UNIXでのODBCプログラミングは、WindowsでのODBCプログラミングと基本的に同じです。 ただし、ドライバ・マネージャに関しては次の違いがあります。
UNIXプラットフォームには、通常、ODBCドライバ・マネージャは用意されていません。 UNIXでは、通常、プログラムはTimesTen Data Manager ODBCドライバまたはTimesTen Client ODBCドライバに直接リンクされます。
WindowsプラットフォームにはODBCドライバ・マネージャが用意されています。Windowsのプログラムは、通常、ODBCドライバ・マネージャを使用します。
TimesTenでは、WindowsまたはUNIX用のドライバ・マネージャを用意しており、クイック・スタート・サンプル・アプリケーションが付属しています。
TimesTen Data Manager ODBCドライバおよびTimesTen Client ODBCドライバは、ODBC 2.5ドライバで、機能的にはODBC 3.0よりODBC 2.0に近くなっています。
この章の内容は次のとおりです。
『Microsoft ODBC Programmer's Reference and SDK Guide』(バージョン2.0)には、次に示すように、TimesTenを使用するUNIX開発者には関連のない章がいくつかあります。
第18章「Constructing an ODBC Driver」および第24章「Installer DLL Function Reference」は、Windows開発者にのみ関連があります。
第19章および第20章も、プラットフォーム固有の情報であり、TimesTenアプリケーション・プログラマには関連がありません。ODBCドライバ開発者にのみ関連があります。
UNIXユーザーは、『Microsoft ODBC Programmer's Reference and SDK Guide』(バージョン2.0)を参照する場合は、該当しない章のみでなく、次の問題についても考慮してください。
該当しない情報: Microsoft社のODBC 2.0マニュアルには、UNIXユーザーに該当しない情報も含まれています。 これには、Microsoft Excel®との比較、Windows環境のみに適用される注意事項などのMicrosoft社の製品に関する情報が含まれます。
ファイル名: Windowsでは、すべてのファイル名が大文字です。 UNIXでは、すべてのファイル名が小文字です。 この点を除いて名前は同等です。ただし、odbc.ini
ファイルは例外です。
odbc.iniファイルまたはレジストリ: Microsoft社のODBC 2.0マニュアルでは、特定の情報がレジストリに保存されていることが明記されています。UNIX Platformsでは、この情報は$HOME/.odbc.ini
ファイルに保存されています。
文字制限: Microsoft社のODBC 2.0マニュアルでは、ConfigDSN
などの特定の関数に対する文字制限について明記されています。これらの制限は、次に示すように、UNIXでの制限とは異なります。
WindowsのODBC: キーワードおよびそれらの値には、[]
{}
()
,
;
?
*
=
!
@
の文字を含めないでください。また、DSNキーワードの値を空白のみで構成することはできません。レジストリの文法上、キーワードおよびデータ・ストア名にバックスラッシュ(\)を含めることはできません。
UNIXのODBC: キーワードおよびそれらの値には、[]
{}
()
,
;
?
*
=
!
@\
の文字を含めないでください。また、DSNキーワードの値を空白のみで構成することはできません。
この項の情報は、許可を得てMicrosoft ODBC 2.5のREADME.TXT
ファイルから直接抜粋したものです。
© Copyright Microsoft® Corporation, 1995.
注意: Microsoft社によって配付された資料から、TimesTenの開発者に該当しない情報を削除しました。 |
標準ヘッダー・ファイルおよび拡張ヘッダー・ファイルであるSQL.H
およびSQLEXT.H
は、X/Open CAE標準での変更に合わせるために、ODBC 2.5で次のように変更されました。
SQL.H
内のMicrosoft社固有のすべての内容は、SQLEXT.H
に移されました。データ型および戻り値の型をX/Open CAE標準に合わせるために、ファイルの形式が変更されました。
標準によって採用されたSQLEXT.H
内のすべての内容は、SQL.H
に移されました。
ODBC 2.5のプログラム型の型定義を提供するためにSQLTYPES.H
が追加されました。 SQLTYPES.H
は、ハンドル環境、C用のSQL移植対応型、DATE、TIME、TIMESTAMPおよびブックマークの変換型を定義しています。