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Oracle® WebLogic Communication Services 管理ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B55505-01
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9 Presence および Presence Web Services のコンフィグレーション

この章では、Oracle WebLogic Communication Services (OWLCS) の概要について説明します。以下の節で構成されています。

9.1 プレゼンスの概要

プレゼンスは、エンドユーザの状態、およびチャットや高性能なマルチメディアによる対話に参加できる可能性を表示するために使用されます。 多くの場合、クライアントのプレゼンスは連絡先管理リストとして表示され、ユーザの状態がアイコンとして表示されます。 これらのアイコンによって、ユーザの状態だけでなく、ユーザのロケーション、連絡手段、現在のアクティビティも表示され、ユーザ間の効率的なコミュニケーションが実現します。

Presence アプリケーションでは、サービス プロバイダまたは企業がエンドユーザに対するプレゼンス サービスを拡張できます。 以下の主な機能があります。

プレゼンス ステータスのパブリケーション

ここで、「プレゼンティティ」という用語は、「プレゼンス エンティティ」(プレゼンス エンティティ [プレゼンティティ] とは、コミュニケーションの能力と意思によって定義される、人などのエンティティです) を表すために使用されます。 プレゼンティティは、プレゼンス状態が含まれた Presence Information Data Format (PIDF) ドキュメントを Presence サーバにパブリッシュできます。

プレゼンス ステータスのサブスクリプション

Presence サーバではプレゼンティティの (つまりユーザの) ステータスへのサブスクリプションがサポートされています。Presence サーバでは「ウォッチャ情報イベント パッケージ」がサポートされています。このイベント パッケージでは、ウォッチャがプレゼンティティのプレゼンス状態にサブスクリプトすると、直ちにプレゼンティティに通知されます。ウォッチャ (サブスクライバ) がプレゼンティティのステータスを表示する許可を要求すると、Presence サーバはユーザに通知します。また、Presence サーバは、許可されたすべてのアクティブなウォッチャに新しいプレゼンス ドキュメントのパブリケーションを通知します。

プライバシー

プレゼンティティは、プレゼンス状態の特定の部分の表示のみを特定のウォッチャに許可するフィルタ処理ルールを作成できます。ウォッチャがプレゼンティティのプレゼンスにサブスクライブすると、Presence サーバはプレゼンティティが設定した許可ポリシーを常にチェックして、ウォッチャに必要な許可があるかどうかを確認します。

一致するルールが見つからない場合、ウォッチャは保留状態に置かれ、ウォッチャ情報の通知がプレゼンティティに送信されます。通常は、プレゼンティティのクライアント (ユーザ エージェント) によって、新しい保留中のウォッチャの許可または拒否をたずねるポップアップ ボックスが表示されます。回答は、このウォッチャに対するルールの形式でプレゼンティティの許可ポリシー ドキュメントに追加されます。このドキュメントは HTTP を使用して、クライアントによって XDMS 上で更新されます。ドキュメントが更新されると、Presence サーバは新しいポリシー ドキュメントを読み取って新しいルールに従って動作し、必要に応じてサブスクリプション状態を変更します。

プレゼンスのハード状態

プレゼンティティはプレゼンスに関するハード状態のメモを残すことができます (休暇の予定がある場合など : '休暇中 - 15 日に出社')。このプレゼンティティのプレゼンス状態のウォッチャは、この情報を表示できます。

9.2 プレゼンスのコンフィグレーション

Presence サーバは、以下の MBean を通じてコンフィグレーションされます。

9.2.1 XDMS のコンフィグレーション

以下の MBean を使用して、XDMS (XML Document Management Server) をコンフィグレーションできます。


注意 :

以下の MBean のいずれかの属性を変更した場合、それらの変更を有効にするには OWLCS を再起動する必要があります。
  • Presence

  • PresenceEventPackage

  • PresenceWInfoEventPackage

  • UAProfileEventPackage

  • XCapConfigManager



注意 :

JGroups チャネルは、目的のピアとのみ通信する必要があります。イベント パッケージで JGroups が正しく使用されるようにするには、異なるチャネルがグループ名、マルチキャスト アドレス、およびマルチキャスト ポートの異なる値を使用する必要があります。詳細については、http://www.jboss.org/ を参照してください。

9.2.2 Bus

Bus MBean を通じて、Presence サーバが内部ジョブの実行に使用する内部非同期バスをコンフィグレーションできます。表 9-1 では、Bus MBean の属性について説明します。

表 9-1 Bus MBean の属性

属性 値の型 説明

ThreadPoolSize

int

アプリケーションの有効期間を通じて整合性が維持される、スレッド プールに保持されたスレッドの数。スレッドが使用されない場合は、指定された数のスレッドがアイドル状態のままになります。デフォルト値は 15 です。

HighWatermark

int

バスの不足しきい値レベルに達するまでの、保留中のジョブの上限の数。デフォルト値は 20 です。

KeepAlive

long

削除する前のアイドル状態のスレッドをアライブに維持する秒数。デフォルト値は 60 です。

LogDuration

long

キューのイベントの保持期間が、バスにブロードキャストされるまでの指定期間を超えると、システム ログに警告が記録されます。この警告は、古いジョブがバスに送信されたため、サーバがオーバーロードとなることを示しています。デフォルト値は 60 です。

LowWatermark

int

保留中のジョブ数の低位しきい値レベルを指定します。低い値からこのしきい値に達すると、バスが一杯になることを示す警告がログに記録されます。この時点では、高位のウォーターマーク レベルに達するまで、それ以上の警告は記録されません。デフォルト値は 15 です。


9.2.3 PackageManager

PresenceEventPackagePresenceWInfoEventPackage、および UA-ProfileEventPackage MBean では、通知者がウォッチャ (サブスクライバ) に報告する状態情報を定義しているイベント パッケージをコンフィグレーションできます。これらのパッケージは、ほとんどのリクエストがこれらを通過するため、Presence サーバの中心となります。

通知者とは、ウォッチャにリソース (ウォッチャが状態情報を要求しているエンティティ) の状態を通知する NOTIFY リクエストを生成するユーザ エージェント (UA) です。通知者は通常、サブスクリプションを作成する SUBSCRIBE リクエストを許可します。ウォッチャは別のタイプの UA であり、通知者によってパブリッシュされた NOTIFY リクエストを受信します。これらのリクエストには、ウォッチャが関心を持っているリソースの状態に関する情報が含まれています。ウォッチャは通常 SUBSCRIBE リクエストを生成し、これらのリクエストを通知者に送信してサブスクリプションを作成します。

PackageManager MBean は、3 つのイベント パッケージ (Presence、Watcher Info、および UA-Profile) のうちロードされるパッケージを決定するコンフィグレーションを設定します。また、これらのイベント パッケージがロードされる環境をコンフィグレーションします。表 9-2 では、PackageManager MBean の属性について説明します。

表 9-2 EventPackageManager MBean の属性

属性 説明

JGroupBroadcastEnabled

true の場合は、この Presence サーバ インスタンスで実行中のすべてのイベント パッケージに対して単一の JGroup チャネルが作成されます。実行中のいずれかのイベント パッケージで新しいリソースが作成されるたびに、この JGroup チャネルでメッセージがブロードキャストされます。

JGroupXMLConfigPath

JGroups の XML コンフィグレーション ファイルへのパス。絶対パスまたはイベント パッケージが実行中の WebLogic ドメイン ディレクトリへの相対パスを指定できます。jgroups 接続の以下のデフォルト値を使用するには、空のままにします : UDP(bind_addr=[ip address of this host];mcast_addr=230.0.0.1;mcast_port=7426;ip_ttl=1)

JGroupChannelName

JGroup チャネルの作成で使用する名前。異なる JGroup クラスタのエリアスを防ぐため、各クラスタには一意のマルチキャスト ポートまたはアドレスに加えて、一意のチャネル名が必要です。

CaseSensitiveUserPart

この属性を true に設定すると、SIP URI のユーザ部分が大文字と小文字を区別して処理されます。このパラメータを false に設定すると、URI のユーザ部分の照合で大文字と小文字が区別されません。たとえば、fooFoO と同じであると見なされます。URI のドメイン部分では常に大文字と小文字が区別されません。

EventPackageNames

イベント パッケージ名のカンマ区切りのリスト。たとえば、presence,presence.winfo,ua-profile などです。このリストにあるイベント パッケージのみが Presence サーバによって起動されます。

WaitingSubsCleanupInterval

サブスクリプション クリーンアップ チェックが実行される秒単位の間隔。スレッドはこの期間スリープした後、MaxWaitingSubsTimeHours パラメータよりも古いタイムスタンプを持つ待機中のサブスクリプションのチェックを開始します。すべての古いサブスクリプションは、サブスクライブされたリソースから削除されます。

Max WaitingSubsTimeHours

サーバが削除する前に、サブスクリプションが待機状態を維持できる最大時間数。このパラメータは、サブスクリプション クリーンアップ チェック スレッド (waitingsubscleanupinterval) によって、待機中のサブスクリプションがサブスクライブされたリソースから削除できる十分に古いものであるかどうかを判別するのに使用されます。


9.2.4 Presence

Presence MBean は、Presence サーバが接続中のクライアントと対話する方法を制御します。 属性 (表 9-3 で説明) には、プレゼンティティが複数のクライアントからプレゼンス ドキュメントをパブリッシュしている場合に統合されたドキュメントを作成するための複合ポリシーを設定する属性や、ブロッキング、フィルタ処理、およびプレゼンスのハード状態を設定する属性が含まれています。

表 9-3 Presence MBean の属性

属性 説明/値

CompositionPolicyFilename

複合ポリシー ドキュメントのファイル名。値には、OWLCS 複合ポリシー用の compose.xslt、および OMA 複合ポリシー用の compose_OMA.xslt があります。

DefaultSubHandling

認証されたユーザのプレゼンス ルールが見つからない場合に、サーバで決定されるデフォルトのサブスクリプションの許可。定義された値は、以下のとおりです。

  • block

  • confirm

  • polite-block

ルールが見つからない場合、認証されていないユーザは常にブロックされます。

DocumentStorageFactory

DocumentStorage ファクトリ クラスの名前。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.document.XMLDocumentStorageFactoryImpl です。

DocumentStorageRootUrl

ドキュメントを格納するためのシステム識別子。ファイル ストレージの場合は、ドキュメントが格納されたルート ファイルの URL パスです。このディレクトリの内容は、サーバの再起動時に削除されます。デフォルト値は file:/tmp/presencestorage/ です。

DocumentStorageType

プレゼンス ドキュメントに使用されるストレージの種類。有効な値は、以下のとおりです。

  • file

  • memory

デフォルト値は memory です。

HttpAssertedIdentityHeader

Presence サーバから XDMS へのすべての HTTP リクエストで使用されるアサートされた ID ヘッダの種類。この属性には XDMS で予期される値を設定します。有効な値は、以下のとおりです。

  • X_3GPP_ASSERTED_IDENTITY

  • X_3GPP_INTENDED_IDENTITY

  • X_XCAP_ASSERTED_IDENTITY (デフォルト値)

PidfManipulationAuid

「ハード状態」としても知られる、PIDF (Presence Information Data Format) 操作に対するアプリケーション使用状況の ID。 デフォルト値は pidf-manipulation です。

PidfManipulationDocumentName

pidf 操作のアプリケーション使用状況のドキュメント名。たとえば、hardstate などです。 デフォルト値は hardstate です。

PidfManipulationEnabled

PIDF 操作を有効にするには true (デフォルト値) に設定します。

PidfManipulationXcapUri

pidf 操作のアプリケーション使用状況に対する XDMS の SIP URI。 デフォルト値は sip:127.0.0.1;transport=TCP;lr です。 サーバが正しく機能するためには、SIP URI に loose route (lr) パラメータが含まれている必要があります。

PoliteBlockPendingSubscription

保留中のサブスクリプションを polite-blocked にする必要がある場合は、true に設定します。 この機能は、保留中のサブスクリプションのあるプレゼンス ウォッチャからプレゼンティティを隠し、代わりに偽のプレゼンス ドキュメントを送信するために使用します。false に設定すると、サブスクリプションは保留のまま残ります。

PresRulesAuid

presrules のアプリケーション使用状況の ID。デフォルトは pres-rules です。

PresRulesDocumentName

presrules のアプリケーション使用状況のドキュメント名。デフォルト値は presrules です。

PresRulesXcapUri

プレゼンス ルール アプリケーション使用状況に対する XDMS の SIP URI。デフォルト値は sip:127.0.0.1;transport=TCP;lr です。 サーバが正しく機能するためには、SIP URI に loose route (lr) パラメータが含まれている必要があります。

PrivacyFilteringEnabled

プライバシー フィルタ処理を有効にするには、true に設定します。 フィルタ処理を無効にするには、false に設定します。 プライバシー フィルタ処理を無効にすると、プレゼンティティのプレゼンスの表示を許可されたすべてのサブスクリプションで、そのプレゼンティティのパブリッシュされているすべての項目を常に参照できます。

TransformerFactory

TransformerFactory クラスの名前。 デフォルト値は oracle.xml.jaxp.JXSAXTransformerFactory です。


9.2.5 PresenceEventPackage

表 9-4 では、PresenceEventPackage MBean の属性について説明します。 プレゼンス イベント パッケージには、publish と subscribe という 2 つのサブグループがあります。各サブグループには minexpires および maxexpires というパラメータがあります。クライアントは、サブスクリプションまたはパブリッシュ済みの状態の有効期限を示す場合がありますが、示された時間がコンフィグレーション済みの minExpires より短い場合、サーバは 423 (間隔が短すぎる) の応答を返します。

クライアントがコンフィグレーション済みの最大有効期限よりも長い有効期限を示した場合、サーバは示された時間をこのコンフィグレーション済みの時間に短縮します。サーバが選択した値は、リクエストに対する応答で常に送信されます。

パブリケーションまたはサブスクリプションのアライブ状態を維持するため、クライアントは有効期限内に republish または resubscribe をサーバに送信します。クライアントは、パブリケーションまたはサブスクリプションの有効期間中、このタスクを繰り返し実行する必要があります。

表 9-4 PresenceEventPackage の属性

属性 値/説明

Description

PresenceEventPackage の説明。 例 : The event package that enables presence.

DocumentFactory

DocumentFactory クラス名。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.document.PresenceDocumentFactoryImpl です。

EscMaxDocumentSize

パブリケーション コンテンツのバイト単位の最大サイズ。指定されたサイズより大きいドキュメントをクライアントがパブリッシュしようとすると、サーバは 413 の応答 (リクエスト エンティティが長すぎる) を送信します。デフォルト値は 10000 です。

ESCMaxExpires

パブリケーションの有効期限の最大値 (秒単位)。デフォルト値は 3600 です。

ESCMaxPubPerRes

リソースごとに許可されているパブリケーションの最大数。新しいパブリッシュを受信したときにリソースの最大数に達すると、サーバは 503 の応答 (サービス使用不可) を送信します。

ESCMinExpires

パブリケーションの有効期限の最小値 (秒単位)。デフォルト値は 60 です。

EventStateCompositor

EventStateCompositor のクラス名。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.PublishControl です。

Name

このイベント パッケージの名前。デフォルト値は Presence です。

Notifier

Notifier クラスの名前。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.PresenceSubscriptionControl です。

NotifierMaxDocumentSize

SUBSCRIBE リクエストの最大サイズ。

NotifierMaxExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最大値 (秒単位)。デフォルト値は 3600 です。

NotifierMaxNoOfSubsPerRes

リソースごとに許可されているサブスクリプションの最大数。リソースの最大数に達すると、新しいプレゼンス サブスクライブが受信され、サーバは 503 の応答 (サービス使用不可) を送信します。

NotifierMinExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最小値 (秒単位)。

ResourceManagerClassName

ResourceManager クラスの名前。 デフォルトは oracle.sdp.presenceeventpackage.PresentityManagerImpl です。


9.2.6 PresenceWInfoEventPackage

RFC 3857 で規定されているように、ウォッチャ情報イベント パッケージは、別のイベント パッケージのリソースをモニタして、そのリソースに対するすべてのサブスクリプションの状態を確認します。その後、この情報は、ウォッチャ情報イベント パッケージのサブスクライバに送信されます。その結果、ウォッチャはモニタ対象のリソース サブスクリプションでの変化を認識します。

PresenceWInfoEventPackage MBean (表 9-5 で説明) は、ウォッチャ情報イベント パッケージに対するサブスクリプション状態情報を設定します。

表 9-5 WatcherinfoEventPackage の属性

属性 説明/値

Description

PresenceWInfoEventPackage の説明。 例 : The event package that enables watcherinfo.

DocumentFactory

DocumentFactory クラスの名前。 デフォルトは oracle.sdp.eventnotificationservice.DocumentFactoryImpl です。

Name

イベント パッケージの名前。デフォルト値は presence.winfo です。

Notifier

Notifier クラス名。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.PresenceSubscriptionControl です。

NotifierMaxDocumentSize

SUBSCRIBE リクエストの最大ドキュメント サイズ。

NotifierMaxExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最大値 (秒単位)。デフォルト値は 3600 です。

NotifierMaxNoSubsPerRes

リソースごとに許可されているサブスクリプションの最大数。新しいプレゼンス サブスクライブを受信したときにリソースの最大数に達すると、サーバは 503 の応答 (サービス使用不可) を送信します。デフォルト値は 100 です。

NotifierMinExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最小値 (秒単位)。

ResourceManagerClassName

ResourceManager クラスの名前。 デフォルトは oracle.sdp.winfoeventpackage.WatcherinfoResourceManager です。


9.2.7 UA-ProfileEventPackage

表 9-6 では、UA-ProfileEventPackage MBean の属性について説明します。

表 9-6 UA-ProfileEventPackage の属性

属性 説明/値

Description

UA-ProfileEventPackage の説明。デフォルト値は The event package that enables the ua-profile です。

Document Factory

Document Factory クラス名。 デフォルト値は以下のとおりです。

oracle.sdp.eventnotificationservice.DocumentFactoryImpl

Name

イベント パッケージの名前。デフォルト値は ua-profile です。

Notifier

Notifier クラスの名前。 デフォルト値は oracle.sdp.presenceeventpackage.PresenceSubscriptionControl です。

NotifierMaxDocumentSize

SUBSCRIBE リクエストの最大ドキュメント サイズ。

NotifierMaxExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最大値 (秒単位)。デフォルト値は 6000 です。

NotifierMaxNoOfSubsPerRes

リソースごとに許可されているサブスクリプションの最大数。新しいプレゼンス サブスクライブを受信したときにリソースの最大数に達すると、サーバは 503 の応答 (サービス使用不可) を送信します。デフォルト値は 100 です。

NotifierMinExpires

SUBSCRIBE の有効期限の最小値 (秒単位)。デフォルト値は 60 です。

ResourceManager

Resource Manager クラスの名前。 デフォルト値は以下のとおりです。

oracle.sdp.winfoeventpackage.WatcherinfoResourceManager


9.2.8 Command Service (XDMS プロビジョニング)

Command Service MBean は、XDMS に対するユーザ プロビジョニングを有効にします。

9.2.9 XCapConfigManager

XCapConfigManager MBean は、XDMS のコンフィグレーション、ユーザ プレゼンス ルールを含む XML ドキュメントのリポジトリ、およびハード状態情報を制御します。 XDMS が Presence サーバの外部にある場合、XCapConfigManager MBean の設定は無視できます。

表 9-7 XCapConfigManager MBean の属性

属性名 説明/値

CreateNonExistingUserstore

ドキュメントを格納するときにユーザ ストアが存在せず、ユーザ ストアを作成する場合は、true に設定します。それ以外の場合は、false に設定します。このパラメータが false に設定されている場合、存在しないユーザのドキュメントをクライアントが格納しようとすると、格納は失敗します。このパラメータが true に設定されている場合は、まず XDMS にユーザを作成してから、ドキュメントを格納します。デフォルト値は true です。

MaxContentLength

XCAP リクエストのバイト単位の最大サイズ。デフォルトは 1MB です。

ドキュメントのサイズは増減できます。ドキュメント サイズを増やす場合は、XDMS ドキュメント×ユーザ数×アプリケーション数に見合う十分なディスク容量があることを確認してください。ドキュメント当たりのサイズを小さくする場合、この計算は、(max_doc_size_n×ユーザ数) の合計に縮小されます。ここで、各 max_doc_size_n は、アプリケーション n ごとに固有です。

リソース リスト ドキュメントのデフォルト サイズも 1 MBです。

PersistenceRootUrl

XDMS ドキュメントの格納場所。 デフォルトは jpa:xdms であり、これは、インストール時にコンフィグレーションされた JDBC コネクタを通じてドキュメントが Oracle データベースに永続化されることを意味します。永続的な場所をファイルシステムに変更するには、ファイル URL を使用してください (たとえば、file:/tmp/var/xcaproot の値を使用すると、格納場所がローカル ファイルシステム上の /tmp/var/xcaproot ディレクトリに設定されます)。ローカル ファイルシステムを選択した場合は、Presence サーバを実行中のユーザによるディレクトリへの書き込みが可能であることを確認してください。

PidfManipulationAuid

PIDF (Presence Information Data Format) 操作に対するアプリケーション使用状況の ID。デフォルト値は pidf-manipulation です。

PidfManipulationDocname

pidf 操作のアプリケーション使用状況のドキュメント名。たとえば、hardstate などです。

デフォルト値は hardstate です。

PresRulesAU

pres-rules アプリケーション使用状況の名前。デフォルト値は pres-rules です。

PresRulesDocName

pres-rules ドキュメントの名前。デフォルト値は presrules です。

PublicContentServerRootUrl

パブリック コンテンツ サーバ ルートへの URL。URL には、コンテンツ サーバのパブリック URL を設定する必要があります (つまり、認証 HTTP プロキシ サーバの URL)。

PublicXCAPRootUrl

パブリック XDMS ルートへの URL。http://<your.xdms.domain.com>/services/ のように入力します。たとえば、http://127.0.0.1:8001/services などです。

RequireAssertedIdentity

すべての HTTP/XDMS リクエストでアサートされた ID ヘッダが必要な場合は、true に設定します。それ以外の場合は、このパラメータを false に設定します。この属性を true に設定した場合は、すべての XCAP トラフィックが節 9.2.10「Aggregation Proxy」によって認証を受ける必要があります。 この属性を true に設定した場合、アサートされた ID のない着信 XCAP リクエストはアクセスを拒否されます。


9.2.10 Aggregation Proxy

Aggregation Proxy は、XCAP クライアントおよび Web サービス呼び出しのサーバ側エントリ ポイントであり、ID アサーションを提供することで着信トラフィックを認証します。このコンポーネントは、Presence サーバと XDMS を格納する信頼性のあるドメインに対する門番の役割を果します。

Aggregation Proxy MBean の属性 (表 9-8) を使用すると、XDMS に適した ID アサーションの種類を設定できます。 また、Aggregation Proxy からプロキシされるトラフィックを受け取る Web サーバおよび XDMS のホストとポートを設定できます。

表 9-8 Aggregation Proxy の属性

属性 説明

AssertedIdentityType

プロキシされる HTTP リクエストに挿入される、XDMS に適した ID ヘッダに対応する番号を入力します。

  1. X_3GPP_ASSERTED_IDENTITY (デフォルト)

  2. X_3GPP_INTENDED_IDENTITY

  3. X_XCAP_ASSERTED_IDENTITY

ContentHost

Aggregation Proxy がプロキシされたリクエストを送信するコンテンツ サーバのホスト名。

ContentPort

Aggregation Proxy がプロキシされたリクエストを送信するコンテンツ サーバのポート番号。

ContentRoot

コンテンツ サーバのルート URL。

IgnoreUserpartCase

大文字と小文字を区別してユーザ名を処理する必要がない場合は、true に設定します。

Realm

P-Asserted-Identity ヘッダに挿入される sip/sips アドレスの作成に使用するレルム (example.com など)。

TrustedHosts

信頼性のあるホストの IP アドレスのカンマ区切りのリスト。このリストにアドレスが含まれていないリクエストからは、Asserted Identity ヘッダが削除されます。

XCAPHost

Aggregation Proxy がリクエストをプロキシする XDMS のホスト名。

XCAPPort

Aggregation Proxy がリクエストをプロキシする XDMS のポート。

XCAPRoot

XDMS のルート URL。


9.2.11 OPTIONS 用のデフォルト アプリケーション ルータのコンフィグレーション

OPTIONS リクエストを処理する DAR をコンフィグレーションするには、以下の手順を実行します。

  1. ブラウザでコンソール アプリケーションを開きます (たとえば、http://owlcs.example.com:7001/console)。

  2. ユーザ名とパスワードを入力してログインします。

  3. 左ペインで、[SIP サーバ] をクリックします。

  4. [アプリケーション ルータ] タブをクリックします。

  5. AR コンフィグレーション データの下で、proxyregistrar を通じて OPTIONS リクエストをルーティングする場合は、次のように入力します。

    OPTIONS: ("proxyregistrar", "DAR:From", "TERMINATING", "", "NO_ROUTE", "0")
    

    または、OPTIONSResponder アプリケーションを通じてリクエストをルーティングする場合は、次のように入力します。

    OPTIONS : ("optionsresponder", "DAR:From", "TERMINATING", "", "NO_ROUTE",
    "0")
    

    注意 :

    後者の DAR コンフィグレーションを選択する場合は、ドメインの拡張時に Options Responder アプリケーションを選択している必要があります。

9.3 Presence Web Services のコンフィグレーション

OWLCS を使用すると、Web サービス クライアントは、「Open Service Access, Parlay X Web Services, Part 14, Presence ETSI ES 202 391-14」で定義されている Parlay X Presence Web Service のサポートを通じて、プレゼンス サービスにアクセスできます。Parlay X Web Service では、HTTP Web サービス クライアントが、プレゼンス情報をパブリッシュおよびサブスクライブするプレゼンス サービスにアクセスできます。Parlay X Presence Web Service では、このような Web ベースのクライアントを開発するのに SIP プロトコルに精通している必要はありません。Web 開発者は、Web サービスの知識を利用してこのようなクライアントを作成できます。

Presence Web Services アプリケーションには、Web サービス デプロイメント サーバのコンフィグレーションを可能にする以下の MBean が含まれています。

上記の MBean には、プレゼンス コンシューマおよびプレゼンス サプライヤ インタフェースの OWLCS 実装を通じて可能になる、プレゼンス パブリケーションおよびウォッチャ サブスクリプションを管理するための属性が含まれています。

9.3.1 PresenceSupplierWebService

PresenceSupplierWebService MBean (表 9-9 で説明) を使用すると、ウォッチャに対してパブリッシュされたプレゼンス データを管理できます。 aggregation proxy mbean のコンフィグレーションに関する詳細については、節 9.2.10「Aggregation Proxy」を参照してください。

表 9-9 PresenceSupplierWebService MBean の属性

属性 説明

Expires

プレゼンス ステータスの PUBLISH に対するデフォルトの有効期限 (秒単位)。この属性に入力する値は、SessionTimeout 属性に対する入力に合わせて最適化する必要があります。

PIDFManipulationAU

PIDF (Presence Information Data Format) 操作に対するアプリケーション使用状況の名前。デフォルト値は pidf-manipulation です。

PidfManipulationDocname

pidf 操作のアプリケーション使用状況のドキュメント名。たとえば、hardstate などです。URI で IP アドレスの代わりにドメイン名が含まれている場合は、DNS サーバをコンフィグレーションする必要があります。

デフォルト値は hardstate です。この値は、XDMS のコンフィグレーションで入力した値と一致する必要があります。

PresRulesAU

pres-rules アプリケーション使用状況の名前。デフォルト値は pres-rules です。

PresRulesDocname

pres-rules ドキュメントの名前。デフォルト値は presrules です。

PublicXCAPRootUrl

パブリック XDMS ルートへの URL。http://<your.xdms:domain.com>/services/ のように入力します。 たとえば、http://127.0.0.1:8001/services などです。

SessionTimeout

HTTP セッションのタイムアウト (秒単位)。この属性に入力する値は、Expires 属性に対する入力値に合わせて最適化する必要があります。 このタイムアウトは、新しいセッションに対してのみ有効です。

SIPOutboundProxy

すべてのリクエストが最初のホップで送信される発信プロキシ サーバの IPアドレス。このアドレスは、以下の形式で入力します。

sip:<IP address>[:port];lr;transport=TCP

このアドレスにはデフォルト ポート (5060) を入力することもできます。たとえば、sip:127.0.0.1:5060;lr;transport=TCP などと入力します。

この属性を定義しない場合、発信プロキシは使用されません。


9.3.2 PresenceConsumerWebService

PresenceConsumerWebService MBean (表 9-10 で説明) を使用すると、ウォッチャのサブスクリプション期間を設定できます。

表 9-10 PresenceConsumerWebService MBean の属性

属性

Expires

ウォッチャ サブスクリプションのデフォルトの有効期間 (秒単位)。この属性に入力する値は、SessionTimeout 属性に対する入力値に合わせて最適化する必要があります。

SessionTimeout

HTTP セッションのタイムアウト (秒単位)。この属性に入力する値は、Expires 属性に対する入力値に合わせて最適化する必要があります。 このタイムアウトは、新しいセッションに対してのみ有効です。

SIPOutboundProxy

すべてのリクエストが最初のホップで送信される発信プロキシ サーバの IPアドレス。このアドレスは、以下の形式で入力します。

sip:<IP address>[:port];lr;transport=TCP

このアドレスにはデフォルト ポート (5060) を入力することもできます。たとえば、sip:127.0.0.1:5060;lr;transport=TCP などと入力します。

この属性を定義しない場合、発信プロキシは使用されません。


9.3.3 MessagingWebServiceConfig

MessagingWebServiceConfig (表 9-11 で説明) を使用すると、Web サービスで格納されたメッセージを削除する方法およびタイミングを指定できます。

表 9-11 MessagingWebServiceConfig の属性

属性

SessionTimeout

HTTP セッションのタイムアウト (秒単位)。この属性に入力する値は、Expires 属性に対する入力値に合わせて最適化する必要があります。 このタイムアウトは、新しいセッションに対してのみ有効です。

SIPOutboundProxy

すべてのリクエストが最初のホップで送信される発信プロキシ サーバの IPアドレス。このアドレスは、以下の形式で入力します。

sip:<IP address>[:port];lr;transport=TCP

この属性を定義しない場合、発信プロキシは使用されません。

MessageLifetime

メッセージ ストアのメッセージの有効期限が切れるまでの秒単位の時間を設定します。この属性を 0 に設定すると、メッセージが無期限にストアに保持されます (期限切れになりません)。メッセージは、MessageLifetime + MessageScanPeriod の最大秒数までメッセージ ストアに残ります。設定した属性は直ちに反映されます (たとえば、値を少なくすると、有効期間よりも古いメッセージは直ちに期限切れになります)。

MessageScanPeriod

有効期限が切れたメッセージをスキャンおよび削除する期間を秒単位で設定します。0 に設定すると、スキャンが無効になります。設定した属性は直ちに反映されます。