この章では、Oracle Access Managerコンポーネントのインストールおよび設定後(または以前のリリースからのアップグレード後)にオプションの言語パックを1つ以上追加する方法について説明します。次の項目について説明します。
言語の概要は、『Oracle Access Manager概要』および第3章「マルチ言語環境の概要」を参照してください。
オラクル社は、Oracle Access Managerアプリケーションをローカライズし、エラー・メッセージや、タブ、パネルおよび属性の表示名などの静的データをユーザーのネイティブ言語で表示する機能を提供しています。英語は常に使用可能で、インストールまたは構成は特に必要ありません。さらに、オラクル社提供の言語パックをインストールし、Oracle Access Manager用の管理者のデフォルト言語を選択できます。
注意: Oracle Access Managerでは、Latin1、および中国語や日本語のようなマルチバイト言語を含むUTF-8のデータなどもサポートされています。特定の言語パックに関する情報は、オラクル社にお問い合せください。 |
オラクル社がサポートする各言語には、アイデンティティ・システム用に1つの言語パック・インストーラ、アクセス・システム用に1つの言語パック・インストーラが用意されています。他の章で説明されているように、言語パックはOracle Access Managerコンポーネントとともにインストールできます。ただし、この章で説明されているように、Oracle Access Managerのインストールおよび設定後に言語パックを個別にインストールすることも可能です。
第3章「マルチ言語環境の概要」で説明されているように、言語パック用に指定するインストール・ディレクトリは、操作対象のコンポーネントのインストール・ディレクトリと一致している必要があります。次に例を示します。
\IdentityServer_install_dir
\WebPass_install_dir
\PolicyManager_install_dir
\AccessServer_install_dir
\WebGate_install_dir
さらに、アイデンティティ・システムのコンポーネントに言語パックをインストールする場合は、アクセス・システムのコンポーネントすべてに同じ言語パックをインストールする必要があります。
インストール中、\langTagディレクトリがファイル・システム内でメインのOracle Access Managerコンポーネントのインストール・ディレクトリの下に作成されます。たとえば、component_install_dir\identity|access\oblix\lang\langTagの場合、langTagは英語(en-us)またはフランス語(fr-fr)のような特定の言語を表します。例は、「インストールされたファイル」を参照してください。
インストールされた各言語の言語エントリが、obid=langTag, configDNのようにLDAPディレクトリのOblixノードの下に作成されますが、ここでconfigDNはディレクトリの構成DNです。
obnls.xml構成ファイルは各コンポーネントに対して\component_install_dir\identity|access\oblix\config\obnls.xmlで更新されます。obnls.xmlにインストールされた言語およびエントリは各コンポーネントと一致している必要があります。次のサンプルのobnls.xmlファイルにインストールされた言語には、英語、アラビア語、チェコ語、日本語および簡体字中国語があります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> - <ParamsCtlg xmlns="http://www.oblix.com" CtlgName="obnls.xml"> - <CompoundList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="">- <SimpleList> <NameValPair ParamName="default" Value="en-us" /> </SimpleList> - <ValList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="languages"> <ValListMember Value="en-us" /> <ValListMember Value="ar-ar" /> <ValListMember Value="cs-cs" /> <ValListMember Value="ja-jp" /> <ValListMember Value="zh-CN" /> </ValList> - <ValNameList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="en-us"> <NameValPair ParamName="sortRulesFile" /> <NameValPair ParamName="dirPath" Value="en-us" /> </ValNameList> - <ValNameList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="ar-ar"> <NameValPair ParamName="sortRulesFile" /> <NameValPair ParamName="dirPath" Value="ar-ar" /> </ValNameList> - <ValNameList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="cs-cs"> <NameValPair ParamName="sortRulesFile" /> <NameValPair ParamName="dirPath" Value="cs-cs" /> </ValNameList> - <ValNameList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="ja-jp"> <NameValPair ParamName="sortRulesFile" /> <NameValPair ParamName="dirPath" Value="ja-jp" /> </ValNameList> - <ValNameList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="zh-CN"> <NameValPair ParamName="sortRulesFile" /> <NameValPair ParamName="dirPath" Value="zh-CN" /> </ValNameList> - <!-- List of locales that require bidi support --> - <ValList xmlns="http://www.oblix.com" ListName="bidiLanguages"> <ValListMember Value="he" /> <ValListMember Value="ar" /> <ValListMember Value="iw" /> </ValList> </CompoundList> </ParamsCtlg>
「言語パックの個別インストール」で説明されているように、インストール(またはアップグレード)されたアイデンティティ・サーバーおよびインストールされたWebPassをホストしている各コンピュータで、アイデンティティ・システム言語パックのインストーラを実行します。
「言語ステータスの確認」の手順に従って、インストールした言語が有効であることを確認します。
「言語パックの個別インストール」の手順に従って、インストール(またはアップグレード)されたポリシー・マネージャ、アクセス・サーバーおよびWebGateをホストしている各コンピュータで、アクセス・システム言語パックのインストーラを実行します。
アクセス・サーバーおよびWebGateのユーザー・インタフェースがない場合でも、他のコンポーネントの場合と同様に、同じ言語パックをインストールする必要があります。
「言語ステータスの確認」の手順に従って、インストールした言語が有効であることを確認します。
各コンポーネントのインストール中またはインストール後に、言語を追加インストールしてOracle Access Managerでマルチ言語機能を有効化できます。
ポリシー・マネージャとWebGateを同じディレクトリにインストールしている場合、言語パックを同じディレクトリにインストールすると両方のコンポーネントで使用できます。つまり、ポリシー・マネージャ用に言語パックをインストールした後で、同じディレクトリに存在するWebGateに対してこのプロセスを繰り返す必要はありません。
注意: 同じディレクトリにポリシー・マネージャ、言語パック、WebGateの順にインストールしないでください。この順番でインストールした場合、WebGateのobnls.xmlファイルに適切な言語エントリが表示されません。 |
UNIXシステムでは、言語パックに実行権限があることを確認した後でインストーラを起動する必要があります。次に例を示します。
chmod +x "Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_FR_sparc-s2_LP_Identity_System" chmod +x "Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_FR_sparc-s2_LP_Access_System"
Oracle Access Managerの各コンポーネントをインストール中に言語パックのサイレント・インストールを実行する場合、言語パックのインストーラはコンポーネントのインストーラと同じ一時ディレクトリに存在している必要があります。詳細は、このマニュアルの第3章「マルチ言語環境の概要」およびインストールに関する個々の章を参照してください。
言語パックの個別インストールを開始する前に、「言語パックの前提条件チェックリスト」のタスクをチェックします。これらの前提条件が満たされていることを確認します。前提条件を満たさない場合、Oracle Access Managerインストールに悪影響を及ぼすことがあります。
表12-1 言語パックのインストールの前提条件チェックリスト
チェックリスト | 言語パックのインストールの前提条件 |
---|---|
第I部「インストールの計画と前提条件」で説明されている、ユーザーの環境に適用される前提条件および要件がすべて満たされていることを確認する。 |
|
第II部「アイデンティティ・システムのインストールおよび設定」のアクティビティをすべて完了する。 |
|
第III部「アクセス・システムのインストールおよび設定」のアクティビティをすべて完了する。 |
Oracle Access Managerコンポーネントと同時に言語パックをインストールするには、言語パックのインストール・パッケージをコンポーネントのインストール・パッケージと同じディレクトリに移動し、このマニュアルで該当する章を参照してください。
この手順によって、Oracle Access Managerコンポーネントのインストールおよび設定後に言語パックを個別に追加できます。
管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
目的の言語パックおよびコンポーネントのインストール・パッケージを検索して起動し、インストーラを起動します。
次に例を示します。
WindowsのGUIメソッド
Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_win32_langTag_Identity_System.exe
または
Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_win32_langTag_Access_System.exe
UNIXのコンソール・メソッド
/ Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_sparc-s2_langTag_Identity_System
または
/ Oracle_Access_Manager10_1_4_3_0_sparc-s2_langTag_Access_System
ここでlangTagはFR(フランス語)のような特定の言語タグを指します。
「ようこそ」画面が表示されます。
「次へ」をクリックして「ようこそ」画面を閉じます。
プラットフォームに基づいて管理者権限に関する質問に応答します。
インストールするメインのコンポーネントと一致するように宛先ディレクトリを変更してから、「次へ」をクリックします。
次に例を示します。
\IdentityServer_install_dir
数秒間、言語パックをインストール中という通知があります。次にREADMEの情報が表示されます。
READMEの情報を確認してから、「次へ」をクリックして終了します。
サマリー画面が表示されます。
「終了」をクリックしてこのインストールを完了します。
インストールを完了した言語パックのサービスを再起動します。
次のコンポーネントで言語パックのインストールを繰り返します。
アイデンティティ・システム言語パックを使用してWebPassの全コンポーネントにインストールします。
アクセス・システム言語パックを使用してアクセス・システムの全コンポーネントにインストールします。
ポリシー・マネージャ
アクセス・サーバー
WebGate
第3章「マルチ言語環境の概要」で説明されているように、\langディレクトリと、\lang\en-usおよび\lang\sharedサブディレクトリはすべてのインストールに含まれます。言語を追加インストールする場合、\langの下に\langTagサブディレクトリが作成されます。これには\en-usと同じタイプのコンテンツが含まれ、ローカライズのみ行われます。
Oracle Access Managerにインストールされ、有効化されている言語を確認するには、次の手順を使用します。
アイデンティティ・システム・コンソールに移動し、通常どおりログインします。
http://hostname:port/identity/oblix/
ここで、hostnameはWebサーバーをホストするコンピュータ、portはWebPassのWebサーバー・インスタンスのHTTPポート番号をそれぞれ指し、/identity/oblixはアイデンティティ・システム・コンソールに接続します。
「アイデンティティ・システム・コンソール」をクリックして「システム構成」を選択してから、「サーバー設定」をクリックします。
ページ下部の「マルチ言語」リンクをクリックします。
「マルチ言語の管理」ページが表示され、現在インストールされている言語および有効な言語が示されます。
有効化する言語の横のボックスをクリックしてから、「有効化」ボタンをクリックします。
ブラウザ画面をリフレッシュするか、ブラウザを開きなおします。
インストール後、使用する言語をすべて有効化する必要があります。その後でアイデンティティ・システム・コンソールを使用して属性、タブおよびパネルの表示名を(オブジェクト・クラスのレベルで)入力することによって、インストールした言語を使用するユーザー、グループまたはOrg Managerのアプリケーションを構成する必要があります。
詳細は、次のドキュメントを参照してください。
『Oracle Access Manager IDおよび共通管理ガイド』の言語プリファレンスの設定、およびOracle Access Managerの情報のローカライズの詳細