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Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1(11.1.1) for Microsoft Windows(32-Bit)
B55923-01
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16 Oracle BPEL Process Manager

この章では、Oracle BPEL Process Managerに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

16.1 一般的な問題および回避方法

この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

16.1.1 2つの非同期メソッドが同じパートナ・リンク定義を使用して起動された場合、コールバックを受け取らない

同じパートナ・リンク定義を使用して2つの非同期メソッドが外部ステートレスWebサービスで起動された場合、BPELプロセスがコールバックを受け取りません。

回避方法として、この種のWebサービスをコールする場合、BPELプロセスで起動と受信のペアごとに別のパートナ・リンクを作成します。同じパートナ・リンクで起動されるメソッドが複数ある場合、コールバックを受け取り、BPELプロセスは正常に完了します。

16.1.2 IMおよびユーザー通知アクティビティでのアイデンティティ・ルックアップの使用の制限

IMアクティビティのTOフィールドの「アイデンティティ・ルックアップ」アイコンが無効です。

回避方法として、次のいずれかのアクションを実行します。

  • インスタンス・メッセージ(IM)アドレスをTOフィールドに手動で入力します。

  • TOフィールドの「XPath式ビルダー」をクリックし、ユーザーのIMアドレスを取得します(ユーザー名はペイロードで指定できます)。

ユーザー通知アクティビティのTOフィールドの「アイデンティティ・ルックアップ」アイコンを選択すると、「アイデンティティ・ルックアップ」ダイアログが表示されます。検索問合せを実行して、結果が「ユーザーの検索」セクションに表示された後、「選択したユーザー」セクションにユーザーを移動するためにクリックする「選択」ボタンが機能しません。「選択」ボタンをクリックすると、次のようなポップアップ・メッセージが表示されます。

The following user cannot be selected since fax number is not available

回避方法として、次の手順を実行します。

  1. 検索問合せを実行して目的のユーザーIDを取得します(jcooperなど)。

  2. 「選択」ボタンをクリックしないでください。

  3. 「OK」をクリックしてユーザー通知ダイアログに戻ります。

  4. TOフィールドにユーザーIDを手動で入力します。

16.1.3 Oracle BPEL Process Manager Client Java APIの参照を11gリリース1にアップグレードできない

Oracle BPEL Process Manager 10.1.3 Client Java APIでコードされたカスタム・アプリケーションは、11gリリース1のClient Java APIに現在アップグレードできません。回避方法として、リリース1に含まれるInfrastructure Management APIを使用できます。ただし、このAPIは現在再編成および改訂中です。Infrastructure Management JavaDocは定期的に更新され、Oracle Technology Networkで入手できます。詳細は、次のURLから参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products/soa/bpel/collateral/documentation.html

16.1.4 BPELプロセスでの多数のアクティビティの処理の限度

BPELプロセスで実行できるアクティビティの数には制限があります。この制限を超えると、システム・メモリーがいっぱいになり、タイムアウトが発生します。たとえば、次のパラメータを使用すると、タイムアウトで2つのフォルト・インスタンスが発生します。

  • 100スレッド

  • 1秒の思考時間

  • 1000の着信リクエスト・メッセージ

着信リクエスト・メッセージの数を適切なレベルに保ち、システム・メモリーが安定するようにします。

16.1.5 複数の受信アクティビティでの1つの相関IDの使用はサポートされていない

BPELプロセスの複数の受信アクティビティで1つの相関IDを使用すると、複数のインスタンスIDが作成されます。

16.1.6 「式」フィールドに縦向きのスクロールバーが表示されない

XPath式の内容がフィールドのサイズより大きい場合、割当てアクティビティの「コピー操作の作成」ダイアログの「式」フィールドに縦向きのスクロールバーが表示されません。

回避方法として、式全体のスクロールに[↑]および[↓]の矢印キーを使用します。

16.1.7 ブックマーク・フォルダが「ブックマークの管理」ダイアログから削除されない

Oracle BPELデザイナの「ブックマークの管理」ダイアログでフォルダを作成して削除すると、フォルダがこのダイアログに表示され続けます。

回避方法として、「OK」をクリックして「ブックマークの管理」ダイアログを閉じ、再度開きます。フォルダは削除され、表示されません。

16.1.8 MIME添付の解析はサポートされていない

BPELプロセスは、ペイロードとともにMIME添付を受信できます。添付には任意の形式(doc、PDF、JPEG、XML、テキストなど)を使用できます。BPELプロセスでXML添付を受信し、XMLを解析して要素値を得る必要がある場合、1つのXPath関数で行うことはできません。このタスクは2つのステップで行う必要があります。

  1. ora:writeBinaryToFile XPath関数を使用します。

    <copy>
         <from expression="ora:writeBinaryToFile('input2','bin',
     'file:///tmp/out/attachment.xml')"/>
         <to variable="input2" part="bin"/>
    </copy>
    
  2. doc XPath関数を使用して、前述のファイルからXML要素を読み取ります。

    <copy>
         <from expression="ora:doc('file:///tmp/out/Input.xml')"/>
         <to variable="DecodedAttachment" query="/ns1:discountandshipping"/>
    </copy>
    

16.1.9 「監査証跡」ページでの非英語XMLドキュメントの表示

ペイロードXMLに非英語文字がある場合、「監査証跡」ページで「XML文書の表示」インライン・リンクをクリックすると、次のエラー・メッセージのポップアップが表示されます。

XML Parsing Error: not well-formed

回避方法として、「監査証跡」ページを右クリックし、ソースを表示するオプションを選択して完全なXMLを表示します。

16.2 構成の問題および回避方法

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

16.2.1 XAドライバをサポートするためのドライバ名の変更

データソースでXAドライバのサポートが必要な場合、Oracle WebLogic Serverでドライバ名を変更する必要があります。BPELプロセスでデータベース・アダプタおよびJMSアダプタのコール時にXAが存在することを前提とする環境では特にそうです。

次のいずれかの方法を使用してドライバ名を変更します。

  • Oracle WebLogic Server管理コンソールで編集します。

    1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    2. 左側のペインで、「ドメイン構造」を選択します。

    3. 「サービス」「JDBC」「データ・ソース」「SOADataSource」「接続プール」と選択します。

    4. 「ドライバ・クラス名」の値をoracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSourceに変更します。

      これによってXAドライバがサポートされます。

    5. サーバーを再起動します。

  • soaDataSource-jdbc.xmlファイルを編集します。

    1. Oracle WebLogic ServerでsoaDataSource-jdbc.xmlファイルを開きます。

    2. SOADataSourceドライバ名をoracle.jdbc.OracleDriverからoracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSourceに変更します。

      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
      <jdbc-data-source
      /. . .
      . . .
      /  <name>SOADataSource</name>
       <jdbc-driver-params>
            <url>jdbc:oracle:thin:@adc60086fems.us.oracle.com:1537:co0yd570</url>
            <driver-name>*oracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSource*</driver-name>
         <properties>
           <property>
             <name>user</name>
             <value>fusion_soainfra</value>
           </property>
         </properties>
      /  . . .
       . . ./
       </jdbc-driver-params>
      /. . .
      . . ./
      </jdbc-data-source>
      

16.3 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。

16.3.1 setPriorityメソッドはサポートされていない

『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の第13章「BPELプロセスでのJavaおよびJava EEコードの組込み」、bpelx:exec組込みメソッドの使用方法に関する項に、setPriorityメソッドについて記載されています。このメソッドは11gリリース1ではサポートされていません。