この『Oracle Enterprise Managerポリシー・リファレンス・マニュアル』(以下、ポリシー・リファレンス・マニュアル)には、Enterprise Managerによって監視される、Oracle定義のターゲット・ポリシーが記載されています。このマニュアルは、オンラインで使用できるすべてのターゲット・ポリシー・ヘルプをまとめたもので、このマニュアルを参照するとGrid Controlコンソールを起動する必要がありません。
このマニュアルの各章は、Oracleによってポリシーが定義されているそれぞれのEnterprise Managerターゲットに対応しています。各章に含まれるポリシーは、カテゴリ別にアルファベット順で記載されています。
各ポリシーの情報は、説明、ポリシーの主要プロパティのサマリー、デフォルト値、違反の影響、および違反発生時の処理で構成されています。その詳細は、次のとおりです。
説明
ポリシーを定義します。
ポリシー・サマリー
ポリシーの重大度、カテゴリ、ターゲット・タイプ、影響を受けるバージョン、ポリシー・ルールの評価、自動的に有効化されているかどうか、およびアラート・メッセージ統計を表形式で要約します。
デフォルト
パラメータとそのデフォルト値、およびデフォルトで除外されているオブジェクトを記載します。
違反の影響
Enterprise Managerでのポリシー違反による影響を説明します。
処理
ポリシー・ルール違反が発生した場合のガイドラインを提供します。
ポリシー・サマリー表は、全体的なポリシー情報の一部です。通常のポリシー・サマリー表の例を次に示します。
重大度 | カテゴリ | ターゲット・タイプ | 影響のあるバージョン | ポリシー・ルールの評価脚注 1 | 自動的に有効化されるか | アラート・メッセージ |
---|---|---|---|---|---|---|
警告 | 記憶域 | データベース・インスタンス | Oracleサーバー10gリリース1以上 | 基礎となるメトリックは、7日に1度の頻度で収集を行います。 | はい | ディスク・グループ%DISK_GROUP_NAME%には異なる冗長性属性を持つディスクが含まれています。これにより、データ保護のレベルに一貫性がなくなる場合があります。 |
ポリシー・サマリー表の列について、次の表で説明します。
列ヘッダー | 列の定義 |
---|---|
重大度 | ポリシーの重大さ。オプション: クリティカル、警告、情報。 |
カテゴリ | ポリシーの分類。オプション: 構成、セキュリティ、記憶域。 |
ターゲット・タイプ | Enterprise Managerによって監視されるコンポーネント。ターゲット・オプション: 自動ストレージ管理(ASM)、BEA WebLogicが管理するサーバー、カレンダ・サーバー、クラスタ・データベース・インスタンス、ホスト、リスナー、OC4J、Oracle HTTP Server、Web Cache。 |
影響のあるバージョン | ターゲットのバージョン。例: BEA WebLogic Server 7.1以上。 |
ポリシー・ルールの評価 | 基礎となるメトリックおよびそのメトリックの収集頻度を示します。 |
自動的に有効化されるか | Enterprise Managerのインストール時にポリシーが有効化されているかどうかを示します。値は「はい」か「いいえ」のどちらかです。 |
アラート・メッセージ | ポリシー違反の原因を示すメッセージ。パーセント記号(%)で囲まれた文字列は、変数を示します。たとえば、Disk Group %DISK_GROUP_NAME% はDisk Group /dev/hda のように変換されます。
|
このマニュアルでは、次の略語および頭字語が使用されています。
略語/頭字語 | 名称 |
---|---|
ASM | 自動ストレージ管理 |
データベース | Oracle Database |
DBA | データベース管理者 |
IP | インターネット・プロトコル |
FAT | ファイル・アロケーション・テーブル |
FTP | ファイル転送プロトコル |
HTTP | ハイパーテキスト転送プロトコル |
HTTPd | ハイパーテキスト転送プロトコル・デーモン |
LGWR | ログ・ライター・プロセス |
リスナー | Oracleリスナー |
OC4J | Oracle Application Server Containers for J2EE |
NCOMP | ネイティブにコンパイル済 |
NTFS | NTファイル・システム |
PGA | プログラム・グローバル領域 |
RAC | Real Application Cluster |
SGA | システム・グローバル領域 |
SSL | Secure Sockets Layer |
SSO | シングル・サインオン |
SMTP | 簡易メール転送プロトコル |
SPFILE | サーバー・パラメータ・ファイル |
TCP | Transmission Control Protocol |
UDP | ユーザー・データグラム・プロトコル |
ポリシーは、要求されるシステムの動作を定義するもので、1つ以上のターゲットまたはグループに関連付けられます。
メトリック・アラートが、非常に動的な性質を持つデータを監視し、システムのパフォーマンスを評価するのに対して、ポリシーは、発生頻度の低い変化を監視します。ポリシーは、システムの既存の状態を、企業の標準および最良事例と比較して評価します。
Oracle提供のポリシー・ルールがすべて含まれている「ポリシー・ルール・ライブラリ」ページにアクセスするには、次の手順を行います。
Grid Controlコンソールのホームページから「ポリシー」をクリックします。
「ポリシー違反」ページで「ライブラリ」をクリックします。
「ポリシー・ルール・ライブラリ」ページで目的のポリシーを探し、「説明」列の「情報」アイコン(i)をクリックします。そのポリシーのヘルプが表示されます。
ポリシーに関する追加情報は、Enterprise Managerのオンライン・ヘルプおよび『Oracle Enterprise Manager概要』を参照してください。