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Oracle Application Server CDC Adapters for DB2ユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61402-01
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2 OracleAS CDC Adapter for DB2の構成

この章では、Oracle Studioを使用したOracle Connectの構成方法について説明します。

Oracle Connectのすべてのモデリングは、Oracle Studioを使用して実行されます。Oracle Studioを使用するには、最初に、DB2データが存在するz/OSプラットフォームへのアクセスを有効にするようにOracle Studioを構成します。


注意:

次のタスクは、IBM z/OSプラットフォームへのアクセス権が付与されていること、およびOracle Connectデーモンがこのコンピュータで実行されていることを想定しています。

これらの要件が満たされているかどうかをシステム管理者に確認します。


この章の内容は、次のとおりです。

Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定

Oracle Studioを使用してIBM z/OSプラットフォームを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開き、「Design」パースペクティブが表示されます。

  2. Configuration Explorerで「Machines」を右クリックし、「Add Machine」を選択します。「Add Machine」画面が表示されます。

    図2-1 「Add Machine」画面

    「Add Machine」画面、新しいマシンの定義に使用
  3. 接続先のコンピュータの名前を入力するか、「Browse」をクリックして表示される、デフォルトのポート(2551)を使用するコンピュータのリストからコンピュータを選択します。

  4. Oracle Connectのインストール時に管理者として指定されたユーザーのユーザー名およびパスワードを指定します。


    注意:

    「Anonymous connection」を選択すると、この設定がコンピュータに対して定義されている場合は、コンピュータにアクセスできるあらゆるユーザーが管理者になることができます。

  5. 「Finish」をクリックします。

    Configuration Explorerにコンピュータが表示されます。

Oracle Connectへのアクセスの保護

Oracle Studioには、モデリング中とランタイム時の両方でOracle Connectへのアクセスを保護するメカニズムが備えられています。

モデリング中には、次のセキュリティ・メカニズムを適用できます。

ランタイム時には、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定

Oracle Studioを使用して実行するどの操作でも、最初はパスワードは要求されません。Oracle Studioからサーバーへのアクセスを伴う最初の操作でパスワードの入力が要求されるように、パスワードを設定できます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. メニュー・バーから「Window」を選択し、次に「Preferences」を選択します。「Preferences」画面が表示されます。

  3. 次の図に示すように、左側のペインで「Studio」をクリックします。

    図2-2 「Preferences」画面

    Studioの「Preferences」画面、プリファレンスの設定に使用
  4. 「Change Studio Master Password」をクリックします。次の図に示すように、「Change Master Password」画面が表示されます。

    図2-3 「Change Master Password」画面

    Edit the master password
  5. 「Enter current master password」フィールドを空白のままにし、「Enter new master password」フィールドに新しいマスター・パスワードを入力します。

  6. 新しいパスワードを「Confirm new master password」フィールドに再度入力します。

  7. 「OK」をクリックします。

管理権限を持つユーザーの指定

デフォルトでは、Oracle Studioからそのコンピュータの設定を変更する権限があるのは、インストール時に管理者として指定されたユーザーのみです。このユーザーは、選択したコンピュータの定義を変更または表示する権限を他のユーザーに付与できます。Oracle Studioへのコンピュータの追加については、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」を参照してください。


注意:

インストール時のデフォルトでは、すべてのユーザーを管理者にすることができます。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、コンピュータを右クリックして「Administration Authorization」を選択します。

    次の図に示すように、「Administration Authorization」画面が表示されます。

    図2-4 「Administration Authorization」画面

    「Administration Authorization」画面

    画面には、次のセクションがあります。

    Administrators: 管理者は、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioですべての定義を表示および変更できます。Oracle Studioの初期エントリでは、すべてのユーザーがシステム管理者として定義されています。

    Designers: 設計者は、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioでコンピュータのすべての定義を表示でき、「Bindings」ノードおよび「Users」ノードの任意の定義を変更できます。たとえば、Oracle Studioデータベース管理者は、新しいデータソースおよびアダプタを追加でき、データソース内の表のメタデータ定義を変更できます。

    Users: ユーザーは、選択されたコンピュータについて、Oracle Studioでコンピュータのすべての定義を表示できます。通常のユーザーは定義を変更できません。

  3. 該当するセクションの「Add User」または「Add Group」をクリックして、ユーザーまたはユーザーのグループを追加します。

    追加するユーザーまたはグループは、そのコンピュータで有効なユーザーまたはグループとして認識されている必要があります。セクションに名前が追加されると、そのユーザー名でログオンするユーザーまたはグループのみに関連する権限が付与されます。

IBM z/OSプラットフォームへのランタイム・ユーザー・アクセスの設定

ランタイム時には、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。ユーザー・プロファイルには、匿名アクセスが許可されていない場合に、ランタイム時にコンピュータ、データソースまたはアプリケーションへのアクセスに使用される名前とパスワードのペアが含まれています。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開き、ユーザー名およびパスワードを設定するマシンを開きます。

  3. 「Users」を開きます。

  4. 「NAV」ユーザー・プロファイルを右クリックし、「Open」を選択します。NAVユーザー・プロファイル・エディタが表示されます。

    図2-5 ユーザー・エディタ

    ユーザー・エディタ・ペイン
  5. ユーザー・エディタで、「Add」をクリックします。「Add Authenticator」画面が表示されます。

    図2-6 「Add Authenticator」画面

    「Add Authenticator」画面
  6. 「Resource Type」リストから「Remote Machine」を選択します。

  7. Oracle Studioで定義されているz/OSコンピュータの名前を入力します。

  8. コンピュータへのアクセスに使用する名前およびパスワードを入力し、パスワードを確認します。

  9. 「OK」をクリックします。

OracleAS CDC Adapter for DB2でのチェンジ・データ・キャプチャの設定

DB2データへの変更の取得を処理するには、z/OSプラットフォームでOracle Connect DB2 CDCアダプタを設定する必要があります。DB2 CDCアダプタを使用するには、z/OSコンピュータでDFSFLGX0イグジットを構成し、セキュリティ・パラメータを設定してから、Oracle Studioの「CDC Solution」パースペクティブを使用してチェンジ・データ・キャプチャを構成する必要があります。WindowsまたはUNIXコンピュータにOracle Studioがインストールされている必要があります。

チェンジ・データ・キャプチャを設定し、CDCアダプタを構成するには、次の手順を実行します。

CDCのためのDB2表の構成

このタスクでは、DB2エージェントを使用して変更を取得する表でデータ・キャプチャ変更属性を定義します。次のDB2コマンドを使用できます。

ALTER TABLE <TABLE_NAME> DATA CAPTURE CHANGES;

OracleAS CDC Adapter for DB2のためのセキュリティの設定

Oracle ConnectとDB2を使用するには、次の要件を満たしている必要があります。

  • ATTSRVR STEPLIB内のすべてのライブラリがAPF許可されていること。

  • ATTSRVR開始タスクの所有者に次の権限を付与していること。

    コマンド 用途
    GRANT TRACE -start trace()権限を付与します。
    GRANT MONITOR2 READAおよびREADS IFIリクエスト権限を付与します。

  • ATTSRVR開始タスクの所有者に、オフライン実行のための権限がDB2で付与されていること。

    DB2をOracle Connectと使用するためのDB2セキュリティの設定の詳細は、Oracle Application Server CDC Adaptersインストレーション・ガイドを参照してください。

ATTSRVR開始タスクの構成

ATTSRVR開始タスクのSTEPLIBで、使用されるDB2ロード・ライブラリを定義するDDカードがあることを確認します(通常はHLQ.SDSNLOADとして表されます)。

ATTSRVR開始タスクのDSNAOINI DDカードで定義されているODBCINIファイルを構成します。ほとんどの場合、ODBCINIファイルのデフォルトの構成を使用できますが、必要に応じてファイルを変更できます。

ODBCINIファイルの例は次のとおりです。

; This is a comment line...; Example COMMON odbcini COMMONMVSDEFAULTSSID=DSN1
; Example SUBSYSTEM odbcini for DSN1 subsystem DSN1MVSATTACHTYPE=CAFPLANNAME=DSNACLI

次の表に、DB2 CDCエージェントにとって重要な構成を示します。

表2-1 ODBCINI構成値

構成 説明

MVSDEFAULTSSID

使用されるデフォルトのDB2インスタンスのサブシステムID(SSID)。

MVSATTACHTYPE

CAFのみを使用します。

MVSATTACHTYPEの値がRRSAFの場合、DB2エージェントは機能しません。

PLANNAME

DB2コール・レベル・インタフェース(CLI)のプラン名。通常、CLIプランの名前はDSNACLIです(HLQ.SDSNSAMP(DSNTIJCL)ジョブで定義されています)。


IBMの『ODBC Guide and Reference』で説明されているように、このファイルで他のパラメータを指定できます。

Oracle Studioでのチェンジ・データ・キャプチャの設定

Oracle Studioでチェンジ・データ・キャプチャを設定します。Oracle Studioは、Windows XPまたはVistaオペレーティング・システム、あるいはUNIXにインストールできます。

チェンジ・データ・キャプチャは、「CDC Solution」パースペクティブで定義されています。ここには、CDC設定プロセスを支援する一連のリンクが含まれています。「CDC Solution」パースペクティブのガイドでは、リンクの前に次の記号が表示されており、実行する必要があるタスクおよび完了したタスクが示されています。

  • 三角形: このタスクに関連付けられたサブタスクがあることを示します。リンクをクリックすると、リストが開いてサブタスクが表示されます。

  • アスタリスク(*): そのリンクをクリックして、表示されるタスクおよびサブタスクを実行する必要があることを示します。複数のリンクにアスタリスクがある場合、それらのタスクは任意の順序で実行できます。

  • チェック・マーク(✓): このリンクのタスクおよびサブタスクは完了していることを示します。リンクをダブルクリックして、いつでも構成を編集できます。

  • 感嘆符(!): 検証エラーの可能性があることを示します。

チェンジ・データ・キャプチャを設定するには、次の手順を実行します。

CDCプロジェクトの作成

CDCプロジェクトを作成するには

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「CDC Solution」パースペクティブを開きます。パースペクティブ・ツールバーの「Perspective」ボタンをクリックし、リストから「CDC Solution」を選択します。

    「CDC Solution」パースペクティブが開き、ワークベンチの左側のペインに「Getting Started」ガイドが表示されます。

  3. 「Create new project」をクリックします。

    「Create new project」画面が開きます。

  4. 「Project name」フィールドに、プロジェクトの名前を入力します。

    使用可能なプロジェクトのタイプが、左側のペインに表示されます。

  5. 「Change Data Capture」を選択します。

    右側のペインから、「DB2 (Mainframe)」を選択します。

    図2-7 Create New Project

    CDCソリューションのための「Create new project」画面
  6. 「Finish」をクリックします。左側のペインに「Project Overview」ガイドが表示されます。

  7. 「Design」をクリックします。Designウィザードが開きます。このウィザードを使用して、プロジェクトの基本設定を入力します。


    注意:

    ウィザード画面は複数のセクションに分かれています。情報のみが表示されるセクションと、プロジェクトに関する情報を入力できるセクションがあります。情報または情報を入力するフィールドが表示されない場合は、セクション名の横にある三角形をクリックしてセクションを開きます。

    図2-8 Designウィザード(「Design Options」)

    この図は、Designウィザードの「Design Options」を示しています。
  8. 「Client Type」では、「Oracle SOA/ODI」のみを選択できます。「Use staging area」は選択されており、変更できません。OracleAS CDC Adapter for DB2では、ステージング領域を使用する必要があります。

  9. 「Next」をクリックします。

    Designウィザードの2番目の画面が表示されます。この手順では、ソリューションで使用されるマシンを構成します。次の情報を入力します。

    • Server Machine Details: Oracle Connectがインストールされているマシンに関する情報。ここでの選択は、常に「Server Machine」および「Mainframe」です。

    • Staging Area Details: ステージング領域が配置されているマシン・プラットフォームに関する情報。

      サーバー・マシンの「Name」には、次のいずれかを選択します。

      • CDC Stream Service: ステージング領域がステージング領域コンピュータ上にある場合に選択します。これはデフォルトの選択です。

      • Server Machine: ステージング領域が、Oracle Connectがインストールされているコンピュータと同じコンピュータ上にある場合に選択します。

      • Client Machine: ステージング領域がローカル・コンピュータ上にある場合に選択します。

      「Platform」リストで、ステージング領域のオペレーティング・システムを選択します。オペレーティング・システムには、Windows、LinuxまたはUNIXを選択できます。使用可能なオプションは、次のとおりです。

      • Microsoft Windows

      • HP-UX

      • IBM AIX

      • Sun Solaris

      • Linux(Red Hat)

      • Suse(Linux)

    図2-9 Designウィザード(ソリューション・マシンの構成)

    Designウィザード。ソリューション・マシンの構成
  10. 「Finish」をクリックします。ウィザードが終了します。

CDCサーバーの設定

「Getting Started」ガイドの「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドを開きます。

CDCサーバーを設定するには、「Implementation」ガイドで次の手順を実行します。

マシンの設定

CDCサーバー・マシンのIPアドレス/ホスト名およびポートを定義するには、次の手順を実行します。

  1. 「Machine」をクリックします。

    マシン定義画面が表示されます。

    図2-10 マシン定義

    マシン定義画面
  2. 「IP address/host name」フィールドで、次のいずれかを実行します。

    • サーバー・マシンのIPアドレスを数値で入力します。

    • 「Browse」ボタンをクリックし、表示されるホスト・マシンから選択して、「Finish」をクリックします。

      図2-11 Select Machine

      クリックしてマシンを選択します。

      注意:

      入力するマシンは、Designウィザード(ソリューション・マシンの構成)の画面で指定したプラットフォームと互換性がある必要があります。

  3. ポート番号を入力します。

    デフォルトのポート番号は、2551です。

  4. ユーザー認証を使用して接続する場合は、「Authentication Information」領域で、ユーザー名およびパスワード、確認のパスワードを入力します。

  5. Network Access Translationを使用しており、このマシンに対して常に固定IPアドレスを使用する場合は、「Connect via NAT with a fixed IP address」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

z/OSコンピュータでのCDCサーバーの設定に進みます。

データソースの設定

DB2 CDCソリューションの一部としてDB2データソースを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Solution」パースペクティブで、「Implement」をクリックします。

  2. 「Server Configuration」セクションで、「Data Source」をクリックします。次のダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-12 DB2の「Data Source Configuration」

    この画面は、DB2エージェントの構成に使用します。
  3. 「Data Source Configuration」ウィンドウで、次の情報を入力します。

    • Location: 接続されるDB2インスタンスのDB2ロケーション名を入力します。接続されるDB2インスタンスがODBCINIファイルのMVSDEFAULTSSIDパラメータで定義されているインスタンスと異なる場合は、パラメータを指定する必要があります。

    • Database name: AISを使用して新しい表を作成する場合にのみ、既存のDB2データベース名を入力します。

  4. 「Next」をクリックします。次に表示されるウィンドウで、次の情報を入力します。

    • Default Table Name: DB2データベース表のデフォルトの表所有者の名前を入力します。

    • User NameおよびPassword: DB2データベースにセキュリティ資格証明を渡す必要がある場合。

  5. 「Finish」をクリックします。

DB2データソースのプロパティの詳細は、DB2データソース関連の章を参照してください。

CDCサービスの設定

この手順では、変更キャプチャの開始点またはイベントを定義し、変更ログ出力の名前を指定します。CDCサービスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Solution」パースペクティブで、「Implement」をクリックします。

  2. 「Server Configuration」セクションで、「CDC Service」をクリックします。CDC Serviceウィザードが表示されます。

  3. 最初の画面で、次のいずれかを選択して変更キャプチャの開始点を決定します。

    • On first access to the CDC (immediately when a staging area is usedotherwise, when a client first requests changes

    • Changes recorded in the journal after a specific date and time

      このオプションを選択する場合は、「Set time」をクリックし、表示されるダイアログ・ボックスから日時を選択します。


    注意:

    DB2エージェントでは、「All changes recorded in the journal」モードはサポートされていません。特定の日時(タイムスタンプ)から変更を使用することを選択した場合、対応するログ・レコードが含まれるアーカイブまたはアーカイブ・ログ・ファイルを検索するために、DB2エージェントによってDSNJU004モジュールが内部的に使用されます。その後、指定したタイムスタンプに対応するログ・レコードが見つかるまで、ファイルの最初から変更が順次読み取られます。

  4. 「Next」をクリックして、ログ出力を定義します。次のダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-13 「CDC Logger Definition」ウィンドウ

    「CDC Logger Definition」ウィンドウ
  5. 「Bootstrap dataset name」フィールドに、DB2ログの追跡に使用されるデータセットの名前を入力します。

  6. 「Next」をクリックして、CDCサービス・ロギングを設定する次の手順に進みます。使用するログ・レベルを「Logging level」リストから選択します。

    図2-14 ロギング・レベル

    ロギング・レベル

    リストから次のいずれかを選択します。

    • None

    • API

    • Debug

    • Info

    • Internal Calls

  7. 「Finish」をクリックします。

z/OSコンピュータでのCDCサーバーの設定に進みます。

ステージング領域サーバーの設定

「Getting Started」ガイドの「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドを開きます。

ステージング領域サーバーを設定するには、「Implementation」ガイドの「Stream Service Configuration」セクションで次の手順を実行します。

ステージング領域マシンの設定

ステージング領域用のマシンを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Stream Service Configuration」セクションで、「Machine」をクリックします。

  2. CDCサーバーの「マシンの設定」に使用した構成と同じ構成を使用します。

ステージング領域サーバーの設定に進みます。

ストリーム・サービスの設定

この手順では、ストリーム・サービスを設定します。ストリーム・サービスによって、次の項目が構成されます。

  • ステージング領域

  • 変更列のフィルタリング

  • 監査


注意:

nullフィルタリングは現在サポートされていません。空の値のフィルタリングはサポートされています。空白の値は切り捨てられ、空の値として処理されます。

  1. 「Stream Service」をクリックします。Stream Serviceウィザードが開きます。

    図2-15 Staging Area

    Staging Area

    注意:

    この画面は、ステージング領域をソリューションに含めることを選択した場合にのみ表示されます。

  2. この画面では、次のパラメータを構成できます。

    • 「Eliminate uncommitted changes」を選択して、コミットされていない変更をCDCプロジェクトから消去します。

    • 「Use secured connection」チェック・ボックスを選択して、サーバーへの接続が保護されるようにステージング領域を構成します。これは、ユーザー名およびパスワードの認証を使用してサーバーにログインした場合にのみ使用できます。

    • イベント有効期限を時間単位で設定します。

    • 「File Locations」で、「Browse」ボタンをクリックして、変更されたファイルおよび必要に応じて一時ステージング・ファイルの場所を選択します。

  3. 「Next」をクリックして、フィルタリング・プロセスに含める表を選択します。

    図2-16 表の選択

    表の選択
  4. 左側のペインで必要な表をクリックし、矢印キーを使用して右側のペインに移動します。

    注意: 右側のペインに表を追加した後でも、その表を削除して、取得対象の新しい表を追加できます。詳細は、「表の追加および削除」を参照してください。

  5. 「Next」をクリックします。前述の手順で選択した表から、変更を受信する列を選択します。表のすべての列を使用するには、表の横にあるチェック・ボックスを選択します。

    図2-17 列の選択

    列の選択

    注意:

    表のヘッダーは、別の表にグループ化されて、リストの先頭に表示されます。ヘッダーの列での変更の受信をリクエストすることもできます。

    選択した列でのデータ変更が記録されます。

  6. 「Next」をクリックします。「Filter selection」画面が表示されます。表に受信する変更のタイプおよび表示する列を選択します。

    図2-18 Filter Selection

    Filter Selection
  7. この画面では、次の操作を実行できます。

    次の処理を選択します。選択した処理から変更情報を受信します。

      • Update

      • Insert

      • Delete


      注意:

      デフォルトでは、これらの項目すべてが選択されています。

    • 「Changed Columns Filter」列で、変更の通知を受信する列を選択します。


      注意:

      • 列を選択しない場合は、すべての変更の通知を受信します。

      • 1つのみ選択した場合は、選択したフィールドで変更があった場合にのみ変更情報を受信します。

      • 複数(すべてではない)選択した場合は、選択したフィールドのいずれかまたはすべてで変更があった場合にのみ変更情報を受信します。


  8. 「Filter」画面の「Content Filter」列で、表の列をダブルクリックし、「Browse」ボタンをクリックして、選択した列からコンテンツをフィルタします。

    「Content Filter」画面が表示されます。

    図2-19 Content Filter

    Content Filter
  9. フィルタ・タイプを選択します。

    • 該当する列値が指定した値と等しい場合に返されるイベントについて、「In」を選択します(列がNULLの場合は取得されません)。

    • 列値が指定した値ではない場合に返されるイベントについて、「Not In」を選択します(列がNULLの場合は取得されます)。

    • 列値が指定した2つの値の間にある場合は、「Between」を選択します(列がNULLの場合は取得されません)。

  10. 「Content Filter」画面の左下にある「Add」をクリックします。


    注意:

    複数の条件を選択した場合は、いずれかの条件に該当する場合に変更情報を受信します。

  11. 選択に応じて、次のいずれかを実行します。

    • 「In」および「Not In」を選択した場合は、手順12に進みます。

    • 「Between」を選択した場合は、手順14に進みます。

  12. 「Add items to the list」画面で「Add」をクリックします。列値が値に該当する(または該当しない)場合に返されるイベントについて、対象となる値を入力します。「Not In」フィルタ・タイプで空の値('')をフィルタするには、表示されたダイアログ・ボックスのこのフィールドを空白のままにします。

    図2-20 項目の追加(「In」または「Not In」)

    項目の追加(「In」または「Not In」)
  13. 手順12を必要な回数繰り返し、手順16に進みます。

  14. 「Add items to list」画面で「Add」をクリックします。

    「Add between values」画面が表示されます。

    図2-21 項目の追加(「Between」)

    項目の追加(「Between」)
  15. 列値が指定した2つの値の間にある場合に返されるイベントについて、対象となる値を入力します。

  16. 「Content Filter」画面で、「Next」をクリックします。

    図2-22 Auditing Configuration

    Auditing Configuration
  17. 変更を受信するときに必要な監査レベルを選択します。オプションは次のとおりです。

    • None: 変更がない場合。

    • Summary: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージを含む監査の場合。

    • Headers: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージ、取得された各レコードのレコード・ヘッダーを含む監査の場合。

    • Detailed: 配信されたレコードの総数、システム・メッセージおよびエラー・メッセージ、取得された各レコードのレコード・ヘッダー、レコードのコンテンツを含む監査の場合。

  18. 「Finish」をクリックします。

ステージング領域サーバーの設定に進みます。

アクセス・サービス・マネージャの構成

この手順では、CDCアダプタのデーモン・ワークスペースを設定します。アクセス・サービス・マネージャを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Access Service Manager」をクリックします。

    Setup Workspaceウィザードが開きます。

    図2-23 Select Scenario

    Select Scenario
  2. サイト要件に最も適した事例を選択します。

    • Application Server using connection pooling

    • Stand-alone applications that connect and disconnect frequently

    • Applications that require long connections, such as reporting programs and bulk extractors

  3. 「Next」をクリックします。

    「Application Server with connection pooling」画面は、ワークスペース・サーバー・プールを作成する場合に使用します。使用可能なパラメータは、最初の画面での選択によって異なります。使用可能なパラメータは、次のとおりです。

    • 「Application Server using connection pooling」を選択した場合の使用可能なパラメータは、次のとおりです。

      • What is the average number of expected concurrent connections?: 予期される接続数を入力します。これは、実際に使用可能な接続数を超えることはできません。

      • What is the maximum number of connections you want to open?: オープンする接続数を入力します。

    • 「Stand-alone applications that connect and disconnect frequently」を選択した場合は、前述の項目に表示されている選択肢に加えて、次の選択肢も設定できます。

      • What is the minimum number of server instances you want available at any time?: インスタンス数を入力します。これは、実際に使用可能なインスタンス数を超えることはできません。

      • What is themaximum number of server instances you want available at any time?: 使用可能にするインスタンス数を入力します。

    • 「Stand-alone applications that connect and disconnect frequently」を選択した場合の使用可能なパラメータは、次のとおりです。

      • How many connections do you want to run concurrently?: 実行する同時接続数を入力します。

  4. 「Next」をクリックします。次の画面では、タイムアウト・パラメータを設定します。システムが遅い、または過負荷の場合は、これらのパラメータを変更する必要があります。パラメータは、次のとおりです。

    • How long do you want to wait for a new connection to be established?: 新しい接続の確立を待機する時間を入力します(秒単位)。

    • How long do you want to wait for a response that is usually quick?: 高速接続の場合は、このパラメータを変更します。レスポンスを待機する時間を入力します(秒単位)。

  5. 「Next」をクリックします。次の画面では、セキュリティ・パラメータを設定します。これらのパラメータを変更する前に、サイトのセキュリティ管理者に連絡する必要があります。

    この画面では、次のパラメータを編集します。

    • サーバー・インスタンスを開始するために使用するオペレーティング・システム・アカウント(ユーザー名)を入力します。

    • 「Allow anonymous users to connect via this workspace」を使用する場合は、このオプションを選択します。

    • ワークスペースのアクセス権を入力します。「All users」にワークスペースへのアクセスを許可するか、または「Selected users only」を選択して、選択したユーザーおよびグループのみに排他アクセスを許可できます。

    • 「Do you want to access server instances via specific ports」を使用する場合は、このオプションを選択します。このオプションの選択を解除すると、デフォルトが使用されます。

      このオプションを選択した場合は、「From port」および「To port」を指定し、これらのポートをTCP/IPシステム設定で予約します。

    図2-24 サイトのセキュリティ

    サイトのセキュリティ
  6. 「Next」をクリックします。

    サマリー画面が開きます。

    図2-25 ワークスペース設定のサマリー

    ワークスペース設定のサマリー
  7. 「Save」をクリックし、「Finish」をクリックします。

「Implementation」の操作をすべて完了すると、すべてのリンクの横にチェック・マーク(✓)が表示されます。「Done」をクリックして戻ると、「チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ」に進むことができます。

ステージング領域サーバーの設定に進みます。

チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ

次の手順は、設計および実装のガイドを完了した後に実行可能になります。

  • Deployment Procedure: このセクションは、プロジェクトをデプロイするために使用します。

  • Control: このセクションは、プロジェクトをデプロイして変更を使用する準備ができた後で、ワークスペースをアクティブ化または非アクティブ化するために使用します。ステージング領域からの変更の使用を一時停止するときはいつでも、このセクションでワークスペースを非アクティブ化できます。

CDCソリューションをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. 「Deploy」をクリックします。「Deployment Procedure」および「Control」セクションが「Deployment」ビューに表示されます。

  2. 「Deployment Procedure」セクションで「Deploy」をクリックします。

    Oracle Studioによってネーミング情報が処理されます。この処理には数分かかる場合があります。ネーミングの競合がある場合は、Oracle Studioで解決するかどうかを確認するメッセージが表示されます。

    図2-26 ネーミングの競合の解決

    ネーミングの競合の解決
  3. ネーミングの競合を解決するには、「Yes」をクリックします。

    「Deployment Guide」画面が表示されます。

    図2-27 Deployment Guide

    Deployment Guide
  4. デプロイの準備が整った場合は、「Finish」をクリックします。

    それ以外の場合は、「Cancel」をクリックすると、「CDCプロジェクトの作成」「CDCサーバーの設定」または「ステージング領域サーバーの設定」に戻って変更できます。

    このプロジェクトが以前にデプロイされている場合は、再デプロイメントによって以前のインスタンスが上書きされることが通知されます。


    注意:

    • メタデータが変更されているプロジェクトを再デプロイする場合は、間違った情報がレポートされないように、ステージング領域(SA)表を削除する必要があります。

    • ソリューションを再デプロイする場合は、そのソリューションに対して新しいバインディングが作成されます。新しいバインディングは、デフォルトのパラメータのみで作成されます。追加されていた一時的な機能は失われます。


  5. 該当する場合は「OK」をクリックして再デプロイします。

  6. 「Deployment Summary」リンクをクリックします。

    「Deployment Summary」が表示されます。ODBC接続文字列およびJDBC接続文字列、CDC取得を有効にする特定のログ出力スクリプトが表示されます。

    図2-28 Deployment Summary

    Deployment Summary
  7. 必要に応じて、「Deployment Summary」画面から必要な情報を切り取り、使用する環境に貼り付けます。

  8. デプロイメント結果に間違いがない場合は、「Finish」をクリックします。

    問題があった場合は、「Cancel」をクリックして、「CDCプロジェクトの作成」「CDCサーバーの設定」または「ステージング領域サーバーの設定」に戻り、ソリューションを変更します。


注意:

ソリューションを再デプロイする場合は、次の手順に従って、SERVICE_CONTEXT表のcontextおよびagent_contextフィールドが保存されるようにする必要があります。次の手順に従って、フィールドを保存します。
  1. ステージング領域データソースで、select context, agent_context from SERVICE_CONTEXTを実行し、戻り値を保存します。

  2. SERVICE_CONTEXT表の物理ファイルを削除します。

  3. ソリューションを再デプロイします。

  4. ルーターをアクティブ化してSERVICE_CONTEXT表を作成します。

  5. ルーターを無効にします。

  6. ステージング領域データソースで、insert into SERVICE_CONTEXT (context, agent_context) values('XXX', 'YYY')を実行します。保存した値がSERVICE_CONTEXT表に挿入されます。

  7. ソリューションをアクティブ化します。


ソリューション・ワークスペースのアクティブ化および非アクティブ化

OracleAS CDCアダプタ・ソリューションの「Project」ガイドで、「Deploy」をクリックし、次のいずれかを実行してソリューションのワークスペースをアクティブ化または非アクティブ化します。

  • ワークスペースをアクティブ化するには、「Control」セクションで「Activate Workspaces」リンクをクリックします。

  • ワークスペースを非アクティブ化するには、「Deactivate Workspaces」リンクをクリックします。

アクティブ化または非アクティブ化プロセス中に、ソリューションに含まれる1台以上のマシンのデーモン設定が変更されているというメッセージが表示される場合があります。「Yes」をクリックして続行します。