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Oracle Application Serverリリース・ノートおよび新機能
10gリリース3(10.1.3.4)
B50870-02
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6 Oracle Enterprise Service Bus

この章では、Oracle Enterprise Service Bus(ESB)に関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

6.1 UDDIサービス呼出し用のESBの構成

UDDIサービスの呼出し用にESBを構成するには、次の手順を実行します。

  1. esb_config.iniファイルを編集し、次の行を追加します。

    uddiInquiryURL=http://<host>:<port>/registry/uddi/inquiry
    
  2. サーバーを再起動します。

  3. JDeveloperで、SOAPサービスからUDDIサービスを選択します。

  4. エンドポイント・サービスで、エンドポイント・プロパティregistryServicekeyregistryServiceKey=uddikeyとして追加します。

    これは、プロジェクトがデプロイされるとESBコントロールに表示されます。


注意:

セキュアなUDDIのHTTPS呼出しは、このリリースではサポートされていません。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7122328を参照してください。

6.2 遅延リスナー数の増加中にスローされるJMS例外

遅延メッセージ・リスナーを2つ以上に増やすと、JSMでは同じ名前を持つ複数のサブスクライバがサポートされていないため、ESBではJMS例外がスローされて機能しなくなります。これは既知の問題です。

この問題を解決するために、Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、次の点が強化されました。

システム数が増えると、エンキュー元のキャッシングが使用可能な接続数を超える可能性があります。したがって、パフォーマンスのためのエンキュー元のキャッシングは、esb_config.iniファイルでcache_enqueuerプロパティがtrueに設定されている場合にのみ使用可能です。

OC4JJMSの接続数を増やすには、j2ee/<instance>/connectors/OracleASjms/OracleASjms/META-INF/oc4j.ra.xmlファイルでコネクタ・ファクトリMyTCFおよびMyXATCFmaxConnectionsプロパティをより大きな値に設定する必要があります。次に例を示します。

<connector-factory location="OracleASjms/MyTCF"
connector-name="OracleASjms">
     <config-property name="jndiLocation" value="jms/TopicConnectionFactory"/>
                 <connection-pooling use="private">
                         <property name="waitTimeout" value="300" />
                         <property name="scheme" value="fixed_wait" />
                         <property name="maxConnections" value="200" />
                         <property name="minConnections" value="0" />
                 </connection-pooling>

この問題の詳細は、Oracle Bug#6489703を参照してください。

6.3 ESBシステム名内の空白により無効になるWebサービスURL

空白を含むシステム名でESBシステムを作成すると、WebサービスURLが無効になります。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7016982を参照してください。

6.4 ESB Webサービスのテスト中に間違ったサービス・エンドポイントが開く

SOA 10.1.3.3.1へのアップグレード後、プロパティおよび使用情報の詳細を得るために、サーバー・コンソールでESB Webサービスをテストすると、間違ったサービス・エンドポイントが開きます。

この問題は、次のいずれかの方法を実行することで解決できます。

方法1

プロジェクトesbsvcファイルに次のプロパティを手動で追加し、プロジェクトを再デプロイします。

<endpointProperties>
<property name="includeESBBinding" value="false"/>
</endpointProperties>

方法2

サービス・デザイナを開き、図6-2のように、includeESBBindingプロパティをfalseに設定します。

図6-2 エンドポイント・プロパティincludeESBBindingの設定

エンドポイント・プロパティ設定用のサービス・デザイナ
「図6-2 エンドポイント・プロパティincludeESBBindingの設定」の説明

この問題の詳細は、Oracle Bug#6753524を参照してください。

6.5 10.1.3.4へのアップグレード後にBPELプロセスをロードできない

リリース10.1.3.4にアップグレードした後、BPELプロセスはロードに失敗します。これは、BPELプロセスがESBプロセスの前にロードされ、その時点では使用できないESB WSDLファイルにアクセスしようとするためです。

この問題は、次のようにserver.xmlファイルでアプリケーションの順序を変更し、コンテナを再起動することにより回避できます。

  1. ESB-DT

  2. ORABPEL

  3. ESB-RT

次の例は、server.xmlファイルのサンプルSnippetを示しています。

<application name="javasso" path="../../home/applications/javasso.ear" parent="default" start="false" />
<application name="ascontrol" path="../../home/applications/ascontrol.ear" parent="system" start="false" />
<application name="datatags" path="../../home/applications/datatags.ear"parent="default" start="true" />
<application name="orainfra" path="../applications\orainfra.ear" parent="default" start="true" />
<application name="esb-dt" path="../applications\esb-dt.ear" parent="default" start="true" />
<application name="orabpel" path="../applications\orabpel.ear" parent="default" start="true" />
<application name="hw_services" path="../applications\hw_services.ear" parent="orabpel" start="true" />
<application name="ruleauthor" path="../applications\ruleauthor.ear" parent="default" start="true" />
<application name="rulehelp" path="../applications\rulehelp.ear" parent="default" start="true" />
<application name="esb-rt" path="../applications\esb-rt.ear" parent="esb-dt" start="true" />
<application name="gateway" path="../applications\gateway.ear" parent="default" start="true" />
<application name="ccore" path="../applications\ccore.ear" parent="default"start="true" />
<application name="policymanager" path="../applications\policymanager.ear" parent="default" start="true" />
<application name="coreman" path="../applications\coreman.ear" parent="default" start="true" />

この問題の詳細は、Oracle Bug#6965309を参照してください。

6.6 ストリーミング添付およびRPCエンコードWebサービスのサポート

リリース10.1.3.4では、ストリーミング添付およびRPCエンコードWebサービスのサポートが導入されました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6607987を参照してください。

6.7 Antスクリプトを使用したESBリポジトリのデプロイで正しいOracle RACデータソースが作成されない

Antスクリプトを使用してESBリポジトリをデプロイしようとする場合、正しいOracle RACデータソースが$ORACLE_HOME/j2ee/oc4j_esbdt/config/data-sources.xmlファイルに作成されません。ここで、oc4j_esbdtはESBリポジトリがAntスクリプトを使用してデプロイされたOC4Jコンテナの名前です。


注意:

この不具合は、ESB用のスキーマをストアするためにOracle RACデータベースを使用する場合にのみ該当します。

この問題を回避するには、Antスクリプトの完了後、次のように、ESBPoolとESBAQJMSPoolの両方の接続プールを構成するために、手動でdata-sources.xmlファイルを編集する必要があります。

<connection-factory factory-class="oracle.jdbc.pool.OracleDataSource" url="jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=
(LOAD_BALANCE=on)(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=abc1.us.oracle.com)(PORT=1521))(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=
abc2.us.oracle.com)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ORCL.us.oracle.com)))" user="oraesb" password="passwordfororaesb">

この問題の詳細は、Oracle Bug#7030056を参照してください。

6.8 ESBロギングの強化

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4から起動する際の、ESBロギング機能が強化されました。この強化されたロギング機能を利用するには、パッチのインストール後に次の手順を実行する必要があります。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6995195を参照してください。

6.9 ランタイム・プロトコルを選択可能なESB

リリース10.1.3.4から、ESBでは、DT_OC4J_PROTOCOLパラメータをESB_PARAMETER表に追加することにより、ランタイム・プロトコルを選択できるようになりました。このパラメータのデフォルト値はhttpです。このパラメータの値は、使用中のプロトコルの接頭辞に変更する必要があります。たとえば、HTTP Secure Socket Layer(SSL)通信を使用している場合、このパラメータの値はhttpsに設定します。これは次の手順で実行できます。

  1. ORAESBスキーマに接続します。

  2. 次のように、ESB_PARAMETER表を更新します。

    SQL> Update ESB_PARAMETER set param_value="https_port_number" where param_name=' DT_OC4J_HTTP_PORT';
    SQL> insert into ESB_PARAMETER values('DT_OC4J_PROTOCOL','https');
    Commit;
    
  3. opmnプロセスを再起動します。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7027470を参照してください。

6.10 10.1.3.4パッチ適用後にESBサーバーがロードされない

10.1.3.4パッチの適用後、OC4Jコンテナが初期化を終了する前にping数が超過するため、ESBサーバーがロードされません。その結果、アプリケーション・サーバーがopmnctl startallオプションで再起動されると、ESBサーバーが正常に起動しません。

この問題は、esb_config.iniファイルとorion-application.xmlファイルで次の設計時サーブレットping制御属性を適切な値に設定することにより解決できます。

PingCount = <desired_value>
PingInterval = <desired_value>

この問題の詳細は、Oracle Bug#7115442を参照してください。

6.11 10.1.3.4 OC4J_SOAコンテナが正常に停止しない

OC4J_SOAコンテナが正常に停止せず、default_group~<OC4J_Container_Name>~default_group~1.logファイルの停止ログには、コンテナがESBアダプタのエンドポイントの非アクティブ化で常に停止することが示されています。

これは、opmn.xmlファイルに指定されたOC4Jのデフォルトの停止タイムアウトが120であり、その時間のほとんどが初期プロセス、つまりBPELの停止に消費されるためです。したがって、ESBには停止のために十分な時間がなく、Oracle Process Management Notification(OPMN)により強制的に停止されます。この問題は、opmn.xmlファイルでOC4Jの停止タイムアウトを増やすことで解決できます。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6930111を参照してください。

6.12 ESBが間違ったインスタンスを指し、例外をスローする

SOAを10.1.3.1から10.1.3.3にアップグレードした後、ESBサービスからBPELプロセスを呼び出すと、ESBが間違ったインスタンスを指し、例外をスローします。これは、クラスタ環境で正しいインスタンス名を見つけるには、clusterパラメータとlocal.oc4jinstancenameパラメータが$ORACLE_HOME/bpel/utilities/ant-orabpel.propertiesファイルで次のように設定されている必要があるためです。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6487856を参照してください。

6.13 BPELプロセスのコール時にESBルーティング・サービスからの直接呼出しが失敗する

BPELプロセスは、RMI接続および2フェーズ・コミットのパフォーマンスを強化するために、SOAPアダプタからではなく、ESBルーティング・サービスから直接呼出しできます。しかし、BPELプロセスを再デプロイすると、ESBではリンクされたBPELプロセスが認識されなくなり、ESBフローが予期しない形でBPELプロセスをコールします。この問題を解決するには、<SOA_HOME>/integration/esb/config/esb_config.iniファイルで次のプロパティを指定します。

bpelSvcAutoDeletion=false

この問題の詳細は、Oracle Bug#6455812を参照してください。

6.14 サポートされないESBリポジトリのリセット

10.1.3.4より前のリリースでは、リポジトリのリセットは、Oracle Database Liteでのみサポートされていました。Oracle Application Serverリリース10.1.3.4から、Oracle Databaseでリポジトリのリセットがサポートされるようになりました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6336442を参照してください。

6.15 SOAP添付Webサービスを持つESBプロジェクトを登録できない

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4から、マルチパート・メッセージを含むWSDLファイルを使用して、ルーティング・サービスまたはSOAPサービスを作成できるようになりました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7029422を参照してください。

6.16 SOAストレス・テストの実行でスローされるOutOfMemory例外

インスタンスの追跡を有効にして、デプロイ済プロジェクトに対して1時間を超えるSOAストレス・テストを実行すると、OutOfMemory例外が発生します。この問題は、次のいずれかの方法を使用して、ESB_PARAMETER表のTrackingMessageFlushIntervalパラメータおよびMaxPersistentMessagesパラメータを更新することで解決できます。


注意:

  • TrackingMessageFlushIntervalパラメータのデフォルト値は、5000ミリ秒です。この値は、メッセージ・インフローが多い場合、減らすことができます。次の例のように、このパラメータに設定される値は150ミリ秒です。

  • MaxPersistentMessagesパラメータのデフォルト値は100です。この値は、メッセージ・インフローが多い場合、増やすことができます。次の例のように、このパラメータに設定される値は200です。


方法1: URLを使用して表を更新

方法2: コマンドラインから表を更新


注意:

ESB_PARAMETER表を更新する場合、変更を有効にするには、ESB DTサーバーおよびRTサーバーを再起動する必要があります。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7026575を参照してください。

6.17 処理直後にインスタンスが表示されない

インスタンスの追跡を有効にして、デプロイ済プロジェクトに対してSOAストレス・テストを実行すると、インスタンス監視に遅れが生じ、処理成功直後にインスタンスが表示されなくなります。

この問題は、次のいずれかの方法により解決できます。

方法1

次のURLを使用して、ActivityMessageReceiverCountプロパティを更新します。

http://abc.us.oracle.com:8888/esb/esbConfiguration/executeCommand?action=UpdateProperty&name=ActivityMessageReceiverCount&value=5

方法2


注意:

ESB_PARAMETER表を更新する場合、変更を有効にするには、ESB DTサーバーおよびRTサーバーを再起動する必要があります。

ESB_PARAMETER表を直接操作することにより、ActivityMessageReceiverCountプロパティを更新します。

SQL> insert into ESB_PARAMETER (param_name, param_value) values ('ActivityMessageReceiverCount', '5');

この問題の詳細は、Oracle Bug#6130734を参照してください。


注意:

現在のところ、ActivityMessageReceiverCountプロパティは、Oracle Advanced Queuing(AQ)でのみサポートされています。

6.18 リセット・スクリプトでESBリポジトリ表が削除される

ESBリポジトリのリセットの一部として、リセット・スクリプトにより、XREF_DATA表が他のESBリポジトリ表とともに削除され、再作成されます。リセット・スクリプトを実行する前に、XREF_DATA表のデータをバックアップする必要があります。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7131202を参照してください。

6.19 10.1.3.4へのアップグレード後にセキュアなWebサービスをコールするESBサービスに障害が発生する

セキュアなWebサービスをコールするESBサービスがある場合、環境を10.1.3.4にアップグレード後、ESBサービスでWebサービスのコールに失敗します。

この問題は、次の手順を実行することで回避できます。

  1. JDeveloperで元のプロジェクトを開きます。

  2. プロジェクトをサーバーと同期化します。

  3. ヘッダーがアウトバウンドSOAPメッセージに割り当てられる.xslファイルを開きます。

    既存のヘッダーXPathは、次のようなものです。

    <xsl:variable name="UserName"                   select="ehdr:setOutboundHeader('/wsse1:Security/wsse1:UsernameToken/
    wsse1:Username',$UserName,'wsse1=http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-secext-1.0.xsd;')"/>
    
  4. 最初に/Headerが加わるようにこのXPathを変更します。XPathは次のようになります。

    <xsl:variable name="UserName"                   select="ehdr:setOutboundHeader('/Header/wsse1:Security/wsse1:UsernameToken/
    wsse1:Username',$UserName,'wsse1=http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-secext-1.0.xsd;')"/>
    
  5. サービスが変更されることを示すために、コメントのルーティング・サービスを変更します。

  6. すべてのアーティファクトをJDeveloperに保存します。

  7. JDeveloperからプロジェクトを再デプロイします。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7172146を参照してください。

6.20 同期エラー処理の有効化時にESBランタイムが例外をスローする

同期エラー処理を有効にしようとすると、ESBランタイムから例外がスローされます。

この問題は、userthreadsオプションを使用してESBランタイムを起動することで解決できます。これには、ESBプロセスをホストし、ESB同期エラー処理を使用するOC4Jサーバーの$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlファイルの<category id="start-parameters">の下に-Doc4j.userThreads=trueを追加する必要があります。同期エラー処理の詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』を参照してください。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7194096を参照してください。

6.21 1つのサービスの無効化がプロジェクト内の他のルーティング・ルールに影響する

プロジェクトに異なるサービスを使用する複数のルーティング・ルールがあり、サービスの1つが無効の場合、その他のサービスのルーティング・ルールも機能を停止します。

この問題を解決するには、無効になっているサービスに対応するルーティング・ルールを削除し、プロジェクトを再デプロイして、プロジェクトを再定義する必要があります。

この問題の詳細は、Oracle Bug# 7176595を参照してください。

6.22 二重引用符付きのXRef関数は機能しない

ESBフィルタ式に二重引用符が付いたXRef関数がある場合、関数は意図したとおりに機能しません。たとえば、次の関数は正常に機能します。

{xref:lookupXRef('apps_intg','common','common-12345',/imp1:Root-Element/imp1:Root-Element/imp1:appname,true()) = 'sap_01-678910'};
{namespace xref=http://www.oracle.com/XSL/Transform/java/oracle.tip.xref.xpath.XRefXPathFunctions namespace imp1=http://TargetNamespace.com/readFile}

同じ関数を二重引用符を使用して次のように変更します。

{xref:lookupXRef("apps_intg","common","common-12345",/imp1:Root-Element/imp1:Root-Element/imp1:appname,true()) = 'sap_01-678910'};
{namespace xref=http://www.oracle.com/XSL/Transform/java/oracle.tip.xref.xpath.XRefXPathFunctions namespace imp1=http://TargetNamespace.com/readFile}

このように変更された関数は正常に機能せず、ESBコントロールにも完全には表示されません。「ルーティング・ルール」ダイアグラムに移動し、「ルーティング・ルール」タブをクリックすると、'{xref:lookupXref('のみが表示されています。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7211022を参照してください。

6.23 UDDIを使用したWSDLのHTTPS呼出しで例外がスローされる

HTTPS UDDIサーバーを設定し、WSDLファイルを呼び出そうとすると、例外がスローされます。

この問題の詳細は、Oracle Bug# 7199163を参照してください。

6.24 Oracle RACの計画停止に対して実行されるとESBが同じファイルを2回処理する

ESBは、Oracle RACの計画停止に対して実行されると、同じファイルを2回処理する場合があります。これは、ファイル・アダプタがXA準拠アダプタでないためです。そのため、これがグローバル・トランザクションに加わると、各ファイルを1回だけ処理するというXAインタフェース仕様に従わない可能性があります。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7131998を参照してください。

6.25 Windows基本インストールによるOracle Lite DatabaseではESBコントロールへのログインに失敗する

Oracle Database Liteでは、次の順でWindowsの基本インストールを行うと、ESBコントロールにログインできなくなります。

10.1.3.1 --> 10.1.3.3 --> 10.1.3.4

この問題は、$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlファイルでJavaオプション-Doc4j.formauth.redirect=true-Doc4j.formauth.redirect=falseに更新することで回避できます。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7190190を参照してください。

6.26 インポートされたドメイン値のマップがESBコントロールで表示されない

コマンドラインからドメイン値マップをインポートした場合、SOAサーバーを再起動するまで、インポートしたマップがESBコントロールに表示されません。

この問題の詳細は、Oracle Bug# 7211441を参照してください。

6.27 失敗したインスタンスがESB同期シナリオで無制限に再試行される

ESB同期シナリオで失敗したインスタンスが、無制限に再試行される場合があります。たとえば、データをデータベースからファイルにルーティングする際、特定のメッセージを繰り返し配信できないというESBからのシグナルがデータベース・アダプタでリスニングされない場合、この問題が発生する可能性があります。

この問題を回避するには、次のいずれかを実行します。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7203558を参照してください。

6.28 XSL変換が存在するときSOAPヘッダーがESBによりパススルーされない

ESBルーティング・サービスでは、XSL変換が存在する場合、SOAPヘッダーがESBによりパススルーされません。この問題は、次のエンドポイント・プロパティを対応するESBルーティング・サービスに追加することにより解決できます。

<service>
.....
 <endpointProperties>
 <property name="passThruHeaders" value="true"/>
</endpointProperties>
</service>

この問題の詳細は、Oracle Bug#6877702を参照してください。

6.29 サーバーから継続的にエラー・メッセージがスローされる

JMSは、jms_receive_timeoutパラメータに指定された期間、メッセージ・キューにあるメッセージのデキューをブロックまたは待機します。jms_receive_timeoutパラメータの値が、Oracle_Home/integration/esb/esb_config.iniファイルのxa_timeoutパラメータおよびOracle_Home/j2ee/home/config/transaction-manager.xmlファイルのtransaction-timeoutパラメータの値より大きい場合は、例外が発生します。これは、jms_receive_timeoutパラメータに指定された期間中JMSトピックにメッセージがない場合、待機状態またはブロック状態が終了し、その時にはトランザクションも終了しているためです。

この問題の詳細は、Oracle Bug#7257928を参照してください。

6.30 ESBでTransaction=Participateプロパティのオーバーライドができない

transaction=participateプロパティをオーバーライドできないことは、ESBからBPELを呼び出すときの既知の問題です。

この問題は、次のいずれかの方法により回避できます。

方法1

  1. ESBコントロールにログインします。

  2. 「サービス」リストでtransactionプロパティをオーバーライドするBPELプロセスに対応するBPELサービスを選択します。

  3. 選択したBPELサービスの「プロパティ」タブに移動し、notParticipateとしてTransactionModeエンドポイント・プロパティを追加します。

  4. 「OK」をクリックします。

方法2

次のSnippetで示すように、bpel.xmlTransactionModeというプロパティを指定することにより、transactionプロパティをオーバーライドするBPELプロセスを再デプロイします。

<?xml version = '1.0' encoding = 'UTF-8'?>
<BPELSuitcase>
    <BPELProcess id="TestingVersioning" src="TestingVersioning.bpel>
    .............
    <property name="TransactionMode">notParticipate</property>
    </BPELProcess>
</BPELSuitcase>

この問題の詳細は、Oracle Bug#6367355を参照してください。

6.31 ESBエラー処理の強化

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、ESBでのエラー処理の追加サポートが提供されています。詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』およびOracle Bug#6878979を参照してください。

6.32 このリリースで解決された問題

この項では、Oracle Application Serverのこのリリースで解決された問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

6.32.1 lookupPopulatedColumns()関数が空のノードセットを返さない

lookupPopulatedColumns()関数でデータが見つからない場合、needAnExceptionフラグがfalseに設定されていれば、関数は空のノードセットを返します。10.1.3.4より前のリリースでは、このような場合、lookupPopulatedColumns()関数は<column name=""/>を返していました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6445370を参照してください。

6.32.2 BPELで複数操作用ESBサービスを呼出しできない

BPELとESBの相互作用で、ターゲットのESBサービスが複数操作用であり、BPELが同じプロセス内の異なるパートナ・リンクを介してすべての操作をコールする場合、10.1.3.4より前のリリースではエラーが発生しました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6367285を参照してください。

6.32.3 ESBからのEJBの呼出しでClassCastExceptionがスローされる

10.1.3.4より前のリリースでは、ESBサービスからEJBをコールすると、java.lang.ClassCastExceptionが発生しました。

この問題の詳細は、Oracle Bug# 6314009を参照してください。

6.32.4 ESBエンドポイントで公開されている.Net 3.0 SOAPサービスを呼び出すと例外がスローされる

10.1.3.4より前のリリースでは、ESBエンドポイントで公開されている.Net 3.0 SOAPサービスを呼び出すと、NullPointerExceptionがスローされました。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6473280を参照してください。

6.32.5 リクエスト・ヘッダーがアウトバウンド・ヘッダーへパススルーされない

10.1.3.4より前のリリースでは、ヘッダーベースの変換およびルーティングのサポートが限定されていました。リクエスト・ヘッダーは、アウトバウンド・ヘッダーへはパススルーされませんでした。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6638648を参照してください。

6.33 新機能

この項では、リリース10.1.3.4でのOracle ESBの新機能について説明します。この項の内容は次のとおりです。

6.33.1 ESBでのユーザー定義拡張関数のサポート

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、ESBでのユーザー定義拡張関数の作成がサポートされるようになりました。ユーザー定義拡張関数は、その他の関数と同様です。独自のJava関数セットをインポートでき、これがユーザー定義拡張関数カテゴリの下の関数パレットに表示されます。詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』およびOracle Bug#5880920を参照してください。

6.33.2 エンドポイント・プロパティによりどのユーザーでも任意の名前を入力できる

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、UIでのエンドポイント・プロパティの変更がサポートされるようになりました。この機能により、UIで任意のプロパティ名を手動で入力できるため、すべてのESBサービスでプロパティを変更できます。

6.33.3 ESBでの順序変更のサポート

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、ESBでのリシーケンサの実装がサポートされるようになりました。リシーケンサは、関連するが順序どおりでないメッセージのストリームを再配置し、正しい順序に戻すために使用されます。詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』およびOracle Bug#6856169を参照してください。


重要:

リシーケンサは、previewモードで使用可能であり、デフォルトでは無効です。無効の場合、既存の製品機能には影響しません。リシーケンサを使用する場合は、ESB構成パラメータEnableResequencerの値をtrueに設定して有効にする必要があります。詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』を参照してください。

6.33.4 JDeveloper ESBデザイナでのマルチパートWSDLのインポートの有効化

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、JDeveloper ESBデザイナでのマルチパートWSDLのインポートがサポートされるようになりました。

マルチパート・メッセージを含むWSDLファイルを使用して、ルーティング・サービスまたはSOAPサービスを作成できます。これにより、メッセージがマルチパート・メッセージであるか、ESBでサポートされていないタイプがあるという警告がスローされます。マルチパート・メッセージは、RPCエンコードSOAPサービスでのみサポートされており、どのパートでも変換またはフィルタリングが使用されません。

ルーティング・ターゲットの入力および出力ペイロードが、SOAPサービスの入力および出力ペイロードと同一であることを確認するのはユーザーです。このオプションは、JDeveloperが-J"-Dpreview_mode=true"モードで起動している場合にのみ使用可能です。

この問題の詳細は、Oracle Bug#6621183を参照してください。

6.33.5 ESB Antデプロイ機能

Oracle Application Serverリリース10.1.3.4では、ESB Antデプロイ機能がサポートされるようになりました。Antデプロイ機能には、ESBサービス・デプロイの自動化に使用されるカスタムAntタスクのセットが含まれています。詳細は、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』を参照してください。