Oracle Enterprise Manager 10gのApplication Server Controlコンソールは、Oracle Application Server用の管理コンソールであり、WebCenterアプリケーションをデプロイ、構成および監視するためのWebベースのインタフェースを備えています。また、Application Server Controlコンソールは、WebCenterアプリケーションで使用されているプロデューサおよびポートレットのリアルタイムなパフォーマンスを監視します。
この項の内容は、次のとおりです。
Application Server Controlコンソールにアクセスする手順は、次のとおりです。
次のURLにナビゲートします。
http://host_name
.domain
:port
/em
次に例を示します。
http://myhost.acme.com:8988/em.
ログインします。
コンソールのURLを調べるには、readme.txt
を参照してください。インストール後、このテキスト・ファイルは次の場所に保存されています。
UNIXの場合: ORACLE_HOME/install/readme.txt
Windowsの場合: ORACLE_HOME\install\readme.txt
WebCenterアプリケーションに固有のページにナビゲートする手順は、次のとおりです。
Application Server Controlコンソールを表示します。
WebCenterアプリケーションの「ホーム」ページ(図13-1)にナビゲートします。
「関連リンク」セクションから、「プロデューサおよびポートレット」をクリックします。
注意: 「プロデューサおよびポートレット」リンクが表示されない場合は、次のいずれかが原因です。
|
「ポートレット・プロデューサ」ページが表示されます。このページには、WebCenterアプリケーションによりアクセスされるすべてのポートレット・プロデューサがリストされ、プロデューサのパフォーマンスが要約表示されます。詳細は、「「ポートレット・プロデューサ」 - サマリー・ページ」を参照してください。
「ポートレット・プロデューサ」ページからは、次の作業を実行できます。
WebCenterアプリケーションによってアクセスされるポートレット・プロデューサの現在のステータスおよびパフォーマンスを監視します。
特定のプロデューサおよびそのいずれかのポートレットに関する詳細情報にドリルダウンします。最初にプロデューサ名をクリックし(「ポートレット・プロデューサ」 - 詳細ページ)、次にポートレット名をクリックします(ポートレット - 詳細ページ)。
このページに表示されているすべてのプロデューサについて新しい統計セットの収集を開始する場合は、「統計のリセット」をクリックします。
WebCenterアプリケーションに固有の情報は、次のページに表示されます。
これらのページに表示されるメトリックは、WebCenterアプリケーションの実行から収集されたデータに基づいています。通常、データ収集はアプリケーションの起動時に開始されます。新しいメトリック・セットの収集を開始する場合は、適切なページで「統計のリセット」をクリックします。すべてのポートレット・プロデューサ、1つのプロデューサ、または1つのポートレットに対してメトリックをリセットできます。
このページには、WebCenterアプリケーションによってアクセスされるすべてのポートレット・プロデューサのステータスおよびパフォーマンス情報が表示されます(図13-2)。
次の表に、このページで使用可能な情報を示します。
フィールド | 説明 |
---|---|
統計のリセット | これをクリックすると、このWebCenterアプリケーションによってアクセスされるすべてのポートレット・プロデューサの統計がリセットされ、新しい統計セットが始めから収集されます。
このオプションは、パフォーマンス問題のデバッグ時に、各リクエストに対してパフォーマンス・メトリックを設定する場合に使用します。 |
プロデューサ名 | ポートレット・プロデューサの名前。ポートレット・プロデューサの名前をクリックすると、「ポートレット・プロデューサ」- 詳細ページに移動します。 |
タイプ | 「PDK-Java」または「WSRP」。
|
ステータス | ポートレット・プロデューサが接続可能かどうかを示します。「稼働中」または「停止中」のいずれかです。
|
リクエストの合計 | 各ポートレット・プロデューサに対して行われたリクエストの合計数。
このメトリックでは、WebCenterアプリケーションに関連する各ポートレット・リクエストが測定されるため、キャッシュ・ヒット、エラー、またはアプリケーションのタイムアウトが原因で、この合計は、プロデューサ・サーバーに対して行われた実際のHTTPリクエストの数よりも多くなることがあります。 この列で表をソートすると、WebCenterアプリケーション内で最も頻繁にアクセスされているポートレット・プロデューサがわかります。 |
失敗したリクエスト(数) | 失敗したポートレット・プロデューサ・リクエストの数。
この統計を「失敗したリクエスト(%)」と組み合せて使用すると、最も失敗の多いプロデューサや、失敗率が最も高いプロデューサを特定できます。 失敗したリクエストはすべて、このカウントに含められます。これには、タイムアウトや内部エラーなどのWebCenterアプリケーション関連の失敗や、レスポンス・コードHTTP4xxまたはHTTP5xxで返されたリクエスト、不正なコンテンツ・タイプを含むレスポンス、SOAPフォルト(適用可能な場合)などのリモート/サーバー失敗が含まれます。 |
失敗したリクエスト(%) | 失敗したポートレット・プロデューサ・リクエストのパーセンテージ。 |
平均時間(秒) | ポートレット・プロデューサへのリクエストの平均レスポンス時間(結果は関係ありません)。
(結果タイプごとの平均レスポンス時間は、「ポートレット・プロデューサ」 - 詳細ページに表示されます。 このメトリックは、パフォーマンスが悪いポートレット・プロデューサを検出するために使用します。このメトリックを「リクエストの合計」メトリックと組み合せて使用すると、フォーカスするプロデューサの優先順位を決定できます。 また、「平均時間」メトリックは、プロデューサのベストケースのパフォーマンスのシナリオを判断する際にも役立ちます。平均レスポンス時間と最大レスポンス時間(「最大時間」)が最小レスポンス時間(最小時間)と近接していることが理想的です。 |
最小時間(秒) | ポートレット・プロデューサ・リクエストの最小レスポンス時間(結果は関係ありません)。 |
最大時間(秒) | ポートレット・プロデューサ・リクエストの最大レスポンス時間(結果は関係ありません)。
このメトリックは、パフォーマンスが最も悪いポートレット・プロデューサを調べるために使用します。 |
図13-3に示すように、このページには、WebCenterアプリケーションによってアクセスされるポートレット・プロデューサのパフォーマンスおよび診断情報が表示されます。
次の各表に、このページで使用可能な情報を示します。
概要
「概要」表には、ポートレット・プロデューサの全体的なパフォーマンス・メトリックが表示されます。
フィールド | 説明 |
---|---|
統計のリセット | これをクリックすると、特定のポートレット・プロデューサの統計がリセットされ、新しい統計セットの収集が始めから開始されます。
このオプションは、パフォーマンス問題のデバッグ時に、各リクエストに対してパフォーマンス・メトリックを設定する場合に使用します。 |
プロデューサ名 | ポートレット・プロデューサの名前。 |
タイプ | 「PDK-Java」または「WSRP」。
|
リクエストの合計 | ポートレット・プロデューサによって処理されたリクエストの合計数。 |
失敗したリクエスト(数) | 失敗したポートレット・プロデューサ・リクエストの数。
失敗したリクエストはすべて、このカウントに含められます。これには、タイムアウトや内部エラーなどのWebCenterアプリケーション関連の失敗や、レスポンス・コードHTTP4xxまたはHTTP5xxで返されたリクエスト、不正なコンテンツ・タイプを含むレスポンス、SOAPフォルト(適用可能な場合)などのリモート/サーバー失敗が含まれます。 |
失敗したリクエスト(%) | 失敗したポートレット・プロデューサ・リクエストのパーセンテージ。 |
HTTPコードによるパフォーマンス
「HTTPコードによるパフォーマンス」表には、ポートレット・プロデューサ・リクエストの詳細分析がHTTPレスポンス・コード別に表示されます。レスポンス・コードごとに、次の情報が表示されます。
レスポンス(数): ポートレット・プロデューサ・リクエストの数
レスポンス(%): 全体のポートレット・プロデューサ・リクエストに対するパーセンテージ
平均時間: 平均レスポンス時間(秒)
最小時間: 最小レスポンス時間(秒)
最大時間: 最大レスポンス時間(秒)
パフォーマンス統計がHTTPレスポンス・コード別に表示されることで、合計の平均レスポンス時間を大きくしている要因を特定するのに役立ちます。たとえば、ポートレット・プロデューサ・タイムアウトによる失敗は、合計の平均レスポンス時間に影響を与えます。
注意: これらのメトリックでは、WebCenterアプリケーションに関連する各ポートレット・リクエストが測定されるため、キャッシュ・ヒット、エラー、またはアプリケーションのタイムアウトが原因で、この表に表示される件数や時間は、プロデューサ・サーバーに対して行われた実際のHTTPリクエストとわずかに異なります。 |
HTTPレスポンスおよびエラー・コード | 説明 |
---|---|
200 - リクエスト成功 | 成功したポートレット・プロデューサ・リクエスト。HTTP2xxレスポンス・コードを返すリクエストや、HTTPリクエストの必要なくキャッシュから提供されたリクエストも含まれます。 |
300 - 解決できなかったリダイレクト | HTTP3xxレスポンス・コードを返すポートレット・プロデューサ・リクエスト。 |
400 - リクエストを完了できずに失敗 | HTTP4xxレスポンス・コードを返すポートレット・プロデューサ・リクエスト。 |
500 - サーバー・エラーのために失敗 | HTTP5xxレスポンス・コードを返すポートレット・プロデューサ・リクエスト。あるいは、WebCenterアプリケーションに関連するエラー、タイムアウト、不正なコンテンツ・タイプ・レスポンス、またはSOAPフォールトが原因で失敗したポートレット・プロデューサ・リクエスト。 |
合計 | リクエストの合計数。 |
診断データ
「診断データ」表には、失敗したポートレット・プロデューサ・リクエストに関連する詳細な診断情報が表示されます。
ポートレット・プロデューサ・リクエストが失敗すると、エラーがアプリケーション・エラー・コード(PRT-xxxx)にマップされ、詳細がこの表に要約表示されます。
この表には、診断情報がエラー・コード別にリストされ、エラーの発生回数が示されます。さらに、エラー・コードに関連する原因および処置の情報も示されます。
この表を使用すると、プロデューサで最も頻繁に発生しているエラーおよび最後のエラーがわかります。エラーの原因がポートレット・プロデューサでない場合は、ECID(実行コンテキスト識別子)を使用して、他のOracle Application Serverコンポーネントに関連するエラー・メッセージを調べてください。
フィールド | 説明 |
---|---|
エラー・コード | 失敗したリクエストのエラー・コード。 |
メッセージ | エラーの原因および適切な修正処置。 |
件数 | このエラー・コードを発生させたリクエストの数。 |
最後に失敗したECID | このエラー・コードを発生させた最後のリクエストの実行コンテキスト識別子(ECID)。
各リクエストには、管理者がリクエストを追跡するための一意の番号(ECID)があります。これはOracle Application Serverコンポーネントを通過するため、リクエストのトラブルシューティングを行うときに非常に役立ちます。 OC4Jログ・ファイル内でこのECIDの出現箇所を調べるには、ここに表示されたECIDを、Oracle Enterprise Manager 10gの「ログの検索」ページに入力します。これによって、複数のコンポーネントからのメッセージを相互に関連付け、アプリケーション・エラーまたはパフォーマンス問題を診断できます。 「ログの検索」ページ(図13-5)にアクセスする手順は、次のとおりです。
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最後の発生 | エラーが最後に発生した日時。 |
ポートレット
この表には、このポートレット・プロデューサがサービスするポートレットの全体的なパフォーマンス・メトリックが表示されます。
フィールド | 説明 |
---|---|
ポートレット名 | ポートレットの名前。名前をクリックすると、「ポートレット」 - 詳細ページ」に移動します。 |
リクエストの合計 | 各ポートレットに対して行われたリクエストの合計数。
このメトリックでは、WebCenterアプリケーションに関連する各ポートレット・リクエストが測定されるため、キャッシュ・ヒット、エラー、またはアプリケーションのタイムアウトが原因で、この合計は、プロデューサ・サーバーに対して行われた実際のHTTPリクエストの数よりも多くなることがあります。 この列で表をソートすると、WebCenterアプリケーション内で最も頻繁にアクセスされているポートレットがわかります。 |
失敗したリクエスト(数) | 失敗したポートレット・リクエストの数。
この統計を「失敗したリクエスト(%)」と組み合せて使用すると、最も失敗の多いポートレットや、失敗率が最も高いポートレットを特定できます。 失敗したリクエストはすべて、このカウントに含められます。これには、タイムアウトや内部エラーなどのWebCenterアプリケーション関連の失敗や、レスポンス・コードHTTP4xxまたはHTTP5xxで返されたリクエスト、不正なコンテンツ・タイプを含むレスポンス、SOAPフォルト(適用可能な場合)などのリモート/サーバー失敗が含まれます。 |
失敗したリクエスト(%) | 失敗したポートレット・リクエストのパーセンテージ。 |
平均時間(秒) | ポートレットへのリクエストの平均レスポンス時間(結果は関係ありません)。
このメトリックは、パフォーマンスが悪いポートレットを検出するために使用します。このメトリックを「リクエストの合計」メトリックと組み合せて使用すると、フォーカスするポートレットの優先順位を決定できます。 また、「平均時間」メトリックは、ポートレットのベストケースのパフォーマンスのシナリオを判断する際にも役立ちます。平均レスポンス時間と最大レスポンス時間(「最大時間」)が最小レスポンス時間(最小時間)と近接していることが理想的です。 |
最小時間(秒) | ポートレット・リクエストの最小レスポンス時間(結果は関係ありません)。 |
最大時間(秒) | ポートレット・リクエストの最大レスポンス時間(結果は関係ありません)。
このメトリックは、パフォーマンスが最も悪いポートレットを調べるために使用します。 |
このページには、WebCenterアプリケーションによってアクセスされるすべてのポートレットの詳細なパフォーマンスおよび診断情報が表示されます(図13-4)。
次の各表に、このページで使用可能な情報を示します。
概要
「概要」表には、ポートレットの全体的なパフォーマンス・メトリックが表示されます。
フィールド | 説明 |
---|---|
ポートレット名 | ポートレットの名前。 |
プロデューサ名 | ポートレットを提供しているプロデューサの名前。 |
リクエストの合計 | ポートレットによって処理されたリクエストの合計数。 |
失敗したリクエスト(数) | 失敗したポートレット・リクエストに関連する統計:
|
失敗したリクエスト(%) | 失敗したポートレット・リクエストに関連する統計:
|
HTTPコードによるパフォーマンス
「HTTPコードによるパフォーマンス」表には、ポートレット・リクエストの詳細分析がHTTPレスポンス・コード別に表示されます。レスポンス・コードごとに、次の情報が表示されます。
レスポンス(数): ポートレット・リクエストの合計数
レスポンス(%): ポートレット・リクエストに対するパーセンテージ
平均時間: 平均レスポンス時間(秒)
最小時間: 最小レスポンス時間(秒)
最大時間: 最大レスポンス時間(秒)
パフォーマンス統計がHTTPレスポンス・コード別に表示されることで、合計の平均レスポンス時間を大きくしている要因を特定するのに役立ちます。たとえば、ポートレット・プロデューサ・タイムアウトによる失敗は、合計の平均レスポンス時間に影響を与えます。
注意: リモート・プロデューサへのHTTPリクエストを必要としない成功リクエスト(キャッシュ・ヒットなど)は、HTTP2xxカテゴリに含められます。HTTPステータス・コード以外の理由で失敗したリクエスト(WebCenterアプリケーションに関連するタイムアウトやエラー、不正なコンテンツ・タイプ・レスポンス、またはSOAPフォールトなど)は、HTTP5xxカテゴリに含められます。 |
HTTPレスポンスおよびエラー・コード | 説明 |
---|---|
200 - リクエスト成功 | HTTP2xxレスポンス・コードを返すポートレット・リクエスト、またはリモート・プロデューサへのHTTPリクエストを必要とせずに成功したポートレット・リクエスト(キャッシュ・ヒットなど)。 |
300 - 解決できなかったリダイレクト | HTTP3xxレスポンス・コードを返すポートレット・リクエスト。 |
400 - リクエストを完了できずに失敗 | HTTP4xxレスポンス・コードを返すポートレット・リクエスト。 |
500 - サーバー・エラーのために失敗 | 任意の理由で失敗したポートレット・リクエスト。HTTP5xxレスポンス・コードを返すリクエストや、WebCenterアプリケーションに関連するエラー、タイムアウト、不正なコンテンツ・タイプ・レスポンス、またはSOAPフォールトが原因で失敗したリクエストなどがこれに含まれます。 |
合計 | リクエストの合計数。 |
診断データ
「診断データ」表には、失敗したポートレット・リクエストに関連する詳細な診断情報が表示されます。
ポートレット・リクエストが失敗すると、エラーがアプリケーション・エラー・コード(PRT-xxxx)にマップされ、詳細がこの表に要約表示されます。
この表には、診断情報がエラー・コード別にリストされ、エラーの発生回数が示されます。さらに、エラー・コードに関連する原因および処置の情報も示されます。
この表を使用すると、このポートレットで最も頻繁に発生しているエラーおよび最後のエラーがわかります。エラーの原因がポートレットでない場合は、ECIDを使用して、他のコンポーネントに関連するエラー・メッセージを調べてください。
フィールド | 説明 |
---|---|
エラー・コード | 失敗したリクエストのエラー・コード。 |
メッセージ | エラーの原因および適切な修正処置。 |
件数 | このエラー・コードを発生させたリクエストの数。 |
最後に失敗したECID | このエラー・コードを発生させた最後のリクエストの実行コンテキスト識別子(ECID)。
各リクエストには、管理者がリクエストを追跡するための一意の番号(ECID)があります。これはOracle Application Serverコンポーネントを通過するため、リクエストのトラブルシューティングを行うときに非常に役立ちます。 OC4Jログ・ファイル内でこのECIDの出現箇所を調べるには、ここに表示されたECIDを、Oracle Enterprise Manager 10gの「ログの検索」ページに入力します。これによって、複数のコンポーネントからのメッセージを相互に関連付け、アプリケーション・エラーまたはパフォーマンス問題を診断できます。 「ログの検索」ページ(図13-5)にアクセスする手順は、次のとおりです。
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最後の発生 | エラーが最後に発生した日時。 |