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Oracle® TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド
リリース11.2.1
B56053-02
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8 Oracle ClusterwareのTimesTen構成属性

Oracle Clusterwareで管理されるTimesTenアクティブ・スタンバイ・ペアを設定するには、この章で説明する属性を使用します。これらの属性は、cluster.oracle.iniファイルに指定します。ttCWAdminユーティリティは、cluster.oracle.iniファイルの情報に基づいて、アクティブ・スタンバイ・ペアを作成および管理します。

属性のリスト

この項では、次の各表にOracle ClusterwareのTimesTen構成属性を示します。

表8-1 必要な属性

名前 説明 デフォルト

MasterHosts


アクティブ・スタンバイ・ペアのスキームでマスター・データベースを配置できるホスト名のリストを指定します。

なし


表8-2 場合によって必要な属性

名前 説明 デフォルト

AppCheckCmd


Oracle Clusterwareで管理されるアプリケーションのステータスを確認するためのコマンドライン

なし

AppName


Oracle Clusterwareで管理されるアプリケーションの名前

なし

AppStartCmd


Oracle Clusterwareで管理されるアプリケーションを起動するためのコマンドライン

なし

AppStopCmd


Oracle Clusterwareで管理されるアプリケーションを停止するためのコマンドライン

なし

AppType


アプリケーションのリンク先となるデータベース。

なし

CacheConnect


アクティブ・スタンバイ・ペアがキャッシュ・グループをレプリケートするかどうかを指定します。

N

GridPort


キャッシュ・グリッドのメンバーになっているアクティブ・スタンバイ・ペアのアクティブ・データベース用およびスタンバイ・データベース用に、キャッシュ・グリッド・エージェントが使用するポート番号のリストを指定します。

なし

MasterVIP


マスター・データベースに関連付けることができる2つの仮想IPアドレスのリスト。

なし

RemoteSubscriberHosts


クラスタに含まれないサブスクライバ・ホストのリスト。

なし

RepBackupDir


アクティブ・データベースのバックアップ先となるディレクトリ。

なし

SubscriberHosts


サブスクライバ・データベースを配置できるホスト名のリスト。

なし

SubscriberVIP

サブスクライバ・データベースに関連付けることができる仮想IPアドレスのリスト。

なし

VIPInterface


各ホストで仮想IPアドレスに対して使用されるパブリック・ネットワーク・アダプタの名前。

なし

VIPNetMask


仮想IPアドレスのネットマスク。

なし


表8-3 オプションの属性

名前 説明 デフォルト

AppFailoverDelay


障害が検出された後で、アプリケーションを監視するOracle Clusterwareリソースがフェイルオーバーを実行する前に待機する時間(秒)。

0

AppFailureThreshold


Oracle Clusterwareリソースで許容される同時障害の数。この値を超えると、アクティブ・スタンバイ・ペアで障害が発生したとみなされ、バックアップのリカバリが実行されます。構成で仮想IPアドレスが使用されない場合、またはRepBackupPeriodが0(ゼロ)の場合、この属性は無視されます。

2

AppScriptTimeout


TimesTenアプリケーション・コンテナが特定のアプリケーションに対するアクション・スクリプトの完了を待機する時間(秒)。

60

AutoRecover


両方のマスター・データベースで障害が発生した場合にアクティブ・データベースをバックアップから自動的にリカバリするかどうかを指定します。

No

DatabaseFailoverDelay


障害の発生後、データベースを新しいホストに移行する前にOracle Clusterwareが待機する時間(秒)。

60

FailureThreshold


Oracle Clusterwareで許容できるリソース障害の数。

2

MasterStoreAttribute


レプリケーション・スキームのマスター・データベースに関するすべてのSTORE属性のリスト。

なし

MonInterval


アクティブ・スタンバイ・ペアを監視するプロセスの監視間隔を表す整数(秒)。

5

RepBackupPeriod


アクティブ・データベースのバックアップ間隔(秒)。

0(無効)

RepDDL


アクティブ・スタンバイ・ペアのスキームを表すSQL文。

なし

RepfullbackupCycle


次の全体バックアップまでに実行される増分バックアップの回数。

5

ReturnServiceAttribute


アクティブ・スタンバイ・ペアのスキームのRETURNサービス属性。

なし

SubscriberStoreAttribute


レプリケーション・スキームのサブスクライバ・データベースに関するすべてのSTORE属性のリスト。

なし

TimesTenScriptTimeout


障害が発生したとみなされてモニター・プロセスが起動される前にOracle Clusterwareが待機する時間(秒)。

21600(秒単位。6時間)



必要な属性

この属性は、cluster.oracle.iniファイルで各DSNに対して指定する必要があります。デフォルト値はありません。

必要な属性のリストは、表8-1「必要な属性」を参照してください。属性の詳細は、この項を参照してください。


MasterHosts

この属性は、アクティブ・スタンバイ・ペアのマスター・データベースを配置できるホスト名のリストを指定します。クラスタの初期起動時およびクラスタの再起動後のアクティブ・データベースは、リストに最初に指定されているホストに配置されます。この指定順序には次の例外があります。

スキームに仮想IPアドレスが含まれていない場合、2つのマスター・ホストのみが許可されます。

設定

MasterHostsは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
MasterHosts ホスト名のカンマ区切りのリスト。指定する最初のホストは、アクティブ・スタンバイ・ペアの初期アクティブ・データベースになります。


場合によって必要な属性

この属性は、Oracle Clusterwareの構成に応じて必要となる場合があります。デフォルト値はありません。場合によって必要な属性のリストは、表8-2「場合によって必要な属性」を参照してください。属性の詳細は、この項を参照してください。


AppCheckCmd

この属性は、AppNameで指定されたアプリケーションのステータスを確認するユーザー指定のスクリプトまたはプログラムを実行するためのコマンドライン全体を示します。この属性には、実行可能ファイルのフルパス名を含める必要があります。パス名に空白が含まれている場合、パス名を二重引用符で囲みます。コマンドは、アプリケーションが実行されている場合は0(ゼロ)、アプリケーションが実行されていない場合はゼロ以外の数値を返すように記述する必要があります。0(ゼロ)以外の値が検出されると、Oracle Clusterwareは、障害が発生したアプリケーションをリカバリするためのアクションを実行します。

設定

AppCheckCmdは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppCheckCmd AppNameで指定されたアプリケーションのステータスを確認するアプリケーションを実行するためのコマンドラインを表す文字列。


AppName

この属性は、Oracle Clusterwareで管理されるアプリケーションの名前を示します。Oracle Clusterwareでは、このアプリケーション名を使用して、対応するリソースを指定します。cluster.oracle.iniファイルでアプリケーションについて記述する場合、この属性から始める必要があります。

設定

AppNameは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppName アプリケーションの名前を表す文字列(testAppなど)。


AppStartCmd

この属性は、AppNameで指定されたアプリケーションを起動するコマンドラインを示します。この属性には、実行可能ファイルのフルパス名を含める必要があります。パス名に空白が含まれている場合、パス名を二重引用符で囲みます。

設定

AppStartCmdは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppStartCmd AppNameで指定されたアプリケーションを起動するためのコマンドラインを表す文字列。


AppStopCmd

この属性は、AppNameで指定されたアプリケーションを停止するコマンドラインを示します。この属性には、実行可能ファイルのフルパス名を含める必要があります。パス名に空白が含まれている場合、パス名を二重引用符で囲みます。

設定

AppStopCmdは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppStopCmd AppNameで指定されたアプリケーションを停止するためのコマンドラインを表す文字列。


AppType

この属性は、アプリケーションのリンク先となるデータベースを指定します。

設定

AppTypeは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppType Active: アプリケーションは、アクティブ・スタンバイ・ペアのアクティブ・データベースにリンクします。

Standby: アプリケーションは、アクティブ・スタンバイ・ペアのスタンバイ・データベースにリンクします。スタンバイ・データベースが停止している場合、そのデータベースをリンク先とするアプリケーションは、新しいスタンバイ・データベースが稼働するまでアクティブ・データベースに移行します。

Subscriber: アプリケーションは、すべてのサブスクライバ・データベースにリンクします。

Subscriber[index]: アプリケーションは、いずれかのサブスクライバ・データベースにリンクします。使用されるサブスクライバ・ホストは、SubscriberHosts属性またはSubscriberVIP属性(仮想IPアドレスが使用されているかどうかによる)でindexの位置に指定されているホストです。サブスクライバが1つの場合、Subscriber[1]を使用します。indexが指定されていない場合、TimesTenでは、アプリケーションはすべてのサブスクライバにリンクするとみなされます。



CacheConnect

アクティブ・スタンバイ・ペアがキャッシュ・グループをレプリケートする場合、この属性をYに設定します。Yを指定すると、Oracle ClusterwareではTimesTenがOracle Databaseに接続しているとみなされ、Oracleパスワードを入力するよう求められます。

設定

CacheConnectは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
CacheConnect 値はY(はい)またはN(いいえ)です。デフォルトはNです。


GridPort

この属性は、キャッシュ・グリッドのメンバーになっているアクティブ・スタンバイ・ペアのアクティブ・データベース用およびスタンバイ・データベース用に、キャッシュ・グリッド・エージェントが使用するポート番号のリストを指定します。ポート番号はカンマで区切ります。グローバル・キャッシュ・グループが存在する場合、この属性は必須パラメータです。

設定

GridPortは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
GridPort 2つのポート番号をカンマで区切ります。次に例を示します。

GridPort=16101,16102



MasterVIP

この属性は、2つのマスター・データベースに関連付けられる2つの仮想IP(VIP)アドレスのリストです。高度な可用性のために使用されます。仮想IPアドレスを使用する場合、この属性が必要です。

設定

MasterVIPは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
MasterVIP マスター・データベースの2つの仮想IPアドレスを指定するカンマ区切りのリスト。


RemoteSubscriberHosts

この属性は、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームに含まれていながらOracle Clusterwareでは管理されないサブスクライバ・ホストのリストを指定します。

設定

RemoteSubscriberHostsは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
RemoteSubscriberHosts Oracle Clusterwareで管理されないサブスクライバ・ホストを指定するカンマ区切りのリスト。


RepBackupDir

この属性は、アクティブ・データベースのバックアップが保存されるディレクトリを示します。クラスタのすべてのノードがアクセスできる、共有ファイル・システム内のディレクトリを指定する必要があります。この属性は、RepBackupPeriodが0(ゼロ)以外の値に設定されている場合のみ必要です。

LinuxおよびUNIXの場合、このディレクトリは、クラスタのすべてのホストが共有する共有パーティションである必要があります。LinuxおよびUNIXプラットフォームでは、このパーティションはNFSまたはOracle Cluster File System(OCFS)である必要があります。Windowsでは、このパーティションはOCFSである必要があります。

バックアップを有効にする場合、Oracle Clusterwareのインストール・プロセスで共有記憶域にOCFSをインストールします。この共有記憶域をアクティブ・スタンバイ・ペアのバックアップに使用できます。

設定

RepBackupDirは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
RepbackupDir レプリケーション・バックアップ・ディレクトリのフルパス名。


SubscriberHosts

サブスクライバ・データベースを配置できるホスト名のリストを指定します。仮想IPアドレスを使用する場合、このリストは、MasterHosts属性で指定するマスター・ホストのリストと重複する可能性があります。

サブスクライバを持つアクティブ・スタンバイ・ペアが構成されている場合、この属性が必要です。デフォルト値はありません。

設定

SubscriberHostsは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
SubscriberHosts ホスト名のカンマ区切りのリスト。仮想IPアドレスを使用する場合は、サブスクライバの仮想IPアドレスにホストを割り当てる順序。

仮想IPアドレスを使用しない場合、この順序を使用して、AppTypeSubscriber[index]のアプリケーションのうちで、どのアプリケーションが特定のホスト上のサブスクライバ・データベースに接続するかが決定されます。また、指定するサブスクライバ・ホストの数は、アクティブ・スタンバイ・ペアに含まれるサブスクライバの数になります。1つのサブスクライバ・ホストに対して1つのサブスクライバが起動されます。



SubscriberVIP

この属性は、サブスクライバ・データベースに関連付けられる仮想IPアドレスのリストです。高度な可用性のために使用されます。仮想IPアドレスを使用する場合、この属性が必要です。

設定

SubscriberVIPは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
SubscriberVIP 1つ以上の仮想IPアドレス。このアドレスは、SubscriberHostsにマッピングされます。サブスクライバの仮想IPアドレスの数により、アクティブ・スタンバイ・ペアの一部として起動されるサブスクライバの数が決定します。サブスクライバの仮想IPアドレスの順序を使用して、AppTypeSubscriber[index]のアプリケーションのうちで、どのアプリケーションが特定のサブスクライバのデータベースに接続するかが決定されます。


VIPInterface

この属性は、各ホストで仮想IPアドレスに対して使用されるパブリック・ネットワーク・アダプタの名前です。仮想IPアドレスを使用する場合、この属性が必要です。

設定

VIPInterfaceは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
VIPInterface ネットワーク・アダプタを表す文字列。


VIPNetMask

この属性は、仮想IPアドレスのネットマスクです。仮想IPアドレスを使用する場合、この属性が必要です。

設定

VIPNetMaskは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
VIPNetMask IPのネットマスク。


オプションの属性

この属性はオプションで指定します。デフォルト値はありません。オプションの属性のリストは、表8-3「オプションの属性」を参照してください。属性の詳細は、この項を参照してください。


AppFailoverDelay

この属性は、障害が検出された後で、アプリケーションを監視しているプロセスがフェイルオーバーを実行する前に待機する時間(秒)を示します。デフォルトは0(ゼロ)です。

設定

AppFailoverDelayは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppFailoverDelay 障害が検出された後で、アプリケーションを監視しているプロセスがフェイルオーバーを実行する前に待機する時間を表す整数(秒)。デフォルトは0(ゼロ)です。


AppFailureThreshold

この属性は、Oracle Clusterwareで許容される、アプリケーションのアクション・スクリプトで10×AppScriptTimeoutの時間内に発生した同時障害の数を示します。デフォルトは2です。

設定

AppFailureThresholdは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppFailureThreshold Oracle Clusterwareで許容される、アプリケーションのアクション・スクリプトで発生した同時障害の数を示す整数。デフォルトは2です。


AppScriptTimeout

この属性は、TimesTenアプリケーション・モニター・プロセスが特定のアプリケーションに対する起動アクション・スクリプトおよび停止アクション・スクリプトの完了を待機する時間(秒)を示します。チェック・アクション・スクリプトには構成不可の5秒間のタイムアウト値が適用されるため、この属性の影響を受けません。

設定

AppScriptTimeoutは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AppScriptTimeout TimesTenアプリケーション・コンテナが特定のアプリケーションに対する起動アクション・スクリプトおよび停止アクション・スクリプトの完了を待機する時間を表す整数(秒)。デフォルトは60です。


AutoRecover

両方のマスター・データベースで障害が発生した場合にOracle Clusterwareによってアクティブ・データベースがバックアップから自動的にリカバリされるかどうかを指定します。

リカバリを自動化しない場合(AutoRecover=N)、ttCWAdmin -restoreコマンドを使用してデータベースをリカバリできます。

構成でキャッシュ・グループを使用している場合、AutoRecoverは使用できません。

設定

AutoRecoverは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
AutoRecover Y: 両方のマスター・データベースで障害が発生した場合、アクティブ・データベースは、Oracle Clusterwareによってバックアップから自動的にリカバリされます。

N: 両方のマスター・データベースで障害が発生した場合、手動でリカバリを行う必要があります。これがデフォルトです。



DatabaseFailoverDelay

この属性は、障害の発生後、データベースを新しいホストに移行する前にOracle Clusterwareが待機する時間(秒)を指定します。待機時間中にデータベースが起動した場合、データベースは再配置されません。この属性は、高度な可用性が構成されている場合に使用されます。デフォルトは60秒です。

設定

DatabaseFailoverDelayは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
DatabaseFailoverDelay 障害の発生後、データベースを新しいホストに移行する前にOracle Clusterwareが待機する時間を表す整数(秒)。デフォルトは60です。


FailureThreshold

この属性は、Oracle Clusterwareで管理されるリソースで最大10秒間許容される同時障害の数を示します。この値を超えると、アクティブ・スタンバイ・ペアで障害が発生したとみなされ、自動バックアップを使用してスペア・ホストで新しいアクティブ・スタンバイ・ペアが作成されます。基本的な可用性の場合(仮想IPアドレスが構成されていない場合)、または(仮想IPアドレスが使用されている)高度な可用性の構成時にRepBackupPeriodが0(ゼロ)に設定されている場合、この値は無視されます。


注意:

この属性の設定に関係なく、TimesTenで許容されるバックアップ・リソースの障害は1つのみです。

設定

FailureThresholdは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
FailureThreshold Oracle Clusterwareで管理されるリソースで許容される同時障害の数を表す整数。この値を超えると、アクティブ・スタンバイ・ペアで障害が発生したとみなされ、自動バックアップを使用してスペア・ホストで新しいアクティブ・スタンバイ・ペアが作成されます。デフォルトは2です。


MasterStoreAttribute

この属性は、レプリケーション・スキームのマスター・データベースに関するSTORE属性を示します。STORE属性は、アクティブとスタンバイの両方のデータベースに適用されます。レプリケーション・スキームのSTORE句の定義については、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』を参照してください。

RepDDLが構成されている場合、この属性は必要ありません。

この属性が設定されていない場合、STORE属性はデフォルト値になります。「STORE属性の設定」を参照してください。

設定

MasterStoreAttributeは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
MasterStoreAttribute レプリケーション・スキームのマスター・データベースに関するSTORE属性。PORT 20000 TIMEOUT 60など。


MonInterval

この属性は、アクティブ・スタンバイ・ペアを監視するOracle Clusterwareの監視間隔(秒)を示します。

設定

MonIntervalは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
MonInterval アクティブ・スタンバイ・ペアを監視するOracle Clusterwareの監視間隔を表す整数(秒)。デフォルトは5です。


RepBackupPeriod

この属性は、アクティブ・データベースのバックアップ間隔(秒)を示します。この属性を0(ゼロ)より大きい値に設定する場合、RepBackupDirでバックアップ・ディレクトリも指定する必要があります。

設定

RepBackupPeriodは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
RepBackupPeriod アクティブ・データベースのバックアップ間隔を表す整数(秒)。値が0(ゼロ)の場合は、バックアップ・プロセスが無効になります。デフォルトは0(ゼロ)です。


RepDDL

この属性は、アクティブ・スタンバイ・ペアを作成するSQL文を表します。この属性は、特殊な状況でのみ使用します。たとえば、アクティブ・スタンバイ・ペアから表および順序を除外する必要がある場合、RepDDLを指定する必要があります。

RepDDLを設定する場合、次の属性は設定しません。

このSQL文では、データベース・ファイル名の接頭辞は、<DSN>マクロに置き換えます。また、ホスト名のかわりに、<MASTERHOST[1]><MASTERHOST[2]>および<SUBSCRIBERHOST[n]>マクロを使用します。

RepDDLのデフォルト値はありません。

この例では、RepDDLで2つのマスター・データベースが設定されます。

RepDDL=CREATE ACTIVE STANDBY PAIR <DSN> ON <MASTERHOST[1]>, <DSN> ON <MASTERHOST[2]>

他の例は、「RepDDL属性の使用」を参照してください。

レプリケーション・エージェントのトランスミッタはOracle Clusterwareによって使用されるプライベート・ネットワーク・インタフェースおよびパブリック・ネットワーク・インタフェースを自動的に取得するため、通常はRepDDLROUTE句を設定する必要はありません。ただし、Oracle Clusterwareで管理されていないレプリケーション・スキームのネットワーク接続がホストに存在する場合は、RepDDLROUTE句を含める必要があります。

この属性が使用されている場合、各STORE句の後に、次のような疑似ホスト名を続ける必要があります。

設定

RepDDLは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
RepDDL CREATE ACTIVE STANDBY PAIR文を発行して、アクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。デフォルト値はありません。


RepfullbackupCycle

この属性は、次の全体バックアップまでに実行される増分バックアップの回数を指定します。増分バックアップの数は、共有記憶域の容量によって異なります。

この属性を設定すると、パフォーマンスが低下することがあります。記憶域の容量とバックアップの所要時間の間にはトレードオフがあります。増分バックアップは、全体バックアップよりもはるかに高速に実行できます。ただし、全体バックアップが実行されるまで記憶域の消費量は増え続けます。

設定

RepfullbackupCycleは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
RepfullbackupCycle 次の全体バックアップまでに実行される増分バックアップの回数を表す整数値。デフォルトは5です。


ReturnServiceAttribute

この属性は、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームにRETURNサービスを指定します。「RETURNサービスの使用」を参照してください。

この属性に値が指定されていない場合、アクティブ・スタンバイ・ペアはRETURNサービスなしで構成されます。

設定

ReturnServiceAttributeは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
ReturnServiceAttribute RETURNサービスのタイプ。RETURN RECEIPTなど。デフォルト値はありません。


SubscriberStoreAttribute

この属性は、レプリケーション・スキームのサブスクライバ・データベースに関するSTORE属性を示します。STORE属性は、すべてのサブスクライバに適用されます。レプリケーション・スキームのSTORE句の定義については、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』を参照してください。

RepDDLが存在する場合、この属性は必要ありません。

この属性が設定されていない場合、STORE属性はデフォルト値になります。「STORE属性の設定」を参照してください。

設定

SubscriberStoreAttributeは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
SubscriberStoreAttribute サブスクライバ・データベースのSTORE属性とその値のリスト。

PORT 20000 TIMEOUT 60など。



TimesTenScriptTimeout

この属性は、障害が発生したとみなされてモニター・プロセスが起動される前にOracle Clusterwareが待機する時間を示します(秒)。

アクション・スクリプトによってアクティブ・データベースが複製されるまでに長時間かかる場合があるため、値を数時間に設定することをお薦めします。デフォルトは21600秒(6時間)です。

設定

TimesTenScriptTimeoutは次のように設定します。

属性の表記方法 設定
TimesTenScriptTimeout 障害が発生したとみなされてモニター・プロセスが起動される前にOracle Clusterwareが待機する時間を表す整数(秒)。デフォルトは21600秒(6時間)です。