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Oracle Application Server Adapters for IMS/TMユーザーズ・ガイド
10g リリース3(10.1.3.4)
B53276-01
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2 OracleAS Adapter for IMS/TMのインストールおよび構成

この項では、CD-ROMからOracle ConnectとOracle Studioをインストールする方法、およびOracle Studioを使用してOracle Connectを構成する方法について説明します。


注意:


この項で説明するインストール手順の他に、Oracle Application ServerとともにJ2CA 1.5 IMS/TMアダプタをインストールする必要があります。J2CA 1.5 IMS/TMアダプタのインストール方法は、『Oracle Application Server Adapterインストレーション・ガイド』を参照してください。

この項の構成は、次のとおりです。

インストール前のタスク

OracleAS Adapter for IMS/TMをインストールする前に、使用しているコンピュータが次の要件を満たしていることを確認してください。

IBM z/OSのハードウェア要件とソフトウェア要件

この項では、IBM z/OSプラットフォームでOracle Connectをインストールするための次の要件について説明します。

ハードウェア要件

次の表に、Oracle Connectのハードウェア要件のサマリーを示します。

表2-1 Oracle Connectのハードウェア要件

ハードウェア・コンポーネント 要件

プロセッサ

IBM zSeriesコンピュータ

メモリー

接続ごとに最低4MB。接続は、サーバー・プロセスまたはデーモンへの接続として定義されます。実際のメモリー要件は、データベースのサイズおよびアクセスするデータベースの数などによって異なります。

ディスク領域(3380および3390ディスク)

150シリンダ。


ソフトウェア要件

次の表に、Oracle Connectのソフトウェア要件のサマリーを示します。

表2-2 Oracle Connectのソフトウェア要件

ソフトウェア・コンポーネント 要件

オペレーティング・システム

IBM z/OS

CICS TPモニター

V4R1以上(CICS V6R1以上の使用を推奨)。

CICS EXCIサポートがインストールされており、IRC(Inter Region Communication)が開始されるように、CICS初期化パラメータでIRCSTRT=YESが指定されている必要があります。

コマンドCEMT SET IRC OPENを発行して、IRCがオープンするように設定することもできます。また、CEDA RDO機能を使用して、IBMグループDFH$EXCI(または同等のユーザー定義グループ)をCICSリージョンにインストールする必要があります。

TCP/IP

インターネットを使用するために、オペレーティング・システムでTCP/IPプロトコルを使用できることが必要です。

Cランタイム・ライブラリ

Cランタイム・ライブラリには、すべての標準Cランタイム・プログラムが含まれています。

Oracle Application Server

Oracle Application Server 10g (10.1.3.4)


IBM z/OS SeriesプラットフォームでのOracle Connectのインストール


注意:


IBM z/OSプラットフォームで、Oracle Connectのバックエンド・アダプタをすでにインストールしている場合は、「IMS/TMに関する既存のOracle Connectインストールの更新」の指示に従ってください。

IBM z/OSプラットフォームで動作するその他のバックエンド・アダプタは、次のとおりです。

  • OracleAS Adapter for CICS

  • OracleAS Adapter for IMS/DB

  • OracleAS Adapter for VSAM


この項では、CD-ROMからOracle Connectをインストールする方法について説明します。この項の構成は、次のとおりです。

インストール・ワークシート

構成プロセス時に参照できるように、次のインストール・ワークシートに記述されているすべての情報が整っていることを確認してください。

表2-3 インストール前の情報

トピック 必要な情報 デフォルト コメント

一般

オペレーティング・システム

-

z/OS

-

ディスク領域

-

150シリンダ。

-

メモリー

-

接続ごとに最低4MB。接続は、サーバー・プロセスまたはデーモンへの接続として定義されます。実際のメモリー要件は、データベースのサイズおよびアクセスするデータベースの数などによって異なります。

-

インストール高位修飾子

OCL10134


-

-

ボリューム

-

-

-

ユニット

3390

SMSのみ: SMSが常駐しているユニット。

-

出力クラス

A

-

-

JCLジョブ・カード

-

接頭部のジョブを置換するためのオプションのカード(最大6行)(ジョブに表示されるとおりに入力)。

-

ISPFロード・ライブラリ名

ISP.SISPLOAD

-


表2-4 必要な権限

権限

APF許可ライブラリの定義権限

user.proclibなどのアクティブなproclibへの書込み権限

RACFなどのセキュリティ・マネージャの更新権限

(オプション)Oracle Connect出力用の出力クラスの指定権限


表2-5 インストール・チェックリスト

ステップ コメント/出力

tsoプロファイル接頭辞なし

ユーザー名が、次のステップで割り当てられるデータセット名の一部として使用されないようにします。

データセットの割当て: {HLQ}.TRANSMIT.KIT

130トラック(3390)、フォーマット=FB、レコード長=80、ブロック・サイズ=3120。

データセットの割当て: {HLQ}.TRANSMIT.LOAD

500トラック(3390)、フォーマット=FB、レコード長=80、ブロック・サイズ=3120。

z/OSへのファイルのFTP

バイナリ・モードを使用したFTP。

RECEIVE INDSNAME('{HLQ}.TRANSMIT.KIT')

-

da('{HLQ}.TRANSMIT.LIB') UNIT(unit) VOLUME(volume)

-

EX {HLQ}.TRANSMIT.LIB(PREPARE)

正常なMAXCCは0、4または8。

BUILDKIT.SRC、BUILDKIT.LOADおよびBUILDKIT.GENDEMOが作成されます。

EX {HLQ}.BUILDKIT.SRC(NAVINST)

正常なMAXCCは0または4。


インストール前の手順

インストールを開始する前に、次の情報が使用可能であることを確認します。

  • インストール出力用の出力クラス(デフォルト値のAを使用しない場合)。

  • SMSが常駐しているユニット。 SMSを使用してすべてのデータセットを管理する場合、ユニットとボリュームの情報は指定できません。

インストールを開始する前に、次の権限があることを確認します。

  • APF許可ライブラリの定義権限

  • user.proclibなどのアクティブなproclibへの書込み権限

  • RACFなどのセキュリティ・マネージャの更新権限


    注意:


    オプションで、Oracle Connect出力用の出力クラスの指定権限があることを確認してください。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません。

IBM z/OSプラットフォーム用のOracle Connectは、次のデータセットに含まれています。

  • OCL10134.TRANSMIT.KIT

  • OCL10134.TRANSMIT.LOAD

これらのデータセットは、CD-ROMの次のディレクトリにあります。

Oracle_Connect¥IMSTM_Legacy_Adapter

キットのインストール

メインフレームでの手順は、次のとおりです。

  1. 次のコマンドを実行します。

    tso profile noprefix
    

    ユーザー名は、データセット名の一部として使用されません。一部のシステムでは、これがデフォルトです。

  2. 各ファイルについて、次に示す領域にデータセットを割り当てます。

    • OCL10134.TRANSMIT.KIT = 130トラック(3380および3390ディスク)

    • OCL10134.TRANSMIT.LOAD = 500トラック(3380および3390ディスク)

    各データセットでは、RECFM=FBおよびLRECL=80です。ブロック・サイズは3120です。

  3. FTPを使用して、OCL10134.TRANSMIT.KITおよびOCL10134.TRANSMIT.LOADを、インストールCDからメインフレームにバイナリ・モードでコピーします。OCL10134高位修飾子は、任意の修飾子に置換できます。

インストールの手順

Oracle Connectをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. TSOプロンプトで次のコマンドを実行します。

    RECEIVE INDSNAME('nnn.TRANSMIT.KIT')
    

    nnnは、Oracle Connectインストールに割り当てる高位修飾子を表します。 インストール前に確定した高位修飾子を割り当てます。デフォルト値はOCL10134です。


    注意:


    複数の高位修飾子(例: ACME.DEV.OCL10134)を次の条件で使用できます。
    • 合計長は20文字以内にする必要があります。

    • transmitおよびbuildkitは、高位修飾子として使用できません。


  2. リストア・パラメータに関するプロンプトが表示された場合は、次のコマンドを入力します。

    da('nnn.TRANSMIT.LIB') [UNIT(unit) VOLUME(volume)]
    

    この結果、nnn.TRANSMIT.LIBライブラリが、nnn.TRANSMIT.KITキットから指定したユニットとボリュームに抽出されます。ユニットとボリュームが指定されていない場合、ライブラリは現行のユニットとボリュームに抽出されます。

  3. nn.TRANSMIT.LIBライブラリのPREPAREメンバーを実行します。

    ex PREPARE
    

    画面列の各エントリについて、次の表のレスポンス列の手順に従います。

    表2-6 インストール準備ジョブのプロンプトとレスポンス

    画面 レスポンス

    DO YOU WANT TO USE SMS MANAGED STORAGE FOR THIS INSTALLATION Y/N [N]:

    SMSを使用してストレージを管理する場合は「Y」、それ以外の場合は「N」でレスポンスします。

    ENTER THE STORCLASS FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [ ] :

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用される場合(最初のプロンプトに「Y」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。

    ストレージ・クラスを入力します。

    ENTER THE UNIT NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [3390] :

    ストレージ・クラスが指定されていない場合は、インストール手順の実行時に使用した一時データセットのユニット名を入力します。

    ENTER THE VOLUME NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS:

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用されない場合(最初のプロンプトに「N」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのボリューム名。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A] :

    デフォルト・クラスを使用しない場合にのみ出力クラスを入力します(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。

    DO YOU WANT TO PERFORM A MANUAL (M) OR AUTOMATIC (A) INSTALLATION [A] :

    Oracle Connectのインストールに使用されるJCLを発行前に確認する場合は、手動インストールを示す「M」でレスポンスします。

    PLEASE REVIEW AND SUBMIT FOR EXECUTION THE HLQ.TRANSMIT.LIB(INSTJO)

    このプロンプトは、手動インストールが要求された場合(前述のプロンプトに「M」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。


    次のライブラリが生成されます。

    nnn.BUILDKIT.LOAD
    nnn.BUILDKIT.SRC
    nnn.BUILDKIT.GENDEMO
    

    nnnは、ステップ1で割り当てた高位修飾子です。

  4. nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、NAVINSTメンバーを実行します。

    ex NAVINST
    

    画面列の各エントリについて、次の表のレスポンス列の手順に従います。

    表2-7 インストールのプロンプトとレスポンス

    画面 レスポンス

    DO YOU WANT TO USE SMS MANAGED STORAGE FOR THIS INSTALLATION Y/N [N]:

    SMSを使用してストレージを管理する場合は「Y」、それ以外の場合は「N」でレスポンスします。

    THE SOFTWARE WILL BE INSTALLED UNDER THE HIGH LEVEL QUALIFIER THAT YOU WILL CHOOSE.

    ENTER THE HIGH LEVEL QUALIFIER ["QUALIFIER"]:

    インストール用の高位修飾子(このガイドではINSTROOTと表記します)。

    複数の高位修飾子(例: ACME.DEV.VA10)を使用できます。合計長は20文字以内にする必要があります。この修飾子は、インストール用に使用した修飾子と同じでかまいません(ステップ1を参照)。

    transmitおよびbuildkitは、高位修飾子として使用できません。

    ENTER THE STORCLASS FOR TEMP DATASETS ['STORCLASS']:

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用される場合(最初のプロンプトに「Y」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。

    ストレージ・クラスを入力します。

    ENTER THE UNIT NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [3390] :

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのユニット名。

    ENTER THE VOLUME NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用されない場合(最初のプロンプトに「N」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのボリューム名。

    PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES] :

    入力した内容を確認します。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A :

    Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。

    ADDING AND UPDATING ORACLE CONNECT FOR IMS/TM CONFIGURATION ON THIS MACHINE, FROM A REMOTE ORACLE ADMINISTRATION CONSOLE, CAN ONLY BE DONE BY SOMEONE DEFINED AS AN ADMINISTRATOR FOR ORACLE CONNECT ON THIS MACHINE.

    ENTER A VALID USER NAME FOR AN ORACLE CONNECT ADMINISTRATOR [ALL]:

    このコンピュータ上のOracle ConnectをOracle Studioから管理するには、管理権限のあるユーザーのユーザー・アカウントを入力する必要があります。または[Enter]を押すと、このコンピュータ上のOracle Connectをすべてのユーザーが管理できます。管理権限は、インストール後にOracle Studio内から変更できます。

    DO YOU WANT TO PERFORM A MANUAL (M) OR AUTOMATIC (A) INSTALLATION [A] :

    Oracle Connectのインストールに使用されるJCLを発行前に確認する場合は、手動インストールを示す「M」でレスポンスします。

    PLEASE REVIEW AND SUBMIT FOR EXECUTION THE DSN1 (INSTJBOR)

    このプロンプトは、手動インストールが要求された場合(前述のプロンプトに「M」でレスポンスした場合)にのみ表示されます。

    DSN1は、INSTJBORが格納されているデータセット名です。


  5. nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、IMSTMメンバーを実行します。

    ex IMSTM
    
  6. 画面列の各エントリについて、次の表のレスポンス列の手順に従います。

    表2-8 IMS/TMアダプタ固有のインストールのプロンプトとレスポンス

    画面 レスポンス

    ENTER THE ISPF LOAD LIBRARY NAME [ISP.SISPLOAD] :

    ISPFロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

    PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES] :

    入力した内容を確認します。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A] :

    Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。


これで、インストールが完了しました。JCLジョブおよびREXXプロシージャはすべて、INSTROOT.USERLIBライブラリに書き込まれます。INSTROOTは、インストール用の高位修飾子です。

インストール後の手順

Oracle Connectを使用するには、次のインストール後のタスクを実行する必要があります。

インストール後の手順

インストールを完了した後は、次の手順を実行してOracle Connectを構成します。

  • INSTROOT.DEF.BRANDBINにデータセットを割り当てます。1トラックを使用し、RECFM=VBおよびLRECL=256に設定します。ブロック・サイズは6233です。

    INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

  • FTPを使用して、BRANDBINファイルをインストールCDのOracle Connect¥IMSTM Legacy AdapterディレクトリからメインフレームのINSTROOT.DEF.BRANDBINにバイナリ・モードでコピーします。

  • LOADAUTライブラリをAPF許可ライブラリとして定義します。


    注意:


    DSNをAPF許可として定義するには、SDSF画面で次のコマンドを入力します。
    "/setprog apf,add,dsn=INSTROOT.loadaut,volume=vol002"
    

    vol002はOracle Connectをインストールしたボリューム、INSTROOTはOracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

    サイトでSMSを使用している場合は、SDSF画面でのAPF許可の定義時に、次のコマンドを入力します。

    "/setprog apf,add,dsn=INSTROOT.loadaut,SMS"
    

    コンピュータのIPL(再起動)後も、ライブラリがAPF許可されていることを確認してください。


  • INSTROOT.USERLIB(ATTDAEMN)およびINSTROOT.USERLIB(ATTSRVR)メンバーをアクティブなproclib(例: user.proclib)に移動します。ATTDAEMNおよびATTSRVRメンバーは、開始タスクとして実行されます。

    汎用の高位修飾子に移動するときにATTSRVRメンバーの名前を変更する場合は、デーモン構成のStartupScriptパラメータに指定されている名前を新しい名前に変更します。

    • INSTROOT.USERLIB(NAVCMD)を実行し、プロンプトでEDIT DAEMON IRPCDINIと入力します。

    • startupScriptパラメータの名前をATTSRVRからサーバー用の新しい名前に変更します。

      <Workspace name="Navigator"
                 startupScript="NEW_NAME"
                 serverMode="reusable"
                 ... />
      
    • 終了し、変更内容を保存します。

  • ATTDAEMNスクリプト内の次の行を変更して、IBM z/OSプラットフォームのIPアドレスとポートを組み込みます。

    変更前の例:

    // PARM='-B START IRPCDINI'
    

    変更後の例:

    // PARM='-B -L ip_address:2551 START IRPCDINI'
    

    ip_addressはコンピュータのIPアドレス、2551はデーモンを起動するデフォルト・ポート、IRPCDINIはデフォルトのデーモン構成です。

  • ATTDAEMNおよびATTSRVR開始タスクには、Open Edition TCP/IPスタックの使用権限が必要です。所有者は、OMVSセグメントが定義され、OMVS UID=0000000000のユーザーであることが必要です。

  • RACFなどのセキュリティ・マネージャで、開始タスク・クラスと汎用プロファイルを指定してATTDAEMNおよびATTSRVRを定義し、次の権限を使用可能にします。

    • マスター・コンソール・コマンドの発行権限

    • ATTSRVRジョブのSTART権限

    • オープンz/OSセグメントへのアクセス権限(TCP/IP OAソケットへのアクセス権限の定義)

    • INSTROOTの下にあるデータセットのALTER権限(INSTROOTの下にあるデータセットの読取り、書込み、割当ておよび削除)

  • インストールには、PSのINSTROOT.DEF.GBLPARMSが組み込まれています。これにはグローバル環境情報が含まれています。このPSは起動時に読み込まれ、開始タスクで提供される詳細に基づいて、適切なソフトウェア・バージョンが使用されます。

    このメンバーの位置を変更する場合は、次のジョブの関連するカードも新しい位置に変更する必要があります。

    • ATTSRVR: アクティブなproclib(例: user.proclib)にあります。

    • ATTDAEMN: アクティブなproclib(例: user.proclib)にあります。

    • NAVSQL: INSTROOT.USERLIBにあります。

  • インストール手順実行時の入力は、nnn.BUILDKIT.SRC(PARS)に書き込まれます。インストールを再実行する場合は、このファイルを使用して同じ入力を指定できます。nnnは、インストール用に割り当てた高位修飾子です。

  • Oracle ConnectをTCP/IPネットワーク・サービス・ファイルに、ポート2551を使用するサービスとして指定する方法は、TCP/IPのドキュメントを参照してください。

デーモンの起動

デーモンを起動するには、INSTROOT.USERLIB(ATTDAEMN)を開始タスクとしてアクティブ化します。たとえば、SDSF画面で次のように入力します。

'/s ATTDAEMN'

INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

デーモンをジョブとして発行するには、ATTDAEMN JCLの最初の2行のコメントを削除して、PARM行を前述の説明に従って変更し、subコマンドを使用してジョブを実行します。次にATTDAEMN JCLのサンプルを示します。

//*ATTDAEMN JOB 'RR','TTT',MSGLEVEL=(1,1),CLASS=A,
//* MSGCLASS=A,NOTIFY=&SYSUID,REGION=8M
//STEP1 EXEC PGM=IRPCD,
// PARM='-B  START IRPCDINI'
//* PARM='-B -L :8883 START'
//STEPLIB DD DSN=INSTROOT.LOADAUT,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=A
//GBLPARMS DD DSN=INSTROOT.DEF.GBLPARMS,DISP=SHR
// EXEC PGM=IRPCD,COND=((1,EQ,STEP1),(2,EQ,STEP1)),
// PARM='-KATTDAEMN START ''INSTROOT.DEF.IRPCDINI'''
//STEPLIB DD DSN=INSTROOT.LOADAUT,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=A
//GBLPARMS DD DSN=INSTROOT.DEF.GBLPARMS,DISP=SHR
//SYSDUMP DD DUMMY

IMS/TMで機能するためのOracle Connectの設定

IMSトランザクションを実行するためにOTMA(Open Transaction Manager Access)を設定する手順は、次のとおりです。

  1. IMSが存在している位置にOTMAおよびOTMA C/Iをインストールします。これは、IMS INSTALL/IVPダイアログによるインストールでは、OTMAが自動的にはインストールされないためです。

  2. IMSシステムの定義で、IMSプロシージャのstartupパラメータをOTMA=YESに設定します。また、次の例のように、XCFグループ名を示すGRNAME、そのXCFグループのIMSメンバー名を示すOTMANMなど、OTMAに関連するその他のパラメータを設定します。

    EDIT       IMS.PROCLIB(DFSPBIV1) - 01.03
    command ===>
    000082 AOIS =,
    000083 GRNAME=IMSATT01,
    000084 OTMA=YES,
    000085 MAXPST=
    000086 OTMANM=
    
  3. OTMA呼出し可能インタフェース(C/I)を起動します。

    OTMA C/I初期化プログラムのプログラム・プロパティ表(PPT)に、次のようにエントリを追加します。

    1. 次のエントリを追加して、SYS1.PARMLIBデータ・セットのSCHEDxxメンバーを編集します。

      PPT PGMNAME(DFSYSVI0) /*PROGRAM NAME =DFSYSVI0 */
      CANCEL    /*PROGRAM CAN BE CANCELED */
      KEY(7)    /*PROTECT KEY ASSIGNED IS 7 */
      SWAP      /*PROGRAM IS SWAPPABLE */
      NOPRIV    /*PROGRAM IS NOT PRIVILEGED */
      DSI       /*REQUIRES DATA SET INTEGRITY */
      PASS      /*CANNOT BYPASS PASSWORD PROTECTION */
      SYST      /*PROGRAM IS A SYSTEM TASK */
      AFF(NONE) /*NO CPU AFFINITY */
      NOPREF    /*NO PREFERRED STORAGE FRAMES */
      
    2. SCHEDxxの変更を有効にするには、次のいずれかのタスクを実行します。

      • システムの再IPL

      • SET SCH=コマンドの発行

    3. 次のJCLプロシージャを編集および発行し、DFSYSVI0を実行します。

      //OTMAINIT PROC RGN=3000K,SOUT=A,
      /PARM1=
      //*
      //IEFPROC EXEC PGM=DFSYSVI0,
      //REGION=&RGN
      //*
      //STEPLIB DD DISP=SHR,UNIT=SYSDA,
      //DSN=IMSVS.RESLIB
      //*
      //SYSPRINT DD SYSOUT=&SOUT
      //SYSUDUMP DD SYSOUT=&SOUT
      //*
      
  4. IPL後にDFSYSVI0を実行し、OTMA C/Iを初期化します。

リエントラント性のためのOracle Connectの設定

すべてのOracle Connectロード・モジュールは、サブタスク処理が可能になるようにリエントラント性があります。したがって、INSTROOT.LOADをリンク・パック域(LPA)に移動してください。

INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

LPAを使用すると、実際のストレージ使用(全ユーザーがLPAのコピーを共有するため)およびフェッチ時間が削減されます。


注意:


サーバーを所有するプロセスのコンテキストとは異なるセキュリティ・コンテキストで実行できるように偽装を使用する場合は、次のことを実行します。
  • INSTROOT.LOAD(ATYSVCW)メンバーを、LPA外のAPF許可ライブラリに格納します。

  • ATTSRVRメンバー(アクティブなproclibにあります)を変更して、STEPLIBリストに次の行を追加します。

// DD DSN=apf_library,DISP=SHR

apf_libraryは、ATYSCVWメンバーを移動した先の、LPAディレクトリ外のAPF許可ライブラリです。


IMS/TMに関する既存のOracle Connectインストールの更新

次のインストール・ワークシートに記述されているすべての情報が整っていることを確認してください。構成プロセスでこれらの情報を参照できます。

表2-9 インストール前の情報

トピック 必要な情報 デフォルト コメント

CICS

CICS EXCIロード・ライブラリ名

CICS.CICS.SDFHEXCI



表2-10 必要な権限

権限

CICS EXCIライブラリの読取り権限


nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、IMSTMメンバーを実行します。

ex IMSTM

画面列の各エントリについて、次の表のレスポンス列の手順に従います。

表2-11 IMS/TMアダプタ・インストールのプロンプトとレスポンス

画面 レスポンス

ENTER THE ISPF LOAD LIBRARY NAME [ISP.SISPLOAD] :

ISPFロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES] :

入力した内容を確認します。

ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A] :

Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。


これで、インストールが完了しました。JCLジョブおよびREXXプロシージャはすべて、INSTROOT.USERLIBライブラリに書き込まれます。INSTROOTは、インストール用の高位修飾子です。

インストールを完了した後は、「インストール後の手順」の説明に従ってインストール後のタスクを実行します。

Oracle Studioのインストール

このセクションでは、Oracle Studioをインストールする方法について説明します。


注意:


Oracle ASレガシー・アダプタまたはOracleAS CDCアダプタを使用しているために、Oracle Studioバージョン10.1.3.4以降がコンピュータにインストールされている場合は、再インストールする必要はありません。Oracle Studioが古いバージョンの場合は、最新バージョンをインストールする必要があります。

Oracle Studioの要件

Oracle Studioのハードウェア要件は次のとおりです。

  • プロセッサ: Pentiumプロセッサに基づく、Intel社製または完全互換のコンピュータ

  • メモリー: 256MB

  • ディスク領域: 120MBの空きディスク領域

次のオペレーティング・システムにOracle Studioをインストールできます。

  • Windows XP(Service Pack 2以降)

    Windows 2003

    Windows Vista

  • Linux OS(GTK搭載)

WindowsでのOracle Studioのインストール

Oracle Studioは、標準のインストール・ウィザードでインストールされます。Oracle Studioをインストールするには、次の作業をします。

  • Windowsの「スタート」メニューの「ファイル名を指定して実行」オプションを使用するか、Windows Explorerからインストール・ファイルを実行します。その後は、ウィザード画面の手順に従ってください。

LinuxでのOracle Studioのインストール

LinuxでのOracle Studioのインストールは、次のいずれかの方法で実行できます。

ウィザードによるOracle Studioのインストール(SHインストール)

インストール・ウィザードを使用してOracle Studioをインストールできます。この方法では、標準またはカスタム・インストールを簡単に実行できます。Linux SHインストールを実行するには、次の作業をします。

  1. 権限があるディレクトリにインストールします。

  2. 実行モードにモードを変更します。次のように入力します。

    Chmod +x <file name>
    
  3. 次のように入力します。

    ./ <file name>
    

    現在のディレクトリにインストールしない場合は、フルパスを入力します。

サイレント・インストールによるインストール(RPM)

Linux RPM方式を使用して、Oracle Studioをインストールできます。Linuxでサイレント・インストールを実行するには、次のようにします。

  • 次のように入力します。

    rpm -i <file name>
    

    RPMパラメータを使用してカスタム・インストールを作成できます。

Oracle Connectの構成

Oracle ConnectのモデリングはすべてOracle Studioを使用して実行します。 Oracle Studioを使用するには、最初に、IMS/TMが動作しているIBM z/OSプラットフォームにアクセスできるようにOracle Studioを構成します。

Oracle Connectの構成方法は、次の各項を参照してください。


注意:


次の各タスクは、ユーザーにIBM z/OSプラットフォームへのアクセス権限があり、このコンピュータでOracle Connectデーモンが実行されていることを前提としています。

これらの要件が満たされていることを、システム管理者に確認してください。


Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定

Oracle Studioを使用してIBM z/OSを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorer「Machines」を右クリックし、「Add Machine」を選択します。「Add Machine」画面が表示されます(図2-1を参照)。

  3. 接続先のコンピュータの名前を入力するか、または「Browse」をクリックして、表示されているコンピュータ・リストから、デフォルト・ポート(2551)を使用するコンピュータを選択します。

  4. Oracle Connectのインストール時に管理者として指定されたユーザーのユーザー名とパスワードを指定します。


    注意:


    「Anonymous connection」を選択すると、コンピュータへのアクセス権限があるすべてのユーザーが管理者になることができます。

    次の図に、「Add Machine」画面を示します。

    図2-1 「Add Machine」画面

    「Add Machine」画面
    「図2-1 「Add Machine」画面」の説明

  5. 「Finish」をクリックします。

    追加したコンピュータがConfiguration Explorerに表示されます。

Oracle Connectへのアクセスの保護

Oracle Studioには、Oracle Connectへのアクセスを保護するためのメカニズムが、モデリング時とランタイム時の両方で用意されています。

モデリング時には、次のセキュリティ・メカニズムを適用できます。

ランタイム時は、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定

最初は、Oracle Studioを使用して実行する操作にパスワードは必要ありません。パスワードは、Oracle Studioからサーバーへのアクセスに関係する最初の操作で入力が必要になります。

次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. メニュー・バーから「Window」を選択し、「Preferences」を選択します。

    次の図に示すように、「Preferences」画面が表示されます。

    図2-2 「Preferences」画面

    「Preferences」画面
    「図2-2 「Preferences」画面」の説明

  3. 「Studio」ノードを選択します。

  4. 「Change master password」をクリックします。次の図に示すように、「Change Master Password」画面が表示されます。

    図2-3 「Change Master Password」画面

    この画面は、master passwordのダイアログ・ボックスを示しています
    「図2-3 「Change Master Password」画面」の説明

  5. 「Enter current master password」フィールドは空白のままにし、新規マスター・パスワードを入力します。

  6. 確認のためにパスワードを再入力します。

  7. 「OK」をクリックします。

管理権限を持つユーザーの指定

デフォルトでは、Oracle Studioからそのコンピュータの設定を変更する権限があるのは、インストール時に管理者として指定されたユーザーのみです。このユーザーは、選択したコンピュータに対する定義を変更または表示する権限を他のユーザーに付与できます。Oracle Studioへのコンピュータの追加方法は、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」を参照してください。


注意:


インストール時のデフォルトでは、すべてのユーザーが管理者になります。

管理権限を持つユーザーを指定する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開き、「Design」パースペクティブが表示されます。

  2. Configuration Explorerで必要なコンピュータを右クリックし、「Administration Authorization」を選択します。

    次の図に示すように、「Administration Authorization」画面が表示されます。

    図2-4 「Administration Authorization」画面

    管理エディタ
    「図2-4 「Administration Authorization」画面」の説明

    このエディタには次のセクションがあります。

    Administrators: 管理者は、選択したコンピュータに関するすべての定義をOracle Studioで表示および変更できます。Oracle Studioへの初回の登録時は、すべてのユーザーがシステム管理者として定義されます。

    Designers: 設計者は、Oracle Studioでコンピュータの定義すべてを表示できます。また、選択したコンピュータについて、「Bindings」および「Users」ノードの下にある定義を変更できます。たとえば、Oracle Studioのデータベース管理者は、データソースおよびアダプタを新たに追加したり、データソースの表のメタデータ定義を変更できます。

    Users: ユーザーは、選択したコンピュータに関するすべての定義をOracle Studioで表示できます。通常のユーザーは、定義を変更できません。

  3. 関連するセクションに対応する「Add User」または「Add Group」をクリックして、ユーザーまたはユーザー・グループを追加します。追加するユーザーまたはグループは、そのコンピュータに対する有効なユーザーまたはグループとして認識されている必要があります。

    セクションに名前が追加されると、そのユーザー名でログインしたユーザーまたはグループにのみ、関連する権限が付与されます。

IBM z/OSプラットフォームへのランタイム・ユーザー・アクセスの設定

ランタイム時は、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。ユーザー・プロファイルには、匿名アクセスが許可されていない場合、ランタイム時にコンピュータ、データソースまたはアプリケーションへのアクセスに使用される名前とパスワードのペアが含まれます。

  1. 「Configuration」ビューで、ユーザー名とパスワードを設定するコンピュータのノードを開きます。

  2. 「Users」ノードを開きます。

  3. 「NAV」ユーザー・プロファイルを右クリックして「Edit User」を選択します。次の図に示すように、「User Editor」ペインが表示されます。

    図2-5 「User Editor」ペイン

    このイメージはUser Editorを示しています
    「図2-5 「User Editor」ペイン」の説明

  4. ユーザー・エディタで、「Add」をクリックして「Add Authenticator」画面を表示します。

  5. 次の図に示すように、「Resource type」リストから「Remote Machine」を選択します。

    図2-6 「Add Authenticator」画面

    「Add Authenticator」ウィンドウ
    「図2-6 「Add Authenticator」画面」の説明

  6. Oracle Studioで定義されているIBM z/OSコンピュータの名前を入力します。

  7. コンピュータへのアクセスに使用される名前とパスワードを入力し、確認のためにパスワードを再入力します。

  8. 「OK」をクリックします。

OracleAS Adapter for IMS/TMの相互作用のモデリング

OracleAS Adapter for IMS/TMの相互作用のモデリングでは、Oracle Studioを使用してOracle Connectのバックエンド・アダプタが定義されます。Oracle Studioで指定された定義はすべて、IBM z/OSプラットフォームに書き込まれます。

この項の構成は、次のとおりです。

Oracle Connectアダプタの設定

Oracle Connectを使用するには、IBM z/OSプラットフォームでアダプタ定義を設定して、IMS/TMトランザクションとの相互作用を処理する必要があります。これらの定義を指定するには、Oracle Studioを使用します。

次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」フォルダを開きます。このコンピュータで使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」バインディングを開きます。NAVバインディング構成には、コンピュータに格納されているデータソースとアダプタのブランチが含まれています。

  5. 「Adapters」を右クリックして「New Adapter」を選択し、「New Adapter」ウィザードを開きます。

  6. バックエンド・アダプタの名前を入力します。


    注意:


    eventは予約語であり、アダプタ名には使用できません。

  7. 次の図に示すように、「Type」リストから、バックエンド・アダプタ・タイプとして「IMS/TM」を選択します。

    図2-7 「New Adapter」画面

    IMS/TMタイプのアダプタの追加
    「図2-7 「New Adapter」画面」の説明

  8. 「Create event queue for the adapter」を選択します。

  9. 「Finish」をクリックします。バックエンド・アダプタがリストに追加され、編集用にその定義が開きます。


    注意:


    「Type」リストに表示されるその他のアダプタは、サイトにインストールされているOracle Connectのバージョンではサポートされません。

  10. 「Properties」タブを選択し、必要に応じてアダプタのプロパティを変更します。

    次の図に、「Properties」タブを示します。

    図2-8 アダプタの「Properties」タブ

    IMS/TMアダプタの「Properties」タブの図
    「図2-8 アダプタの「Properties」タブ」の説明

    次の表に、IMS/TMアダプタのプロパティを示します。

    表2-12 アダプタのプロパティ

    プロパティ 説明

    cachLastTpipe

    直前に使用したトランザクション・パイプのキャッシュ。

    cacheXcfConnection

    XCF接続情報のキャッシュ。

    maxSessions

    使用可能なセッションの最大数。デフォルト値は5です。

    racfGroupId

    RACF機能グループID。

    racfUserId

    RACF機能ユーザーID。

    tpipePrefix

    トランザクションとそのトランザクション・パイプとの関連付けに使用するトランザクション・パイプの接頭辞。デフォルトはATTUです。

    xcfClient

    システム間カップリング・ファシリティのクライアント名。

    xcfGroup

    接続が属するXCFメンバーのシステム間カップリング・ファシリティの集合。グループは8文字以内で構成でき、複数のシステムにまたがることが可能です。

    xcfImsMember

    システム間カップリング・ファシリティのブループ・メンバー。


アウトバウンド相互作用の生成

Oracle Connectには、アダプタとの情報の受渡しで使用する構造など、アダプタ相互作用を記述したメタデータが必要です。

アダプタの入出力構造を記述するCOBOLコピーブックが使用可能な場合は、Oracle Studioの「Design」パースペクティブで「Metadata Import」ウィザードを使用してアダプタ定義をインポートし、相互作用メタデータを生成できます。フィルタ設定が異なる(例: 先頭から6列を無視するかしないか)複数のCOBOLコピーブックでメタデータが提供されている場合は、最初に同じ設定のコピーブックからメタデータをインポートし、次に他のコピーブックからメタデータをインポートしてください。

入出力構造を記述するCOBOLコピーブックが使用可能でない場合は、メタデータを手動で定義する必要があります。

インポート手順では、次の情報が必要です。

  • COBOLコピーブック: インポート手順の一部として、Oracle Studioが動作しているコンピュータにコピーされます。

  • アプリケーション・アダプタを介して実行するIMS/TMトランザクションの名前。

次のように、メタデータのインポート手順を使用して、相互作用メタデータを生成します。

  1. 「Configuration」ビューで、「Oracle Connectアダプタの設定」で定義したIMS/TMバックエンド・アダプタを右クリックします。

  2. 「Show Metadata View」を選択して「Metadata」タブを表示します。アダプタ・リストの下にIMS/TMバックエンド・アダプタが表示されます。

  3. 「Imports」を右クリックして「New Import」を選択します。新規メタデータ・インポートの画面が表示されます。

    図2-9 「New Metadata Import」画面

    インポート・ウィザードの定義を示す図
    「図2-9 「New Metadata Import」画面」の説明

  4. 「Import name」フィールドに、インポートの名前を入力します。名前に使用できるのは、文字と数字、およびアンダースコアのみです。

  5. 「Import type」リストで「ImsTm Import Manager」を選択します。

  6. 「Finish」をクリックします。「Metadata Import」ウィザードが表示されます。

  7. 「Add」をクリックします。「Add Resources」画面が表示されます。この画面で、ローカル・コンピュータからファイルを選択するか、別のコンピュータからファイルをコピーするかを選択できます。

  8. ファイルが別のコンピュータにある場合は、「My FTP Sites」を右クリックして「Add」を選択します。または、「Add FTP site」をダブルクリックします。「Add FTP Site」画面が表示されます。

  9. COBOLコピーブックが常駐しているサーバー名またはIPアドレスを入力し、有効なユーザー名とパスワードを入力してコンピュータにアクセスし(匿名アクセスを使用する場合は、「Anonymous connection」をクリック)、「OK」をクリックします。

    次の図に示すように、使用可能なサイトのリストにFTPサイトが追加されます。


    注意:


    選択したサーバーへのアクセスには、高位修飾子としてユーザー名が使用されるため、ユーザーがファイルを参照および転送できます。

    図2-10 「Add Resources」画面

    「My FTP Sites」ノードに追加されたマシン
    「図2-10 「Add Resources」画面」の説明

  10. コンピュータを右クリックして「Set Transfer Type」を選択します。転送タイプ(「ASCII」または「BINARY」)を入力し、「OK」をクリックします。

  11. 追加したサイトのリストを開いて、必要なCOBOLファイルを探します。高位修飾子を変更するには、コンピュータを右クリックして「Change Root Directory」を選択します。新しい高位修飾子を引用符で囲んで入力し、「OK」をクリックします。

  12. 必要なCOBOLコピーブック・ファイルを選択(複数選択可)し、「Finish」をクリックします。選択したファイルが「Metadata Import」ウィザードに表示されます。


    注意:


    1つのCOBOLコピーブックからメタデータをインポートし、後でこのメタデータに追加するには、別のCOBOLコピーブックを使用してインポート手順を繰り返します。

    COBOLコピーブックは同じフォーマットであることが必要です。つまり、最初の6列を使用するCOBOLコピーブックを、最初の6列を無視するCOBOLコピーブックとともにインポートすることはできません。この場合は、インポート手順を繰り返す必要があります。


  13. 「Next」をクリックします。次の図に示すように、「Apply Filters」画面が表示されます。

    図2-11 「Apply Filters」画面

    この画面は「Apply Filters」ステップを示しています
    「図2-11 「Apply Filters」画面」の説明

  14. 必要に応じて、コピーブックにフィルタを適用します。

    次の表に、使用可能なフィルタを示します。

    表2-13 使用可能なフィルタ

    フィルタ 説明

    COMP_6 switch

    MicroFocus COMP-6コンパイラ・ディレクティブ。COMP-6をCOMPデータ型として処理する場合は「COMP-6'1'」を、COMP-6をCOMP-3データ型として処理する場合は「COMP-6'2'」を指定します。

    Compiler source

    コンパイラのベンダー。

    Storage mode

    MicroFocus Integer Storage Mode。バイト・ストレージ・モードの場合は「NOIBMCOMP」を、ワード・ストレージ・モードの場合は「IBMCOMP」を指定します。

    Ignore after column 72

    COBOLコピーブックの73〜80列を無視します。

    IgnoreFirst6

    COBOLコピーブックの最初の6列を無視します。

    Replace hyphens (-) in record and field names with underscores (_)

    COBOLから生成されたメタデータのレコード名またはフィールド名に使用されているすべてのハイフンをアンダースコアで置換します。

    Prefix nested columns

    すべてのネスト列の先頭に、その上のレベルのヘッダーを付加します。

    Case sensitive

    検索文字列の大/小文字を区別するかどうかを指定します。

    Find

    指定した値を検索します。

    Replace with

    「Find」に指定した値を、ここで指定した値で置換します。


  15. インポート・ウィザードで、「Next」をクリックします。次の図に示すように、「Add Interactions」画面が表示されます。

    図2-12 「Add Interactions」画面

    「Add Interaction」ウィンドウ
    「図2-12 「Add Interactions」画面」の説明

  16. 「Add」をクリックしてIMS/TMアダプタに対する相互作用を追加します。次の表に示す情報を追加します。

    表2-14 相互作用のパラメータ

    パラメータ 説明

    Name

    相互作用名。指定されているデフォルト名は変更できます。

    Mode

    相互作用モード。次のいずれかを選択できます。

    sync-send-receive: 相互作用では、リクエストを送信し、レスポンスの受信を待機します。これがデフォルトのモードです。

    sync-receive: 相互作用ではレスポンスの受信を待機します。

    sync-send: 相互作用では、リクエストを送信しますが、レスポンスの受信は待機しません。

    Input

    入力レコードを識別します。入力レコードは、相互作用に対するデータ構造です。手順の開始時に指定したCOBOLファイルから生成されたレコードがリストされます。相互作用に関連するレコードを選択します。

    注意: 「Next」をクリックする前に、各相互作用に対する入力レコードを指定する必要があります。相互作用で入力レコードが不要な場合、ここで指定したレコードは無視されます。

    Output

    出力レコードを識別します。出力レコードは、相互作用の結果に対するデータ構造です。手順の開始時に指定したファイルから生成されたレコードがリストされます。相互作用に関連するレコードを選択します。

    注意: モードをsync-send-receiveまたはsync-receiveに設定した場合は、「Next」をクリックする前に、相互作用に対する出力レコードを指定する必要があります。

    Description

    相互作用を説明する自由形式テキスト。

    Interaction-Specific Parameters

    IMS/TM固有のパラメータ

    c: 相互作用コミット・モード。

    maxSegmentSize: セグメントの最大サイズ。デフォルト値は32768(バイト)です。

    transaction: 相互作用の実行時に実行されるトランザクションの名前。各相互作用に対してトランザクション名を指定する必要があります。

    maxSegmentSizeパラメータを使用すると、大きいメッセージを小さいセグメントに動的に分割できるようになります。デフォルト値は変更できますが、それに応じてIMS/TMトランザクションのロジックをあわせる必要があります。トランザクションでは、GUコールの後に一連のGNコールを実行し、入力メッセージ全体をコンパイルする必要があります。32KBを超えるトランザクション出力メッセージは、出力セグメントを単一のバッファに組み立てるタスクを実行するOTMS C/Iインタフェースによって処理されます。


  17. 必要な数の相互作用を追加し、「Next」をクリックして「Mark first data field」ステップに進みます。

    「Mark first data field」ページが表示されます。

    図2-13 「Mark first data field」画面

    この画面は「Mark first data field」ステップを示しています
    「図2-13 「Mark first data field」画面」の説明

  18. IMSトランザクションのCOBOLコピーブックは、常にIMSによって提供される3つのフィールドから始まります。 これらのフィールドはメタデータの一部ではないため、インポートでスキップする必要があります。

    このステップでは、入出力で使用する最初のデータ・フィールドを指定する方法を選択します。次のいずれかを選択できます。

    • Enter the number for the first input and output data fields: このオプションを選択する場合は、「First input field」および「First output field」の両方に行番号を入力します。 入力した行番号のデータが、入出力で使用される最初のデータになります。

    • Manually mark the first data field of the transaction following the LL ,ZZ and TRANSNAME fields: このオプションを選択する場合は、入出力で使用する最初の行を下のフィールドから選択します。

  19. 「Next」をクリックして「Import Metadata」ステップを開きます。メタデータをWindowsコンピュータからIBM z/OSプラットフォームに転送することを指定し、「Finish」をクリックします。

メタデータは指定したオプションに基づいてインポートされ、IBM z/OSプラットフォームに格納されます。メタデータのXML表記も生成されます。

インポートを実行した後は、Oracle Studioの「Design」パースペクティブの「Metadata」タブでメタデータを表示できます。また、必要に応じてメタデータの微調整および操作も実行できます。


関連項目:


アダプタ・メタデータの微調整の詳細は、付録A「メタデータの高度なチューニング」を参照してください。

XMLスキーマの表示

アダプタ相互作用を記述したXMLスキーマは、メタデータをXMLとして表示するときに、「Source」タブを選択すれば表示できます。 詳細は、付録E「Oracle StudioでのXMLファイルの編集」を参照してください。

XMLスキーマの作成

アダプタ相互作用およびこれらの相互作用の入出力レコードを記述したXMLスキーマは、「アウトバウンド相互作用の生成」で説明したように、インポート手順の実行時に自動的に作成されます。