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Oracle Application Server Adapters for IMS/DBユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61398-01
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3 OracleAS Adapter for IMS/DBとWebLogicの統合

OracleAS Adapter for IMS/DBをデプロイし、Oracle Application Server Containers for J2EE(WebLogic)と統合するには、J2CA 1.5 IMS/DBアダプタを構成する必要があります。

この章の構成は、次のとおりです。

OracleAS Adapter for IMS/DBとWebLogicの統合の概要

Oracle Application Serverは、標準Java Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)で動作する完全なJava 2 Enterprise Edition(J2EE)環境を提供します。 WebLogicは、J2EEに認定されており、J2EE固有のコンテナ、APIおよびサービスをすべて提供します。 WebLogicはJ2CA 1.5標準をサポートしています。

J2CAは、EISとのアプリケーションの統合を単純化する標準Javaインタフェースを定義します。 Oracleアダプタは、リソース・アダプタとしてWebLogicコンテナ内にデプロイされます。

WebLogicクライアント・アプリケーションとリソース・アダプタとの規約は、Common Client Interface(CCI)によって定義されます。 WebLogicコンテナとリソース・アダプタとの規約は、サービス・プロバイダ・インタフェース(SPI)によって定義されます。 SPI APIは、接続管理、トランザクション管理およびセキュリティ管理を取り扱います。

接続管理により、アプリケーション・コンポーネントは、EISに接続し、アプリケーション・サーバーが提供する接続プーリングを利用できるようになります。

トランザクション管理により、アプリケーション・サーバーは、トランザクション・マネージャを使用して複数のリソース・マネージャ全体のトランザクションを管理できるようになります。 セキュリティ管理により、J2EEサーバーとEIS間には、認証、認可および保護された通信が提供されます。

ライフサイクル管理規約により、アプリケーション・サーバーは、アダプタまたはアプリケーション・サーバーの設定時にリソース・アダプタのインスタンスを初期化できるようになります。 さらに、アプリケーション・サーバーは、サーバーの停止時またはリソース・アダプタのアンデプロイ時にリソース・アダプタのインスタンスに通知できるようになります。

ライフサイクル規約は、リソース・アダプタのインスタンスのライフサイクルを管理するためにアプリケーション・サーバーに対しこのようなメカニズムを提供します。

ワーク管理規約により、リソース・アダプタは、リソース・アダプタ自身のスレッドを作成するのではなく、アプリケーション・サーバーによってディスパッチされたスレッドを使用することで、リソース・アダプタ・ロジックを実行できるようになります。 Workインスタンスの発行を介してハンドシェークが実行されます。 これにより、アプリケーション・サーバーにおけるスレッド管理がより効率的に行えるようになり、セキュリティおよびトランザクションのようなスレッドの実行コンテキストがより詳細に制御できるようになります。


関連項目:

『Oracle Application Server Adapter概要』、『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』、『Oracle Application Server Containers for J2EEサービス・ガイド』および『Oracle Application Server Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』

IMS/DBアダプタの構成

WebLogicサーバーにOracle Connect RARをデプロイします。

各IMS/DBアダプタの適切なコネクション・ファクトリを作成することもできます。

次の表に、IMS/DBアダプタに関係のあるコネクション・ファクトリのプロパティを示します。 その他のプロパティの値はいっさい変更しないでください。

表3-1 コネクション・ファクトリのプロパティ

プロパティ 説明

location

Oracle Application Serverがアプリケーション・コンポーネントのコネクション・ファクトリ・インスタンスをバインドするJNDIロケーションを指定します。

eisName

使用するアダプタの名前を設定します。 アダプタは、「Oracle Connectアダプタの設定」に説明されているように、Oracle Studioを使用してOracle Connectサーバーで定義されます。

serverName

Oracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPアドレスまたはホスト名を設定します。 デーモンは、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」の最初に指定したコンピュータ上で動作します。

workspace

使用するOracle Connectサーバー・ワークスペースの名前を指定します。 デフォルトのワークスペースはNavigatorです。

ワークスペースの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

portNumber

サーバー上でOracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPポートを指定します。 デフォルトのポートは2551です。

userName

(オプション)

Oracle Connectサーバーにアクセスできるユーザーを指定します。 Oracle Connectデーモンの構成で定義されたユーザーです。

Oracle Connectサーバーへのアクセスを許可するユーザーの詳細は、デーモンの「セキュリティ」およびワークスペースの「セキュリティ」を参照してください。

password

(オプション)

ユーザーの有効なパスワードを指定します。

firewallProtocol(オプション)

使用するファイアウォール・プロトコルを指定します。指定しないか、またはfixedNat(デーモンの固定アドレスを使用するNatプロトコル)を指定します。 デフォルト値はnoneです。

connectTimeout(オプション)

接続のタイムアウト(秒単位)を指定します。 デフォルトは0(ゼロ)です。これは、接続がタイムアウトしないことを意味します。

encryptionProtocol(オプション)

使用する暗号化プロトコルの名前を指定します。 デフォルトは指定なしです。 RC4プロトコルがサポートされます。

encryptionKeyName(オプション)

使用する対称暗号鍵の名前を指定します。

encryptionKeyValue(オプション)

使用する対称暗号鍵の値を指定します。

fakeXa

(オプション)

trueに設定すると、XA APIは、ローカル・トランザクションAPIに内部的に変換されます。 常にtrueに設定します。


高可用性

OracleASのOracleレガシー・アダプタは、Oracle ASクラスタを使用して、アクティブ/アクティブおよびアクティブ/パッシブのトポロジで高可用性をサポートします。

アクティブ/アクティブ・トポロジでは、Oracle Application Server は、OracleASクラスタを使用してすべてのコンポーネントにアクティブ/アクティブ冗長モデルを提供します。 OracleASクラスタ内で、2つ以上のOracle Application Serverインスタンスが同じアプリケーション・ワークロードを処理するように構成されます。 これらのインスタンスは同じコンピュータに配置することも別のコンピュータに配置することもできます。 これらのインスタンスは外部ロード・バランサによってフロントエンドとなることができ、リクエストを任意のアクティブなインスタンスにリダイレクトしたり、アドレス・リストなど別のアプリケーションレベルの構成によってリクエストを分散したりできます。

アクティブ/パッシブ・トポロジでは、Oracle Application Server はOracleASコールド・フェイルオーバー・クラスタを使用してアクティブ/パッシブ・モデルをサポートします。 この場合は、2つ以上のアプリケーション・サーバー・インスタンスが同じアプリケーション・ワークロードを処理するように構成されますが、常に1つだけがアクティブになります。