Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド 11gリリース1(11.1.1) B55911-01 |
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この章では、Oracle Identity Managementのコンポーネントをインストールする前に確認しておく必要があることについて説明します。内容は次のとおりです。
『Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations』マニュアルに、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)と関連がある、サポート対象のインストール・タイプ、プラットフォーム、OS、データベース、JDKおよびサード・パーティ製品など、Oracle Fusion Middlewareの動作保証情報が記載されています。
『Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations』マニュアルにアクセスするには、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトで検索してください。
このトピックでは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールするためのシステム要件を説明します。内容は次のとおりです。
このトピックの情報は、出版時点の情報です。最新情報については、『Oracle Fusion Middleware System Requirements, Prerequisites, and Specification』マニュアルを参照してください。ハードウェア、ソフトウェア、ディスク容量、メモリー、システム・ライブラリおよびパッチ要件が記載されています。
『Oracle Fusion Middleware System Requirements, Prerequisites, and Specification』マニュアルにアクセスするには、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトで検索してください。
インストーラを起動すると、表3-1にあげる要件がチェックされます。いずれかの要件が満たされない場合は、インストーラにより通知されます。
表3-1 インストーラ起動要件
カテゴリ | 最小値または許容値 |
---|---|
プラットフォーム |
UNIX:
Windows:
|
一時領域 |
最小80MB |
スワップ領域 |
最小150MB |
モニター |
最小256色 |
表3-2に、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールするための最小メモリー要件を示します。
表3-2 最小メモリー要件
オペレーティング・システム | 最小物理メモリー | 使用可能な最小メモリー |
---|---|---|
Linux |
2GB |
1GB |
UNIX |
2GB |
1GB |
Microsoft Windows |
2GB |
1GB |
Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)デプロイメントの個別の必要メモリーは、インストールするコンポーネント(またはコンポーネントの組合せ)により異なります。次のリストに、様々なコンポーネントのメモリー要件を示します。このリストを、デプロイメントごとのメモリー要件を決定するためのガイドラインとして使用してください。
WebLogic Administration Server: 750MB
Oracle Directory Integration PlatformとOracle Directory Services Managerを実行しているWebLogic Managed Server: 720MB
Oracle Identity Federationを実行しているWebLogic Managed Server: 650MB
Oracle Internet Directory: 75 MB
Oracle Virtual Directory: 105 MB
Oracle Enterprise Manager(EM)Agent: 25MB
Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN): 5MB
Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントをインストールする前に、Oracle WebLogic Serverをインストールして、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成する必要があります。
注意: Oracle WebLogic管理ドメインなしでOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)をインストールする場合、Oracle WebLogicをインストールする必要はありません。 |
Oracle WebLogic Serverをインストールし、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成するには、次の手順を実行します。Oracle WebLogic Serverのインストールに関する詳細な情報は、『Oracle Fusion Middleware Installation Guide for Oracle WebLogic Server』を参照してください。
Oracle WebLogic Server CD-ROMを挿入するか、次のURLからOracle WebLogic Serverインストーラをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/wls_main.html
次のように、システムに対応する実行可能ファイルを見つけます。
32ビットLinuxシステムの場合はwls1031_linux32.bin
32ビットWindowsシステムの場合はwls1031_win32.exe
すべての64ビット・プラットフォームにはwls1031_generic.jar
32ビット実行可能ファイルは、対応するJDKバージョンにバンドルされています。64ビット・インストーラを使用する場合、使用するプラットフォームでサポートされたJDKを使用してインストーラを起動する必要があります。Oracle WebLogic Serverをインストールする場合、その前にこのJDKがシステム上にインストールされている必要があります。使用するプラットフォームでサポートされているJDKのリストは、Oracle Fusion Middlewareの動作保証に関する、次のドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
CD-ROMから直接Oracle WebLogic Serverインストーラを実行するか、ファイルをローカル・システムへコピーして、ローカルで実行します。
32ビット・システムの場合の例:
Linux:
./wls1031_linux32.bin
Windows:
wls1031_win32.exe
64ビット・システムの場合の例:
UNIX:
JAVA_HOME/bin/java -jar wls1031_generic.jar
または
JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar wls1031_generic.jar
Windows:
JAVA_HOME\bin\java -jar wls1031_generic.jar
64ビット・インストールの場合:
インストーラを実行する前に、使用するシステムにDISPLAY
環境変数を設定します。
JAVA_HOME
を、使用するプラットフォームに対してサポートされている、あらかじめインストールしたJDKのインストール先に置き換えます。
32/64ビット・ハイブリッドJDK(たとえば、HP-UXの場合はHP JDK、Solaris SPARCの場合はSun JDK)を使用する場合は、-d64
フラグを使用します。
JAVA_HOME
/bin/java -version
(または、32/64ビット・ハイブリッドJDKの場合は、JAVA_HOME
/bin/java -d64 -version
)を実行して、システムのJAVA_HOMEが64ビットJDKを参照していることを確認します。
注意: Oracle WebLogic Serverインストーラを起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。 |
「次へ」をクリックします。ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択画面が表示されます。
新しいミドルウェア・ホームを作成するを選択し、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリとして希望する場所を特定します。これは、すべてのOracle Fusion Middleware製品の最上位ディレクトリです。WebLogicホーム・ディレクトリが、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に作成されます。
注意: ミドルウェア・ホーム・ディレクトリがシステムにすでに存在する場合、空のディレクトリである必要があります。 |
「次へ」をクリックします。セキュリティ更新のための登録画面が表示されます。
最新の製品の更新やセキュリティの更新を受け取るかどうか、選択します。何も受け取らないことを選択した場合、続行する前に選択を確認するよう求められます。
「次へ」をクリックします。インストール・タイプの選択画面が表示されます。
「標準」を選択し、「次へ」をクリックします。製品インストール・ディレクトリの選択画面が表示されます。
WebLogic Serverホーム・ディレクトリに希望する場所を指定し、「次へ」をクリックします。
UNIXシステム上にOracle WebLogic Serverをインストールする場合、「インストール・サマリー」画面が表示されます。手順9に進みます。
Windowsシステム上にOracle WebLogic Serverをインストールする場合、ショートカットの場所の選択画面が表示されます。WindowsによりOracle製品へのショートカットが作成されるようにする場所を指定して、「次へ」をクリックします。「インストール・サマリー」画面が表示されます。
「インストール・サマリー」画面で「次へ」をクリックします。
「インストールの進行状況」画面が表示されます。
「次へ」をクリックします。「インストール 完了」画面が表示されます。
Quickstartの実行の選択を解除し、「完了」をクリックしてインストーラを終了します。
注意:
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Oracle Internet Directoryなど、一部のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールする場合、あらかじめOracle Databaseをインストールしておく必要があります。RDBMSデータ・ストアを使用する場合は、Oracle Identity Federationをインストールしておく必要があります。関連するOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、データベースが稼働している必要があります。データベースが、Oracle Identity Managementコンポーネントのインストール先と同じシステム上にある必要はありません。
データベースはOracle Repository Creation Utility(RCU)とも互換性を持つ必要があります。このユーティリティは、Oracle Identity Managementコンポーネントが必要とするスキーマを作成するために使用されます。
表3-3に、出版時点でのRCUのデータベース要件を示します。
次のOracle Identity Managementのコンポーネントと構成をインストールする前に、データベースに対応するOracle Fusion Middlewareスキーマを作成してロードする必要があります。
Oracle Internet Directory(インストール時にインストーラを使用して新しいスキーマを作成するのでなく、既存のスキーマを使用する場合)。
注意: Oracle Internet Directoryをインストールするときに、既存のスキーマを使用するか、インストーラを使用して新しいスキーマを作成するか、選択できます。既存のスキーマを使用する場合、Oracle Internet Directoryをインストールする前に、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、スキーマを作成する必要があります。インストール時に新しいスキーマの作成を選択した場合、インストーラが対応するスキーマを作成します。RCUを使用する必要はありません。 |
フェデレーション・ストア、セッション・ストア、メッセージ・ストアまたはコンフィギュレーション・ストアでRDBMSを使用するOracle Identity Federation拡張構成。
RCUを使用して、データベースにOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードします。RCUは、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1)のインストール・メディアに収録されている他、Oracle Technology Network(OTN)Webサイト上からも入手できます。OTN Webサイトは、次のURLでアクセスできます。
http://www.oracle.com/technology/index.html
注意: RCUは、LinuxおよびWindowsプラットフォームでのみ利用可能です。サポートされているUNIXデータベース上でスキーマを作成するには、Linux RCUを使用します。サポートされているWindowsデータベース上でスキーマを作成するには、Windows RCUを使用します。 |
RCUを実行する場合、インストールするOracle Identity Managementコンポーネントに対して、次のスキーマのみを作成してロードします。RCUで利用できる他のいずれのスキーマも選択しないでください。
Oracle Internet Directoryの場合、「Identity Management - Oracle Internet Directory」スキーマのみを選択します。
Oracle Identity Federationの場合、「Identity Management - Oracle Identity Federation」スキーマのみを選択します。
注意: スキーマを作成する場合、RCUに表示されるスキーマ・オーナーとパスワードを決して忘れないでください。Oracle Identity Federationの場合、PREFIX _OIF という形になります。RDBMSストアでOracle Identity Federationを構成するときに、この情報を入力する必要があります。 |
次を参照してください。 詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
このトピックでは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)をインストールする前に実行しておくとよい、環境固有のオプションの作業について説明します。このトピックの内容は次のとおりです。
シンボリック・リンクを使用してOracle Identity Managementをインストールする場合、インストールの前にシンボリック・リンクを作成する必要があります。たとえば、次のコマンドを実行することによって、インストールのためのシンボリック・リンクを作成することができます。
prompt> mkdir /home/basedir prompt> ln -s /home/basedir /home/linkdir
続いてインストーラを実行してOracle Identity Managementをインストールする場合、Oracleホームとして/home/linkdir
を指定できます。
インストール後に、Oracleホームへのシンボリック・リンクを作成することはできません。また、Oracleホームを別の場所に移動し、元のOracleホームへのシンボリック・リンクを作成することもできません。
Oracle Identity ManagementコンポーネントをDHCPサーバー上にインストールする場合、インストーラが確実にホスト名を解決できる必要があります。そのために、UNIXシステムでは/etc/hostsファイルの編集、Windowsシステムではループバック・アダプタのインストールが必要になることがあります。一般的な例を次に示します。この例を変更して、利用する環境に適合させてください。
UNIXシステム:
/etc/hostsファイルを修正して次のエントリを含め、ホスト名をループバックIPアドレスに解決するようにホストを構成します。変数を、適切なホストとドメイン名に置き替えます。
127.0.0.1 hostname.domainname hostname 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
次のコマンドを実行し、ホスト名がループバックIPアドレスに解決されることを確認します。
ping hostname.domainname
Windowsシステム:
ループバック・アダプタをDHCPサーバー上にインストールします。これにより、システムにローカルIPアドレスが割り当てられます。
アダプタをインストールした後に、%SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hostsファイルのlocalhost行の直後に、次の形式の行を追加します。ここでIP_addressはループバック・アダプタのローカルIPアドレスです。
IP_address hostname.domainname hostname
Oracle Identity Managementコンポーネントを、複数のホームを持つシステムにインストールすることができます。複数のホームを持つシステムは、通常、システム上に複数のネットワーク・カードを持つことによって到達できる複数のIPアドレスに関連付けられています。各IPアドレスはホスト名に関連付けられ、各ホスト名には別名を作成することができます。
インストーラは、/etc/hostsファイル(UNIXの場合)または%SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hostsファイル(Windowsの場合)の最初のエントリから完全修飾ドメイン名を取得します。たとえば、ファイルが次のようである場合、インストーラはmyhost1.mycompany.comを取得して構成に使用します。
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost 10.222.333.444 myhost1.mycompany.com myhost1 20.222.333.444 devhost2.mycompany.com devhost2
システム・コンポーネントの特定のネットワーク構成の詳細は、「関連ドキュメント」にあげられた、個々のコンポーネントのマニュアルを参照してください。