この付録では、サポートされている各種データベースをOracle Web Services Manager(Oracle WSM)デプロイメントに接続する方法について説明します。
この付録は、次の項で構成されています。
Oracle WSMによるデータベースの使用方法
Oracle Lite 10g
Oracle 10g
Oracle WSMデータベースでは、次のOracle WSMコンポーネントからの情報を格納します。
Oracle WSMデータベースは、Oracle WSM Monitorによって生成されるパフォーマンス・メトリック関連のRAWデータとコンパイル済データの格納にも使用されます。
Oracle WSMは、Oracle Lite Database 10gにバンドルされています。Microsoft Windows上にOracle WSMをスタンドアロン・インストールとして基本インストール・オプションでインストールすると、Oracle Lite 10gが自動的にインストールされます。
インストーラは、パラメータinstall.db.type
のプロパティ値がoracle
に設定されていることを確認すると、Oracle WSMをインストールし、指定したデータベースに接続します。
wsmadmin initialize
操作は、Oracle Web Services Managerに必要なデータベース表を自動的に作成します。次に、必要なデータをそれらの表にアップロードします。詳細は、「initialize」を参照してください。
注意: Oracle Liteは、単一ホスト・マシンでのOracle WSMの動作確認と概念証明のデプロイメントに最適です。本番環境では動作保証されていません。Oracle WSMの本番デプロイメントをOracle 10gと統合する必要があります。 |
次の手順は、Oracle Liteのアンインストールの方法について説明しています。
バンドルされたOracle Liteインスタンスをアンインストールする手順
コマンド・ウィンドウを開き、Oracle Liteをインストールしたディレクトリに移動します。
Oracle Liteインストールのデフォルトの場所は、install.properties
ファイルのolite.install.home
プロパティの値によって示されます。
コマンド・プロンプトから、次のコマンドを実行します。
wsmadmin uninstallOLite
wsmadmin
コマンドを使用したOracle Liteのアンインストールの詳細は、「uninstallOLite」を参照してください。
Oracle 10gをOracle Web Services Managerと統合するには、次の作業を完了する必要があります。
Oracle Web Services Managerをインストールし、表D-1に従ってデータベース・プロパティを設定する前に、install.properties
ファイルを変更します。
表D-1 Oracle 10gのinstall.propertiesの設定
プロパティ | 説明 |
---|---|
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データベースのホストであるコンピュータのマシン名、IPアドレスおよびポートです。 単一ノードの場合、 RACデータベースの場合、 |
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Oracle Web Services Managerレジストリが存在するデータベース・インスタンスのサービス名(デフォルトはCCOREです)。 |
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データベースにログインするためのスキーマまたはアカウント。 |
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コマンド・ウィンドウを開き、ORACLE_HOME
\owsm\bin
に移動し、次のコマンドを実行して、Oracleデータベースを初期化します。
wsmadmin initialize
wsmadmin initialize
コマンドの使用方法の詳細は、「initialize」を参照してください。
セキュリティのために、パスワードを変更する必要があります。特に、データベース・パスワードは、定期的な変更が必要です。Oracle WSM環境では、単一のOracle WSMデータベースを使用することをお薦めします。ただし、Oracle WSMコンポーネントは、複数のデータベース・インスタンスをサポートできます。
次の手順は、Oracle WSMデータベースの単一インスタンスのデータベース・パスワードを変更する方法を説明しています。
単一データベース・インスタンスのパスワードを変更する手順
Oracle DatabaseのOWSMスキーマのパスワードを変更します。
Oracle WSMコンポーネントがデプロイされているOracle Application Serverを再起動します。
ORACLE_HOME\owsm\bin\coresv.properties
ファイルを編集して、新しいデータベース・パスワードでdataload.messagelog.db.password
プロパティを更新します。
coresv.properties
ファイルのパスワードをエンコードします。
wsmadmin encodePasswords coresv.properties dataload.messagelog.db.password
データベース構成プロパティを構成ディレクトリ・プロパティ・ファイルにコピーします。
wsmadmin copyDBConfig
個別にまたはall
パラメータを使用して、Oracle WSMアプリケーションを再デプロイします。
wsmadmin deploy oc4j_admin_password
all
Oracle Application Serverインスタンスを再起動します。
「データベース構成プロパティの更新」の手順を実行します。
次の手順では、Oracle WSMデータベースの複数インスタンスのデータベース・パスワードを変更する方法を示します。
複数のデータベース・インスタンスのパスワードを更新および調整する手順
Oracle DatabaseのOWSMスキーマのパスワードを変更します。
Oracle WSMコンポーネントがデプロイされているOracle Application Serverを再起動します。
各アプリケーションのアプリケーション・プロパティ・ファイル内の関連属性を更新します。これらのファイルは、ORACLE_HOME
\owsm\config\
application_name
にあります。
手順3で変更した各プロパティのパスワードをエンコードします。
wsmadmin encodePasswords file_name property_name
データベースに接続するOracle WSMコンポーネントを再デプロイします。
wsmadmin deploy oc4j_admin_password
component
Oracle Application Serverインスタンスを再起動します。
Oracle WSMコンポーネントで使用される各Oracle Databaseでこの手順を繰り返します。
「データベース構成プロパティの更新」の手順を実行します。
Oracle WSMコンポーネントのデータベース・パスワードを更新しても、Oracle WSM AgentおよびGatewayのデータベース構成プロパティは更新されません。そのため、これらのコンポーネントのメッセージ・ログにアクセスできません。この問題を解決するには、新規パスワードを指定したコンポーネントに関するプロパティを手動で編集します。
Web Services Manager Controlにログインします。
ナビゲーション・ペインで、「ポリシー管理」を選択します。
Oracle WSM AgentまたはGatewayの「編集」をクリックします。
新規データベース・パスワードを使用してcfluent.messagelog.db.password
を編集し、この変更を保存します。