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Oracle Enterprise Manager HP OpenView Operations Connectorインストレーションおよび構成ガイド
リリース9(1.0.4.0.0)およびリリース10(1.1.4.0.0)
B54821-01
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5 コネクタのトラブルシューティング

Oracle Enterprise Manager Connectorフレームワークには、OVOとイベント情報を交換するためのWebサービス・インタフェースが必要です。OVOにはWebサービス・フロントエンドが付属していないため、Oracleが提供するWebサービス・フロントエンドをインストールしないと、Oracle Enterprise ManagerではOVOとイベント情報を交換できません。さらに、OVOサーバーと同じシステムにバックエンド・エージェントもインストールする必要があります。

この章では、HP OVOUとの統合に関する問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。特にWebサービス・フロントエンドおよびバックエンド・エージェントでの問題のトラブルシューティングに重点を置いています。

この章では、次の項目について説明します。

トラブルシューティングの準備

統合に関する問題のトラブルシューティングを行うには、追加情報を取得できるようにOracle Enterprise Managerのロギング・オプションを調整する必要があります。

デバッグ・ロギング情報を有効にするには、次のようにします。

  1. テキスト・エディタを使用してemomslogging.propertiesファイルを編集します。ファイルは次のディレクトリにあります。

    <ORACLE_HOME>/oms10g/sysman/config

    ここで、<ORACLE_HOME>はOracleインストール・ディレクトリです。

  2. パラメータを次のように設定します。

    log4j.appender.emlogAppender.Threshold = DEBUG log4j.rootCategory=DEBUG, emlogAppender, emtrcAppender

  3. デバッグ・ロギング・パラメータを設定した後、コマンド・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを<ORACLE_HOME>/oms10g/binに変更して次のコマンドを発行し、OMSを再起動します。

    emctl stop oms emctl start oms

OVO Webサービス操作用の正しいURLの使用

コネクタを識別し、OVO Webサービス操作用の正しいURLが使用されるように構成するには、次の手順を実行します。

  1. OVO Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。

  2. 作業ディレクトリをOVO Webサービスのインストール・ディレクトリのiwave-af-1.1.1/logディレクトリに変更します。

  3. テキスト・エディタでframework.logファイルを開きます。

  4. ファイルの一番下に移動し、文字列Setting the server's publish address to beを逆方向検索します。AcquisitionServiceが含まれるURLが見つかるまで逆方向検索を続けます。そこに記述されたURLは、getNewAlerts、getUpdatedAlertsおよびacknowledgeAlerts操作用に指定する必要のあるURLです。

  5. ファイルの一番下に移動し、文字列Setting the server's publish address to beを逆方向検索します。EventServiceが含まれるURLが見つかるまで逆方向検索を続けます。そこに記述されたURLは、reateEventおよびupdateEven操作用に指定する必要のあるURLです。

  6. スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。

  7. ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。

  8. ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。

  9. HP OVOU Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。

  10. 手順4で見つかったURLがgetNewAlerts、getUpdatedAlertsおよびacknowledgeAlerts操作に指定されていることを確認します。

  11. 手順5で見つかったURLがcreateEventおよびupdateEvent操作に指定されていることを確認します。

  12. 操作に正しくないものがある場合は、正しいURLに変更して「OK」をクリックします。

メッセージの生成および更新に関連する問題の診断

Oracle Enterprise Managerで発生したアラートに起因するOVOでのメッセージの生成や更新、あるいはその逆に関する問題が発生する場合があります。この後の項では、これらの問題を解決するための診断情報を提供します。

Oracle Enterprise ManagerからOVOUへのアラート

OVOでは、Oracle Enterprise Managerで発生したアラートからメッセージを生成または更新できます。OVOメッセージが予想どおりに生成または更新されていない場合、次の診断手順を実行します。

  1. アラートをトリガーした条件に対して通知ルールが設定されていることを確認します。通知ルールが正しく設定されていることを確認するには、次の手順を実行します。

    1. Oracle Enterprise Managerコンソール・ウィンドウを開き、ログインします。

    2. Oracle Enterprise Managerコンソールの右上にある「設定」リンクをクリックします。

    3. ウィンドウの左側にある「通知メソッド」リンクをクリックします。

    4. ウィンドウの下部近くにある表でHP OVOU Connectorを探してクリックし、このメソッドを使用する通知ルールを表示して書き留めます。

    5. 右上にある「プリファレンス」リンクをクリックします。

    6. ウィンドウの左側にある「通知ルール」リンクをクリックします。すべての定義済通知メソッドのリストが表示されます。

    7. 手順dで表示されたルールの詳細を調べ、少なくとも1つのルールがアラートをトリガーした条件に一致することを確認します。

    8. 一致するルールが1つも見つからなかった場合、既存の通知ルールを変更するか、OVO通知メソッドを起動する新規のルールを追加する必要があります。

  2. Oracle Enterprise Managerで報告されたエラーを確認します。

    1. OVOで新規のメッセージをトリガーしたはずのアラート情報が表示されるページにナビゲートします。

      たとえば、「メモリー使用率 %」メトリックがHP OVOU Connectorメソッドを起動するために設定されている場合、アラート情報が表示されるページにアクセスするには、次の手順を実行します。この例では、生成されたアラートはクリティカルであったと想定しています。

      1.) 「アラート」タブをクリックします。

      2.) 「クリティカル」サブタブをクリックします。

      3.) 「メモリー使用率 %」アラートをクリックします。

    2. 詳細をクリックして、エラー・メッセージを探します。

      アラートが生成されると、最初はメソッドが起動されることを知らせますが、エラー・メッセージは表示されません。Enterprise Manager Connectorフレームワークでは、何回かアラート情報をOVO Webサービスに転送しようとします。これがすべて失敗すると、通常そのアラートの詳細にエラー・メッセージが1つ追加されます。数分たってもエラーがない場合、ログにはエラー・メッセージが追加されない可能性があります。

    3. アラート詳細にエラー情報がない場合は、ログ・ファイルにエラーがないか調べる必要があります。ログ・ファイルでエラーを見つけるには、次の手順を実行します。

      1.) テキスト・エディタでemoms.trcファイルを開きます。ファイルは次のディレクトリにあります。

      <ORACLE_HOME>/oms10g/sysman/log

      2.) ファイルの一番下に移動し、次の文字列を逆方向検索します。

      createEvent.595

      エラー・メッセージは、例外情報に含まれています。

  3. エラー・メッセージに基づいて問題を診断します。一般的なエラー・メッセージのトラブルシューティングについては、「Oracle Enterprise Managerからのアラートの解決」を参照してください。

OVOからOracle Enterprise Managerへのメッセージ

Oracle Enterprise Managerでは、OVOで発生したメッセージに起因するアラートを生成または更新できます。Oracle Enterprise Managerのアラートが予想どおりに生成または更新されていない場合、次の診断手順を実行します。

  1. テキスト・エディタで$OMS_HOME/sysman/log/emoms.trcファイルを開きます。

  2. ファイルの一番下に移動し、getNewAlerts()の逆方向検索を実行します。

    見つけたインスタンスのすぐ後には、障害の原因を識別する例外情報が続きます。

ログ・ファイルで見つけたエラー・メッセージについては、「OVOからのメッセージの解決」を参照してください。各メッセージの項目で、問題の原因と問題の解決に必要な手順を説明しています。

Oracle Enterprise Managerからのアラートの解決

この項では、一般的なアラート・メッセージのトラブルシューティングに関する原因および解決策の情報を提供しています。発生したエラー・メッセージに一致する見出しを見つけ、問題の診断および解決の手順に従ってください。

javax.net.ssl.SSLException: SSL handshake failed: X509CertChainInvalidErr

原因

Oracle Enterprise Manager ConnectorフレームワークとOVO Webサービス間のSSLハンドシェイクが失敗しました。この障害は、Oracle Enterprise ManagerがOVO Webサービス用のSSL証明書によって正しく構成されていないために発生します。OVO Webサービスで使用されるSSL証明書は、Wallet Managerにインポートする必要があります。証明書がウォレットにないか、OVO Webサービスによって提供されるSSL証明書と一致しないかのいずれかです。

解決策

OVO WebサービスからWallet ManagerにSSL証明書をインポートします。Oracle Enterprise ManagerのOVO SSL証明書による設定の詳細は、第2章の「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」を参照してください。

The wallet "/gc/OracleHomes/oms10g/sysman/connector//certdb.txt" does not exist

原因

OVO Webサービスは、SSLを使用するように構成されていますが、SSL情報が含まれているcertdb.txtファイルがありません。

解決策

OVO WebサービスからWallet ManagerにSSL証明書をインポートします。Oracle Enterprise ManagerのOVO SSL証明書による設定の詳細は、第2章の「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」を参照してください。

Error opening socket: java.net.ConnectException: Connection refused

原因

OVO Webサービスが停止しています。

解決策

Webサービスのステータスを調べるために次の手順を実行し、必要な場合はサービスを起動します。

OVO WebサービスがUNIXシステムにインストールされている場合:

  1. OVO Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。

  2. 作業ディレクトリをOVO Webサービスのインストール・ディレクトリのiwave-af-1.1.1/binディレクトリに変更します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    ./service.sh status

  4. コマンドによりサービスが稼働していないことが示された場合、次のコマンドを入力します。

    ./service.sh start

OVO WebサービスがWindowsシステムにインストールされている場合:

  1. OVO Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。

  2. 作業ディレクトリをOVO Webサービスのインストール・ディレクトリのiwave-af-1.1.1/logディレクトリに変更します。

  3. テキスト・エディタでframework.logファイルを開きます。

  4. ファイルの一番下に移動し、文字列iWave Adapter Frameworkを逆方向検索します。見つかった最後の文字列がiWave Adapter Framework Startedである場合、これはWebサービスが開始されていることを示しています。

  5. Webサービスが開始されていない場合、作業ディレクトリをiwave-af-1.1.1/binディレクトリに変更し、startAdapters.batコマンド・ファイルを実行します。

Error occured while calling Web Service: soap:Serverjava.net.ConnectException: Connection refused (errno:239)

原因

OVO WebサービスでOVOエージェントに接続できませんでした。考えられる原因には次のものがあります。

解決策

OVOエージェントが使用可能であることを確認するために、次の手順を実行します。

  1. OVOサーバーがインストールされているシステムで、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開きます。

  2. 次のコマンドを入力して、エージェント・プロセスが稼働中かどうかを確認します。

    ps –ef | grep sdserverbb | grep –v grep

    プロセスが表示されていない場合、OVOエージェントは停止しています。

  3. エージェントを起動するには、まず作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。

    <OVAG_INST>/ovo-agent/scripts

    ここで、<OVAG_INST>はOVOエージェント・インストール・ディレクトリです。

  4. 次のコマンドを入力して、エージェントを起動します。

    ./startallbb

構成が正しいことを確認するために、次の手順を実行します。

  1. OVOサーバー・システムでコマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。

    <OVOA_INSTALL>/ovo-agent/scripts

    ここで<OVOA_INSTALL>は、OVOエージェントがインストールされているディレクトリです。

  2. テキスト・エディタで<OVOA_INSTALL>/ovo-agent/bin/sdserverbb.iniファイルを開きます。

  3. 文字列AGENTADDR=が含まれる行を検索します。

    このパラメータは、OVO Webサービスからのリクエストをリスニングする際にOVOエージェントで使用されるホスト名/IPアドレスおよびポート番号を定義します。これらの値を書き留めます。

  4. OVO Webサービスがインストールされているシステムでコマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。

    <OVOWS_INSTALL>/iwave-af-1.1.1/conf

    ここで<OVOWS_INSTALL>は、OVO Webサービスがインストールされているディレクトリです。

  5. テキスト・エディタでspring.propertiesファイルを開きます。

  6. hpovou.xmlagentパラメータを検索します。パラメータの書式は次のとおりです。

    http\://<hostname>\:<port>

  7. このファイルで指定されているホスト名/IPアドレスおよびポート番号が、手順3の情報と一致することを確認します。

  8. 情報が一致しない場合、次の手順を実行して、正しいホスト名/IPアドレスおよびポート番号が使用されるようにパラメータを変更してから、Webサービスを再起動します。

    1. OVO Webサービスがインストールされているシステムのコマンド・プロンプト・ウィンドウで、次のコマンドを入力します。

      ../bin/propertiesEditor.bat -p hpovou.xmlagent=<prot>://<OVOserver>:<newPort> spring.properties

      ここで、<prot>はプロトコル(HTTPまたはHTTPS)、<host>は正しいホスト名またはIPアドレス、<port>は正しいポート番号です。

      propertiesEditor.batスクリプトはWindowsプラットフォーム専用です。これに相当するUNIXプラットフォーム用のスクリプトは、propertiesEditor.shです。

    2. 作業ディレクトリを../binに変更します。

    3. WebサービスがUNIXシステムまたはWindowsシステムのどちらにインストールされているかによって、次のいずれかのコマンドを入力してOVO Webサービスを再起動します。

      - UNIXの場合:

      ./service.sh restart

      - Windowsの場合:

      アダプタが稼働していたウィンドウで[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押して、次のコマンドを実行します。

      startAdapters.bat

Error occured while calling Web Service: soap:Servercom.iwave.operations.NonRecoverableOperationsException: Error creating or updating event: SMSAFWU.028.U keyword 'object' is missing

原因

キー情報がないため、OVOエージェントではリクエストを処理できませんでした。デフォルトの構成を使用していれば、このエラーは発生しません。これは、デフォルトのマッピングが変更され、必須のフィールドが省略された場合にのみ発生します。

解決策

見つからないOVOフィールドにマップするXMLノードを生成するために、XSLファイルを変更する必要があります。デフォルト・マッピングのカスタマイズについては、付録A「デフォルト・マッピング」を参照してください。

Error opening socket: java.net.UnknownHostException: badhost

原因

URLで指定されたホスト名がシステムによって認識されていません。

解決策

この問題に対処するには次のオプションがあります。

Error opening socket: java.net.NoRouteToHostException: No route to host

原因

URLで指定されているIPアドレスまたはポート番号が無効か、ネットワークが停止しています。

解決策

コネクタ用に構成されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。

  1. スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。

  2. ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。

  3. ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。

  4. HP OVOU Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。

  5. URLでcreateEventおよびupdateEvent操作用に指定されているホスト名/IPアドレスおよびポート番号が正しいことを確認します。

  6. ホスト名/IPアドレスおよびポート番号が正しくない場合は、正しい値を指定して「OK」をクリックします。

URLでホスト名が指定されている場合、ホスト名が正しいIPアドレスに解決されることを確認します。ホスト名のIPアドレスを確認するには、ping <hostname>コマンドを発行します。<hostname>は実際のホスト名です。その結果、そのホスト名に対して解決されたIPアドレスが表示されます。これが正しくない場合、システム管理者はその理由を調べる必要があります。

ホスト名/IPアドレスが正しいと思われる場合は、そのホスト名/IPアドレスを使用して、OVO Webサービスがインストールされているシステムのpingを試みます。pingが失敗した場合、システム管理者は接続性がない理由を調べる必要があります。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Protocol; msg=Unsupported response content type &quot;text/html;

原因

Webサービスではリクエストが受信されましたが、問題があったために拒否されました。これは、URLで無効なパスが指定されたことを示しているものと思われます。

解決策

この障害の理由を確認するために、emoms.trcログ・ファイルで例外情報と一緒に記載されているHTMLドキュメントを調べます。そのHTMLドキュメントには、リクエストが拒否された理由を示すエラー情報が示されています。エラー情報は、HTMLタグのデリミタがエンコードされているため、見つけにくい場合があります。

エラー情報でHTTP Error: 404が明示されている場合、URL内のパスが正しくないことを示しています。コネクタで使用しているURLをテストするために、次の手順を実行します。

  1. スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。

  2. ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。

  3. ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。

  4. HP OVOU Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。

  5. 「一般」タブをクリックします。

  6. createEvent操作用に指定されたURLを選択してコピーします。

  7. Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。

  8. アドレス・ウィンドウに、手順6でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。

    http://[Hostname]:8080/services/hpovou/EventService?wsdl

    [Hostname]は、OVO Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。

WSDLがロードされていれば、URLが正しいことは確実です。ロードに失敗した場合は、URLに問題があります。「OVO Webサービス操作用の正しいURLの使用」で示した手順を実行して、正しいURLが使用されるようにコネクタを構成します。

OVOからのメッセージの解決

この項では、一般的なアラート・メッセージのトラブルシューティングに関する原因および解決策の情報を提供しています。発生したエラー・メッセージに一致する見出しを見つけ、問題の診断および解決の手順に従ってください。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:IOException; msg=javax.net.ssl.SSLException: SSL handshake failed: X509CertChainInvalidErr

原因

Oracle Enterprise Manager ConnectorフレームワークとOVO Webサービス間のSSLハンドシェイクが失敗しました。この障害は、Wallet Manager内のSSL証明書が、OVO Webサービスが提供するSSL証明書と一致しないときに発生します。

解決策

OVO WebサービスからWallet ManagerにSSL証明書をインポートする必要があります。Oracle Enterprise ManagerのOVO SSL証明書による設定の詳細は、第2章の「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」を参照してください。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:IOException; msg=The wallet &quot;/gc/OracleHomes/oms10g/sysman/connector//certdb.txt&quot; does not exist

原因

OVO Webサービスは、SSLを使用するように構成されていますが、SSL情報が含まれているcertdb.txtファイルがありません。

解決策

OVO WebサービスからWallet ManagerにSSL証明書をインポートする必要があります。Oracle Enterprise ManagerのOVO SSL証明書による設定の詳細は、第2章の「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」を参照してください。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Client; msg=Error opening socket: java.net.ConnectException: Connection refused;

原因

OVO Webサービスが停止しているか、URLのポート番号が正しくありません。

解決策

Webサービスのステータスを調べるために次の手順を実行し、必要な場合はサービスを起動します。

OVO WebサービスがUNIXシステムにインストールされている場合:

  1. OVO Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。

  2. 作業ディレクトリをOVO Webサービスのインストール・ディレクトリのiwave-af-1.1.1/binディレクトリに変更します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    ./service.sh status

  4. コマンドによりサービスが稼働していないことが示された場合、次のコマンドを入力します。

    ./service.sh start

OVO WebサービスがWindowsシステムにインストールされている場合:

  1. OVO Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。

  2. 作業ディレクトリをOVO Webサービスのインストール・ディレクトリのiwave-af-1.1.1/logディレクトリに変更します。

  3. テキスト・エディタでframework.logファイルを開きます。

  4. ファイルの一番下に移動し、文字列iWave Adapter Frameworkを逆方向検索します。見つかった最後の文字列がiWave Adapter Framework Startedである場合、これはWebサービスが開始されていることを示しています。

  5. Webサービスが開始されていない場合、作業ディレクトリをiwave-af-1.1.1/binディレクトリに変更し、startAdapters.batコマンド・ファイルを実行します。

Webサービスが停止している場合、ポート番号に問題があると考えられます。「OVO Webサービス操作用の正しいURLの使用」で示した手順を実行して、ポート番号を含む正しいURLを指定します。

java.lang.Exception: Error occured while calling Web Service:

原因

OVO Webサービスに送信されたリクエストは、XML書式が正しくなかったために拒否されました。この問題は、コネクタ構成XMLファイルを手動で更新しないかぎり発生しません。

解決策

SOAP障害レスポンスのfaultstringノードでエラー・メッセージを調べ、リクエスト文書で何が間違っているのかを確認します。問題の原因となった可能性のある誤りがないか、XML構成ファイルに対して加えられた変更を調べます。Webブラウザを使用してWSDLにアクセスすることにより、正しいXML書式を確認できます。

WSDLにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。

  2. ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。

  3. ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。

  4. HP OVOU Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。

  5. 「一般」タブをクリックします。

  6. getNewAlerts操作用に指定されたURLを選択してコピーします。

  7. Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。

  8. アドレス・ウィンドウに、手順6でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。

    http://[Hostname]:8080/services/hpovou/EventService?wsdl

    [Hostname]は、OVO Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。

書式が間違っている理由が特定できない場合は、オラクル社カスタマ・サポート・センターにお問い合せください。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Client; msg=Error opening socket: java.net.UnknownHostException: badhost;

原因

URLで指定されたホスト名がシステムによって認識されていません。

解決策

この問題に対処するには次のオプションがあります。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Client; msg=Error opening socket: java.net.NoRouteToHostException: No route to host;

原因

URLで指定されているIPアドレスが無効か、ネットワークが停止しています。

解決策

コネクタ用に構成されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。

  1. スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。

  2. ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。

  3. ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。

  4. HP OVOU Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。

  5. URLでgetNewAlerts、getUpdatedAlertsおよびacknowledgeAlerts操作用に指定されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。

  6. ホスト名/IPアドレスが正しくない場合は、正しい値を指定して「OK」をクリックします。

URLでホスト名が指定されている場合、ホスト名が正しいIPアドレスに解決されることを確認します。ホスト名のIPアドレスを確認するには、ping <hostname>コマンドを発行します。<hostname>は実際のホスト名です。その結果、そのホスト名に対して解決されたIPアドレスが表示されます。これが正しくない場合、システム管理者はその理由を調べる必要があります。

ホスト名/IPアドレスが正しいと思われる場合は、そのホスト名/IPアドレスを使用して、OVO Webサービスがインストールされているシステムのpingを試みます。pingが失敗した場合、システム管理者は接続性がない理由を調べる必要があります。

SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Protocol; msg=Unsupported response content type

原因

URLのホスト名/IPアドレスおよびポート番号は正しいが、無効なパスがあります。

解決策

「OVO Webサービス操作用の正しいURLの使用」で示した手順を実行して、ポート番号を含む正しいURLを指定します。