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Oracle Enterprise Manager概要
10gリリース5(10.2.0.5)
B53905-01
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12 Oracle Beehiveの管理

この章では、Grid Controlを使用してOracle Beehiveターゲットを管理する方法について説明します。

この章は、次の内容について説明します。

Oracle Beehiveの概要

Oracle Beehiveは、Oracleの次世代のエンタープライズ・コラボレーション・テクノロジです。Oracle Beehiveは、統合されたJavaベース・サービスの包括的なセットからなるコラボレーション・アプリケーションおよびプラットフォームを一体化して提供することで、エンタープライズ・コラボレーション・ソリューションのための新しいパラダイムを提供します。

Oracle Beehiveで提供されるエンタープライズ・ユーザーのためのフルレンジの協調型サービスには、次のようなものがあります。

次の用語と概念は、Oracle Beehiveシステムの基礎を形成しており、そのコラボレーションベースの多数の機能を可能にしています。

Grid Controlを使用したOracle Beehiveターゲットの監視

Enterprise Managerを使用すると、エンタープライズ内のOracle Beehiveコンポーネントを監視できます。Oracle Beehiveコンポーネントは、自分の環境内で検出し、Grid Controlに追加すると、集中的に監視および管理が行えます。Enterprise Managerエージェントは、Oracle Beehiveのサイト、サービスおよびサービス・インスタンスを検出して監視します。Grid ControlのOracle Beehiveサイトでは、(アプリケーションと呼ばれる)サービスおよび(アプリケーション・インスタンスと呼ばれる)サービス・インスタンスにホームページがあります。

Grid Control内でOracle Beehive用に定義されているターゲット・タイプは、次のとおりです。

Oracle Beehiveサイトの検出

Enterprise Managerでは、ローカル・エージェントとリモート・エージェントの両方でOracle Beehiveサイトを検出できます。ローカル・エージェントは、アプリケーション・インスタンスの監視に使用できます。Oracle Beehiveサイト、アプリケーションおよびアプリケーション・インスタンスの検出、監視および構成パラメータの収集では、Oracle BeehiveのBEEMGMT OC4Jにより公開されているJMXインタフェースを使用します。Oracle Beehiveのアプリケーション・インスタンスはすべて、Oracle Beehiveの対応するアプリケーション・タイプの下にグループ化されます。たとえば、E-mailアプリケーション・インスタンスはすべて、単一のE-mailアプリケーションの下にグループ化されます。

Grid Controlによって監視される新しいOracle Beehiveターゲットを追加するには、Oracle Beehiveサイトごとに検出プロセスを開始する必要があります。

Oracle Beehiveサイトのホームページ

Oracle Beehiveサイトのホームページでは、次の項目に関する情報を提供しています。

  • Oracle Beehiveサイト内にあるOracle Beehiveのすべてのアプリケーションおよびアプリケーション・インスタンス

  • 現在のステータス、可用性およびサイト・バージョン

  • 共通に使用されるOracle Beehiveサービス(CalDAV、WebDAV、E-mail(IMAP)、XMPPなど)のサイト使用状況

  • システムおよびサービスの構成

  • システムおよびサービス関連の情報のスナップショットを含むシステムおよびサービス・ダッシュボードへのアクセス

  • ドリルダウンによるOracle Beehiveの各アプリケーションおよびアプリケーション・インスタンスの監視メトリックと構成の表示

  • 問題を迅速に識別および解決するためのアラートおよび診断ドリルダウン

ビューは、Oracle Beehiveの「物理デプロイ」または「アプリケーションのデプロイ」に基づいてフィルタリングすることができます。「アプリケーションのデプロイ」とは、Oracle Beehiveサイト内にデプロイされるOracle Beehiveサービスのことです。Oracle Beehiveサービスのインスタンスは、1つまたは複数のOC4Jコンテナの中に複数デプロイすることができます。「アプリケーションのデプロイ」ビューは、さらにアプリケーションによってフィルタリングすることもできます。「物理デプロイ」ビューには、Oracle Beehiveサイトを構成する一連のホスト、Oracle Application Server、HTTP Server、OC4Jおよびデータベースが表示されます。このビューはさらに、ホスト、データベースまたはプラットフォーム・コンポーネントに基づいてフィルタリングすることができます。

図12-1は、Oracle Beehiveサイトのホームページを示しています。

図12-1 Oracle Beehiveサイトのホームページ

これはBeehiveサイトのホームページです
「図12-1 Oracle Beehiveサイトのホームページ」の説明

Oracle Beehiveのシステムおよびサービスが作成されていない場合、Oracle Beehiveサイトのサービス・テストを構成することでそれらを作成できます。

Oracle Beehiveのシステムおよびサービスを構成したら、Oracle Beehiveサイトのホームページにあるサービスおよびシステム・ダッシュボードでサービスおよびシステム関連の情報のスナップショットを表示できます。Oracle Beehiveのシステムおよびサービスの詳細は、「Oracle Beehiveのシステムおよびサービス」を参照してください。Enterprise Managerのシステムおよびサービスの詳細は、第6章「サービス管理」を参照してください。

Oracle Beehiveサイトの再検出

Enterprise Managerを使用すると、Oracle Beehiveサイトおよびそのサブコンポーネントを再検出できます。再検出の際は、Oracle Beehiveのすべてのサブコンポーネントが比較されます。Oracle Beehiveの再検出には、新しいOracle Beehiveターゲットの追加、Oracle Beehiveターゲットの削除または既存のOracle Beehiveターゲットの構成変更が含まれます。


注意:

ターゲットの作成、削除および表示に必要な権限があることを確認してください。

Oracle Beehiveのシステムおよびサービス

Oracle Beehiveでは、複雑で重要なアプリケーションおよびサービスのセットが提供されるため、IT組織ではそれらの可用性とパフォーマンスを監視および管理することが非常に重要です。Enterprise ManagerのOracle Beehiveサイト・システムおよびサービスでは、概要レベルから個々のコンポーネント・レベルにわたりOracle Beehiveサービスを効果的に管理できます。Grid Controlを使用して、サービスの停止とパフォーマンス低下を識別し、それらを1つ以上のコンポーネント障害にマップできます。Grid Controlは、ホスト、データベース、OC4J、アプリケーション・サーバー、Beehiveサイト、Beehiveアプリケーション・インスタンス(E-mailアプリケーション・インスタンス、Instant Messagingアプリケーション・インスタンスなど)といったOracle Beehiveデプロイメントの個々のコンポーネントだけでなく、これらのコンポーネントによってホストされるアプリケーションも監視します。このため、トップダウン方式を使用してエンド・ユーザーの観点から重要なアプリケーションを監視できます。

Enterprise Managerのサービスは、ユーザーの役に立つ機能を提供するエンティティとして定義されます。サービスは、電子メール、時間管理、インスタント・メッセージングなどのビジネス・プロセスまたはアプリケーションをモデル化します。システムは、サービスを実行するホスト、データベース、OC4J、アプリケーション・サーバーなど、基礎となるコンポーネントのグループです。サービス・テストは、サービスの可用性およびパフォーマンスを判断するためにサービスに対して実行される機能テストです。たとえば、IMAPサービス・テストでは、標準のIMAPプロトコルを介してアクセスされる電子メール・サービスの可用性とパフォーマンスを判断します。サービスの可用性は、ある時点においてエンド・ユーザーがサービスにアクセスできるかどうかを示す指標です。パフォーマンスは、エンド・ユーザーが体験するレスポンス時間を示します。サービスおよびシステムの詳細は、このガイドのサービス管理およびシステム管理に関する章を参照してください。

次に、モデル・テンプレートに含まれる完全なサービス階層を示します。ウィザードに表示される階層は、Oracle Beehiveアプリケーションのデプロイメントに応じて変化します。たとえば、Oracle Beehiveサイトの検出時にFTPアプリケーションが検出されなかった場合、ウィザードの階層にFTPサービスは表示されません。

次に、モデル・テンプレートに含まれる完全なシステム階層を示します。

ウィザードを通じて構成されたシステムおよびサービス階層に基づいて、Oracle Beehiveサイト・サービス・ダッシュボードとOracle Beehiveサイト・システム・ダッシュボードが自動的に生成されます。


注意:

コア・システムは、Oracle Beehiveホスト、Oracle Application Server、OC4J、データベース、LDAPサーバーなどを監視するエージェントが存在する場合にのみ作成されます。

Oracle Beehiveサービス・ダッシュボードのメトリックの詳細は、付録Aを参照してください。

Oracle Beehiveの監視とアラートの自動化

Enterprise Managerは、エンタープライズ全体に分散している診断情報をOracle Beehiveターゲットから自動的に収集して評価します。Enterprise Managerで管理するすべてのターゲットの場合と同様に、Oracle Beehiveの多数のパフォーマンス・メトリックが事前定義済しきい値を超えていないか、自動的に監視されます。Grid Controlでは、メトリックがこれらのしきい値を超えた場合にアラートが生成されます。