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Oracle® Fusion Middlewareパッチ・アシスタントによる11.1.1.1.0から11.1.1.2.0への移行
11gリリース1(11.1.1)
B61392-01
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B カスタマ・データベース内のOracle Portalスキーマの移行

この付録では、Oracle Metadata Repositoryの外部のカスタマ・データベース構成に存在するPortalスキーマをアップグレードする手順について詳しく説明します。カスタマ・データベースに存在するPortalスキーマをアップグレードするには、upgrade.bat(Windows)またはupgrade(UNIX)スクリプトを使用する必要があります。次の手順を実行して、カスタマ・データベースに存在するPortalスキーマをアップグレードします。

  1. ORACLE_HOME環境変数に中間層のOracleホームを設定します。

  2. Windows上のORACLE_INSTANCE\configおよびUNIX上のORACLE_INSTANCE/configへのPortalスキーマを含むデータベースのTransparent Network Services(TNS)エントリを追加します。

  3. TNS_ADMIN環境変数に、場所としてOracle_INSTANCE/config(UNIX)を設定します。

  4. Portalスキーマを使用するデータベースに接続できることを確認します。

  5. SQL*PlusでスキーマのパスワードとTNS名を指定して、データベースOracleホームのPortalスキーマに接続できるかどうかを確認します。

    UNIXの場合の例:

    sqlplus portal/portal@orcl
    
  6. ディレクトリをORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql(UNIX)に変更します。

  7. 移行対象のPortalスキーマに関連付けられている中間層のOracleホームで、すべてのOracle Fusion Middlewareサービスを停止します。それには、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してWLS_PORTALを停止してから、ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall(UNIX)を実行します。

  8. Portalスキーマに関連付けられているOracle Internet Directoryが起動し、実行されていることを確認します。

  9. 更新スクリプトを事前チェック・モードで実行します。

    UNIXで、次のようにスクリプトを実行します。

    ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql/upgrade -precheck 
    

    -precheckを指定すると、アップグレード前のチェックのみが実行され、アップグレードは終了します。このモードでは、事前チェックが失敗しても、アップグレードはすぐには終了されません。すべての事前チェックのエラーはupgrade.logファイルにまとめられます。このファイルはORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql(UNIX)ディレクトリに生成されます。ログ・ファイルの末尾に失敗したチェックのリストがあります。事前チェックの失敗がなくなるまで、このモードでアップグレードを実行します。このモードでは、スキーマは変更されないため、実行間で、バックアップからリストアする必要はありません。

    事前チェックのログ・ファイルに記録されたエラーはすべて調べます。説明されていないエラー、またはエラーの後に説明されている処置によって解決できないエラーについては、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

  10. precheck.logファイルのすべての警告およびエラーを解決した後に、パラメータなしで更新スクリプトを実行します。

    UNIXで、次のようにスクリプトを実行します。

    ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql/upgrade
    

    このスクリプトでは、システム設定に関する情報を要求するプロンプトが表示されます。入力内容は、スクリプトの最後に確認のために表示されます。ただし、スクリプトの終了前に、入力した情報が誤っていることがわかった場合は、スクリプトの最後の質問に「n」と応答することで、変更を行わずにスクリプトを終了できます。

    スクリプトからの質問内容は次のとおりです。質問に対するデフォルトの応答は、大カッコ内に示されています。

    • Have you backed up your database (y|n)? [y]:

      データベースをバックアップしていない場合は「n」と応答して、データベースをバックアップしてからスクリプトを再起動します。データベースをバックアップしていた場合は「y」と応答します。

    • Enter the name of the schema you would like to upgrade [portal]:

      スキーマ名がPortalのデフォルトのOracle Infrastructureインストールのスキーマ名と異なる場合は、スキーマ名を入力します。

    • Enter the password of the schema you would like to upgrade [portal]:

      パスワードがスキーマ名と同じでない場合は、Portalスキーマのパスワードを入力します。

    • Enter the password for the SYS user of your database [change_on_install]:

      パスワードがchange_on_installでない場合は、データベースのSYSパスワードを入力します。

    • Enter the TNS connect string to connect to the database [orcl]:

      TNS接続文字列を入力します。これは、ORACLE_INSTANCE/config/tnsnames.ora file(UNIX)にあります。

  11. スクリプトが完了したら、カレント・ディレクトリのアップグレード・ログ・ファイルを調べ、ファイルの末尾でエラーが報告されていないことを確認します。

  12. ここで、このリポジトリに関連付けられている中間層を起動します。ポータルがアクセス可能なことを確認します。