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Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55911-01
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10 Oracle Internet DirectoryへのOracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのインストール

この章では、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)を、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールする方法を説明します。内容は次のとおりです。

10.1 inspre11.plスクリプトの使用

Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)を、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールするには、inspre11.pl Perlスクリプトを使用する必要があります。このトピックでは、inspre11.plスクリプトを使用する方法を説明します。

inspre11.plスクリプトは、$OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/ディレクトリにあります。ここで、OID11gR1_ORACLE_HOMEは、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)のインストール先を表します。Perlは、$OID11gR1_ORACLE_HOME/perl/bin/ディレクトリにあります。

inspre11.plスクリプトを実行する前に、次の環境変数を設定する必要があります。

inspre11.plスクリプトの構文を次に示します。

$OID11gR1_ORACLE_HOME/perl/bin/perl \
$OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/inspre11.pl OID_HOST OID_PORT {-ssl | -nonssl} \
OID_COMPONENT DB_CONNECT_STRING ODS_PASSWORD ORCLADMIN_PASSWORD \
{-op1 | -op2 | -op3}

次に、inspre11.plスクリプトの各オプションの説明を示します。

OID_HOST

Oracle Internet DirectoryがインストールされるOracle WebLogic Serverの名前。

OID_PORT

SSLまたは非SSLのOracle Internet Directoryポート。

-ssl

OID_PORTで指定されたポートがOracle Internet Directory SSLポートであることを示します。

-nonssl

OID_PORTで指定されたポートがOracle Internet Directory非SSLポートであることを示します。

OID_COMPONENT

Oracle Internet Directoryコンポーネントの名前(たとえばoid1)。Oracle Internet Directoryコンポーネントの名前は、$ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl statusコマンドを使用して識別することができます。

DB_CONNECT_STRING

Oracle Internet Directoryの、データベースへの接続文字列。接続文字列は、host:port:sidという形式である必要があります。

ODS_PASSWORD

ODSスキーマのパスワード。

ORCLADMIN_PASSWORD

Oracle Internet Directory管理者のパスワード。通常は「cn=orcladmin」です。

-op1

匿名バインドを有効にし、エントリ・キャッシュを無効にします。

-op2

Oracle Internet Directoryバージョンをリセットして、Oracle Single Sign-OnとOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)をインストールできるようにします。このオプションはまた、seealso属性を、DB_CONNECT_STRINGオプションで指定されるデータベースを指すように設定します。

-op3

Oracle Internet Directoryのバージョンを11gリリース1(11.1.1)に戻して、エントリ・キャッシュを有効にします。

10.2 手順

Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)を、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)をインストールします。詳細は、第5章「Oracle Internet Directoryのインストールと構成」を参照してください。

  2. -op1を付けてinspre11.plスクリプトを実行します。これにより匿名バインドが有効化され、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantが、Oracle Single Sign-OnとOracle Delegated Administration Servicesのために、データベースにスキーマをロードできるようになります。次のようにスクリプトを実行します。

    $OID11gR1_ORACLE_HOME/perl/bin/perl \
    $OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/inspre11.pl OID_HOST OID_PORT {-ssl | -nonssl} \
    OID_COMPONENT DB_CONNECT_STRING ODS_PASSWORD ORCLADMIN_PASSWORD -op1
    
  3. Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantリリース10.1.4.3.0を使用して、Oracle Single Sign-On 10.1.4.0.1スキーマをデータベースに作成し、ロードします。


    注意:

    Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantリリース10.1.4.3.0は、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトから入手できます。OTN Webサイトにアクセスするには、次のURLに移動します。

    http://www.oracle.com/technology/


    Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantリリース10.1.4.3.0を実行する際は、次のことに注意してください。

    • 必ず、SSLポートを使用して、Oracle Internet Directoryにスキーマを登録します。

    • 一部のデータベース・セッション・パラメータの値が適切でないというエラー・メッセージを受け取ることがあります。そのようなエラーを受け取った場合、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantが指定したパラメータをリセットして、指定された最小値を厳守します。パラメータをリセットしたら、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantを終了して再起動します。alterコマンドのいずれかで、SPFILEをスコープとして使用した場合、データベースを再起動する必要があることもあります。

    • すべてのスキーマでなく、Oracle Single Sign-Onが必要とするスキーマのみがロードされます。

  4. ODSパスワードを、Oracle Internet Directoryがインストールされたときに設定された値にリセットして、Oracle Internet Directoryを再起動します。Oracle Single Sign-On 10.1.4.0.1スキーマをデータベースにロードしたときにパスワードがランダム化されたため、パスワードをリセットする必要があります。

    次の手順を実行します。

    1. SQL*PLUSを使用して、SYSユーザーとしてデータベースに接続します。

    2. alter user odsを使用して、PASSWORDで指定されたODSパスワードを変更します。ここでPASSWORDは、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantを実行する前のODSパスワードを現します。

    3. TNS_ADMIN環境変数を、$ORACLE_INSTANCE/configディレクトリを指すように設定します。

    4. 次のコマンドを実行します。ここでCONNECT_STRINGは、ディレクトリ・データベース接続文字列を表します。すでにtnsnames.oraファイルを構成済の場合、これは、そのファイルで指定されるネット・サービス名です。このファイルは、デフォルトで、ORACLE_HOME/config/ディレクトリにあります。別の場所を使用する場合は、TNS_ADMIN環境変数を設定することができます。

      $OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/oidpasswd \
      connect=CONNECT_STRING create_wallet=true
      
    5. Oracle Internet Directoryを再起動します。

  5. -op2を付けてinspre11.plスクリプトを実行します。これによりOracle Internet Directoryのバージョンがリセットされ、Oracle Single Sign-OnとOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.0.1)をインストールすることができるようになります。-op2オプションはまた、orcldirectoryversion属性の値がOID 10.1.4.0.1であることも検証します。

    次のようにスクリプトを実行します。

    $OID11gR1_ORACLE_HOME/perl/bin/perl \
    $OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/inspre11.pl OID_HOST OID_PORT {-ssl | -nonssl} \
    OID_COMPONENT DB_CONNECT_STRING ODS_PASSWORD ORCLADMIN_PASSWORD -op2
    
  6. Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.0.1)をインストールします。


    注意:

    Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.0.1)は、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトから入手できます。OTN Webサイトにアクセスするには、次のURLに移動します。

    http://www.oracle.com/technology/


    リリース11.xのデータベースにOracle Single Sign-OnまたはOracle Delegated Administration Servicesをインストールする場合、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.0.1)をインストールする際に、リリース10.1.0.5用のパッチ5649850を適用する必要があります。

    このパッチにより、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.0.1)が、リリース11.xのデータベースに接続することができます。

    Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesをインストールする場合、Windowsシステムではコンフィギュレーション・アシスタントを実行する前に、UNIXシステムではroot.shスクリプトの実行を求められたときに、パッチ5649850を適用してください。


    注意:

    リリース10.1.0.5用のパッチ5649850は、My Oracle Support(旧MetaLink)の次の場所から入手できます。

    http://metalink.oracle.com/


  7. Oracle Identity Management 10g(10.1.4.3.0)のパッチ・セットを適用することによって、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesを、リリース10g(10.1.4.3.0)にアップグレードします。Oracle Identity Management 10g(10.1.4.3.0)のパッチ・セットは、My Oracle Support(旧MetaLink)で、バグ番号またはパッチ番号7215628を検索して入手できます。

    My Oracle Support(旧MetaLink)には、次のURLからアクセスできます。

    http://metalink.oracle.com/

  8. -op3を付けてinspre11.plスクリプトを実行します。これにより、Oracle Internet Directoryのバージョンが、11gリリース1(11.1.1)に戻ります。次に例を示します。

    $OID11gR1_ORACLE_HOME/perl/bin/perl \
    $OID11gR1_ORACLE_HOME/ldap/bin/inspre11.pl OID_HOST OID_PORT {-ssl | -nonssl} \
    OID_COMPONENT DB_CONNECT_STRING ODS_PASSWORD ORCLADMIN_PASSWORD -op3
    

10.3 Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesの検証

Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)の、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)へのインストールを検証するには、Oracle Delegated Administration Servicesにログインします。Oracle Single Sign-Onにリダイレクトされ、ログインするように求められます。Oracle Single Sign-Onにログインした後でOracle Delegated Administration Servicesのコンテンツにアクセスできる場合、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)へのインストールは成功しています。

10.4 インストール後のスタート・ガイド

次の情報は、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesのリリース10g(10.1.4.3.0)を、Oracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールした後のスタート・ガイドです。

10.4.1 Oracle Single Sign-Onリリース10g(10.1.4.3.0)スタート・ガイド

この章で説明したようにして、Oracle Single Sign-Onリリース10g(10.1.4.3.0)をOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールしたら、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド10g(10.1.4.0.1)』の「基本的な管理」の章を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/oim1014.html

10.4.2 Oracle Delegated Administration Servicesリリース10g(10.1.4.3.0)スタート・ガイド

この章で説明したようにして、Oracle Delegated Administration Servicesリリース10g(10.1.4.3.0)をOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)にインストールしたら、『Oracle Identity Management委任管理ガイド10g(10.1.4.0.1)』の「Oracle Delegated Administration Servicesのスタート・ガイド」の章を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/oim1014.html