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Oracle® WebLogic Communication Services 開発者ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B55506-01
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C Eclipse を使った SIP サーブレットの開発

この章では、OWLCS 用の SIP サーブレットを開発するために Eclipse をどのように使用するかを説明します。以下の節で構成されています。

C.1 概要

このドキュメントでは、OWLCS で SIP サーブレットを開発してデプロイするためのツールとしてEclipse IDE を使用する方法を詳しく説明します。完全な開発環境を構築するためには以下のコンポーネントが必要です。まず、これらを入手してインストールしてください。

C.1.1 SIP サーブレットの編成

SIP サーブレットをビルドすると、最終生成物として Web アーカイブ (WAR ファイルまたはディレクトリ) が作られます。基本的な SIP サーブレット WAR ファイルには、図 C-1 に示すサブディレクトリとファイルが含まれます。

図 C-1 SIP サーブレット WAR の内容

WAR の内容
「図 C-1 SIP サーブレット WAR の内容」の説明

C.2 開発環境の設定

以下の手順に従って、新しい SIP サーブレット プロジェクトのための開発環境を設定してください。

  1. 新しい OWLCS ドメインを作成します。

  2. 新しい Eclipse プロジェクトを作成します。

以下の節では、各手順について詳しく説明します。

C.2.1 OWLCS ドメインの作成

SIP サーブレットをデプロイしてテストするには、必要に応じて再コンフィグレーションと再起動が可能な OWLCS ドメインへのアクセスが必要です。『Oracle WebLogic Communication Services インストール ガイド』の説明に従い、コンフィグレーション ウィザードを使って新しいドメインを作成してください。新しいドメインを生成するには、次のことが必要です。

  • 新しいドメインの起動モードとして開発モードを選択します。

  • 新しいドメインの SDK として Sun SDK 1.6.05 を選択します。

C.2.2 デフォルト Eclipse JVM の検証

Eclipse 3.4 はデフォルトで必要なバージョンの Java 6 (1.6) を使用します。コンフィグレーションされた JVM を検証するには次の手順に従います。

  1. Eclipse を起動します。

  2. [ウィンドウ設定] を選択します。

  3. 左ペインで Java カテゴリを展開し、[Installed JREs] を選択します。

  4. Java 6 (1.6) がコンフィグレーションされていることを確認します。コンフィグレーションされている場合は、手順 10 に進みます。

  5. 正しくコンフィグレーションされていない場合は、[Add...] をクリックして新しい JRE を追加します。

  6. 新しい JRE に使用する名前を JRE 名フィールドに入力します。

  7. JRE ホーム ディレクトリ フィールドの横にある [Browse...] ボタンをクリックします。MIDDLEWARE_HOME/jdk160_05 ディレクトリに移動してから [OK] をクリックします。

  8. [OK] をクリックして、新しい JRE を追加します。

  9. 新しい JRE の横にあるチェック ボックスを選択して、それをデフォルトにします。

  10. [OK] をクリックして、ダイアログを終了します。

C.2.3 新しい Eclipse プロジェクトの作成

以下の手順に従って、SIP サーブレットを開発するための新しい Eclipse プロジェクトを作成し、アプリケーションのビルドとデプロイに必要な OWLCS のライブラリを追加してください。

  1. Eclipse を起動します。

  2. [FileNewProject...] を選択します。

  3. [Java Project] を選択し、[Next] をクリックします。

  4. [Project Name] フィールドにプロジェクトの名前を入力します。

  5. まだ SIP サーブレット コードを書き始めていなければ、[Location] フィールドで [Create project in workspace] を選択します。利用できるソース コードが別の場所にある場合は、[Create project at external location] を選択し、そのディレクトリを指定します。[Next] をクリックします。

  6. [Libraries] タブをクリックし、以下の手順に従って、必要な JAR をプロジェクトに追加します。

    1. [Add External JARs...] をクリックします。

    2. JAR 選択ダイアログを使って、MIDDLEWARE_HOME/server/lib/weblogic.jar ファイルをプロジェクトに追加します。

    3. この操作を繰り返して MIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/sipservlet.jar および MIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/wlssapi.jar ファイルをプロジェクトに追加します。

  7. そのプロジェクトに必要と思われる JAR ファイルが他にもあれば、それらも追加します。

  8. Eclipse から直接デプロイすることを可能にするには、ビルド フォルダを /src/build から /src/WebContent/WEB-INF/classes に変更します。こうすることによって、デプロイする前にアプリケーションをパッケージ化する必要が無くなります。

  9. [Finish] をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。Eclipse の Package Explorer に新しいプロジェクトの名前が表示されます。

  10. 新しいプロジェクトの名前を右クリックし、#i1077108図 C-1「SIP サーブレット WAR の内容」に示したディレクトリ構造を [New|Folder] コマンドを使用して再作成します。

C.3 プロジェクトのビルドとデプロイ

作成した build.xml ファイルにより、コードがコンパイルされ、WAR ファイルが作成され、WAR ファイルが開発ドメインの /applications サブディレクトリにコピーされます。OWLCS は /applications サブディレクトリに置かれた有効なアプリケーションを自動的にデプロイします。

C.4 SIP サーブレットのデバッグ

SIP サーブレットをデバッグするには、OWLCS の起動時に、いくつかのデバッグ オプションを有効にする必要があります。以下の手順に従って、必要なデバッグ オプションを OWLCS の起動用スクリプトに追加し、Eclipse 内部からデバッガをアタッチします。


注意 :

Linux では、開発モードでインストールするとデバッグがデフォルトで有効になります。ただし、ポートは 8453 に設定されます。

  1. 開発ドメインのための StartWebLogic.cmd スクリプトをテキスト エディタで開きます。

  2. 次のような行を探します。

    set JAVA_OPTIONS=
    その下に次の行を入力します。
    set DEBUG_OPTS=-Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=9000,server=y,suspend=n
    
  3. ファイルの最後のラインの以下に示す位置に %DEBUG_OPTS% 変数を追加してください。

    "%JAVA_HOME%\bin\java" %JAVA_VM% %MEM_ARGS% %JAVA_OPTIONS% %DEBUG_OPTS% 
    -Dweblogic.Name=%SERVER_NAME% -Dweblogic.management.username=%WLS_USER% 
    -Dweblogic.management.password=%WLS_PW% 
    -Dweblogic.management.server=%ADMIN_URL% 
    -Djava.security.policy="%MIDDLEWARE_HOME%\server\lib\weblogic.policy" weblogic.Server
    
  4. スクリプトを保存し、これを使って OWLCS を再起動します。

  5. Eclipse 内部からデバッガをアタッチするには、[RunOpen debug] ダイアログを選択します。

  6. 新しい「リモート Java アプリケーション」を作成します。

  7. DEBUG_OPTS に対応するホストとポートを入力します。