Based Operating Systems
B56317-12
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3 Oracle Databaseの構成

この章では、Oracle製品に対するOracle Databaseの構成方法について説明します。内容は次のとおりです。

3.1 スタンドアロン・ツールとしてのコンフィギュレーション・アシスタントの使用

コンフィギュレーション・アシスタントは通常、インストール・セッション中に実行されますが、スタンドアロン・モードでも実行できます。Oracle Universal Installerと同様にすべてのアシスタントは、応答ファイルを使用して非対話方式で起動できます。

この項では、次の項目について説明します。

3.1.1 Oracle Net Configuration Assistantの使用

Oracle Net ServerまたはOracle Net Clientをインストールすると、Oracle Universal InstallerによってOracle Net Configuration Assistantが自動的に起動されます。

Oracle Database Clientのインストールを個別に実行した場合、Oracle Net Configuration Assistantが、インストール時の選択内容に沿う構成を自動的に作成します。Oracle Universal InstallerはOracle Net Configuration Assistantを自動的に実行し、クライアント・インストールの$ORACLE_HOME/network/adminディレクトリにあるローカル・ネーミング・ファイル内にネット・サービス名を設定します。

インストールの完了後、Oracle Net Configuration Assistantを使用して詳細な構成を作成できます。次のコマンドを入力します。

$ $ORACLE_HOME/bin/netca

注意:

Oracle Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成すると、ネットワーク構成ファイルが自動的に更新され、新しいデータベースに関する情報が追加されます。

3.1.2 Oracle Database Upgrade Assistantの使用

Oracle Databaseのインストール時に、データベースを以前のリリースから現在のリリースにアップグレードできます。ただし、インストール時にデータベースをアップグレードしない場合、または複数のデータベースをアップグレードする場合は、インストール後にOracle Database Upgrade Assistantを実行できます。

Oracle Database 11gをインストールし、インストール時にデータベースのアップグレードを選択しなかった場合は、マウントする前にデータベースをアップグレードする必要があります。

Oracle Database Upgrade Assistantを起動するには、次のコマンドを実行します。

$ $ORACLE_HOME/bin/dbua

Oracle Database Upgrade Assistantで使用できるコマンドライン・オプションに関する情報を取得するには、次のように、-helpまたは-hコマンドライン引数を使用します。

$ $ORACLE_HOME/bin/dbua -help

関連項目:

アップグレードの詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』および『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

3.1.3 Oracle Database Configuration Assistantの使用

Oracle Database Configuration Assistantを使用すると、次のことができます。

  • デフォルトの、またはカスタマイズされたデータベースの作成

  • Oracle製品を使用する既存のデータベースの構成

  • 自動ストレージ管理のディスク・グループの作成

  • 後のデータベース作成時に検査、修正および実行できるシェル・スクリプトとSQLスクリプトのセットの生成

Oracle Database Configuration Assistantを起動するには、次のコマンドを実行します。

$ $ORACLE_HOME/bin/dbca

Oracle Database Configuration Assistantで使用できるコマンドライン・オプションに関する情報を取得するには、次のように、-helpまたは-hコマンドライン引数を使用します。

$ $ORACLE_HOME/bin/dbca -help

3.1.4 新規またはアップグレード済データベースの構成

データベースを作成またはアップグレードした後は、utlrp.sqlスクリプトを実行することをお薦めします。このスクリプトを実行すると、無効な状態にある、パッケージ、プロシージャ、タイプなどのPL/SQLモジュールがすべて再コンパイルされます。これはオプションの手順ですが、後日ではなく、データベースの作成時に実行することをお薦めします。

utlrp.sqlスクリプトを実行するには、次の手順を実行します。

  1. ユーザーをoracleに切り替えます。

  2. oraenvまたはcoraenvスクリプトを使用して、utlrp.sqlスクリプトを実行するデータベースの環境を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ . /usr/local/bin/oraenv
      
    • Cシェルの場合

      % source /usr/local/bin/coraenv
      

    プロンプトが表示されたら、データベースのSIDを指定します。

  3. 次のコマンドを実行し、SQL*Plusを起動します。

    $ sqlplus "/ AS SYSDBA"
    
  4. 必要に応じて次のコマンドを実行し、データベースを起動します。

    SQL> STARTUP
    
  5. utlrp.sqlスクリプトを実行します。

    SQL> @?/rdbms/admin/utlrp.sql
    

3.2 実行可能ファイルの再リンク

$ORACLE_HOME/binディレクトリ内のrelinkシェル・スクリプトを使用して、製品の実行可能ファイルを手動で再リンクできます。製品の実行可能ファイルの再リンクは、オペレーティング・システムのパッチを適用するたびに、またはオペレーティング・システムのアップグレード後に必要となります。


注意:

実行可能ファイルの再リンク前に、Oracleホーム・ディレクトリで実行されている実行可能ファイルのうち、再リンクする実行可能ファイルをすべて停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションも停止してください。

relinkスクリプトは引数をとりません。


relinkスクリプトを使用すると、すべてのOracle製品の実行可能ファイルを再リンクできますが、その方法はOracleホーム・ディレクトリにインストールされている製品によって異なります。


関連項目:

自動ストレージ管理で再リンク・スクリプトを使用する方法の詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Linux』のSQL*PlusでのOracle Databaseへのアクセスに関する説明を参照してください。

製品の実行可能ファイルを再リンクするには、次のコマンドを実行します。

$ relink