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Oracle® Database Quality of Service Managementユーザーズ・ガイド
11gリリース2 (11.2)
B61036-03
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用語集

アクション

データベース・リクエストに関連付けられているアクションを識別するためにアプリケーションによって設定されるデータベース・セッション・パラメータ。

アフィニティ

「アフィニティ」という単語は、作業リクエストがルーティング先のインスタンス内に必要なデータを見つけられる可能性が高まることが期待される方針を説明するために使用されます。

集計

集計は、測定のコレクションを取得し、それらを結合して集計メジャーを生成するプロセスです。たとえば、特定のパフォーマンス・クラスの特定のサーバーで完了するすべての作業リクエストのカウントは、集計の1つの形式です。一定期間内に特定のサーバーによって処理される特定のパフォーマンス・クラスのすべての作業リクエストが使用するCPU時間の合計も、集計の1つの形式です。

アプリケーション

アプリケーションは、システムで実行されるソフトウェアであり、ユーザーまたはユーザー・グループに1つ以上のサービスを提供します。Oracle CollabSuite、Oracle Email、Oracle CRMおよびOracle Financialsは、すべてアプリケーションの例です。CollabSuiteは、複数のサービスを提供するアプリケーションの例です。

通常、アプリケーションは複数のコンポーネントから構成されます。データベース・コンポーネント、J2EEコンポーネント、クライアントPCコンポーネント、バッチ・コンポーネント、Webコンポーネント、Webサービス・コンポーネントなどがあります。

自動プロビジョニング

自動プロビジョニングは、ハードウェアの一部の再タスキングに関連するアクティビティをできるだけ自動化しようとします。たとえば、1つのオペレーティング・システムと1セットのアプリケーション・コンポーネントで実行されていたハードウェア部分を取得し、そのハードウェアを別のオペレーティング・システムと別のアプリケーション・コンポーネント・セットで再デプロイします。

平均レスポンス時間

特定の期間内における、パフォーマンス・クラスのすべての作業リクエストのレスポンス時間の平均。秒単位で指定されます。

ボトルネック

アプリケーションまたはシステム全体のパフォーマンスを制限するコンポーネントまたはリソース。

容量計画

容量計画は、予測されるピーク・ユーザー負荷を処理するために必要なハードウェアの量とタイプを判断する活動です。容量計画は、大きな資本設備予算サイクルの一部として行われることが多く、通常は将来の数か月に対する負荷を予測します。

分類子

作業リクエストをパフォーマンス・クラスにマップするために作業リクエストの属性に適用される値照合ルール。

クローズド・ワークロード

固定数のユーザーがアプリケーションと対話し、それらの各ユーザーが連続的にリクエストを発行するシステムで実行される作業の量。ユーザーからの新しいリクエストは、同じユーザーによる前のリクエストの完了後にのみトリガーされます。ユーザーは、リクエストを発行し、そのリクエストのレスポンスを待ち、一定時間考えてから新しいリクエストを送信します。前のリクエストのレスポンスから、同じユーザーによる新しいリクエストの発行までの平均時間を「思考時間」と呼びます。

クローズド・ワークロードは、セッションベースのワークロードとも呼ばれます。

クラスタウェア

接続しているコンピュータのグループ(クラスタ)を1単位として操作または制御できるようにするソフトウェア。

調整データ

調整データは、なんらかの種類の後処理手順でRAWデータから作成されます。平均の取得、外れ値の除去、フィルタ処理およびパフォーマンス見積もり手順は、すべてRAWデータから調整データを作成するために使用できる後処理の種類です。

データベース・サービス

データベース・サービスは、Oracle Clusterwareで管理されるユーザー作成サービスであり、データベース・セッションの接続ポイントとして機能します。データベース・サービスは、1つ以上のOracle RACインスタンスで提供でき、(サービスを開始および停止するために)インスタンスごとに管理されます。

要求

要求は、システムに提示される作業量の測定値であり、通常は1秒当たりの作業リクエストまたはリクエスト数で測定されます。

経過時間

経過時間測定値(実時間測定値とも呼ばれます)は、単一の連続する時間間隔の測定値です。経過時間の間隔は、特定の時刻t1で始まり、別の時刻t2で終わります。どちらの時刻も同じクロックから読み取られます。経過時間測定値は、(t2 - t1)の値です。

エンドツーエンドのレスポンス時間

エンドツーエンドのレスポンス時間という表現には、ユーザー・リクエストが受信されてから(たとえば、ブラウザで「送信」ボタンをクリックしてから)レスポンスがユーザーに完全に返信されるまでにかかった時間と行われたすべての作業が含まれます。エンドツーエンドのレスポンス時間には、アプリケーション・サーバー、Oracle Database、Oracle Automatic Storage Managementおよびデータ・センターの内部ネットワークの通過に費やされた時間が含まれます。

エントリ・ポイント

エントリ・ポイントは、作業リクエストとOracle Database QoS Managementシステム間の最初のアクセス・ポイントです。作業リクエストは、最初にエントリ・ポイントで分類およびタグ付けされます。

公平分配スケジューリング

公平分配スケジューリングは、一連のユーザーにCPUなどのリソースを公平に割り当て、各ユーザーが指定された配分の使用可能リソースを受け取るようにすることです。くじベースのスケジューリングは、公平分配スケジューリングの一種です。

空きプール

他のサーバー・プールに割り当てられていないサーバーを含むサーバー・プール。

ヘッドルーム

パフォーマンス・クラスがそのパフォーマンス目標を満たす場合、ヘッドルームは実際のレスポンス時間と必要なレスポンス時間の差、つまりパフォーマンスの余剰を表します。

レイヤー

レイヤーと層は同義語です。

レイヤー・アクティブ時間

レイヤー・アクティブ時間は、作業リクエストがレイヤーでアクティブに作業を行っていた累積時間から、下位レイヤーの待機に費やした時間を除いたものです。レイヤー・アクティブ時間には、レイヤーでの実行に費やした時間と、CPU、ローカル接続ディスク、メモリーなどのレイヤー・ローカル・リソースの待機に費やした時間が含まれます。

レイヤー・レスポンス時間

レイヤー・レスポンス時間は、作業リクエストが特定のレイヤーによって完全に処理されるまでの経過時間です。レイヤー・レスポンス時間には、作業リクエストの実行に費やした時間と、ローカルおよびリモートのリソースとサーバーの待機に費やした時間が含まれます。

レイヤー・アクセス

多くの場合、エンド・ユーザーからの単一の作業リクエスト(たとえば、ブラウザでのリンクのクリック)により、複数のリクエストがシステムの様々なレイヤーに到着します。リクエストがレイヤーによって処理される各時間をレイヤー・アクセスと呼びます。

負荷制限

負荷制限は、他の作業リクエストが正常に完了できるように一部の作業リクエストを拒否する処理を意味します。リクエストを正常に拒否するには、アプリケーションの変更が必要な場合があります。たとえば、エンド・ユーザーにカスタマイズした拒否ページを表示することが必要な場合があります。または、作業リクエストからの情報を格納して、後でリクエスト元に返信できるようにすることが必要な場合があります。

くじベースのスケジューリング

くじベースのスケジューリングは、事前に設定された配分に従い、ランダムな数値を使用して一連のユーザーにリソース(CPUなど)を配分するスケジューリング・アルゴリズムです。

メンテナンス・ウィンドウ

自動化されたメンテナンス・タスクが実行される連続的な時間間隔。メンテナンス・ウィンドウは、MAINTENANCE_WINDOW_GROUPという名前のウィンドウ・グループに属するOracle Schedulerウィンドウです。

メモリー不足

サーバー上の使用可能なメモリー量が限られていることを示す状態。

メトリック

メトリックは、測定できる項目です。

モジュール

モジュールは、一般にデータベース・リクエストを行うアプリケーションを識別するためにアプリケーションによって設定されるデータベース・セッション・パラメータです。

オープン・ワークロード

アプリケーションに対する新しい作業リクエストが管理対象システム外から送られてくるシステムで実行される作業。作業リクエストは相互に独立しており、作業リクエストの到着率は、前のリクエストのレスポンス時間、またはすでに到着して処理されているリクエスト数の影響を受けません。システムが一度に実行を求められる作業リクエストの数は、ゼロから無限の範囲です。システムのリソースまたはサーバーは様々なアクティビティを実行して作業リクエストを処理し、処理が完了すると作業リクエストがシステムを離れます。

オープン・ワークロードは、リクエストベースのワークロードとも呼ばれます。

クラスタ用Oracle Grid Infrastructure

Oracleの汎用クラスタウェア、Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)、Oracle RACエージェントおよびOracle RACデータベース管理インフラストラクチャ・レイヤーから構成されるソフトウェア・スタックに割り当てられている用語。

Oracle Database Resource Manager

Oracle Database Resource Managerは、Oracle Databaseで使用可能なソフトウェア・コンポーネントです。Oracle Database Resource Managerにより、管理者は様々なリソース(CPUなど)を作業リクエストのコレクションであるコンシューマ・グループに割り当てる方法を制御するリソース・プランを作成できます。その目的は、Oracle Database QoS Managementのパフォーマンス・クラスとよく似ています。

パフォーマンス・ボトルネック

Oracle Database QoS Managementは、CPU、グローバル・キャッシュ、I/Oなどの必要なリソースをパフォーマンス・クラスが非常に長く待機していることによるパフォーマンス・ボトルネックを識別しようとします。

パフォーマンス・クラス

パフォーマンス・クラスは、関連する作業リクエストのグループです。パフォーマンス目標は、パフォーマンス・クラスに対して記述されます。特定のパフォーマンス・クラスにグループ化されているすべての作業リクエストは、同じパフォーマンス目標を持ちます。

パフォーマンス・クラス・ランク

パフォーマンス・クラス・ランクは、特定の時点で有効になっているパフォーマンス目標のセット内の各パフォーマンス・クラスのビジネスの重要性を表します。該当するすべてのパフォーマンス・クラスを同時に処理するのに十分なリソースがない場合、Oracle Database QoS Managementはランクが低いパフォーマンス・クラスを犠牲にして、ランクが最高のパフォーマンス・クラスのパフォーマンス目標を満たそうとします。たとえば、より高いランク(最高、「高」、「中」または「低」)のパフォーマンス・クラスがパフォーマンス目標を満たすために、ランクが最低のパフォーマンス・クラスが必要に応じて犠牲になります。

パフォーマンス目標

パフォーマンス目標は、システムのビジネス・レベル目標を指します。パフォーマンス目標には、パフォーマンス目標と可用性目標の両方が含まれます。

パフォーマンス目標

パフォーマンス目標は、特定のパフォーマンス・クラスのビジネス目標にとって最適なパフォーマンス・レベルを定義します。特定のパフォーマンス・クラスに対して、パフォーマンス目標はそのワークロードの目標平均レスポンス時間を指定します。

負荷の高い状況では、より重要な作業がパフォーマンス目標を満たせるように、ビジネス重要度の低い作業はOracle Database QoS Managementシステムによって故意にリソースを減らされます。この状況では、レスポンス時間が非常に低速になるかわりに、「サーバー・ビジー」メッセージが生成されることがあります。

パフォーマンス・ポリシー

パフォーマンス・ポリシーは、同時に施行することを意図したパフォーマンス目標とパフォーマンス・クラス・ランクのコレクションです。パフォーマンス・クラスが「測定のみ」としてマークされていないかぎり、パフォーマンス・ポリシーには各パフォーマンス・クラスのパフォーマンス目標とパフォーマンス・クラス・ランクが1つ以上含まれている必要があります。パフォーマンス・ポリシーには、オプションで、ポリシーがアクティブになる期間に対してサーバー・リソースのベースライン構成を設定するためのサーバー・プールのディレクティブ・オーバーライドが含まれます。

パフォーマンス満足度メトリック

特定のパフォーマンス目標がどの程度満たされているかを示し、Oracle Database QoS Managementがシステムのパフォーマンスと様々なパフォーマンス目標を比較できるようにする正規化された数値。

ポリシー・セット

ポリシー・セットはウィザードで生成されるXMLドキュメントであり、Oracle Database QoS Managementの操作を管理します。ポリシー・セットでは、サーバー・プールとホストされているパフォーマンス・クラス、各パフォーマンス・クラスのパフォーマンス目標を指定するパフォーマンス・ポリシーのコレクション、および各パフォーマンス・ポリシーのサーバー・プールのディレクティブ・オーバーライドを指定します。

プログラム名

プログラム名は、アプリケーションによって設定されるデータベース・セッション属性であり、一般にデータベース・リクエストを行うプログラムを識別するために使用されます。

RAWデータ

RAWデータは、どのような方法でも後処理されていないデータです。カウント、合計および個々のサンプル値はRAWデータの例です。

リソース

リソースは、リクエストを処理するために必要な、数量の限られた共有項目です。たとえば、CPU時間、スレッド、メモリー、I/Oデバイス、キュー内のスロット、ネットワーク帯域幅および一時領域はすべてリソースです。通常はサーバーがリソースを提供します。

リソース割当てコントロール

リソース割当てコントロール(非公式にはノブとも呼ばれます)は、リソース割当てメカニズムへのパラメータまたはパラメータのコレクションです。リソース割当てコントロールの例は次のとおりです。

リソース割当てメカニズム

リソース割当てメカニズムは、リソースのコレクションの割当て方法を制御する能力を人やOracle Database QoS Managementなどの外部エンティティに与えるものです。Oracle Database Resource Managerはリソース割当てメカニズムの例です。

リソース・メトリック

リソース・メトリックは、リソースについて測定できるメトリックです。たとえば、「リソース使用時間」や「リソース待機時間」などです。

リソース使用時間

リソース使用時間は、作業リクエストがリソースを排他的に使用していた累積時間です。

リソース使用

リソース使用は、指定された一連の経過時間測定値を、1つの数値に累積した測定値です。たとえば、特定のサーバー上で特定の作業リクエストに費やしたCPU時間の測定値はリソース測定値です。指定された作業リクエストは、作業リクエストが処理されるときに、多くの異なる時間間隔にわたってCPUを使用します。

リソース待機時間

リソース待機時間は、リソースを使用する準備ができている作業リクエストがリソースの待機に費やした累積時間です。

レスポンス時間

サーバーがトランザクション・リクエストを受信してから、トランザクションのコミットまたは中止後にレスポンスを送信するまでの時間。

ローグ作業

予想よりも大幅に多くのリソースを使用する作業リクエスト。たとえば、作業リクエストは無限ループに入ることがあります。一部のシステムでは、ローグ作業を停止または再優先順位付けするための機能が用意されています。

ルーティング

ルーティングは、作業リクエストがシステムを通過するパスを選択する処理です。これには、作業リクエストを渡すシステムの別の層のエンティティを選択するときに行われるすべての選択肢が含まれます。

サーバー

サーバーは、通常は1人のユーザーの専用でない共有コンピュータです。サーバーは、単一のCPUブレードのように単純にすることも、メモリーを共有する多数のCPUを持つ大規模サーバーのように複雑にすることもできます。

サーバー・プール

サーバー・プールは、CRS管理者がEnterprise Manager Database ControlまたはServer Control (SRVCTL)ユーティリティを使用して作成するサーバーのコレクションです。サーバー・プールは層に含まれています。各サービスは特定のサーバー・プールで実行するように割り当てられます。

サーバー・プール重要度

クラスタ内のすべてのサーバー・プール間でサーバー・プールをランク付けする0から1000まで(0が最も低い重要度です)の数値。

サーバー・プール最大値

サーバー・プールに含まれるサーバーの最大数。

サーバー・プール最小値

サーバー・プールに含まれるサーバーの最小数。

サーバー・プールのディレクティブ・オーバーライド

クラスタ管理者サーバーがクラスタの可用性を高く保つための高可用性ガイドライン。

サービス

サービスは、ユーザー(クライアント)またはユーザー・グループによく認識された価値を提供します。サービスはアプリケーションに提供され、システムで実行されます。たとえば、CollabSuiteは、ファイル、カレンダ、Web会議などのサービスのセットを提供します。「データベース・サービス」も参照してください。

運用時間、容量計画、プロビジョニング、配置などの運用管理に関する決定は、サービス単位で行われます。

サービス配置

データベース・サービスの共有、停止または再配置のアクティビティ。

シングルトン・サービス

サイズが1のサーバー・プール内のサービス。

システム

ワークロード管理インスタンスが動作するサーバーの共有コレクションおよび関連するインフラストラクチャ(ネットワーク、ファイアウォール、ストレージ・システムなど)。

システム・メトリック

システム・メトリックは、異なるレイヤーで発生する処理を結び付けるのに役立つメトリックです。分析の残りの部分を実行できるフレームワークを提供します。たとえば、リクエスト数、レイヤー・レスポンス時間、レイヤー・アクティブ時間などです。

システムのすべての層が同じシステム・メトリック・セットを提供する必要があります。

タグ

作業リクエストがシステムによって受信されると、リクエストされた作業のタイプの分類が試行されます。分類の目的は、この作業リクエストに適用されるパフォーマンス・オブジェクトを判断することです。分類の結果は、作業リクエストがシステムで処理されるときに一緒に運ばれるタグ(パフォーマンス・クラス名)です。タグにより、作業リクエストをワークロード(パフォーマンス・クラス)のパフォーマンス目標に関連付けることができます。

層は、システム内の論理処理コンポーネントです。層は、システムにエンドツーエンドの処理スタックを提供するために相互に積み重ねられます。WebCache、OHS、OC4J、Oracle DatabaseおよびOracle Automatic Storage Managementは層の例です。

特定の層には、重複または個別機能を提供する複数のエンティティがある場合があります。たとえば、システムには、より高い可用性と2つのデータベース用(一方はCRM用、もう一方はERP用)の2つのOHSインスタンスが含まれることがあります。

ユニフォーム・サービス

サーバー・プールのすべてのノードに提供する必要のあるサービス。

UserName

データベースの認証に使用されるOCI_ATTR_USERNAMEまたはOracle Databaseユーザー。

作業リクエスト

作業リクエストは、ユーザーが開始できる作業の最小単位です。作業リクエストには、HTTPリクエスト、SOAPリクエスト、データベースに送信されるSQL文、またはプロセスの実行があります。作業リクエストは、外部または別のレイヤーからレイヤーに到着します。作業リクエストが処理されて、レスポンスが生成され、レスポンスはリクエスト元に返信されます。