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Oracle Application Server CDC Adapters for SQL Serverユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61404-01
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5 JDeveloperでのプロジェクトの作成例

この章の内容は、次のとおりです。

はじめに

この項では、サンプルの使用に必要なコンポーネントおよびシステムの準備方法について説明します。 この項の内容は、次のとおりです。

前提条件

サンプルを使用するためのインストールおよび構成上の要件は次のとおりです。

この章では、Oracle CDCアダプタでBPELおよびメディエータを使用する際の構成手順の例を説明します。 これらの例で作業する前に、次のことをよく理解している必要があります。

OracleAS CDC Adapters for SQL ServerとBPELの統合には次のプロセスがあります。

開始タスク

インバウンド・プロセスを設計する前に、次の手順を行う必要があります。

  • 「SQL Server CDCアダプタの構成」のタスクを実行し、JCA構成ファイルの作成に必要なCDCソリューションとアダプタを作成します。

  • J2CA CDCリソース・アダプタの接続を構成します。 これは、コネクション・ファクトリを作成することにより行います。

    詳細は、「OracleAS CDC Adapter for SQL Serverでのチェンジ・データ・キャプチャの設定」を参照してください。

  • 相互作用のWSDLファイルおよびバインディング・ファイルを作成します。 これは、JDeveloperでエンドポイントの構築を開始する前にOracle Studioで行います。 Oracle Studioでは、作成した相互作用に基づいて、WSDLファイルとバインディング(jca)ファイルが自動的に作成されます。 これらのファイルを作成する方法は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。

BPELインバウンド・プロセスのデプロイ

この項では、SQL Server CDCアダプタに接続するBPELインバウンド・プロセスを作成する方法を説明します。 インバウンド用にSQL Server CDCアダプタを構成する方法は、「OracleAS CDC Adapter for SQL Serverでのチェンジ・データ・キャプチャの設定」を参照してください。

BPEL Process Managerでプロセスを構成するには、JDeveloperを使用します。 この項では、JDeveloperを使用してSQL ServerアダプタのBPELインバウンド・プロセスを作成する方法を説明します。 このインバウンド・サンプルを実行するには、2つの構成タイプがあります。

インバウンド・プロセスを設計する前に、OracleAS CDC Adapter for SQL ServerをBPEL Process Managerに統合および接続していることを確認してください。 詳細は、「アプリケーション・サーバーでのSQL Server CDCアダプタの構成」を参照してください。

また、jcaファイルのJdbcDataSourceに値を入力する必要もあります。次の図に、jcaファイルにこの値を追加する場所を示します。

図5-1 JdbcDataSourceの値

JdbcDataSourceの値

デザインタイムの構成

この項では、BPELインバウンド・プロセスをデプロイするために必要なデザインタイムの手順を説明します。

BPELインバウンド・プロセスの作成

次の手順を実行して、インバウンドのBPELプロジェクトを作成します。

  1. JDeveloperで、SOAプロジェクトを新規作成します。

  2. SOAプロジェクトを右クリックして、「新規」を選択します。 「新規ギャラリ」が図5-2に示すように表示されます。

    図5-2 新規ギャラリ

    新規BPELプロセスの選択
  3. 「カテゴリ」リストで「SOA層」を開き、「サービス・コンポーネント」を選択します。

  4. 「項目」リストで「BPELプロセス」を選択し、「OK」をクリックします。 「BPELプロセスの作成」画面が図5-3に示すように表示されます。

    図5-3 BPELプロセス

    BPELプロセス
  5. 「BPELプロセス」画面で次を入力します。

    • BPELプロセスの名前(たとえば、BPELInbound1)を入力します。

    • 「テンプレート」リストから「サービスを後で定義」を選択します。

  6. 「OK」をクリックします。 BPELプロセスがビジュアル・エディタに表示されます。

引き続き「インバウンド・プロセスでのサードパーティ・アダプタの使用」の手順を実行します。

インバウンド・プロセスでのサードパーティ・アダプタの使用

インバウンド・プロセスを作成するためのパートナ・リンクとしてサードパーティ・アダプタを使用します。 SOAでは相互作用で定義されたSQL文が実行され、リソース・アダプタに渡されます。 次の手順を実行して、サードパーティ・アダプタを作成します。

  1. 左側の「プロジェクト」領域から、composite.xmlをダブルクリックします。 必要に応じて、ビジュアル・エディタ下部の「設計」タブをクリックします。 図5-4に、ビジュアル・エディタのコンポジット・ビューを示します。

    図5-4 コンポジット・ビュー

    コンポジット・ビュー
  2. ビジュアル・エディタの「公開されたサービス」レーンに、図5-5に示すようにサードパーティ・アダプタをドラッグします。

    図5-5 サードパーティ・アダプタ

    サードパーティ・アダプタ

    JDeveloperにサードパーティ・アダプタをドラッグするときに、図5-6に示すように「サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成」画面が表示されます。

    図5-6 サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成

    サード・パーティ・アダプタ・サービス
  3. 「WSDL URL」フィールドの横にあるボタンをクリックし、使用するWSDLファイルを参照します。

  4. 「タイプ」リストで、「サービス」を選択します。

  5. 「JCAファイル」フィールドの横にあるボタンをクリックし、使用するバインディング・ファイルを参照します。

  6. 「OK」をクリックして終了します。 図5-7に示すようなコンポジット設計ができました。

    図5-7 BPELプロセスを作成する準備ができたコンポジット・ビュー

    BPELプロセスを作成できます

    引き続き「BPELインバウンド・プロセスの設計」の手順を実行します。

BPELインバウンド・プロセスの設計

インバウンド・プロセス・プロシージャの設計を開始する前に、バインディング(jca)ファイルで一部のアクティブ化仕様プロパティの構成が必要な場合があります。 インバウンド・バインディング・ファイルでの作業の詳細は、「バインディング・ファイルの構成」を参照してください。

次の手順を実行して、BPELインバウンド・プロセスを定義します。

  1. コンポジットで、図5-8に示すように、BPELプロセスをサードパーティ・アダプタに接続します。

    図5-8 サードパーティ・アダプタへの接続

    サードパーティ・アダプタへの接続
  2. BPELプロセスをダブルクリックします。

  3. 「コンポーネント・パレット」のBPELプロセス・アクティビティのセクションから、図5-9に示すように、「Receive」および「Assign」プロセスをエディタにドラッグします。

    図5-9 インバウンド・プロセス

    プロセスの作成
  4. ビジュアル・エディタで、「Receive」アクティビティをサードパーティ・アダプタ・サービス(Service1)に接続します。 Receiveの編集ダイアログ・ボックスが、図5-10に示すように表示されます。

    図5-10 Receiveのプロパティ

    Receiveの編集ダイアログ・ボックスを示す画面です
  5. Receiveの編集ダイアログ・ボックスで、次の手順を実行します。

    • 変数を作成します。 「変数」フィールドの右にあるプラス記号をクリックし、表示される「変数の作成」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

    • 「インスタンスの作成」チェック・ボックスが選択されていることを確認してください。

  6. 図5-11に示すように、ビジュアル・エディタで (x) をクリックします。 「変数」画面が表示されます。

    図5-11 変数の追加

    変数の追加
  7. 「変数」画面で、プラス記号をクリックして「変数の作成」画面を開きます。

  8. 「変数の作成」画面で、「メッセージ・タイプ」を選択し、フィールドの横のアイコンをクリックして「タイプ・チューザ」を開きます。

  9. 「タイプ・チューザ」でツリーのファイルを開き、図5-12に示すように、「メッセージ・タイプ」フォルダのHOSPITALStreamを見つけます。

    図5-12 タイプ・チューザ

    タイプ・チューザ

    「OK」をクリックし、「変数の作成」画面で「OK」をクリックします。

  10. Assign_1プロセスをダブルクリックして、「Assign」画面を開きます。

  11. 「Assign」画面で、表示される上部のプラス記号をクリックし、「コピー操作」を選択します。 図5-13

    図5-13 コピー操作の編集

    コピー操作の編集
  12. 「コピー操作の作成」画面で、図5-13に示すように、「From」側と「To」側の両方で、「Variable_1」「HOSPITALstream」を開き、「ns2:HOSPITALstream」を選択します。

  13. 「OK」をクリックして「コピー操作の作成」画面を閉じてから、「OK」をクリックして「Assign」画面を閉じ、情報を受け入れます。

  14. プロジェクトをデプロイします。

プロジェクトのデプロイ

次の手順を実行して、Oracle Application Serverにプロジェクトをデプロイします。

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、プロジェクトを右クリックして「デプロイ」を見つけ、デプロイするプロジェクトを選択します。

  2. 「デプロイ」ウィザードで、「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択します。

  3. 「次へ」をクリックし続けて、ウィザードの最後で「終了」をクリックしてデプロイします。

ランタイムの構成

この項では、インバウンド・プロセスが正しく実行されることを確認するために、プロジェクトをテストして実行する方法を説明します。 XMLユーティリティを使用することにより、作成したファイル・アダプタで定義されたイベントをOracle Connectで呼び出せます。 「XMLユーティリティによるイベントのトリガー」を参照してください。 このイベントはOracle Connectから呼び出されるため、インバウンド・イベントです。 OracleASのSOAサービスに起因するイベントは、アウトバウンド・イベントです。

XMLユーティリティによるイベントのトリガー

XMLユーティリティを使用して、要求するイベントをトリガーするSQL文を作成します。 イベントをトリガーするには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」「Oracle」Server UtilitiesXML Utilityを選択します。 XMLユーティリティが表示されます。

    図5-14 インバウンド・プロセスのトリガー

    インバウンド・プロセスのXMLを示す図です
  2. XMLユーティリティのConnectセクションに、次の情報を入力します。

    • Server: OracleAS Adapter for SQL Serverがロードされているマシンの名前。

    • Workspace: OracleAS Adapter for SQL Serverがロードされているワークスペースの名前。 使用できるワークスペースのリストが、このフィールドのリストに表示されます。 ワークスペースはOracle Studioで定義されます。

    • Adapter: OracleAS Adapter for SQL Serverの名前。 使用できるアダプタのリストが、このフィールドのリストに表示されます。 アダプタはOracle Studioで定義されます。

  3. Connectをクリックして、選択したマシンに接続します。

  4. Interactionフィールドに、呼び出す相互作用の名前を入力します。 これはOracle Studioで定義されます。

  5. Inputウィンドウで、相互作用を呼び出す文を入力します。 上の図に例が表示されています。

  6. Executeをクリックします。 成功すると、次の例のような値が返されます。

    <?xml version="1.0"?>
    <bigOrderEvent ORDER_ID="1"ORDERED_BY="1" xmlns+"noNamespace://ordersQueue"/>
    

メディエータ・インバウンド・プロセス

この項では、OracleAS CDC Adapter for SQL Serverに接続するメディエータ・インバウンド・プロセスを作成する方法を説明します。

メディエータによるプロセスの構成にはJDeveloperを使用します。 この項では、JDeveloperを使用してCDCリソース・アダプタのメディエータ・インバウンド・プロセスを作成する方法を説明します。 次のトピックでメディエータ・インバウンド・プロセスを作成する方法を説明します。

開始タスク

インバウンド・プロセスを設計する前に、次の手順を行う必要があります。

メディエータ・インバウンド・プロセスの作成

次の手順を実行して、インバウンド・メディエータ・プロジェクトを作成します。

  1. JDeveloperで、SOAプロジェクトを新規作成します。

  2. SOAプロジェクトを右クリックして、「新規」を選択します。 「新規ギャラリ」が図5-15に示すように表示されます。

    図5-15 新規ギャラリ

    新規メディエータ・プロセスの選択
  3. 「カテゴリ」リストで「SOA層」を開き、「サービス・コンポーネント」を選択します。

  4. 「項目」リストで「メディエータ」を選択し、「OK」をクリックします。 「メディエータの作成」画面が図5-16に示すように表示されます。

    図5-16 メディエータ

    メディエータの作成手順
  5. 「BPELプロセス」画面で次を入力します。

    • メディエータ・プロセスの名前(たとえば、MedInbound1)を入力します。

    • 「テンプレート」リストから「サービスを後で定義」を選択します。

  6. 「OK」をクリックします。 メディエータ・プロセスがビジュアル・エディタに表示されます。

引き続き「インバウンド・プロセスでのサードパーティ・アダプタの使用」の手順を実行します。

インバウンド・プロセスでのサードパーティ・アダプタの使用

インバウンド・メディエータを作成するためのパートナ・リンクとしてサードパーティ・アダプタを使用します。 SOAでは相互作用で定義されたSQL文が実行され、リソース・アダプタに渡されます。 次の手順を実行して、サードパーティ・アダプタを作成します。

  1. 左側の「プロジェクト」領域から、composite.xmlをダブルクリックします。 必要に応じて、ビジュアル・エディタ下部の「設計」タブをクリックします。 図5-17に、ビジュアル・エディタのコンポジット・ビューを示します。

    図5-17 コンポジット・ビュー

    コンポジット・ビュー
  2. ビジュアル・エディタの「公開されたサービス」レーンに、図5-18に示すようにサードパーティ・アダプタをドラッグします。

    図5-18 サードパーティ・アダプタ

    サードパーティ・アダプタ

    JDeveloperにサードパーティ・アダプタをドラッグするときに、図5-19に示すように「サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成」画面が表示されます。

    図5-19 サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成

    サード・パーティ・アダプタ・サービス
  3. 「WSDL URL」フィールドの横にあるボタンをクリックし、使用するWSDLファイルを参照します。

  4. 「タイプ」リストで、「サービス」を選択します。

  5. 「JCAファイル」フィールドの横にあるボタンをクリックし、使用するバインディング・ファイルを参照します。

  6. 「OK」をクリックして終了します。 図5-20に示すようなコンポジット設計ができました。

    図5-20 メディエータを作成する準備ができたコンポジット・ビュー

    BPELプロセスを作成できます

    引き続き「ファイル・アダプタの作成」の手順を実行します。

ファイル・アダプタの作成

次の手順を実行して、ファイル・アダプタを作成します。

  1. コンポジットで、メディエータをサードパーティ・アダプタに接続します。

  2. 右側のコンポーネント・パレットのSOAセクションから、ビジュアル・エディタの「外部参照」レーンにファイル・アダプタをドラッグします。 「アダプタ構成ウィザード」が表示されます。

  3. 「アダプタ構成ウィザード」の最初の画面で、アダプタ・サービスの名前を入力し、「次へ」をクリックします。

  4. 「アダプタ・インタフェース」画面で、「既存のWSDLのインポート」を選択します。 「インバウンド・プロセスでのサードパーティ・アダプタの使用」で選択したファイルと同じWSDLファイルを選択します。 図5-21に、「アダプタ・インタフェース」画面を示します。

    図5-21 ファイル・アダプタ

    ファイル・アダプタの作成
  5. 「操作」画面で、「操作タイプ」として「Write File」を選択します。

  6. 「ファイル構成」画面で、図5-22に示すように、ファイルを書き込む場所へのパス、およびファイル・ネーミング規則を入力します。

    図5-22 「ファイル構成」画面

    ファイルの構成
  7. 「次へ」をクリックして、ウィザードの残りの画面すべてでデフォルト設定を使用します。 最後に「終了」をクリックします。

  8. メディエータをファイル・アダプタに接続します。

  9. 「操作の選択」画面で、両方の操作に「Hospital」を選択します。「OK」をクリックします。

引き続き「インバウンド・メディエータの設計」の手順を実行します。

インバウンド・メディエータの設計

この手順では、BPELプロセスを設計します。 次の手順を実行して、インバウンド・メディエータを設計します。

  1. コンポジットで、メディエータをダブルクリックします。

  2. 図5-23に示すように、「フィルタ式」を開きます。

    図5-23 フィルタ式

    「フィルタ式」画面
  3. 引き続き「マッピング・ルールの作成およびファイルのマップ」の手順を実行します。

マッピング・ルールの作成およびファイルのマップ

次の手順を実行して、マッピング・ファイルを作成し、ファイルをマップする必要があります。

  1. 「フィルタ式」画面で、図5-23に示すように、「次を使用して変換」フィールドの横にあるアイコンをクリックします。 「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」画面が図5-24に示すように表示されます。

    図5-24 リクエスト・トランスフォーメーション・マップ

    リクエスト・トランスフォーメーション・マップ
  2. 「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」で、「新規マッパー・ファイルの作成」を選択します。 デフォルト値を使用します。

  3. 「OK」をクリックします。

  4. ビジュアル・エディタで、「HOSPITALStream to HOSPITALStream」タブをクリックします。 マッパーが表示されます。

  5. legacyReq:HOSPITALStream要素を接続します。 これは、図5-25で赤で示されています。 次に、ノードを開いて接続を表示します。

    注意: JDeveloperでは赤い線は表示されません。

    図5-25 マッパー画面

    プロセスのマップ
  6. 保存してから、「プロジェクトのデプロイ」の手順を実行します。

プロジェクトのデプロイ

次の手順を実行して、Oracle Application Serverにプロジェクトをデプロイします。

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、プロジェクトを右クリックして「デプロイ」を見つけ、デプロイするプロジェクトを選択します。

  2. 「デプロイ」ウィザードで、「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択します。

  3. 「次へ」をクリックし続けて、ウィザードの最後で「終了」をクリックしてデプロイします。