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Oracle Coherence開発者ガイド
リリース3.5
B56039-01
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20 単一サーバー・モードの設定

ユニット・テストやクイック再起動を実行する場合、ネットワークを回避して単一サーバー・モードで実行するとより便利です。Coherenceを単一サーバー上で実行するよう制限するには、マルチキャスト・パケットのTTLを0に設定し、ユニキャストIPアドレスを設定します。

これらのプロパティを構成するには、コマンドラインでシステム・プロパティを宣言するか、オペレーション・コンフィギュレーション・ディスクリプタ(tangosol-coherence.xmlファイル)で値を編集します。

オペレーション・コンフィギュレーション・ディスクリプタでの単一サーバー・モードの設定

tangosol-coherence.xmlファイルで、マルチキャスト・パケットのTTL値を<multicast-listener>要素の<time-to-live>サブ要素に定義します。この<time-to-live>値は、パケットがネットワーク・セグメント間を横断するホップの最大数を決定します。このサブ要素を0に設定すると、パケットが発信元のマシンから発信されなくなります。

ユニキャストIPアドレスは、<unicast-listener>要素の<address>サブ要素に定義します。このサブ要素は、ソケットがリスニングまたは公開するIPアドレスを指定します。使用されていないIPアドレスをこのサブ要素に設定すると、Coherenceがネットワークに参加しなくなります。

次のXMLコードの一部分は、tangosol-coherence.xmlファイルでの単一サーバー・モードの構成を示しています。

例20-1 単一サーバー・モードの構成

<coherence>
    <cluster-config>
        ...
        <multicast-listener>
            <time-to-live>0<\time-to-live>
            ...
        <mulitcast-listener>
        ...
        <unicast-listener>
            <address>127.0.0.1<\address>
            ...
        <\unicast-listener>
        ...
   <\cluster-config>
<\coherence>

コマンドラインでの単一サーバー・モードの設定

Coherenceには、マルチキャスト・パケットのTTLおよび単一サーバー・モード用のユニキャストIPアドレスをコマンドラインで設定できるシステム・プロパティが定義されています。この機能は、単一のJVMの設定を変更する必要がある場合や、ディスクリプタ・ファイルとは異なる設定でアプリケーションを起動する場合に役立ちます。

単一サーバー・モードを定義するには、次のシステム・プロパティを使用します。

例20-2のコマンドラインのサンプルは、Coherenceを単一サーバー・モードで起動しています。

例20-2 Coherenceを単一サーバー・モードで起動するコマンド

java -Dtangosol.coherence.localhost=127.0.0.1 -Dtangosol.coherence.ttl=0 -jar coherence.jar

Coherenceで定義されているシステム・プロパティの詳細は、付録L「コマンドラインのオーバーライド」を参照してください。