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Oracle® Databaseアドバンスト・レプリケーション・マネージメントAPIリファレンス
11g リリース2 (11.2)
B72090-02
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24 レプリケーション動的パフォーマンス・ビュー

この章では、すべてのOracleインストールに含まれているV$ビューと呼ばれる動的パフォーマンス・ビューについて説明します。このビューは、マスター・サイトおよびマテリアライズド・ビュー・サイトが、現在リフレッシュ中のマテリアライズド・ビューの情報や遅延トランザクション・キューに関する統計情報などを決定する際に使用します。

この章には、次の項が含まれます。


V$MVREFRESH

現在リフレッシュ中のマテリアライズド・ビューの情報が含まれます。

データ型 説明
SID NUMBER セッションの識別子。
SERIAL# NUMBER セッションのオブジェクトの識別に使用される、セッションのシリアル番号。セッションが終了して別のセッションが同じセッションIDで開始した場合、セッション・レベルのコマンドが正しいセッション・オブジェクトに適用されることを保証します。
CURRMVOWNER VARCHAR2(31) 現在リフレッシュ中のマテリアライズド・ビューの所有者。マテリアライズド・ビューはこのユーザーのスキーマに常駐します。
CURRMVNAME VARCHAR2(31) 現在リフレッシュ中のマテリアライズド・ビューの名前。


V$REPLPROP

現在レプリケーション・サイトで進行中のパラレル伝播の情報が含まれます。このビューは、現在伝播中のトランザクション、各トランザクションで伝播される通話数、およびパラレル伝播のプロセスまたはコーディネータ・プロセスのカレント・アクティビティの決定に使用します。


注意:

このビューには、カレント・サイトで遅延トランザクションがパラレル伝播を使用してプッシュされているときにのみデータが含まれます。パラレル伝播を使用してプッシュを行うには、parallelismパラメータをDBMS_DEFER_SYS.PUSHファンクションで1以上に設定する必要があります。この設定を行わないと、プッシュはシリアル伝播を使用して行われ、プッシュ中にこのビューにはデータは表示されません。

データ型 説明
SID NUMBER セッションの識別子。
SERIAL# NUMBER セッションのシリアル番号。セッションのオブジェクトの識別に使用されます。セッションが終了して別のセッションが同じセッションIDで開始した場合、セッション・レベルのコマンドが正しいセッション・オブジェクトに適用されることを保証します。
NAME VARCHAR2(71) Replication Parallel Prop Slave nはプロセスがアクティブで、待機中、遅延トランザクションのプッシュ中、メタデータのパージ中、またはエラー・トランザクションの作成中のいずれかであることを示します。

Replication Parallel Prop Coordinatorはコーディネータ・プロセスがアクティブで、待機中、スリープ中、またはプロセスの操作実行をスケジュール中のいずれかであることを示します。

Replication Parallel Prop Coordinatorは遅延トランザクション・キューからトランザクションを読み取り、Replication Parallel Prop Slavesに割り当てます。その後プロセスがトランザクションを接続先サイトに伝播します。プロセスがプッシュ・セッションでトランザクションをプッシュする場合、プロセスはプッシュするトランザクションがなくなっても、プッシュ・セッションが完了するまでアクティブ状態を続けます。

DBLINK VARCHAR2(128) このレプリケーション・セッションの伝播先のデータベース・リンク。
STATE VARCHAR2(12) WAITはスレーブ・プロセスまたはコーディネータ・プロセスがイベント(メッセージ)待ち状態であることを示します。

SLEEPはコーディネータ・プロセスが、delay_secondsの設定時間の間はスリープ状態であることを示します。delay_secondsDBMS_DEFER_SYSパッケージのSCHEDULE_PUSHプロシージャで設定します。

PUSHはスレーブ・プロセスが、遅延トランザクション・キューのトランザクションをリモート・サイトにプッシュ中であることを示します。

PURGEはスレーブ・プロセスが、リモート・サイトから正常に適用されたトランザクションに関連するメタデータをパージ中であることを示します。

CREATE ERRORはスレーブ・プロセスがエラー・トランザクションを作成中であることを示します。この場合、エラーまたは競合はスレーブ・プロセスが遅延トランザクションをリモート・サイトにプッシュする際に発生したものです。

SCHEDULE TXNはコーディネータ・プロセスが、トランザクションの適用順序を決定中であり、かつトランザクションを実行するスレーブ・プロセスを割当て中であることを示します。

XID VARCHAR2(22) セッションがスレーブ・セッションの場合は、スレーブが現在伝播中のトランザクションのトランザクションIDを示します。
SEQUENCE NUMBER プロセスがスレーブ・プロセスの場合、現在の操作で伝播される通話があればその順序番号。各トランザクションは1つ以上の通話を処理する必要があり、SEQUENCEの値は0(ゼロ)から始まって各通話が処理されるごとに増加します。つまりSEQUENCEの値は、各トランザクションで現在処理中の通話を示しています。この値はスレーブ・プロセスがトランザクション内の全通話を処理するまで増加し続けます。


V$REPLQUEUE

レプリケーションの遅延トランザクション・キューに関する統計が含まれます。現行データベース・インスタンスの開始からすべての値が保存されます。

データ型 説明
TXNS_ENQUEUED NUMBER 遅延トランザクション・キューにエンキューされているトランザクションの数。
CALLS_ENQUEUED NUMBER 遅延トランザクション・キューにエンキューされる通話の数。
TXNS_PURGED NUMBER 遅延トランザクション・キューからパージされるトランザクションの数。
LAST_ENQUEUE_TIME DATE 最後のトランザクションが遅延トランザクション・キューにエンキューされた日付。インスタンスの開始以降、遅延トランザクション・キューにトランザクションが1つもエンキューされていない場合は、この値はNULLになります。
LAST_PURGE_TIME DATE 最後のトランザクションが遅延トランザクション・キューからパージされた日付。インスタンスの開始以降、遅延トランザクション・キューからトランザクションが1つもパージされていない場合は、この値はNULLになります。