Oracle Grid Controlでは、Oracle Real Application ClustersにおけるOracle Databaseインスタンスから、Oracle Application Server Farms and ClustersまでのOracleコンポーネントに対する最も豊富で総合的な監視および管理が提供されています。Oracleで構築された各種アプリケーションのサポートに加えて、サード・パーティのデータベース、サード・パーティのミドルウェア、記憶域、ネットワーク機器など、Oracle以外のコンポーネントに対して管理プラグインを提供することで、Grid Controlは監視の有効範囲を拡張し続けています。したがって、Oracleの顧客には、Oracleで構築されたすべてのアプリケーションに対して単一の統合された監視ソリューションが提供されます。
Enterprise Managerでは、エンタープライズ環境で使用される最も一般的なハードウェアおよびアプリケーション(ターゲット・タイプ)を監視できます。現在のデータ・センターの複雑性および製品の異機種環境を考慮して、Enterprise Managerでは、管理プラグインという監視機能を拡張するモジュール方法が提供されています。管理プラグインを使用すると、Grid Controlはサード・パーティのコンポーネントを監視および管理できます。Oracle、パートナまたは顧客が管理プラグインを開発できます。
この章の内容は次のとおりです。
管理プラグインを使用すると、コンソールにすべての管理情報を集中し、アプリケーションの完全なトポロジーをマップして、総合的な根本原因分析を実行することができます。デフォルトでは、Enterprise Managerの管理機能および監視機能は、管理プラグインに定義したタイプのターゲット・インスタンスまで自動的に拡張されます。
すぐに使用できる管理プラグインは、次のURLにあるOracle Enterprise Manager 10g Grid Control Extensions ExchangeのOracle Technology Network (OTN)から入手できます。
http://www.oracle.com/technology/products/oem/extensions/index.html
このサイトは、すべてのEnterprise Managerの拡張情報に関する主要な情報ソースです。パートナは製品のプラグインを作成し、そこにプラグインを配置できます。カスタム・アプリケーションを監視する顧客は、カスタム・プラグインの作成方法に関するドキュメントおよびチュートリアルをダウンロードできます。チュートリアルおよび最新のドキュメントの他に、Oracleおよびサード・パーティのインテグレータが開発した、すぐに使用できる管理プラグインをダウンロードできます。このリストは常に更新されているので、Extensions Exchangeサイトを定期的にチェックする必要があります。
現在入手可能な管理プラグインには次のものがあります。
BEA WebLogicプラグイン
Check Point Firewallプラグイン
EMC Celerraプラグイン
F5 BIG-IP Local Traffic Managerプラグイン
IBM DB2データベース・プラグイン
IBM WebSphereプラグイン
Juniper Netscreenファイアウォール・プラグイン
Microsoft SQL Serverプラグイン
Microsoft Active Directoryプラグイン
Microsoft BizTalk Serverプラグイン
Microsoft Commerce Serverプラグイン
Microsoft Internet Information Services(IIS)プラグイン
Microsoft Internet Security and Acceleration(ISA)Serverプラグイン
Microsoft .NET Frameworkプラグイン
NetApp Filerプラグイン
一部(F5 BIG-IP v4.5、BEA WebLogic、IBM WebSphereおよびNetApp Filers)は、Enterprise Manager Grid Control 10gR2に標準装備されているので、ダウンロード・ページでは入手できません。
この章では、SQL ServerおよびBEA WebLogic管理プラグインの機能について調べていきます。
Lindaは、Oracle Database、Oracle Application Server、Microsoft SQL Server、BEA WebLogicなど異種のテクノロジ・スタック上で動作する多くの様々なアプリケーションを管理する責任があります。すでにEnterprise Managerを使用して、Oracle DatabaseおよびOracle Application Serverを監視しています。Grid Control環境にSQL ServerおよびWebLogicも組み込みます。これらのプラグインを使用すると、他のOracle製品で使用できる同様の豊富な管理機能を使用して、BEA WebLogicおよびMicrosoft SQL Serverをシームレスに監視および管理できます。プラグインにより、Grid Controlコンソールに監視情報をすべて集中し、アプリケーションの完全なトポロジをモデル化および表示して、総合的な根本原因分析を実行することもできます。
Microsoft SQL Server用のシステム監視プラグインにより、Oracle Enterprise Manager Grid Controlは拡張され、Microsoft SQL Serverインスタンスの管理に対するサポートが追加されます。Grid Control環境内にプラグインをデプロイすると、SQL Serverインスタンスの監視、SQL Serverインスタンスに対する構成データの収集および構成変更の追跡、監視および構成データに設定されたしきい値に基づくアラートと違反の起動、および収集データに基づくユーザー・インタフェースの総合的なレポートの提供を行うことができます。
Microsoft SQL Server管理プラグインをダウンロードしてデプロイし、Grid ControlコンソールからSQL Serverインスタンスの管理を開始する方法について説明します。
Microsoft SQL Server管理プラグインをデプロイおよび監視するには、次のようにします。
管理プラグインを探して、OTNからダウンロードします。Microsoft SQL Server管理プラグインは、http://www.oracle.com/technology/products/oem/extensions/plugin-ms_sql.html
からダウンロードできます。
スーパー管理者としてEnterprise Managerにログインした後に、Grid Controlコンソールの右上隅にある「設定」をクリックしてから、左側のパネルから「管理プラグイン」をクリックします。
「管理プラグイン」ページを表示されます。このページは、新しい管理プラグインの定義、管理プラグイン・アーカイブからの管理プラグインのインポートまたは管理プラグイン・アーカイブへの管理プラグインのエクスポート、またはシステムへの管理プラグインのデプロイを行うことができます。
「インポート」をクリックして、ダウンロードしたプラグインをインポートします。
プラグイン・アーカイブ・ファイルのあるフォルダを参照して、「OK」をクリックしてインポートします。
管理プラグインがアーカイブ・ファイルから抽出され、管理リポジトリにインポートされて、Enterprise Manager環境内の管理エージェントにデプロイできる状態になります。
「管理プラグイン」ページでプラグインを選択して、その行の「デプロイ」アイコンをクリックします。
管理プラグインのデプロイ・ウィザードが表示されます。
ターゲットを監視する1つ以上のエージェントを指定して、「終了」をクリックします。
優先資格証明がこのエージェントに設定されていることを確認してください。
ここで、エージェントが監視する必要があるSQL Serverインスタンスを指定する必要があります。エージェントのホームページにある「追加」リストで「Microsoft SQL Server」を選択し、「実行」をクリックして、監視する新しいインスタンスを指定します。
SQL Serverデータベース用のプロパティを指定して、「OK」をクリックします。
詳細は、『Microsoft SQL Server Installation Guide』を参照してください。データベースへの接続をテストする場合は、「接続テスト」をクリックしてから「OK」をクリックします。エージェントのホームページにある監視ターゲットのリストに、新しく追加されたターゲットが表示されます。
SQL Serverプラグインのホームページに移動します。
「ステータス」フィールドに、ターゲットが現在稼働中か停止中かが表示されます。「可用性」フィールドに、過去24時間におけるターゲットの使用可能状況のグラフが表示されます。「アラート」セクションに、収集されているメトリックに対して、警告のしきい値またはクリティカルなしきい値を超えているかどうかが表示されます。
「関連リンク」の下にある「すべてのメトリック」をクリックして、特定のターゲットに対して使用可能なすべてのメトリックに関する単一の総合的なリストが表示されます。
任意のメトリックをクリックしてドリルダウンし、その履歴を参照できます。
ターゲットのホームページで、「レポート」タブを選択して「レポートの表示」の矢印をクリックすると、SQL Serverインスタンスに関して生成可能なレポートの種類のリストが表示されます。
たとえば、Microsoft SQLServer領域使用量のレポートには、Microsoft SQLServerが管理する各種データベースで使用されている記憶領域に関する情報が表示されます。
ターゲットのホームページで、「関連リンク」の下にある「構成の表示」リンクをクリックします。
このページには、サーバー、データベース、レジストリ設定など詳細なSQL Server情報が表示できます。構成履歴の表示、構成スナップショットの取得または異なるSQL Serverインスタンスの構成の比較を行うこともできます。EMがこのSQLServerインスタンスの監視を開始したために発生したすべての構成変更は、自動的に追跡されます。
同様に、Oracle以外の製品をGrid Controlの監視フレームワークに含めることができます。
BEA WebLogicプラグインはEnterprise Manager Grid Control 10gR2に標準装備されているので、OTNダウンロード・ページでは入手できません。
BEA WebLogicプラグインを使用すると、顧客はOracle Enterprise Managerの機能を使用してBEA WebLogicサーバーを管理できます。これらのプラグインを使用すると、顧客は他のOracle製品向けに使用可能な機能と同様の豊富な管理機能を使用して、BEA WebLogicをシームレスに監視および管理できます。顧客はBEA WebLogicを含む環境に対して、サービス・ダッシュボード、システム・ダッシュボードおよびトポロジ・ビューの利点をすべて取得できます。このプラグインは、パフォーマンス・ボトルネックの早期の自動識別、BEA WebLogicクラスタ監視の集計メトリックなどの独自の機能を提供することで、アプリケーション・パフォーマンス管理およびBEA WebLogicインフラストラクチャ管理に、完全な費用効率が高く使用しやすいソリューションを提供します。
アプリケーション・パフォーマンス管理を使用すると、アプリケーション所有者はエンドユーザー・パフォーマンスをアクティブに監視できます。BEA WebLogic管理を使用すると、管理者はBEA WebLogic環境をスケーラブルで費用効果が高く総合的に管理できます。BEA WebLogicのJMX標準ベースの監視アーキテクチャを使用すると、WebLogicコンポーネント、J2EEアプリケーションおよびJ2EEアプリケーションのユーザー定義メトリックを総合的に監視できます。IT組織はJMX対応アプリケーションの管理をOracle Enterprise Managerで管理される環境に統合して、監視にかかる時間を大幅に削減し、解決スピードを大幅に上げることができます。
BEA WebLogicサーバー・ドメインは、WebLogicプラットフォーム・アプリケーションに対する管理の基本単位です。基本のドメイン・インフラストラクチャは、1つのアプリケーション・サーバーとオプションの管理対象サーバーおよびクラスタで構成されています。BEA WebLogicサーバー・ドメインおよびそのクラスタと管理対象サーバーを追加して監視する方法について説明します。
BEA WebLogicの管理対象サーバーを追加して監視するには、次のようにします。
「ターゲット」をクリックし、次に「Application Server」をクリックします。
「追加」リストから「BEA WebLogic Serverドメイン」を選択して、「実行」をクリックします。
BEA WebLogic管理サーバーに関する詳細を指定できるウィザードが表示されるので、クラスタおよび管理対象サーバーを選択して、集中監視するためにGrid Controlに追加します。
Application Serverページで、新しく追加したBEA WebLogicサーバー・ドメインをクリックして、そのホームページに移動します。
ドメインの全メンバーのステータス、アラート、ポリシー違反、ジョブおよびブラックアウトに関する累積ビューを取得できます。ドメインのメンバーの起動と停止、およびドメインのメンバーへの移動を行うことができます。ホームページの他に、「管理」タブおよび「メンバー」タブもあります。
「メンバー」をクリックしてからBEA WebLogicサーバー・ドメイン内のクラスタをクリックして、クラスタのホームページに移動します。
このページには、アプリケーション・サーバーのホームページからもアクセスできます。このページはドメインのホームページと同様に、クラスタのメンバーに関する累積情報を提供します。「メトリック」タブおよび「J2EE」タブもあります。BEA WebLogicサーバー・クラスタには、稼働または停止の状態があります。クラスタ内のサーバーが少なくとも1つ稼働している場合に、クラスタは稼働しているとみなされます。
「J2EEアプリケーション」をクリックします。
ページには、クラスタにデプロイするすべてのJ2EEアプリケーションのリストが表示されます。アプリケーション名順にソートすると、他に比べて、クラスタの1つのサーバーの負荷が高いか、調整度が低いかを簡単に判別できます。ドリルダウンして問題を調査するか、Grid Controlコンソールから直接BEAの管理コンソールを起動して、パフォーマンスを向上するためアプリケーションをチューニングします。
サーバーをクリックして、BEA WebLogicの管理対象サーバーのホームページを表示します。
このページでは、サーバー、サーバーのバージョン、ホストおよび未処理のアラートを参照できます。Grid Controlは、リソース使用量、アクティブ・セッション数、上位サーブレット、上位JSPおよびJVMのパフォーマンス・メトリックなど、BEA WebLogicの150を超えるパフォーマンス・メトリックを監視します。
BEA WebLogicをGrid Controlに追加して監視機能を取得する他に、BEAにデプロイされるアプリケーションに基づいてサービスを作成することで追加の機能を使用することもできます。サービスが作成されるたびに、予想されるサービス・レベルを設定して監視すること、実際のユーザーがログインしているときにエンドユーザー・パフォーマンス統計を分析してアプリケーションを検索すること、以前に記録されたトランザクションのパフォーマンスを監視してエンドユーザーが実行する前にパフォーマンス問題を検出すること、アプリケーションの完全なトポロジをモデル化および表示すること、および総合的な根本原因分析を実行することができます。
Oracle by Example(OBE)には、このマニュアルに関するシリーズがあります。
管理プラグインのOBEでは、注釈付きのスクリーン・ショットを使用してこの章のタスクを説明します。
http://www.oracle.com/technology/obe/obe10gEMR2/Quick_Start/extensibility/extensibility.htm