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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B56238-01
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39 Oracle User Messaging Service

この章では、Oracle User Messaging Service(UMS)について説明します。

項目は次のとおりです。

39.1 ユーザー・メッセージング・サービスの概要

Oracle User Messaging Serviceは、ユーザーとデプロイされたアプリケーション間での双方向通信を可能にします。 主な機能は次のとおりです。

39.1.1 コンポーネント

Oracle User Messaging Serviceを構成するコンポーネントには、次の3つのタイプがあります。 これらのコンポーネントは標準のJava EEアプリケーションであるため、デプロイが容易であり、Oracle WebLogic Serverが提供する標準のツールを使用して管理できます。

  • UMSサーバー: UMSサーバーは、アプリケーショントとユーザー間のメッセージ・フローを統合します。 このサーバーは、アウトバウンド・メッセージをクライアント・アプリケーションから適切なドライバにルーティングし、インバウンド・メッセージを適切なクライアント・アプリケーションにルーティングします。 また、このサーバーは、以前送信したメッセージのリポジトリを永続ストアで保守し、配信ステータスの情報を以前送信したメッセージに関連付けます。

  • UMSドライバ: UMSドライバは、UMSをメッセージング・ゲートウェイに接続し、UMSでサポートされている様々なプロトコルに対してコンテンツを適合させます。 これらのドライバは、特定のインストールで使用できるメッセージング・チャネルに従って、相互に独立してデプロイまたはアンデプロイできます。

  • UMSクライアント・アプリケーション: UMSクライアント・アプリケーションは、メッセージの送受信に関するビジネス・ロジックを実装しています。 UMSクライアント・アプリケーションは、BPELワークフローの1手順としてメッセージを送信するSOAアプリケーション、またはWebインタフェースからメッセージを送信できるWebCenter Spacesアプリケーションの場合があります。

UMS自体を構成するコンポーネントに加え、メッセージング環境における他の主なエンティティは、各メッセージング・チャネルに必要な外部ゲートウェイです。 これらのゲートウェイは、UMSまたはOracle WebLogic Serverの一部ではありません。 UMSドライバは、広範に適合できるメッセージング・プロトコルをサポートしているため、企業の電子メール・サーバーやXMPP(Jabber)サーバーなどの既存のインフラストラクチャにUMSを統合できます。 また、UMSは、SMPPをサポートするSMSサービスや、VoiceXMLをサポートする音声変換サービスの外部プロバイダに接続できます。

39.1.2 アーキテクチャ

図39-1に、Oracle User Messaging Serviceのシステム・アーキテクチャを示します。

柔軟性を最大にするために、UMSの各コンポーネントは、それぞれが個別のJava EEアプリケーションです。 このため、UMSの各コンポーネントは相互に独立してデプロイおよび管理できます。 たとえば、他のすべてのチャネルでのメッセージ配信に影響を与えずに、特定のドライバを停止して再構成できます。

UMSクライアント・アプリケーションとUMSサーバー間のデータ交換は、SOAP/HTTP WebサービスによるWebサービス・クライアントのリクエスト時に発生するか、リモートEJBとJMSによるBPELメッセージング・アクティビティのコールを介して発生します。 UMSサーバーとUMSドライバ間のデータ交換は、JMSキューを介して発生します。

Oracle UMSのサーバーとドライバは、SOAまたはBAMとともに、それぞれのWebLogic Serverインスタンスにインストールされます。 WebCenterのインストールには、UMSクライアント・アプリケーションとして機能するために必要なライブラリが組み込まれ、SOAインスタンスにデプロイされているサーバーを起動します。

図39-1 UMSのアーキテクチャ

図39-1の説明は次にあります。
「図39-1 UMSのアーキテクチャ」の説明