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Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55911-01
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3 Oracle Identity Managementインストールの前に

この章では、Oracle Identity Managementのコンポーネントをインストールする前に確認しておく必要があることについて説明します。内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Fusion Middlewareの動作保証

『Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations』マニュアルに、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)と関連がある、サポート対象のインストール・タイプ、プラットフォーム、OS、データベース、JDKおよびサード・パーティ製品など、Oracle Fusion Middlewareの動作保証情報が記載されています。

『Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations』マニュアルにアクセスするには、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトで検索してください。

http://www.oracle.com/technology/

3.2 システム要件

このトピックでは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールするためのシステム要件を説明します。内容は次のとおりです。

3.2.1 最新情報

このトピックの情報は、出版時点の情報です。最新情報については、『Oracle Fusion Middleware System Requirements, Prerequisites, and Specification』マニュアルを参照してください。ハードウェア、ソフトウェア、ディスク容量、メモリー、システム・ライブラリおよびパッチ要件が記載されています。

『Oracle Fusion Middleware System Requirements, Prerequisites, and Specification』マニュアルにアクセスするには、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトで検索してください。

http://www.oracle.com/technology/

3.2.2 インストーラ起動要件

インストーラを起動すると、表3-1にあげる要件がチェックされます。いずれかの要件が満たされない場合は、インストーラにより通知されます。

表3-1 インストーラ起動要件

カテゴリ 最小値または許容値

プラットフォーム

UNIX:

  • Solaris 9、Solaris 10

  • HP-UX 11i(11.23)、HP-UX 11i(11.31)

  • Oracle Enterprise Linux 4、Oracle Enterprise Linux 5、Red Hat Linux 4、Red Hat Linux 5、SUSE 10

  • IBM AIX 5.3、IBM AIX 6.1

Windows:

  • Windows XP SP2(Win32プラットフォームのみ)Windows 2003、Windows 2008、Windows Vista

一時領域

最小80MB

スワップ領域

最小150MB

モニター

最小256色


3.2.3 メモリー要件

表3-2に、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールするための最小メモリー要件を示します。

表3-2 最小メモリー要件

オペレーティング・システム 最小物理メモリー 使用可能な最小メモリー

Linux

2GB

1GB

UNIX

2GB

1GB

Microsoft Windows

2GB

1GB


Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)デプロイメントの個別の必要メモリーは、インストールするコンポーネント(またはコンポーネントの組合せ)により異なります。次のリストに、様々なコンポーネントのメモリー要件を示します。このリストを、デプロイメントごとのメモリー要件を決定するためのガイドラインとして使用してください。

  • WebLogic Administration Server: 750MB

  • Oracle Directory Integration PlatformとOracle Directory Services Managerを実行しているWebLogic Managed Server: 720MB

  • Oracle Identity Federationを実行しているWebLogic Managed Server: 650MB

  • Oracle Internet Directory: 75 MB

  • Oracle Virtual Directory: 105 MB

  • Oracle Enterprise Manager(EM)Agent: 25MB

  • Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN): 5MB

3.3 Oracle WebLogic ServerのインストールとOracleミドルウェア・ホームの作成

Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントをインストールする前に、Oracle WebLogic Serverをインストールして、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成する必要があります。


注意:

Oracle WebLogic管理ドメインなしでOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)をインストールする場合、Oracle WebLogicをインストールする必要はありません。

Oracle WebLogic Serverをインストールし、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成するには、次の手順を実行します。Oracle WebLogic Serverのインストールに関する詳細な情報は、『Oracle Fusion Middleware Installation Guide for Oracle WebLogic Server』を参照してください。

  1. Oracle WebLogic Server CD-ROMを挿入するか、次のURLからOracle WebLogic Serverインストーラをダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/wls_main.html
    
  2. 次のように、システムに対応する実行可能ファイルを見つけます。

    • 32ビットLinuxシステムの場合はwls1031_linux32.bin

    • 32ビットWindowsシステムの場合はwls1031_win32.exe

    • すべての64ビット・プラットフォームにはwls1031_generic.jar

    32ビット実行可能ファイルは、対応するJDKバージョンにバンドルされています。64ビット・インストーラを使用する場合、使用するプラットフォームでサポートされたJDKを使用してインストーラを起動する必要があります。Oracle WebLogic Serverをインストールする場合、その前にこのJDKがシステム上にインストールされている必要があります。使用するプラットフォームでサポートされているJDKのリストは、Oracle Fusion Middlewareの動作保証に関する、次のドキュメントを参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
    
  3. CD-ROMから直接Oracle WebLogic Serverインストーラを実行するか、ファイルをローカル・システムへコピーして、ローカルで実行します。

    32ビット・システムの場合の例:

    Linux:

    ./wls1031_linux32.bin
    

    Windows:

    wls1031_win32.exe
    

    64ビット・システムの場合の例:

    UNIX:

    JAVA_HOME/bin/java -jar wls1031_generic.jar
    

    または

    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar wls1031_generic.jar
    

    Windows:

    JAVA_HOME\bin\java -jar wls1031_generic.jar
    

    64ビット・インストールの場合:

    • インストーラを実行する前に、使用するシステムにDISPLAY環境変数を設定します。

    • JAVA_HOMEを、使用するプラットフォームに対してサポートされている、あらかじめインストールしたJDKのインストール先に置き換えます。

    • 32/64ビット・ハイブリッドJDK(たとえば、HP-UXの場合はHP JDK、Solaris SPARCの場合はSun JDK)を使用する場合は、-d64フラグを使用します。

    • JAVA_HOME/bin/java -version(または、32/64ビット・ハイブリッドJDKの場合は、JAVA_HOME/bin/java -d64 -version)を実行して、システムのJAVA_HOMEが64ビットJDKを参照していることを確認します。


    注意:

    Oracle WebLogic Serverインストーラを起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択画面が表示されます。

  5. 新しいミドルウェア・ホームを作成するを選択し、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリとして希望する場所を特定します。これは、すべてのOracle Fusion Middleware製品の最上位ディレクトリです。WebLogicホーム・ディレクトリが、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に作成されます。


    注意:

    ミドルウェア・ホーム・ディレクトリがシステムにすでに存在する場合、空のディレクトリである必要があります。

    「次へ」をクリックします。セキュリティ更新のための登録画面が表示されます。

  6. 最新の製品の更新やセキュリティの更新を受け取るかどうか、選択します。何も受け取らないことを選択した場合、続行する前に選択を確認するよう求められます。

    「次へ」をクリックします。インストール・タイプの選択画面が表示されます。

  7. 「標準」を選択し、「次へ」をクリックします。製品インストール・ディレクトリの選択画面が表示されます。

  8. WebLogic Serverホーム・ディレクトリに希望する場所を指定し、「次へ」をクリックします。

    UNIXシステム上にOracle WebLogic Serverをインストールする場合、「インストール・サマリー」画面が表示されます。手順9に進みます。

    Windowsシステム上にOracle WebLogic Serverをインストールする場合、ショートカットの場所の選択画面が表示されます。WindowsによりOracle製品へのショートカットが作成されるようにする場所を指定して、「次へ」をクリックします。「インストール・サマリー」画面が表示されます。

  9. 「インストール・サマリー」画面で「次へ」をクリックします。

    「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  10. 「次へ」をクリックします。「インストール 完了」画面が表示されます。

  11. Quickstartの実行の選択を解除し、「完了」をクリックしてインストーラを終了します。


注意:

  • Oracle WebLogic Serverをインストールしたのと同一のユーザーがOracle Identity Managementをインストールする必要があります。

  • Oracle Identity Managementをインストールする場合、Oracle WebLogic Serverのノード・マネージャ・ユーティリティが実行されている必要があります。

  • Oracle Identity Managementをインストールするときに、Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインしないでください。


3.4 Oracle Databaseのインストール

Oracle Internet Directoryなど、一部のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールする場合、あらかじめOracle Databaseをインストールしておく必要があります。RDBMSデータ・ストアを使用する場合は、Oracle Identity Federationをインストールしておく必要があります。関連するOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、データベースが稼働している必要があります。データベースが、Oracle Identity Managementコンポーネントのインストール先と同じシステム上にある必要はありません。


注意:

サポートされているデータベースに関する最新情報は、この章の「Oracle Fusion Middlewareの動作保証」のトピックを参照してください。

データベースはOracle Repository Creation Utility(RCU)とも互換性を持つ必要があります。このユーティリティは、Oracle Identity Managementコンポーネントが必要とするスキーマを作成するために使用されます。

表3-3に、出版時点でのRCUのデータベース要件を示します。

表3-3 RCUデータベース要件

カテゴリ 最小値または許容値

バージョン

AL32UTF8キャラクタ・セットを使用しているOracle Database 10g(非XEデータベースの場合、10.2.0.4以上)。

Oracle Database 11g(非XEデータベースの場合、11.1.0.7以上)。

共有プール・サイズ

147456KB

SGA最大サイズ

147456KB

ブロック・サイズ

8KB

プロセス

500


3.5 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成

次のOracle Identity Managementのコンポーネントと構成をインストールする前に、データベースに対応するOracle Fusion Middlewareスキーマを作成してロードする必要があります。

RCUを使用して、データベースにOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードします。RCUは、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1)のインストール・メディアに収録されている他、Oracle Technology Network(OTN)Webサイト上からも入手できます。OTN Webサイトは、次のURLでアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/index.html


注意:

RCUは、LinuxおよびWindowsプラットフォームでのみ利用可能です。サポートされているUNIXデータベース上でスキーマを作成するには、Linux RCUを使用します。サポートされているWindowsデータベース上でスキーマを作成するには、Windows RCUを使用します。

RCUを実行する場合、インストールするOracle Identity Managementコンポーネントに対して、次のスキーマのみを作成してロードします。RCUで利用できる他のいずれのスキーマも選択しないでください。


注意:

スキーマを作成する場合、RCUに表示されるスキーマ・オーナーとパスワードを決して忘れないでください。Oracle Identity Federationの場合、PREFIX_OIFという形になります。RDBMSストアでOracle Identity Federationを構成するときに、この情報を入力する必要があります。


次を参照してください。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

3.6 環境ごとに行うオプションの準備作業

このトピックでは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールする前に実行しておくとよい、環境固有のオプションの作業について説明します。このトピックの内容は次のとおりです。

3.6.1 シンボリック・リンクの使用

シンボリック・リンクを使用してOracle Identity Managementをインストールする場合、インストールの前にシンボリック・リンクを作成する必要があります。たとえば、次のコマンドを実行することによって、インストールのためのシンボリック・リンクを作成することができます。

prompt> mkdir /home/basedir
prompt> ln -s /home/basedir /home/linkdir

続いてインストーラを実行してOracle Identity Managementをインストールする場合、Oracleホームとして/home/linkdirを指定できます。

インストール後に、Oracleホームへのシンボリック・リンクを作成することはできません。また、Oracleホームを別の場所に移動し、元のOracleホームへのシンボリック・リンクを作成することもできません。

3.6.2 DHCPホスト上へのOracle Identity Managementのインストール

Oracle Identity ManagementコンポーネントをDHCPサーバー上にインストールする場合、インストーラが確実にホスト名を解決できる必要があります。そのために、UNIXシステムでは/etc/hostsファイルの編集、Windowsシステムではループバック・アダプタのインストールが必要になることがあります。一般的な例を次に示します。この例を変更して、利用する環境に適合させてください。

UNIXシステム:

/etc/hostsファイルを修正して次のエントリを含め、ホスト名をループバックIPアドレスに解決するようにホストを構成します。変数を、適切なホストとドメイン名に置き替えます。

127.0.0.1 hostname.domainname hostname
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost

次のコマンドを実行し、ホスト名がループバックIPアドレスに解決されることを確認します。

ping hostname.domainname

Windowsシステム:

ループバック・アダプタをDHCPサーバー上にインストールします。これにより、システムにローカルIPアドレスが割り当てられます。

アダプタをインストールした後に、%SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hostsファイルのlocalhost行の直後に、次の形式の行を追加します。ここでIP_addressはループバック・アダプタのローカルIPアドレスです。

IP_address   hostname.domainname   hostname

3.6.3 複数のホームを持つシステム上へのOracle Identity Managementのインストール

Oracle Identity Managementコンポーネントを、複数のホームを持つシステムにインストールすることができます。複数のホームを持つシステムは、通常、システム上に複数のネットワーク・カードを持つことによって到達できる複数のIPアドレスに関連付けられています。各IPアドレスはホスト名に関連付けられ、各ホスト名には別名を作成することができます。

インストーラは、/etc/hostsファイル(UNIXの場合)または%SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hostsファイル(Windowsの場合)の最初のエントリから完全修飾ドメイン名を取得します。たとえば、ファイルが次のようである場合、インストーラはmyhost1.mycompany.comを取得して構成に使用します。

127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
10.222.333.444 myhost1.mycompany.com myhost1
20.222.333.444 devhost2.mycompany.com devhost2

システム・コンポーネントの特定のネットワーク構成の詳細は、「関連ドキュメント」にあげられた、個々のコンポーネントのマニュアルを参照してください。