この付録では、Oracle SOA Suiteのインストール時に発生する可能性のある一般的な問題の解決策を説明します。この付録の構成は、次のとおりです。
インストール時にエラーが発生した場合、次の手順を実行してください。
Oracle Fusion Middlewareのリリース・ノートで最新の更新を調べます。リリース・ノートの最新バージョンは、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology/documentation
)から入手可能です。
コンピュータが第2.1.1項「システム要件と動作保証」で指定されている要件を満たしていることを確認します。
いずれかのインストール画面で誤った情報を入力した場合、「戻る」をクリックしてその画面まで戻ります。
インストーラによるファイルのコピーまたはリンク中にエラーが発生した場合は、次の手順を実行してください。
エラーを記録し、インストール・ログ・ファイルを確認します。
第4章「Oracle SOA Suiteのアンインストール」の手順に従い、障害の発生したインストールを削除します。
エラーの原因となった問題を修正します。
インストールを再開します。
この項では、Oracle Fusion Middlewareのインストール時に発生する可能性のある一般的な問題の解決策を説明します。内容は、次のとおりです。
インストーラによって、Oracle_Inventory_Location
/log
ディレクトリ(UNIXの場合)またはOracle_Inventory_Location
\logs
ディレクトリ(Windowsの場合)にログ・ファイルが書き込まれます。 UNIXシステムで、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、SOA_ORACLE_HOME/oraInst.loc
ファイルで場所を確認できます。 Windowsシステムのインベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所は、C:\Program Files\Oracle\Inventory\logs
です。
次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。
install
date-time-stamp
.log
install
date-time-stamp
.out
installActions
date-time-stamp
.log
installProfile
date-time-stamp
.log
oraInstall
date-time-stamp
.err
oraInstall
date-time-stamp
.log
-printtime
パラメータを指定してインストーラを実行した場合は、同じディレクトリにtimeTaken
date-time-stamp
.log
ファイルが作成されます。
構成セッションのログ・ファイルを作成するには、次のように-log
オプションを指定して構成ウィザードを実行します。
UNIXの場合
% ./config.sh -log=log_filename
Windowsの場合
G:\ config.cmd -log=log_filename
log_filename
に絶対パスを指定すると、その場所にログ・ファイルが作成されます。 パスを指定しないでファイル名のみを指定した場合、ログ・ファイルはSOA_ORACLE_HOME
/common/bin
ディレクトリ(UNIXの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\common\bin
ディレクトリ(Windowsの場合)に作成されます。
Oracle BAM管理対象サーバー(bam_server1
)のデフォルトのポート番号は9001です。WebLogic構成ウィザードでの構成時にこのポート番号を変更した場合やリスニング・アドレスを指定した場合は、次の変更が必要になります。
SOA_ORACLE_HOME
/bam/config/BAMICommandConfig.xml
ファイル(UNIXの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\bam\config\BAMICommandConfig.xml
ファイル(Windowsの場合)で、ポート番号を9001から新しいポート番号に手動で変更します。 変更が必要なパラメータは次のとおりです。
<ADCServerPort>9001</ADCServerPort>
Oracle BAMシングル・インスタンスWebアプリケーション構成情報は、MW_HOME
/user_projects/domains/
domain_name
/servers/
BAM_server_name
/tmp/_WL_user/oracle-bam_11.1.1/yhryfp/APP-INF/classes/config
ディレクトリ(UNIXの場合)またはMW_HOME
\user_projects\domains\
domain_name
\servers\
BAM_server_name
\tmp\_WL_user\oracle-bam_11.1.1\yhryfp\APP-INF\classes\config
ディレクトリ(Windowsの場合)に格納されています。 これらのファイル内のプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで公開されるMbeanを使用して変更できます。 MBeanを介して公開されるプロパティは、サーバー固有のプロパティです。
デフォルトでOracle SOAとOracle BAMは、それぞれ別の管理対象サーバーに構成されます(Oracle SOAはsoa_server1
、ORacle BAMはbam_server1
)。 構成ウィザードでsoa_server1
を削除してAdminServer
にOracle SOAを構成することを選択した場合で、Oracle BAMも構成として選択している場合は、bam_server1
を削除して、Oracle BAMのターゲットもAdminServer
にする必要があります。
カスタムのトラスト・キー・ストアを使用するようにOracle WebLogic Serverを構成した場合は、setDomainEnv.cmd
ファイル(Windowsの場合)またはsetDomainEnv.sh
ファイル(UNIXの場合)を手動で編集し、Djavax.net.ssl.trustStore
パラメータがカスタムのトラスト・キー・ストアを指し示すようにする必要があります。次に例を示します。
Djavax.net.ssl.trustStore=/myfolder/mystore/mytrustkeystore.jks
Oracle SOAでは、Quartzというオープン・ソースのジョブスケジューリング・フレームワークが使用されます。 複数システムでクラスタを設定する場合は、すべてのシステム上のクロックを同期することがQuartzの使用条件となります。 詳細は、次のURLを参照してください。
http://www.opensymphony.com/quartz/wikidocs/TutorialLesson11.html
また、高度なトポロジでのクラスタ構築に関する詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』および『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』を参照してください。
SSLが有効のデータベースを使用する場合は、次の手順に従って、データ・ソースがSSL接続に対応するようにする必要があります。
トラストストアを作成し、keytoolを使用して、./root/b64certificate.txt
を信頼できる証明書としてトラストストアに追加します。
keytool -importcert -trustcacerts -alias dbroot -keystore ./truststore -storepass welcome1 -file ./b64certificate.txt
WebLogic Serverコンソールで、使用するデータ・ソースの「接続プール」タブに移動します。 次のプロパティを適宜変更します。
認証が必要な場合
javax.net.ssl.keyStore=keystore_password javax.net.ssl.keyStoreType=JKS javax.net.ssl.keyStorePassword=keystore_password javax.net.ssl.trustStore=truststore_location javax.net.ssl.trustStoreType=JKS javax.net.ssl.trustStorePassword=truststore_password
認証が不要な場合
javax.net.ssl.trustStore=truststore_location javax.net.ssl.trustStoreType=JKS javax.net.ssl.trustStorePassword=truststore_password
URLフィールドに次のように入力します。
jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCPS)(HOST=database_host)(PORT=database_port)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=service_name))(SECURITY=(SSL_SERVER_CERT_DN="distinguished_name" )))
JDBCデータ・ソース・ファイルで、<property>
パラメータを次のように変更します。
<property>
@ <name>javax.net.ssl.trustStorePassword</name>
<value>truststore_password</value>
</property>
Oracle Identity Managementをインストールしてドメインを作成し、Oracle SOA Suiteをインストールしてそのドメインを拡張した場合、Oracle SOAインストーラによりORACLE_HOME
環境変数が変更されます。 これにより、Oracle Identity Federation(OIF)WebLogic Scripting Tool(WLST)環境が壊れてしまいます。この環境は、Identity Managementのインストールで設定されたORACLE_HOME
の値に依存しています。
この問題を回避するには、次の手順を実行します。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle Identity Federation』のWLST環境の設定に関する項の手順に従ってください。
OIF_ORACLE_HOME
/fed/script
ディレクトリ(UNIXの場合)またはOIF_ORACLE_HOME
\fed\script
ディレクトリ(Windowsの場合)にあるすべての.py
ファイルを、WebLogic_Home
/common/wlst
ディレクトリ(UNIXの場合)またはWebLogic_Home
\common\wlst
ディレクトリ(Windowsの場合)にコピーします。
OIF_ORACLE_HOME
/fed/script
ディレクトリ(UNIXの場合)またはOIF_ORACLE_HOME
\fed\script
ディレクトリ(Windowsの場合)をCLASSPATH
環境変数に追加します。
この付録で問題が解決しない場合、次の情報を参照してください。
Oracle Fusion Middlewareのリリース・ノート。Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology/documentation
)から入手可能です。
My Oracle Support(以前のOracleMetaLink: http://metalink.oracle.com
)
問題の解決策が見つからない場合、サービス・リクエストを提出してください。