Enterprise Managerには、サービス管理に使用できる次の管理パックが含まれています。
Service Level Management Pack
Real User Experience Insight
この章の各項では、これらのパックのライセンスによって提供される機能およびリンクについて説明します。
Oracle Service Level Management(SLM)Packは、高機能なモニタリング・ソリューションであり、IT組織がビジネス・サービスにおいて高可用性と高パフォーマンスを確保し、最適化されたサービス・レベルを実現するために役立ちます。SLMは、エンドユーザー・ビジネス機能、Webアプリケーション、インフラストラクチャ・コンポーネントなどの各サービスについて、可用性とパフォーマンスをアクティブに監視し、それらをレポートします。リモート・ユーザーの場所(ビーコン)から実行されるサービス・テストや統合トランザクションを使用することにより、エンドユーザーの観点からサービスを監視したり、基礎となるITインフラストラクチャとの相関関係を監視できます。また、Oracle Service Level Management Packでは、サービスの問題や障害がビジネスに対してどのような影響を与えるかを評価したり、サービス・レベルの目標が満たされているかどうかを確認することもできます。
Oracle Service Level Management PackはEnterprise Manager 10gリリース2で導入されました。Oracle Service Level Management Packの一部の機能サブセットは、以前はApplication ServerライセンスのDiagnostics Packの一部として提供されていました。Application Server 10gリリース1のDiagnostics Packのライセンスを保有するユーザーは、Oracle Service Level Management Pack 10gリリース2のライセンスなしで、次に示す機能を使用できます。
HTTPおよびHTTPSプロトコルを使用したWebアプリケーションのサービス・テストの監視
pingプロトコルを使用したホストの監視
Oracle Service Level Management Packに含まれるこれら以外の機能を使用するには、このパックのライセンスが必要です。
ヒント: 包括的なエンドツーエンドのサービス・レベル管理を実現するには、Service Level Management PackとOracle Enterprise Manager Diagnostics Pack for Oracle Middlewareを統合します。 |
この項では、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とするEnterprise Managerのリンクについて説明します。一部の機能リンクは、テストやビーコンを作成した後でそれらに関連付けられる可能性がありますが、そのようなリンクはこの項には記載しません。ただし、それらのリンクにもOracle Service Level Management Packのライセンスが必要となります。次に示す説明では、ユーザーがGrid Controlのメインのホームページから操作を開始する場合を想定しています。
ライセンスが必要なサービス・リンクには、構成ページにアクセスするものと監視ページにアクセスするものがあります。
構成ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、「追加」ドロップダウンから「汎用サービス」を選択して、「実行」をクリックし、サービスを追加します。サービスの作成ウィザードの「可用性」ページにあるドロップダウン・リストから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたサービスの可用性の定義は、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、「追加」ドロップダウンから「汎用サービス」を選択して、「実行」をクリックし、サービスを追加します。汎用サービスの作成ウィザードの「ビーコン」ページは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、表内のいずれかの「名前」リンク(「集約サービス」を除く)をクリックします。表示される「サービス」ページで、「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページの「サービス・テストとビーコン」リンクは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「監視構成」ページで、「可用性定義」を選択します。「可用性定義」ページにあるドロップダウン・リストから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたサービスの可用性の定義は、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、表内の「汎用サービス」または「Formsアプリケーション」の「名前」リンクをクリックします。表示される「サービス」ページで、「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページで、「Formsトランザクション監視の有効化」リンクは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
監視ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
サービスのホームページに移動するには、表内のサービスの「名前」リンクをクリックします。「テスト・パフォーマンス」サブタブおよび「ブラックアウト」ボタンは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
サービスのホームページで、「テスト・パフォーマンス」サブタブをクリックします。このページのすべてのリンクおよびコントロールは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
次の「関連リンク」にも、Oracle Service Level Management Packのライセンスが必要です。
アラート履歴
ブラックアウト
メトリック・ベースライン
過去の変更
保留中の変更(該当する場合)
ライセンスが必要なサービス・リンクには、構成ページにアクセスするものと監視ページにアクセスするものがあります。
構成ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「Webアプリケーション」サブタブを選択します。
「Webアプリケーション」ページで、「追加」をクリックしてサービスを追加します。Webアプリケーションの作成ウィザードの「可用性」ページにあるドロップダウン・メニューから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたWebアプリケーションの可用性の定義は、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「Webアプリケーション」ページで、「追加」をクリックしてサービスを追加します。Webアプリケーションの作成ウィザードの「ビーコン」ページは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「Webアプリケーション」ページで、いずれかの「名前」リンクをクリックして「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページの「汎用タスク」セクションにある「サービス・テストとビーコン」リンクは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「監視構成」ページで、「汎用タスク」セクションから「可用性定義」を選択します。「可用性定義」ページにおけるドロップダウン・リストからの「サービス・テスト」の選択は、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
監視ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「Webアプリケーション」サブタブを選択します。
「Webアプリケーション」ページで、表内のWebアプリケーションの「名前」リンクをクリックしてWeb Applicationホームページに移動します。「テスト・パフォーマンス」リンクおよび「ブラックアウト」ボタンは、Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
次の「関連リンク」にも、Oracle Service Level Management Packのライセンスが必要です。
アラート履歴
ブラックアウト
メトリック・ベースライン
過去の変更
保留中の変更(該当する場合)
ライセンスが必要なサービス・リンクには、構成ページにアクセスするものと監視ページにアクセスするものがあります。
構成ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、ドロップダウン・リストから「Formsアプリケーション」を選択し、「実行」をクリックします。Formsアプリケーションの作成ウィザードの「可用性」ページにあるドロップダウン・メニューから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたFormsアプリケーションの可用性の定義は、Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、ドロップダウン・リストから「Formsアプリケーション」を選択し、「実行」をクリックします。Webアプリケーションの作成ウィザードの「ビーコン」ページは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、いずれかのFormsアプリケーション名のリンクをクリックし、次に「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページの「汎用タスク」セクションにある「サービス・テストとビーコン」リンクは、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
「監視構成」ページで、「汎用タスク」セクションから「可用性定義」を選択します。「可用性定義」ページにおけるドロップダウン・リストからの「サービス・テスト」の選択は、Oracle Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
監視ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、表のFormsアプリケーション名のリンクをクリックして、Formsアプリケーションのホームページに移動します。「テスト・パフォーマンス」リンクおよび「ブラックアウト」ボタンは、Service Level Management Packのライセンスを必要とします。
次の「関連リンク」にも、Oracle Service Level Management Packのライセンスが必要です。
アラート履歴
ブラックアウト
メトリック・ベースライン
過去の変更
保留中の変更(該当する場合)
Oracle Real User Experience Insight(RUEI)を使用すると、企業は、実際のエンドユーザー・エクスペリエンスについての洞察を得ることで、ビジネス・クリティカルなアプリケーションの価値を最大限に高めることができます。ユーザーを失望させたことで失った収益を確認したり、コール・センターの規模を縮小することによってサポート・コストを削減したり、パフォーマンスのよくないアプリケーションの問題の解決を促進したり、ビジネス・トレンドやユーザーの嗜好を洞察することによって変化するニーズにビジネスを適応させたりするのに役立ちます。パフォーマンスの分析と使用状況の分析が1つに統合されるため、ビジネス・ステークホルダとITステークホルダは、アプリケーション・ユーザーのエクスペリエンスに対する共通の理解を深めることができます。
機能
Oracle Real User Experienceは、次のようなエンドユーザー・エクスペリエンスと動作の全体像を独自にとらえます。
主要なシステム・トランザクションに対する実際のユーザー・エクスペリエンス・レスポンス時間。
システムやアプリケーションのエラーおよびユーザーによるエラーを含むエクスペリエンスの総合的な質。
どのトランザクションがどのユーザーによって使用されたか、最も問題となるのは何か、その理由は何かなどのアプリケーションの利用状況に対する包括的な見解。
Oracle RUEIの受動的監視機能は、最新のNetwork Protocol Analysisテクノロジを使用して構築され、アプリケーションの修正、変更やインスツルメンテーションは必要ありません。受動的監視手法によって、企業はコストのかかるテスト/QA環境での検証を行うことなく本番環境にデプロイできます。
機能
Oracle RUEIには次の機能があります。
低パフォーマンスのリプレイ
エグゼクティブ・ダッシュボード
広範な主要業績評価指標(KPI)およびSLAの監視
フル・アラート機能
ボトルネックの迅速な分析
トランザクション・パフォーマンスの分析
カスタマイズしたレポートの作成
傾向の分析
XMLによるデータの完全な統合
Real User Experience Insightのライセンスの取得後、次のアクセラレータのライセンスも取得し、特定のアプリケーションについて用意されている監視サポートや次に示す追加機能を利用することもできます。
Oracle Real User Experience Insightには、サポートされている各Oracleアーキテクチャ用のオプションのパッケージが用意されています。インストール時、Oracle Real User Experience Insightはこれらを利用して各EBSページを自動的に検出します。Oracle Real User Experience Insightの自己検出機能によって、カスタマイズ・レベル、インストールされているコンポーネントやサイズに関係なくアプリケーションを監視できます。また、Oracle Real User Experience InsightはEBS固有のテンプレートを使用して、有用な洞察が得られる重要なユーザー・イベントを選択して記録するため、レポートされる監視の質が最大限に高まります。
機能
OAおよびJTTフレームワークの両方で実行されているOracle E-Business Suiteモジュールおよびサーブレット・モードで実行されているOracle Formsアプリケーションを自動的に検出します。
あらかじめ用意されているエラー・メッセージの翻訳とレポートをユーザーのウィンドウに表示します。
アプリケーション管理者がクリティカルなパッケージ・アプリケーションに主要業績評価指標(KPI)を設定できるようにします。
リアルユーザー・ビジネス・トランザクションの特定と監視を可能にします。
Oracle Real User Experience Insight Accelerator for Siebelには、Siebelアプリケーションに対するリアルユーザー監視ソリューションが用意されており、Siebelアプリケーションの検出およびネットワーク・オブジェクトのビジネス機能への変換が自動的に行われます。このため、ビジネス・トランザクションのビューをクリックすることで、リアルユーザー・トランザクションの測定と監視が可能になります。
各ユーザー・アクションは正しい画面、アプレットまたはビューと自動的に照合され、コンテキスト分析が行えます。この最新の分析ソリューションはすべての機能エラーを捕捉およびレポートし、エンドユーザーのパフォーマンスの問題やSiebelアプリケーションの問題を検出します。アプリケーション管理者は、クリティカルなパッケージ・アプリケーションに主要業績評価指標(KPI)およびレポート・ビューを設定できます。
機能
Siebelアプリケーションに対するリアルユーザー監視ソリューションがあらかじめ用意されています。
あらかじめ用意されているエラー・メッセージの翻訳とレポートをユーザーのウィンドウに表示します。
アプリケーション管理者がクリティカルなパッケージ・アプリケーションにKPIを設定できるようにします。
リアルユーザー・ビジネス・トランザクションの特定と監視を可能にします。
Oracle Real User Experience Insight Accelerator for PeopleSoftには、PeopleSoftに対するリアルユーザー監視ソリューションがあらかじめ用意されています。PeopleSoftアプリケーションが自動的に検出され、ネットワーク・オブジェクトが管理可能なビジネス・サービスと機能に自動的に変換されます。あらゆるレベルのITオペレータとマネージャは、ビューおよびビジネス・トランザクションをクリックするだけでリアルユーザー・トランザクションを簡単に測定および監視できます。
このアクセラレータでは、PeopleSoftアプリケーション・コンポーネントのリアルユーザー監視がサポートされます。各ユーザー・アクションは、関連するPeopleSoftノード、サイトまたはビューと自動的に照合され、詳細なコンテキスト分析が行えます。この最新の分析ソリューションはすべての機能エラーを捕捉およびレポートし、エンドユーザーのパフォーマンスの問題やPeopleSoftアプリケーションに固有の問題を検出します。アプリケーション管理者は、クリティカルなパッケージ・アプリケーションに主要業績評価指標(KPI)およびレポート・ビューを設定し、使用状況を完全に把握したり、KPIイベントが発生した場合に自動的にアラートを受けたりできます。
機能
PeopleSoftアプリケーションに対するリアルユーザー監視ソリューションがあらかじめ用意されています。
あらかじめ用意されているエラー・メッセージの翻訳とレポートをユーザーのウィンドウに表示します。
アプリケーション管理者がクリティカルなパッケージ・アプリケーションにKPIを設定できるようにします。
リアルユーザー・ビジネス・トランザクションの特定と監視を可能にします。