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Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1(11.1.1) for Microsoft Windows x64
B55938-01
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4 Oracle Fusion Middlewareの管理

この章では、Oracle Fusion Middlewareの管理に関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

4.1 一般的な問題および回避方法

この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

4.1.1 ドメイン拡張でサポートされる組合せ

Oracle WebLogic Serverドメインを作成する場合、特定のドメイン・テンプレートを使用して作成します。そのテンプレートでは、特定のコンポーネントまたはコンポーネント・グループ(Oracle SOA Suiteなど)がサポートされます。Oracle WebCenterなどの他のコンポーネントをドメインに追加する場合、追加するコンポーネント用のドメイン・テンプレートを使用してそのドメインに追加の管理対象サーバーを作成することで、ドメインを拡張できます。

表4-1に、既存のドメインに追加できるコンポーネントの種類と、必要なドメイン・テンプレートを示します。

表4-1 サポートされるドメイン拡張

既存のドメイン・テンプレート 追加できるコンポーネント

Oracle SOA Suite


任意のOracle SOA Suiteコンポーネント。

任意のOracle WebCenterコンポーネント。Oracle WebCenterドメイン・テンプレートによる拡張。

任意のWeb Tierコンポーネント。Web Tierドメイン・テンプレートによる拡張。

Oracle Identity Management

任意のIdentity Managementコンポーネント。

任意のWeb Tierコンポーネント。Web Tierドメイン・テンプレートによる拡張。

Oracle Portal、Oracle Reports、Oracle Forms Services、Oracle Business Intelligence Discoverer

これら任意のコンポーネント。

任意のWeb Tierコンポーネント。Web Tierドメイン・テンプレートによる拡張。


4.1.2 IPv6ネットワーク・プロトコルでサポートされるトポロジ

IPv6では次のトポロジがサポートされます(デュアルスタックとは、ホストがIPv4とIPv6の両方で構成されていることを意味します)。

  • トポロジA:

    • Oracle Database(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • Oracle WebLogic Server(デュアルスタック・ホスト上)

    • クライアント(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジB:

    • Oracle Database(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • 1つ以上のOracle WebLogic Server、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter、Oracle Business Activity MonitoringおよびFusion Middleware Controlコンポーネント(デュアルスタック・ホスト上)

    • mod_wl_ohsを含むOracle HTTP Server(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジC:

    • IPv6をサポートするMySQLなどのデータベース(IPv6プロトコル・ホスト上)

    • Oracle WebLogic Server(IPv6プロトコル・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジD:

    • Oracle Database(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • 1つ以上のIdentity Management、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter、Oracle Business Activity MonitoringおよびFusion Middleware Controlコンポーネント(デュアルスタック・ホスト上)

    • クライアント(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジE:

    • Oracle Database(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • 1つ以上のOracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle Reports、Oracle Business Intelligence DiscovererおよびOracle Single Sign-Onリリース10.1.4.3コンポーネント(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • mod_proxyを含むOracle HTTP Server(デュアルスタック・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジF:

    • Oracle Access Managerリリース10.1.4.3、およびSOAコンポジット・アプリケーションなどのアプリケーション(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • mod_proxyを含むOracle HTTP Server(デュアルスタック・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)

  • トポロジG:

    • Oracle Database(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • 1つ以上のOracle SOA Suite、Oracle WebCenter、Oracle Business Activity MonitoringおよびFusion Middleware Controlコンポーネント(IPv4プロトコル・ホスト上)

    • mod_wl_ohsを含むOracle HTTP Server(デュアルスタック・ホスト上)

    • クライアント(IPv6プロトコル・ホスト上)


関連項目:

Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドのIPv6の使用に関する項

4.1.3 IPv6とIPv4の混在環境でFusion Middleware Controlからエラーが返される問題

現在の環境にIPv6とIPv4のネットワーク・プロトコルが両方とも含まれる場合、特定の状況下でFusion Middleware Controlからエラーが返される可能性があります。

Fusion Middleware ControlにアクセスするブラウザがIPv4プロトコルを使用するホスト上に存在し、IPv6プロトコルを使用するホストにアクセスするコントロールを選択すると、Fusion Middleware Controlからエラーが返されます。同様に、Fusion Middleware ControlにアクセスするブラウザがIPv6プロトコルを使用するホスト上に存在し、IPv4プロトコルを使用するホストにアクセスするコントロールを選択すると、Fusion Middleware Controlからエラーが返されます。

たとえば、IPv4プロトコルを使用するホスト上のブラウザを使用しており、同時にFusion Middleware Controlを使用している場合、次のようにIPv6プロトコルを使用するホスト上で稼働するエンティティに移動すると、Fusion Middleware Controlからエラーが返されます。

  • Oracle Internet Directoryのホームページで、「Oracle Internet Directory」メニューから「Directory Services Manager」を選択する場合。Oracle Directory Services Managerは、IPv6プロトコルを使用するホスト上で稼働しています。

  • 管理対象サーバーのホームページで、IPv6上で稼働するOracle WebLogic Server管理コンソールのリンクをクリックする場合。

  • IPv6を使用するホスト上のWebサービス・エンドポイントをテストする場合。

  • IPv6を使用するホスト上のアプリケーションURLまたはJavaアプリケーションをクリックする場合。

この問題を回避するには、/etc/hostsファイルに次のエントリを追加します。

xxx.xx.xx.xx  myserver-ipv6 myserver-ipv6.example.com

この例で、xxx.xx.xx.xxは、管理サーバー・ホスト(myserver.example.com)のIPv4アドレスです。

4.1.4 JSFアプリケーションのデプロイ

一部のJSFアプリケーションでは、Javaクラス・ライブラリにおけるAbstract Window Toolkit(AWT)アプリケーション・コンテキストのクラス・ローダーの不適切な初期化が原因で、メモリー・リークが発生する可能性があります。oracle.jrf.EnableAppContextInitシステム・プロパティをtrueに設定すると、AWTアプリケーション・コンテキストのクラス・ローダーの即時初期化が試行され、このリークの発生を抑止できます。デフォルトでは、このプロパティはfalseに設定されています。

4.2 構成の問題および回避方法

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

4.2.1 Windowsのネイティブ認証用のFusion Middleware Controlの構成

Fusion Middleware ControlとOracle WebLogic Server管理コンソール間のシングル・サインオン・メカニズムとしてWindowsのネイティブ認証(WNA)を使用する場合、次のファイルを変更する必要があります。

  • web.xml

  • weblogic.xml

これらのファイルは、em.earファイルに含まれます。em.earファイルを展開して各ファイルを編集してから、em.earファイルに再アーカイブします。次の手順を実行してください(フロントエンドがWindows上にあり、em.earファイルがUNIX上にあると仮定します)。

  1. JAVA_HOME環境変数を設定します。次に例を示します。

    setenv JAVA_HOME /scratch/Oracle/Middleware/jrockit_160_05_R27.6.2-20
    
  2. em.earが含まれるディレクトリに移動し、ファイルを展開します。次に例を示します。

    cd /scratch/Oracle/Middleware/user_projects/applications/domain_name
    JAVA_HOME/bin/jar xvf em.ear em.war
    JAVA_HOME/bin/jar xvf em.war WEB-INF/web.xml
    JAVA_HOME/bin/jar xvf em.war WEB-INF/weblogic.xml
    
  3. web.xmlを編集します。最初のlogin-configブロックをコメント・アウトし、WNAのlogin-configブロックのコメントを解除します。(ファイルには、コメント設定およびコメント解除するブロックに関する情報が含まれます。)この作業の実行後、ファイルの一部は次の例のようになります。

    <!--<login-config>
         <auth-method>CLIENT-CERT</auth-method>
       </login-config>
    -->
     <!--
      the following block is for Windows Native Authentication, if you are using
     WNA, do the following:
        1. uncomment the following block
        2. comment out the previous <login-config> section.
        3. you also need to uncomment a block in weblogic.xml
     -->
       <login-config>
         <auth-method>CLIENT-CERT,FORM</auth-method>
         <form-login-config>
           <form-login-page>/faces/targetauth/emasLogin</form-login-page>
           <form-error-page>/login/LoginError.jsp</form-error-page>
         </form-login-config>
       </login-config>
       <security-constraint>
     .
     .
     .
       <security-role>
         <role-name>Monitor</role-name>
       </security-role>
    
    
  4. weblogic.xmlを編集します。次のブロックのコメントを解除します。(ファイルには、コメント解除するブロックに関する情報が含まれます。)この作業の実行後、ファイルの一部は次の例のようになります。

     <!--
     the following block is for Windows Native Authentication, if you are using
     WNA, uncomment the following block.
     -->
      <security-role-assignment>
         <role-name>Admin</role-name>
         <externally-defined/>
       </security-role-assignment>
     .
     .
     .
       <security-role-assignment>
         <role-name>Deployer</role-name>
         <externally-defined/>
       </security-role-assignment>
    
  5. em.earファイルに再アーカイブします。次に例を示します。

    JAVA_HOME/bin/jar uvf em.war WEB-INF/web.xml
    JAVA_HOME/bin/jar uvf em.war WEB-INF/weblogic.xml
    JAVA_HOME/bin/jar uvf em.ear em.war
    

4.2.2 Fusion Middleware Controlにおいてログ・ビューアのページで列のプリファレンスが維持されない問題

Fusion Middleware Controlでは、ログ・ファイルとログ・ファイル・メッセージが表示されるページの列の順序を変更できます。ただし、ページから一度移動して戻ると、列の順序は元に戻ります。

4.2.3 ログ・ファイル形式の変更

ログ・ファイル形式を変更する場合、次のことを考慮してください。

  • ログ・ファイル形式をテキストからXMLに変更する場合、パスは指定しますが、ファイル名は省略します。新規ファイルの名前は、log.xmlになります。

  • ログ・ファイル形式をXMLからテキストに変更する場合、パスとファイル名の両方を指定します。

4.3 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。

4.3.1 Oracle Web CacheでIPv6を無効化する場合の追加情報

Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドには、Oracle Web CacheでIPv6を無効化する方法が記載されています(IPv6はデフォルトで有効です)。ただし、webcache.xmlファイルにIPV6要素が存在しない場合にそれを追加する方法は記載されていません。

webcache.xmlファイルにIPV6要素が存在しない場合、ファイルにこの要素を追加できます。次の例のように、MULTIPORT要素の後に追加してください。

...
         <LISTEN IPADDR="ANY" PORT="7786" PORTTYPE="ADMINISTRATION"/>
         <LISTEN IPADDR="ANY" PORT="7788" PORTTYPE="INVALIDATION"/>
         <LISTEN IPADDR="ANY" PORT="7787" PORTTYPE="STATISTICS"/>
      </MULTIPORT>
      <IPV6 ENABLED="NO"/>