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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B56238-01
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22 メディエータのメッセージ交換パターンの理解

この章では、Oracle Mediator(メディエータ)コンポーネントと他のアプリケーションとの間の一般的なメッセージ交換パターンについて説明します。

項目は次のとおりです。


注意:

次の交換パターンは、ルーティング・ルールが作成された際のレスポンス、フォルトおよびコールバックに対するJDeveloperのデフォルト処理を示しています。すべてのケースについて、次の点を考慮してください。
  • レスポンス、フォルトまたはコールバックがコール元に返信される場合は、同じ内容を別のターゲット・サービスまたはイベントにルーティングすることもできます。これを実行するには、ターゲットの横にあるボタンをクリックし、別のターゲットを選択します。

  • メディエータのコール元がレスポンスを想定している場合は、1つ以上のルーティング・ルールによって、レスポンスを返さないターゲットにリクエストをルーティングできますが、レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。

  • 複数のルーティング・ルールにリクエスト・レスポンス相互作用を設定する場合、初期のコール元にレスポンスを返信するルーティング・ルールは、レスポンスを転送する他のルーティング・ルール(ある場合)より優先する必要があります。

  • メディエータの非同期のリクエスト・リプライ・パターンは、Webサービスに対してのみサポートされます。 この交換パターンは、アダプタや他のサービスに対してはサポートされません。


22.1 一方向メッセージ交換パターンの理解

一方向相互作用では、メディエータは起動されますが、コール元にはレスポンスを返信しません。 表22-1に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-1 メディエータのWSDLが一方向の場合のレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのタイプ レスポンス

リクエスト

レスポンスはありません。

リクエスト・レスポンス

レスポンスは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト

レスポンスおよびフォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・コールバック

コールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・コールバック

レスポンスおよびコールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

レスポンス、フォルトおよびコールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。


図22-1は、一方向メッセージ交換パターンを示しています。

図22-1 一方向メッセージ交換パターン

図22-1の説明は次にあります。
「図22-1 一方向メッセージ交換パターン」の説明

22.2 リクエスト・リプライ・メッセージ交換パターンの理解

リクエスト・リプライ相互作用では、メディエータが起動され、コール元にリプライを送信します。 表22-2に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-2 メディエータのWSDLがリクエスト・リプライの場合のレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのタイプ レスポンス

リクエスト

ターゲットからのレスポンスはありませんが、リクエスト・レスポンス・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。

リクエスト・レスポンス

レスポンスは、コール元に返信されます。 レスポンスは別のターゲットまたはイベントに転送できますが、コール元にレスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。

リクエスト・レスポンス・フォルト

レスポンスは、コール元に返信されます。 フォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・コールバック

ターゲットからのレスポンスはありませんが、リクエスト・レスポンス・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・コールバック

レスポンスは、コール元に返信されます。 コールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

レスポンスは、コール元に返信されます。 コールバックおよびフォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。


図22-2は、リクエスト・リプライ・メッセージ交換パターンを示しています。

図22-2 リクエスト・リプライ・メッセージ交換パターン

図22-2の説明は次にあります。
「図22-2 リクエスト・リプライ・メッセージ交換パターン」の説明

22.3 リクエスト・リプライ・フォルト・メッセージ交換パターンの理解

リクエスト・リプライ・フォルト相互作用では、メディエータが起動され、コール元にリプライと1つ以上のフォルトを返信します。 表22-3に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-3 メディエータのWSDLがリクエスト・リプライ・フォルトの場合のレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのタイプ レスポンス

リクエスト

リクエスト・レスポンス・フォルト・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。送信するレスポンスがない場合、メディエータはnullを返します。

リクエスト・レスポンス

レスポンスは、コール元に返信されます。メディエータによるメッセージ処理での例外によってフォルトが発生する場合があります。

リクエスト・レスポンス・フォルト

レスポンスおよびフォルトがコール元に返信されます。メディエータによるメッセージ処理での例外によってフォルトが発生する場合があります。

リクエスト・コールバック

ターゲットからのレスポンスはありませんが、リクエスト・レスポンス・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。送信するレスポンスがない場合、メディエータはnullを返します。 コールバックは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・コールバック

レスポンスは、コール元に返信されます。メディエータによるメッセージ処理での例外によってフォルトが発生する場合があります。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

レスポンスおよびフォルトがコール元に返信されます。メディエータによるメッセージ処理での例外によってフォルトが発生する場合があります。


図22-3は、リクエスト・リプライ・フォルト・メッセージ交換パターンを示しています。

図22-3 リクエスト・リプライ・フォルト・メッセージ交換パターン

図22-3の説明は次にあります。
「図22-3 リクエスト・リプライ・フォルト・メッセージ交換パターン」の説明

22.4 リクエスト・コールバック・メッセージ交換パターンの理解

リクエスト・コールバック相互作用では、メディエータが起動され、コール元に非同期リプライを送信する場合があります。 表22-4に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-4 メディエータのWSDLがリクエスト・コールバックの場合のレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのWSDL レスポンス

リクエスト

リクエスト・コールバック・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・レスポンス

レスポンスは、独立したスレッドでコールバックとしてコール元に返信されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト

レスポンスは、独立したスレッドでコールバックとしてコール元に返信されます。 フォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・コールバック

コールバックは、コール元に返信されます。

リクエスト・レスポンス・コールバック

コールバックはコール元に返信され、レスポンスは別のターゲットまたはイベントに転送されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

コールバックは、コール元に返信されます。 レスポンスおよびフォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。


図22-4は、リクエスト・コールバック・メッセージ交換パターンを示しています。

図22-4 リクエスト・コールバック・メッセージ交換パターン

図22-4の説明は次にあります。
「図22-4 リクエスト・コールバック・メッセージ交換パターン」の説明

22.5 リクエスト・リプライ・コールバック・メッセージ交換パターンの理解

リクエスト・リプライ・コールバック相互作用では、メディエータが起動され、初期コール元にレスポンスと非同期リプライを送信します。 表22-5に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-5 メディエータのWSDLがリクエスト・レスポンス・コールバックの場合のレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのタイプ レスポンス

リクエスト

レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・レスポンス

レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックは送信されません。

リクエスト・レスポンス・フォルト

レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・コールバック

レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。送信するレスポンスがない場合、メディエータはnullを返します。

リクエスト・レスポンス・コールバック

レスポンスおよびコールバックがコール元に返信されます。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

レスポンスおよびコールバックがコール元に返信されます。 フォルトは、別のターゲットまたはイベントに転送されます。


図22-5は、リクエスト・リプライ・コールバック・メッセージ交換パターンを示しています。

図22-5 リクエスト・リプライ・コールバック・メッセージ交換パターン

図22-5の説明は次にあります。
「図22-5 リクエスト・リプライ・コールバック・メッセージ交換パターン」の説明

22.6 リクエスト・リプライ・フォルト・コールバック・メッセージ交換パターンの理解

リクエスト・リプライ・フォルト・コールバック相互作用では、メディエータが起動され、初期コール元にレスポンス、非同期リプライおよび1つ以上のフォルト・タイプを返信します。 表22-6に示すように、ルーティング・ルール・ターゲットのタイプに基づいて、レスポンス、フォルトおよびコールバックが処理されます。

表22-6 リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバックのメディエータへのレスポンス

ルーティング・ルール・ターゲットのWSDL レスポンス

リクエスト

リクエスト・コールバック・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・レスポンス

リクエスト・コールバック・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・レスポンス・フォルト

リクエスト・コールバック・サービスが含まれる順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。 コールバックが定義されたルーティング・ルールがない場合、コールバックはコール元に送信されません。

リクエスト・コールバック

レスポンスを返す順次ルーティング・ルールが少なくとも1つ必要です。送信するレスポンスがない場合、メディエータはnullを返します。

リクエスト・レスポンス・コールバック

レスポンスおよびコールバックがコール元に返信されます。メディエータによるメッセージ処理での例外によってフォルトが発生する場合があります。

リクエスト・レスポンス・フォルト・コールバック

レスポンス、フォルトおよびコールバックがコール元に返信されます。


図22-6は、リクエスト・リプライ・フォルト・コールバック・メッセージ交換パターンを示しています。

図22-6 リクエスト・リプライ・フォルト・コールバック・メッセージ交換パターン

図22-6の説明は次にあります。
「図22-6 リクエスト・リプライ・フォルト・コールバック・メッセージ交換パターン」の説明