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Oracle Application Server CDC Adapters for SQL Serverユーザーズ・ガイド
10g リリース3(10.1.3.4)
B53287-01
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3 OracleAS CDC Adapter for SQL Serverの構成

この項では、Oracle Studioを使用したOracle Connectの構成方法について説明します。

Oracle Connectのすべてのモデリングは、Oracle Studioを使用して実行されます。 Oracle Studioを使用するには、最初に、SQL Serverのデータベースが存在するWindowsコンピュータへのアクセスを有効にするようにOracle Studioを構成します。

この章の内容は、次のとおりです。

Oracle StudioでのWindowsコンピュータの設定

Oracle Studioを使用してWindowsコンピュータを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開き、「Design」パースペクティブが表示されます。

  2. Configuration Explorerで「Machines」を右クリックし、「Add Machine」を選択します。「Add Machine」画面が表示されます。

    図3-1 「Add Machine」画面

    「Add Machine」画面、新しいマシンの定義に使用
    「図3-1 「Add Machine」画面」の説明

  3. 接続先のコンピュータの名前を入力するか、「Browse」をクリックして表示される、デフォルトのポート(2551)を使用するコンピュータのリストからコンピュータを選択します。

  4. Oracle Connectのインストール時に管理者として指定されたユーザーのユーザー名およびパスワードを指定します。


    注意:


    「Anonymous connection」を選択すると、この設定がコンピュータに対して定義されている場合は、コンピュータにアクセスできるあらゆるユーザーが管理者になることができます。

  5. 「Finish」をクリックします。

    Configuration Explorerにコンピュータが表示されます。

Oracle Connectへのアクセスの保護

Oracle Studioには、モデリング中とランタイム時の両方でOracle Connectへのアクセスを保護するメカニズムが備えられています。

モデリング中には、次のセキュリティ・メカニズムを適用できます。

ランタイム時には、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定

Oracle Studioを使用して実行するどの操作でも、最初はパスワードは要求されません。Oracle Studioからサーバーへのアクセスを伴う最初の操作でパスワードの入力が要求されるように、パスワードを設定できます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. メニュー・バーから「Window」を選択し、次に「Preferences」を選択します。「Preferences」画面が表示されます。

  3. 次の図に示すように、左側のペインで「Studio」をクリックします。

    図3-2 「Preferences」画面

    Studioの「Preferences」画面、プリファレンスの設定に使用
    「図3-2 「Preferences」画面」の説明

  4. 「Change Studio Master Password」をクリックします。次の図に示すように、「Change Master Password」画面が表示されます。

    図3-3 「Change Master Password」画面

    「Change Master Password」画面
    「図3-3 「Change Master Password」画面」の説明

  5. 「Enter current master password」フィールドを空白のままにし、「Enter new master password」フィールドに新しいマスター・パスワードを入力します。

  6. 新しいパスワードを「Confirm new master password」フィールドに再度入力します。

  7. 「OK」をクリックします。

管理権限を持つユーザーの指定

デフォルトでは、Oracle Studioからそのコンピュータの設定を変更する権限があるのは、インストール時に管理者として指定されたユーザーのみです。このユーザーは、選択したコンピュータの定義を変更または表示する権限を他のユーザーに付与できます。 Oracle Studioへのコンピュータの追加については、「Oracle StudioでのWindowsコンピュータの設定」を参照してください。


注意:


インストール時のデフォルトでは、すべてのユーザーを管理者にすることができます。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、コンピュータを右クリックして「Administration Authorization」を選択します。

    次の図に示すように、「Administration Authorization」画面が表示されます。

    図3-4 「Administration Authorization」画面

    「Administration authorization」画面
    「図3-4 「Administration Authorization」画面」の説明

    画面には、次のセクションがあります。

    Administrators: 管理者は、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioですべての定義を表示および変更できます。Oracle Studioの初期エントリでは、すべてのユーザーがシステム管理者として定義されています。

    Designers: 設計者は、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioでコンピュータのすべての定義を表示でき、「Bindings」ノードおよび「Users」ノードの任意の定義を変更できます。たとえば、Oracle Studioデータベース管理者は、新しいデータソースおよびアダプタを追加でき、データソース内の表のメタデータ定義を変更できます。

    Users: ユーザーは、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioでコンピュータのすべての定義を表示できます。通常のユーザーは定義を変更できません。

  3. 該当するセクションの「Add User」または「Add Group」をクリックして、ユーザーまたはユーザーのグループを追加します。

    追加するユーザーまたはグループは、そのコンピュータで有効なユーザーまたはグループとして認識されている必要があります。セクションに名前が追加されると、そのユーザー名でログオンするユーザーまたはグループのみに関連する権限が付与されます。

ランタイム・ユーザー・アクセスの設定

ランタイム時には、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。ユーザー・プロファイルには、匿名アクセスが許可されていない場合に、ランタイム時にコンピュータ、データソースまたはアプリケーションへのアクセスに使用される名前とパスワードのペアが含まれています。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開き、ユーザー名およびパスワードを設定するマシンを開きます。

  3. 「Users」を開きます。

  4. 「NAV」ユーザー・プロファイルを右クリックし、「Open」を選択します。NAVユーザー・プロファイル・エディタが表示されます。

    図3-5 ユーザー・エディタ

    ユーザー・エディタ・ペイン
    「図3-5 ユーザー・エディタ」の説明

  5. ユーザー・エディタで、「Add」をクリックします。「Add Authenticator」画面が表示されます。

    図3-6 「Add Authenticator」画面

    「Add Authenticator」画面
    「図3-6 「Add Authenticator」画面」の説明

  6. 「Resource Type」リストから「Remote Machine」を選択します。

  7. Oracle Studioで定義されているWindowsコンピュータの名前を入力します。

  8. コンピュータへのアクセスに使用する名前およびパスワードを入力し、パスワードを確認します。

  9. 「OK」をクリックします。

OracleAS CDC Adapter for SQL Serverでのチェンジ・データ・キャプチャの設定

SQL Serverデータへの変更の取得を処理するには、WindowsコンピュータでOracle Connect SQL Server CDCアダプタを設定する必要があります。 SQL Server CDCアダプタを使用するには、SQLデータベースが存在するコンピュータで様々なタスクを実行してから、Oracle Studioの「CDC Solution」パースペクティブを使用してチェンジ・データ・キャプチャを構成する必要があります。 Oracle StudioはWindowsまたはUNIXコンピュータにインストールできます。

チェンジ・データ・キャプチャを設定し、CDCアダプタを構成するには、次の手順を実行します。

SQLレプリケーションの有効化

UPDATE操作をログに記録するとき、MS SQL Serverは、変更されたデータのみをTLOGに記録します。 この情報は、CDCエージェントがUPDATE文に変更前イメージと変更後イメージを提供するのに十分ではありません。 CDCエージェントの最小要件である、主キーの変更済列に値を提供するのに十分な情報がありません。

この問題を解決するには、MS SQL Serverでレプリケーションを有効にする必要があります。 これにより、ログに通常どおり更新された変更が記録されるようになります。 また、このモードでは、変更前イメージ結果もサポートされます。 レプリケーションは、主キーが設定された表でのみ有効です。 このため、MS SQL Server CDCエージェントは、主キーが設定された表でのみ動作します。

OracleのMS SQL Server CDCが使用するMicrosoftのレプリケーション・ソリューションは、適切なシステム管理者が有効にする必要があります。 レプリケーションを有効にするには、MS SQL Serverに付属するツールを使用する必要があります。

次の項では、SQL Server 2000およびSQL Server 2005のレプリケーションの設定方法について説明します。

SQL Server 2000のレプリケーション

SQL Server 2000の場合、Microsoft SQL ServerのEnterprise Managerで、SQL ServerのPublishingウィザードを開いてウィザードの指示に従うか、またはSQL Serverのドキュメントを参照してください。

データベースの定義に、次の内容を追加する必要があります。

  • 新しい分散データベース

  • レプリケーションのエントリ

  • レプリケーション・モニターのエントリ

SQL Server 2005のレプリケーション

SQL Server 2005の場合、Microsoft SQL ServerのManagement Studioで、Configure Distributionウィザードの指示に従ってレプリケーションを設定するか、またはSQL Serverのドキュメントを参照してください。

Microsoft SQL Server 2005でウィザードを開くには、次の手順を実行します。

  • Microsoft SQL Server Management Studioで、「Replication」フォルダを右クリックして、「Configure Distribution」を選択します。

    Configure Distributionウィザードが開きます。

ウィザードでは、次の選択を行う必要があります。

  • 「Distributor」手順で、「<SQL Server Name> will act as its own distributor; SQL Server will create a distribution database and log」を選択します。

  • 「SQL Server Agent Start」手順で、「Yes, configure the SQL Server agent to start automatically」を選択します。

セキュリティのプロパティの構成

OracleAS SQL Server CDCアダプタのセキュリティ要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。

  • SQL ServerおよびMS SQL Server CDCコンポーネントを実行するための管理者権限を持つアカウントを設定します。

  • OracleAS SQL Server CDCアダプタおよびTLOG Miner(LGR)が、sysadminサーバー・ロールのメンバーとして実行されていることを確認します。

また、「SQL Server Properties」ダイアログ・ボックスで、次のセキュリティのプロパティを設定します。 次の図に、「Security」タブを示します。 マシンで使用しているSQL Serverのバージョンに応じて、このタブはこの例とは異なっている場合があります。 次の例はSQL Server 2005の場合のものです。

図3-7 セキュリティの設定

セキュリティの設定
「図3-7 セキュリティの設定」の説明

  • 認証設定を「SQL Server and Windows」に設定します。

  • 監査レベルを「None」に設定します。

ログオン情報の設定

SQLサービスのログイン・アカウントの情報は、Oracle IRPCDサービスおよびOracle LGRサービスの構成情報と一致している必要があります。 ログオン設定は、OracleサービスがSQL Serverのデータベースにアクセスできるように入力する必要があります。 ほとんどの場合、サービスは「Local System account」でログオンします。 SQL Server(MSSQLSERVER)のプロパティの「ログオン」タブで、次の情報を入力する必要があります。 このタブには、Windowsの「サービス」コントロール・パネルからアクセスします。 ログオン情報を設定するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、「コントロール パネル」を選択します。

  2. 「管理ツール」をダブルクリックします。

  3. 「サービス」をダブルクリックします。 「サービス」コントロール・パネルが表示されます。

  4. 「サービス」の一覧から、「SQL Server (MSSQLSERVER)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。

  5. 次の図に示すように、システムを構成します。

図3-8 「ログオン」のプロパティ

この図は、「ログオン」のプロパティを示しています。
「図3-8 「ログオン」のプロパティ」の説明

表示されている構成はIRPCDサービスおよびLGRサービスのデフォルトで、匿名アクセスを許可しています。

SQL Server(MSSQLSERVER)がWindows認証を使用してログオンできるようにするには、システム管理者が、Oracleサービスのアカウントにログオンするための適切な設定を入力する必要があります。

データベースの設定

OracleAS CDC Adapter for SQL Serverがデータベースに加えられた変更を使用できるように、データベースのいくつかの設定および構成が行われていることを確認する必要があります。 この項では、アダプタの適切な操作のために設定する必要があるプロパティについて説明します。

SQL Server 2000の設定

SQL Server Enterprise Managerで、次のプロパティを設定します。

  • データベースのプロパティの「Options」タブで、「Recovery Model」を「Full」に設定します。 このモードでは、トランザクション・ログの永続性が向上し、切捨ての頻度が低くなります。

  • 公開されるデータベースのサイズを処理するのに十分なログの領域を作成します。

  • データベースのプロパティの「Transaction Log」タブで、アプリケーションの容量プロファイルに基づいて、「File Growth」の設定を適切に選択します。

  • trunc. log on chkptプロパティをFALSEに設定します。 このプロパティを設定するには、SQLクエリー・アナライザで次のように入力します。

    EXEC sp_dboption '<database name>', 'trunc. log on chkpt.', 'FALSE'
    
  • SQL Server CDCが使用するすべての表に主キーが設定されていることを確認します。


注意:


前述のプロパティを適切に設定する方法の詳細は、Microsoft SQL Serverに付属のドキュメントを参照してください。

SQL Server 2005の設定

SQL Server Management Studioで、次のプロパティを設定します。

  • Object Explorerでデータベースを右クリックし、「Properties」を選択します。 「Options」タブで、「Recovery model」「Full」に設定します。 このモードでは、トランザクション・ログの永続性が向上し、切捨ての頻度が低くなります。

  • 公開されるデータベースのサイズを処理するのに十分なログの領域を作成します。

  • Object Explorerでデータベースを右クリックし、「Properties」を選択します。 「Files」タブで、アプリケーションの容量プロファイルに基づいて、ログ・ファイルの初期サイズ・パラメータおよびGROWTHパラメータを設定します。

  • trunc. log on chkptプロパティをFALSEに設定します。 このプロパティを設定するには、次のクエリーを実行します。

    EXEC sp_dboption '<database name>', 'trunc. log on chkpt.', 'FALSE'
    
  • SQL Server CDCが使用するすべての表に主キーが設定されていることを確認します。


注意:


前述のプロパティを適切に設定する方法の詳細は、Microsoft SQL Serverに付属のドキュメントを参照してください。

TLOG Miner(LGR)の設定

SQL Serverでのログの処理方法は、標準のCDCソリューションと完全に互換性があるわけではありません。 たとえば、MS SQL Serverでは、特定の非アクティブ期間が経過した後にTLOGを切り捨て、ログ操作のためにより多くの領域を確保します。 LOGの切捨てが制御されていないと、切り捨てられたデータが損失する可能性があります。 これらの問題を解決するには、OracleAS CDC Adapter for SQL ServerでTLOG Minerを使用します。 このコンポーネントは、Microsoft Windowsサービスとして起動されます。 データがマイニングされ、一時記憶域に送信されます。 OracleAS Adapter for SQL Serverでは、変更を使用するために、一時記憶域内のデータが使用されます。

ログ・リーダー(LGR)は、MSQLのトランザクション・ログを実際に読み取るコンポーネントです。 Microsoftレプリケーションの影響を受ける記録済のすべてのデータが読み取られ、一時記憶域フォルダに配置されます。 ログ・リーダーは、独立したスタンドアロンのWindowsサービスとして実装されます。 非常に重要な機能であるため、高可用性とフォルト・トレランスを備えており、常に稼働しています。

次の項では、TLOG Minerサービスの設定に必要な手順について説明します。

LGRサービス・インタフェースの呼出し

サービス・インタフェースを呼び出す必要があります。 サービス・インタフェースを呼び出すには、サービスのコマンド・プロンプトで次のコマンドを入力します。

>>>sqlcdclgr -?

サービス・インタフェースが表示されます。 サービス・インタフェースに、使用できるコマンドが表示されます。 表示されるサービス・インタフェースの例は、次のとおりです。

SQLCDCLGR Transaction LOG mining service controller:----------------------------------------------------sqlcdclgr -s register -a <service-name> <input-file> Register a service and its input filesqlcdclgr -s unregister -a <service-name> Unregister a servicesqlcdclgr -s start -a <service-name> Start service executionsqlcdclgr -s stop -a <service-name> Stop service executionsqlcdclgr -s restart -a <service-name> Restart service execution (=refresh parameters)sqlcdclgr -p name <service-name> Display input file P_arameter name registered for a servicesqlcdclgr -p contents <service-name> Display input file P_arameter contents registered for a servicesqlcdclgr -p help Display help for parameters values assignmentsqlcdclgr -t T_ype an input file templatesqlcdclgr -b <input-file> Run the service in an online 'B_locking' mode, using input filesqlcdclgr [-h│-?] Display this H_elp bannerService input is held at: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Oracle Connect\Services

テンプレート入力ファイルの構成

構成テンプレートでは、いくつかの基本的な構成パラメータが定義されます。 これらのパラメータのいくつかは、テンプレート内で手動で定義する必要があります。 テンプレートを生成してから、パラメータを編集します。 構成テンプレートを生成するには、コマンド・プロンプトで次のように入力します。

<your drive>:\<full path>\sqlcdclgr>sqlcdclgr -t >sqlcdclgr_pars.xml

開かれる構成テンプレートの例は、次のとおりです。

<serviceConfig>
        <cdcOrigin server='?xxx?' database='?xxx?' user='sa' password=''defaultOwner=''/>
password=' ' useWindowsAuthentication='false' defaultOwner='dbo'/>
        <transientStorage    directory='?xxx?'maxFileSize='1' totalSize='100'
                                lowThreshold='65' highThreshold='85'/>

        <logging directory='?xxx?'/>

        <control batchSize='50000' retryInterval='1' debugLevel='none'
traceDBCC='false' traceStatistics='false'/>

        <detainer detainingTimeInterval='300' detainerTxnDurationLimit='2147483647'                   traceActivity='false'/>
</serviceConfig>

このファイルの一部のパラメータについては、適切な値を入力する必要があります。 前述の例では、これらのパラメータは、プレースホルダ?xxx?として表示されています。 プレースホルダが表示されている場所に、システムの現在の情報を入力します。 次の表に、変更対象のパラメータを示します。

表3-1 構成パラメータ

プロパティ パラメータ パラメータの説明

Origin

database

使用しているSQL Serverデータベースの名前を入力します。

データベースに指定する名前は、データソースを設定するときに「dbName」に指定した名前と同じリテラル形式である必要があります。


server

SQL Serverがインストールされているサーバー・マシンの名前を入力します。

サーバーに指定する名前は、データソースを設定するときに「SQL Server Name」に指定した名前と同じリテラル形式である必要があります。


user

サーバーの認可ユーザーの名前を入力します。

注意: 入力したユーザーには、SQL Serverデータベースのsysadmin権限が付与されている必要があります。


password

Userパラメータで入力したユーザーのパスワードを入力します。


useWindowsAuthentication

このプロパティのデフォルト値は、falseです。 Windows認証を使用するには、このプロパティをtrueに変更します。 この場合、LGRサービスを開始するときに、SQL Serverにサインインするための資格証明を指定する必要はありません。

transientStorage

directory

一時記憶域ファイルがあるディレクトリへのフルパスを入力します。


maxFileSize

単一の一時記憶域ファイルに許可されている最大サイズ(MB単位)。 このパラメータでは、デフォルト値を変更できます。脚注 1 


totalSize

すべての一時記憶域に許可されている最大サイズ(MB単位)。 このパラメータでは、デフォルト値を変更できます。脚注 1


lowThreshold

このパラメータでは、デフォルト値を変更できます。脚注 1


highthreshold

このパラメータでは、デフォルト値を変更できます。

logging

directory

ログ・ファイルがあるディレクトリへのフルパスを入力します。

LOGファイルには、接頭辞SQLCDCLGRの後に、サーバー・マシンの識別子およびデータベース名が追加された名前が付けられます。 LGRのファイル名の例は、次のとおりです。

SQLCDCLGR-192_168_165_167+CDClog5#0002.log

Windowsの「イベント」プロパティ・ダイアログ・ボックスで、LGRインスタンスのログ・ファイルの情報を確認できます。

「イベント」プロパティ・ダイアログ・ボックス

control

batchSize

単一のLGRスキャン・パス時に読み取られるレコードのバッチ・サイズの制限。


retryInterval

batchパラメータで定義される値より行数が少ない場合にシステムが追加情報を待機する時間間隔(秒単位)。


debugLevel

デバッグ・ログのレベルを設定します。


traceDBCC

トレース情報がログに返されるかどうかを決定するには、trueまたはfalseを設定します。


traceStatistics

トレース統計がログに返されるかどうかを決定するに、trueまたはfalseを設定します。

detainer

detainingTimeInterval

切り捨てられる前にデータがTLOGに保持される時間を秒単位で設定します。 このパラメータのデフォルトは変更できます。


detainerTxnDuratinLimit

これはアクティブなパラメータではありません。


traceActivity

TLOG Detainerのアクティビティを追跡して、情報をログに送信するかどうかを決定するには、trueまたはfalseを設定します。


脚注 1 一時記憶域管理では、領域が重視されます。 一時記憶域管理は、最大許容割当て領域(デフォルト: 100MB)およびしきい値の上限/下限に基づいています。 各LOGスキャン後に、LGRでは、一時記憶域がしきい値上限を超過しそうであるかどうかがチェックされます(デフォルトでは、記憶領域が85%以上であるかどうかがチェックされます)。 最大領域を超過しそうになると、クリーンアップが開始されます。 クリーンアップによって、占有領域が、指定されている合計サイズのlowThresholdパラメータの値(デフォルトは65%)まで削減されます。 クリーンアップ・アクティビティは、常に、すべてのデバッグ/追跡設定のLGRのログ・ファイルに記録されます。


注意:

-p helpオプションを指定すると、これらのパラメータのリストおよびそれぞれの説明が表示されます。

すべてのパスは完全修飾されている必要があります。 論理名は使用できません。


TLOG Miner(LGR)サービスの登録

LGRサービスを登録するには、次の手順を実行します。

  1. サービスの名前を入力します。 使用しているデータベースの名前と同じ名前を使用する必要があります。

  2. システム・プロンプトで次のように入力して、サービスを登録します。

    C:\Program Files\Oracle\Connect\tmp>sqlcdclgr -s register -a <service name> C:\Program Files\Oracle\Connect\def\sqlcdclgr_pars.xml
    

    注意:


    前述のように、構成テンプレート・ファイルへのフルパスを最後のパラメータとして入力する必要があります。

    システム・レスポンスの例は、次のとおりです。

    │ SQLCDCLGR Transaction LOG mining feature.
    │ Associated program is : C:\Program Files\Oracle\Connect\BIN\sqlcdclgr.exe
    +-----------
    
    Install(): Service 'SQLCDC' installed
    setServiceParameter(): Parameter 'C:\Program Files\Oracle\Connect\def\sqlcdclgr_pars.xml' has been set for Service 'SQLCDC' at HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Oracle Connect\Services
    addEventSource(): Key (+values) added : HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\EventLog\Application\SQLCDC
    

リカバリ・ポリシーの設定

サービスのリカバリ・ポリシーも設定する必要があります。 リカバリ・ポリシーは、サービスのプロパティで設定します。 次の手順に従って、新しいTLOG Miner(LGR)サービスのリカバリ・ポリシーを設定します。

リカバリ・ポリシーを設定するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、「コントロール パネル」→「管理ツール」を選択して、「サービス」アイコンをダブルクリックします。

  2. Windowsの「サービス」コントロール・パネルで、新しいTLOG Minerサービスを右クリックして、「プロパティ」を選択します。

  3. 「プロパティ」画面で、「回復」タブをクリックします。

  4. エラーごとに次のコンピュータ・レスポンスを選択します。

    • 最初のエラー: サービスを再起動する

    • 次のエラー: サービスを再起動する

    • その後のエラー: サービスを再起動する

図3-9 「回復」タブ

リカバリ・ポリシー。
「図3-9 「回復」タブ」の説明

Oracle Studioでのチェンジ・データ・キャプチャの設定

Oracle Studioでチェンジ・データ・キャプチャを設定します。Oracle Studioは、Windows XPまたはVistaオペレーティング・システム、あるいはUNIXにインストールできます。詳細は、「Oracle Studioのインストール」を参照してください。

チェンジ・データ・キャプチャは、「CDC Solution」パースペクティブで定義されています。ここには、CDC設定プロセスを支援する一連のリンクが含まれています。「CDC Solution」パースペクティブのガイドでは、リンクの前に次の記号が表示されており、実行する必要があるタスクおよび完了したタスクが示されています。

  • 三角形: このタスクに関連付けられたサブタスクがあることを示します。リンクをクリックすると、リストが開いてサブタスクが表示されます。

  • アスタリスク(*): そのリンクをクリックして、表示されるタスクおよびサブタスクを実行する必要があることを示します。2つ以上のリンクにアスタリスクがある場合、それらのタスクは任意の順序で実行できます。

  • チェック・マーク(✓): このリンクのタスクおよびサブタスクは完了していることを示します。リンクをダブルクリックして、いつでも構成を編集できます。

  • 感嘆符(!): 検証エラーの可能性があることを示します。

チェンジ・データ・キャプチャを設定するには、次の手順を実行します。

CDCプロジェクトの作成

CDCプロジェクトを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「CDC Solution」パースペクティブを開きます。パースペクティブ・ツールバーの「Perspective」ボタンをクリックし、リストから「CDC Solution」を選択します。

    「CDC Solution」パースペクティブが開き、ワークベンチの左側のペインに「Getting Started」ガイドが表示されます。

  3. 「Create new project」をクリックします。

    「Create new project」画面が開きます。

  4. 「Project name」フィールドに、プロジェクトの名前を入力します。

    使用可能なプロジェクトのタイプは、すぐ下の左側のペインに表示されます。

  5. 「Change Data Capture」を選択します。

    右側のペインから、「SQL Server」を選択します。

    図3-10 Create New Project

    CDCソリューションのための「Create new project」画面
    「図3-10 Create New Project」の説明

  6. 「Finish」をクリックします。左側のペインに「Project Overview」ガイドが表示されます。

  7. 「Design」をクリックします。Designウィザードが開きます。このウィザードを使用して、プロジェクトの基本設定を入力します。


    注意:


    ウィザード画面は複数のセクションに分かれています。情報のみが表示されるセクションと、プロジェクトに関する情報を入力できるセクションがあります。情報または情報を入力するフィールドが表示されない場合は、セクション名の横にある三角形をクリックしてセクションを開きます。

    図3-11 Designウィザード(「Design Options」)

    この図は、Designウィザードの「Design Options」を示しています。
    「図3-11 Designウィザード(「Design Options」)」の説明

  8. 「Client Type」では、「Oracle SOA/ODI」のみを選択できます。 「Use staging area」は選択されており、変更できません。OracleAS CDC Adapter for SQL Serverでは、ステージング領域を使用する必要があります。

  9. 「Next」をクリックします。

    Designウィザードの2番目の画面が表示されます。この手順では、ソリューションで使用されるマシンを構成します。 次のマシンの情報を入力します。

    • Server Machine Details: Oracle Connectがインストールされているマシンに関する情報。 ここでの選択は、常に「Server Machine」および「Microsoft Windows」です。

    • Staging Area Details: ステージング領域が配置されているマシン・プラットフォームに関する情報。

      「Name」リストで、「Server Machine」を選択する必要があります。 これにより、「Server Machine」で指定されているのと同じマシンにステージング領域が作成されます。 これはデフォルトの選択肢ではないため別のマシンを選択することもできますが、確実な配信を実現するために、OracleAs SQL Server CDCアダプタを使用する場合は、ワン・マシン・ソリューションを使用することをお薦めします。

      「Platform」リストで、ステージング領域のオペレーティング・システムを選択します。オペレーティング・システムには、Windows、LinuxまたはUNIXを選択できます。使用可能なオプションは、次のとおりです。

      • Microsoft Windows

      • HP-UX

      • IBM AIX

      • Sun Solaris

      • Linux(Red Hat)

      • Suse(Linux)

    図3-12 Designウィザード(ソリューション・マシンの構成)

    Designウィザード(ソリューション・マシンの構成)
    「図3-12 Designウィザード(ソリューション・マシンの構成)」の説明

  10. 「Finish」をクリックします。ウィザードが終了します。

CDCサーバーの設定

「Getting Started」ガイドの「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドを開きます。

CDCサーバーを設定するには、「Implementation」ガイドで次の手順を実行します。

マシンの設定

CDCサーバー・マシンのIPアドレス/ホスト名およびポートを定義するには、次の手順を実行します。

  1. 「Machine」をクリックします。

    マシン定義画面が表示されます。

    図3-13 マシン定義

    マシン定義画面
    「図3-13 マシン定義」の説明

  2. 「IP address/host name」フィールドで、次のいずれかを実行します。

  3. ポート番号を入力します。

    デフォルトのポート番号は、2551です。

  4. ユーザー認証を使用して接続する場合は、「Authentication Information」領域で、ユーザー名およびパスワード、確認のパスワードを入力します。

  5. Network Access Translationを使用しており、このマシンに対して常に固定IPアドレスを使用する場合は、「Connect via NAT with a fixed IP address」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

WindowsコンピュータでのCDCサーバーの設定に進みます。

データソースの設定

この手順では、使用しているSQL Serverのデータソースを設定します。 この手順では、次の情報を入力します。

  • SQL Server Name: 使用しているSQL Serverデータベースの名前を入力します。

    データベースに指定する名前は、テンプレート入力ファイルを構成するときにdatabaseパラメータに指定した名前と同じリテラル形式である必要があります。

  • dbName: SQL Serverがインストールされているサーバー・マシンの名前を入力します。

    サーバーに指定する名前は、テンプレート入力ファイルを構成するときにServerパラメータに指定した名前と同じリテラル形式である必要があります。

CDCサーバーの設定に進みます。

CDCサービスの設定

この手順では、変更キャプチャの開始点またはイベントを定義し、変更ログ出力の名前を指定します。CDCサービスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Solution」パースペクティブで、「Implement」をクリックします。

  2. 「Server Configuration」セクションで、「CDC Service」をクリックします。CDC Serviceウィザードが表示されます。 最初の手順は、「Define changed capture settings」です。 この手順には、3つのセクションがあります。

    図3-15 Define changed capture Settings

    Define changed capture settings
    「図3-15 Define changed capture settings」の説明

  3. 「Change capture starting point」セクションで、次のいずれかを選択してチェンジ・キャプチャの開始点を決定します。

    • All changes recorded to the journal

    • On first access to the CDC (immediately when a staging area is usedotherwise, when a client first requests changes

    • Changes recorded in the journal after a specific date and time

      このオプションを選択する場合は、「Set time」をクリックし、表示されるダイアログ・ボックスから日時を選択します。

  4. これらのレコードをCDCソリューションに含める場合は、「Change capture envent setting」セクションで、「Include capture of before image records」を選択します。

  5. 「Transient Storage Directory」セクションで、一時記憶域が存在するフォルダへのパスを入力します。 この場所は、テンプレート入力ファイルを構成したときにtransientStorageパラメータで定義したのと同じである必要があります。

    一時記憶域は、OracleAS CDC Adapter for SQL Serverが定義されているのと同じマシン上に存在している必要があります。

  6. 「Next」をクリックして、CDCサービス・ロギングを設定する次の手順に進みます。使用するログ・レベルを「Logging level」リストから選択します。

    図3-16 ロギング・レベル

    ロギング・レベル
    「図3-16 ロギング・レベル」の説明

    リストから次のいずれかを選択します。

    • None

    • API

    • Debug

    • Info

    • Internal Calls

  7. 「Finish」をクリックします。

WindowsコンピュータでのCDCサーバーの設定に進みます。

ステージング領域サーバーの設定

「Getting Started」ガイドの「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドを開きます。

ステージング領域サーバーを設定するには、「Implementation」ガイドの「Stream Service Configuration」セクションで次の手順を実行します。

ステージング領域マシンの設定

ステージング領域用のマシンを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Stream Service Configuration」セクションで、「Machine」をクリックします。

  2. CDCサーバーの「マシンの設定」に使用した構成と同じ構成を使用します。

ステージング領域サーバーの設定に進みます。

ストリーム・サービスの設定

この手順では、ストリーム・サービスを設定します。ストリーム・サービスによって、次の項目が構成されます。

  • ステージング領域

  • 変更列のフィルタリング

  • 監査


注意:


nullフィルタリングは現在サポートされていません。空の値のフィルタリングはサポートされています。空白の値は切り捨てられ、空の値として処理されます。

  1. 「Stream Service」をクリックします。Stream Serviceウィザードが開きます。


    注意:


    この画面は、ステージング領域をソリューションに含めることを選択した場合にのみ表示されます。

  2. この画面では、次のパラメータを構成できます。

    • 「Eliminate uncommitted changes」を選択して、コミットされていない変更をCDCプロジェクトから消去します。

    • 「Use secured connection」チェック・ボックスを選択して、サーバーへの接続が保護されるようにステージング領域を構成します。これは、ユーザー名およびパスワードの認証を使用してサーバーにログインした場合にのみ使用できます。

    • イベント有効期限を時間単位で設定します。

    • 「File Locations」で、「Browse」ボタンをクリックして、変更されたファイルおよび必要に応じて一時ステージング・ファイルの場所を選択します。

  3. 「Next」をクリックして、フィルタリング・プロセスに含める表を選択します。

  4. 左側のペインで必要な表をクリックし、矢印キーを使用して右側のペインに移動します。

    注意: 右側のペインに表を追加した後で、表を削除し、取得対象の新しい表を追加できます。詳細は、「表の追加および削除」を参照してください。

  5. 「Next」をクリックします。前述の手順で選択した表から、変更を受信する列を選択します。表のすべての列を使用するには、表の横にあるチェック・ボックスを選択します。


    注意:


    表のヘッダーは、別の表にグループ化されて、リストの先頭に表示されます。ヘッダーの列での変更の受信をリクエストすることもできます。

    選択した列でのデータ変更が記録されます。

  6. 「Next」をクリックします。「Filter selection」画面が表示されます。表に受信する変更のタイプおよび表示する列を選択します。

    図3-20 Filter Selection

    Filter Selection
    「図3-20 Filter Selection」の説明

  7. この画面では、次の操作を実行できます。

    次の処理を選択します。選択した処理から変更情報を受信します。

      • Update

      • Insert

      • Delete


      注意:


      デフォルトでは、これらの項目すべてが選択されています。

    • 「Changed Columns Filter」列で、変更の通知を受信する列を選択します。


      注意:

      • 列を選択しない場合は、すべての変更の通知を受信します。

      • 1つのみ選択した場合は、選択したフィールドで変更があった場合にのみ変更情報を受信します。

      • 2つ以上(すべてではない)選択した場合は、選択したフィールドのいずれかまたはすべてで変更があった場合にのみ変更情報を受信します。


  8. 「Filter」画面の「Content Filter」列で、表の列をダブルクリックし、「Browse」ボタンをクリックして、選択した列からコンテンツをフィルタします。

    「Content Filter」画面が表示されます。

    図3-21 Content Filter

    Content Filter
    「図3-21 Content Filter」の説明

  9. フィルタ・タイプを選択します。

    • 該当する列値が指定した値と等しい場合に返されるイベントについて、「In」を選択します(列がNULLの場合は取得されません)。

    • 列値が指定した値ではない場合に返されるイベントについて、「Not In」を選択します(列がNULLの場合は取得されます)。

    • 列値が指定した2つの値の間にある場合は、「Between」を選択します(列がNULLの場合は取得されません)。

  10. 「Content Filter」画面の左下にある「Add」をクリックします。


    注意:


    2つ以上の条件を選択した場合は、条件のいずれかに該当する場合に変更情報を受信します。

  11. 選択に応じて、次のいずれかを実行します。

    • 「In」および「Not In」を選択した場合は、手順12に進みます。

    • 「Between」を選択した場合は、手順14に進みます。

  12. 「Add items to the list」画面で「Add」をクリックします。列値が値に該当する(または該当しない)場合に返されるイベントについて、対象となる値を入力します。「Not In」フィルタ・タイプで空の値('')をフィルタするには、表示されたダイアログ・ボックスのこのフィールドを空白のままにします。

    図3-22 項目の追加(「In」または「Not In」)

    項目の追加(「In」または「Not In」)
    「図3-22 項目の追加(「In」または「Not In」)」の説明

  13. 手順12を必要な回数繰り返し、手順16に進みます。

  14. 「Add items to list」画面で「Add」をクリックします。

    「Add between values」画面が表示されます。

    図3-23 項目の追加(「Between」)

    項目の追加(「Between」)
    「図3-23 項目の追加(「Between」)」の説明

  15. 列値が指定した2つの値の間にある場合に返されるイベントについて、対象となる値を入力します。

  16. 「Content Filter」画面で、「Next」をクリックします。

    図3-24 Auditing Configuration

    Auditing Configuration
    「図3-24 Auditing Configuration」の説明

  17. 変更を受信するときに必要な監査レベルを選択します。オプションは次のとおりです。

    • None: 変更がない場合。

    • Summary: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージを含む監査の場合。

    • Headers: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージ、取得された各レコードのレコード・ヘッダーを含む監査の場合。

    • Detailed: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージ、取得された各レコードのレコード・ヘッダー、レコードのコンテンツを含む監査の場合。

  18. 「Finish」をクリックします。

ステージング領域サーバーの設定に進みます。

アクセス・サービス・マネージャの構成

この手順では、CDCアダプタのデーモン・ワークスペースを設定します。アクセス・サービス・マネージャを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Access Service Manager」をクリックします。

    Setup Workspaceウィザードが開きます。

    図3-25 Select Scenario

    Select Scenario
    「図3-25 Select Scenario」の説明

  2. サイト要件に最も適した事例を選択します。

    • Application Server using connection pooling

    • Stand-alone applications that connect and disconnect frequently

    • Applications that require long connections, such as reporting programs and bulk extractors

  3. 「Next」をクリックします。

    次の画面は、ワークスペース・サーバー・プールの作成に使用します。使用可能なパラメータは、最初の画面での選択によって異なります。使用可能なパラメータは、次のとおりです。

    • 「Application Server using connection pooling」を選択した場合の使用可能なパラメータは、次のとおりです。

      • What is the average number of expected concurrent connections?: 予期される接続数を入力します。これは、実際に使用可能な接続数を超えることはできません。

      • What is the maximum number of connections you want to open?: オープンする接続数を入力します。

    • 「Stand-alone applications that connect and disconnect frequently」を選択した場合は、前述の項目に表示されている選択肢に加えて、次の選択肢も設定できます。

      • What is the minimum number of server instances you want available at any time?: インスタンス数を入力します。これは、実際に使用可能なインスタンス数を超えることはできません。

      • What is themaximum number of server instances you want available at any time?: 使用可能にするインスタンス数を入力します。

    • 「Stand-alone applications that connect and disconnect frequently」を選択した場合の使用可能なパラメータは、次のとおりです。

      • How many connections do you want to run concurrently?: 実行する同時接続数を入力します。

  4. 「Next」をクリックします。次の画面では、タイムアウト・パラメータを設定します。システムが遅い、または過負荷の場合は、これらのパラメータを変更する必要があります。パラメータは、次のとおりです。

    • How long do you want to wait for a new connection to be established?: 新しい接続の確立を待機する時間を入力します(秒単位)。

    • How long do you want to wait for a response that is usually quick?: 高速接続の場合は、このパラメータを変更します。レスポンスを待機する時間を入力します(秒単位)。

  5. 「Next」をクリックします。次の画面では、セキュリティ・パラメータを設定します。これらのパラメータを変更する前に、サイトのセキュリティ管理者に連絡する必要があります。

    この画面では、次のパラメータを編集します。

    • サーバー・インスタンスを開始するために使用するオペレーティング・システム・アカウント(ユーザー名)を入力します。

    • 「Allow anonymous users to connect via this workspace」を使用する場合は、このオプションを選択します。

    • ワークスペースのアクセス権を入力します。「All users」にワークスペースへのアクセスを許可するか、または「Selected users only」を選択して、選択したユーザーおよびグループのみに排他アクセスを許可できます。

    • 「Do you want to access server instances via specific ports」を使用する場合は、このオプションを選択します。このオプションの選択を解除すると、デフォルトが使用されます。

      このオプションを選択した場合は、「From port」および「To port」を指定し、これらのポートをTCP/IPシステム設定で予約します。

    図3-26 サイトのセキュリティ

    サイトのセキュリティ
    「図3-26 サイトのセキュリティ」の説明

  6. 「Next」をクリックします。

    サマリー画面が開きます。

    図3-27 ワークスペース設定のサマリー

    ワークスペース設定のサマリー
    「図3-27 ワークスペース設定のサマリー」の説明

  7. 「Save」をクリックし、「Finish」をクリックします。

「Implementation」の操作をすべて完了すると、すべてのリンクの横にチェック・マーク(✓)が表示されます。「Done」をクリックして戻ると、「チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ」に進むことができます。

チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ

次の手順は、設計および実装のガイドを完了した後に実行可能になります。

  • Deployment Procedure: このセクションは、プロジェクトをデプロイするために使用します。

  • Control: このセクションは、プロジェクトをデプロイして変更を使用する準備ができた後で、ワークスペースをアクティブ化または非アクティブ化するために使用します。ステージング領域からの変更の使用を一時停止するときはいつでも、このセクションでワークスペースを非アクティブ化できます。


注意:


ソリューションをデプロイする前に、Oracle StudioでCDCソリューションを設定する他に、次のタスクを必ず実行してください。

CDCソリューションをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. 「Deploy」をクリックします。「Deployment Procedure」および「Control」セクションが「Deployment」ビューに表示されます。

  2. 「Deployment Procedure」セクションで「Deploy」をクリックします。

    Studioによってネーミング情報が処理されます。この処理には数分かかる場合があります。ネーミングの競合がある場合は、Oracle Studioで解決するかどうかを確認するメッセージが表示されます。

    図3-28 ネーミングの競合の解決

    ネーミングの競合の解決
    「図3-28 ネーミングの競合の解決」の説明

  3. ネーミングの競合を解決するには、「Yes」をクリックします。

    「Deployment Guide」が表示されます。

    図3-29 Deployment Guide

    Deployment Guide
    「図3-29 Deployment Guide」の説明

  4. デプロイの準備が整った場合は、「Finish」をクリックします。

    それ以外の場合は、「Cancel」をクリックすると、「CDCプロジェクトの作成」「CDCサーバーの設定」または「ステージング領域サーバーの設定」に戻って変更できます。

    このプロジェクトが以前にデプロイされている場合は、再デプロイメントによって以前のインスタンスが上書きされることが通知されます。


    注意:

    • メタデータが変更されているプロジェクトを再デプロイする場合は、間違った情報がレポートされないように、ステージング領域(SA)表を削除する必要があります。

    • ソリューションを再デプロイする場合は、そのソリューションに対して新しいバインディングが作成されます。新しいバインディングは、デフォルトのパラメータのみで作成されます。追加されていた一時的な機能は失われます。


  5. 該当する場合は「OK」をクリックして再デプロイします。

  6. 「Deployment Summary」リンクをクリックします。

    「Deployment Summary」が表示されます。ODBC接続文字列およびJDBC接続文字列、CDC取得を有効にする特定のログ出力スクリプトが表示されます。

    図3-30 Deployment Summary

    Deployment Summary
    「図3-30 Deployment Summary」の説明

  7. 必要に応じて、「Deployment Summary」画面から必要な情報を切り取り、使用する環境に貼り付けます。


    注意:


    「Deployment Summary」で生成されるスクリプトはテンプレートです。 スクリプトを実行する前に、DBAがスクリプトを確認および変更する必要があります。

  8. デプロイメント結果に間違いがない場合は、「Finish」をクリックします。

    問題があった場合は、「Cancel」をクリックして、「CDCプロジェクトの作成」「CDCサーバーの設定」または「ステージング領域サーバーの設定」に戻り、ソリューションを変更します。


注意:


ソリューションを再デプロイする場合は、次の手順に従って、SERVICE_CONTEXT表のcontextおよびagent_contextフィールドが保存されるようにする必要があります。次の手順に従って、フィールドを保存します。
  1. ステージング領域データソースで、select context, agent_context from SERVICE_CONTEXTを実行し、戻り値を保存します。

  2. SERVICE_CONTEXT表の物理ファイルを削除します。

  3. ソリューションを再デプロイします。

  4. ルーターをアクティブ化してSERVICE_CONTEXT表を作成します。

  5. ルーターを無効にします。

  6. ステージング領域データソースで、insert into SERVICE_CONTEXT (context, agent_context) values('XXX', 'YYY')を実行します。保存した値がSERVICE_CONTEXT表に挿入されます。

  7. ソリューションをアクティブ化します。


ソリューション・ワークスペースのアクティブ化および非アクティブ化

OracleAS CDCアダプタ・ソリューションの「Project」ガイドで、「Deploy」をクリックし、次のいずれかを実行してソリューションのワークスペースをアクティブ化または非アクティブ化します。

  • ワークスペースをアクティブ化するには、「Control」セクションで「Activate Workspaces」リンクをクリックします。

  • ワークスペースを非アクティブ化するには、「Deactivate Workspaces」リンクをクリックします。

アクティブ化または非アクティブ化プロセス中に、ソリューションに含まれる1台以上のマシンのデーモン設定が変更されているというメッセージが表示される場合があります。「Yes」をクリックして続行します。

OracleAS CDC Adapter for SQL ServerのCDCソリューションのテスト

OracleAS CDC Adapter for SQL Serverが適切に動作するように次の事項をチェックします。

メタデータの変更の処理

SQL Server CDCソリューションのソース表に変更を加えた場合、CDCソリューションが変更を認識して処理できることを確認する必要があります。 この項では、ソリューションのデプロイ後に変更が加えられた場合のOracleAS CDC Adapter for SQL ServerのCDCソリューションのメタデータの処理手順について説明します。この手順は、システムにアクティビティがほとんどないか、またはまったくないときに一度に実行する必要があります。新しい構造体を持つ新しいイベントを受信する場合は、更新対象の表に対する変更を処理した後に、このプロセスの手順を実行します。

メタデータの変更を処理するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Studioを使用して、ソリューションを非アクティブにします。

  2. 使用している表のバックエンド・データベースで、メタデータを更新します。

    Microsoft SQL Server 2005では、メタデータに変更を加えたために、変更されたメタデータとデータ・レイアウトとの間に非一貫性が生じることがあります。 この非一貫性を処理するには、次の手順を実行します。

    • クラスタリングされた索引が表に対して定義されている場合、次のコマンドを実行します。

      DBCC DBREINDEX ('<table name>',<clustered index>)
      

      ここで、<table name>は更新されたメタデータが含まれる表、<clustered index>はクラスタリングされた索引の名前です。

    • クラスタリングされた索引が定義されていない場合は、表をリロードします。

  3. 次のいずれかを実行して、ステージング領域のメタデータを更新します。

    • デプロイメント後にCDCソリューションを手動で変更する場合やソリューションを再デプロイしない場合は、ルーター(ステージング領域)のマシンで、次の手順を実行します。

      Oracle Studioを実行し、「Design」パースペクティブを開きます。

      ルーターのデータソースのメタデータを編集します。

      表リストを開き、表のメタデータを編集します。

      新しい列を追加する場合は、必ずCOLUMNリストの最後に追加します。この操作は、「Source」ビューで行うこともできます。適切なデータ型を選択してください。

      データ型を変更する場合は、必ず、変更時に対応するデータ型を選択します。

      メタデータを保存します。

      詳細は、「メタデータの高度なチューニング」を参照してください。

    • ソリューションを再デプロイできる場合:

      Oracle Studioを実行し、「Solution」パースペクティブを開きます。

      CDCソリューション・プロジェクトを開きます。

      「Implement」をクリックして、「Stream Service」をクリックします。

      ウィザードを実行します。

      ソリューションを再デプロイしますが、アクティブ化しないでください。

      詳細は、「チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ」を参照してください。

  4. 変更された表を表す物理ファイルをステージング領域から削除します。SERVICE_CONTEXTファイルとCONTROL_TABLEファイルを削除しないようにしてください。

  5. Oracle Studioを使用して、ソリューションを再アクティブ化します。

環境の検証

次のトピックでは、SQL Server CDCソリューションのコンポーネントが適切に構成されていることを確認する方法について説明します。 この項の内容は、次のとおりです。

SQL Serverのバージョンの確認

設定中、LGRでは、使用しているMicrosoft SQL Serverのバージョンをチェックし、適切な標準で動作できることを確認します。 SQL Serverの適切なバージョンがLGRサービスによって認識されているかの確認が必要となる場合があります。 バージョンを確認するには、次のいずれかを実行します。

  • LGRのログ・ファイルの初期設定のセクションで、次のようにバックエンドのバージョンが記載されている箇所を探します。

    <<20070315-113327>>     Module:sqlcdclgr/Line:697       MS-SQL version sampled:
    Microsoft SQL Server 2005 - 9.00.1399.06 (Intel X86)
             Oct 14 2005 00:33:37
             Copyright (c) 1988-2005 Microsoft Corporation
             Developer Edition on Windows NT 5.2 (Build 3790: Service Pack 1)
    
  • Windowsのイベント・ビューアで、次の手順を実行します。

    • 「情報」のエントリについて、ソースがlgrdevのものを探します。

    • エントリをダブルクリックして、次の内容を表示します。 メッセージにSQLバージョンが示されているかどうかを確認します。 示されていない場合は、別のエントリを試します。

      図3-31 SQL Serverバージョンの確認

      MS SQL Serverバージョンの確認

サービスの登録の確認

システム・レジストリ(REGEDIT)を使用して、次のことを確認します。

  • TLOG Minerサービスが登録されていること

  • TLOG MinerサービスがWindowsのイベント・ログのソースとして割り当てられていること

TLOG Minerサービスの登録を確認するには、次の手順を実行します。

システム・レジストリ(REGEDIT)で、サービスおよびそのパラメータを承認します。 レジストリにアクセスするには、次の手順を実行します。

  • 「スタート」をクリックして、「ファイル名を指定して実行」をクリックし、regeditと入力してから、「OK」をクリックします。

    フォルダを展開して、Oracle Connectをインストールしたルート・フォルダまでレジストリ・ツリーをスクロールします。 ここで示すパスは、Oracle Connectをデフォルトの場所にインストールしていることを前提としています。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Oracle Connect\Services。 LGRサービスの登録が右側に示されていることを確認します。

    レジストリの表示の例は、次のとおりです。

    図3-32 レジストリ

    レジストリでのLGRサービスの一覧。
    「図3-32 レジストリ」の説明

TLOG MinerサービスがWindowsのイベント・ログのソースとして割り当てられていることを確認するには、次の手順を実行します。

LGRサービスがWindowsのイベント・ログのソースとして割り当てられていることを確認するには、次の手順を実行します。

システム・レジストリ(REGEDIT)で、「CDClog」フォルダを参照します。 レジストリにアクセスするには、次の手順を実行します。

  • 「スタート」をクリックして、「ファイル名を指定して実行」をクリックし、regeditと入力してから、「OK」をクリックします。

    次のフォルダを展開して、レジストリ・ツリーをスクロールします。

    SYSTEM\CurrentControlSet\Services\EventLog\Application\CDClog5。 LGRサービスの登録が右側に示されていることを確認します。

    レジストリの表示の例は、次のとおりです。

    図3-33 レジストリの「CDCLog」フォルダ

    LGRサービスの一覧
    「図3-33 レジストリの「CDCLog」フォルダ」の説明

LGRサービスの実行の確認

TLOG Minerサービスの実行を確認するには、次の手順を実行する必要があります。

  • サービスに対してpingを実行します。

  • 一定期間サービスを開始しから停止します。 サービスを開始するには、次の手順を実行します。

    • Windowsの「スタート」メニューから、「コントロール パネル」→「管理ツール」を選択して、「サービス」アイコンをダブルクリックします。

      「名前」リストにサービスが示されていることを確認して、「サービスの停止」をクリックします。 サービスを開始するには、「サービスの再起動」をクリックします。 次の例を参照してください。

      図3-34 サービスの開始および停止

      サービスの開始および停止。
      「図3-34 サービスの開始および停止」の説明

サービスのメッセージの表示

イベント・ビューアを開き、「イベントのプロパティ」ダイアログ・ボックスのメッセージを表示します。

イベントのプロパティを表示するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、「コントロール パネル」→「管理ツール」を選択して、「イベント」アイコンをダブルクリックします。

  2. ビューアの左側のシステムを選択します。

  3. 右側のペインで、SQL Server CDCからイベントを右クリックして「プロパティ」を選択します。 表示される情報の例の図は、次のとおりです。

    図3-35 サービスのメッセージ

    この図は、サービスのメッセージの例を示しています
    「図3-35 サービスのメッセージ」の説明

出力ファイルの確認

次のファイルをチェックする必要があります。

  • LGRサービスのログ・ファイル: これらのファイルは、テンプレート入力ファイルのLoggingパラメータで選択されたフォルダまたはディレクトリに存在します。

  • 一時記憶域の出力ファイル: このファイルは、テンプレート入力ファイルのtransientStorageパラメータで選択されたフォルダまたはディレクトリに存在します。

これらのパラメータを定義する場所の情報は、「テンプレート入力ファイルの構成」を参照してください。