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Oracle Application Server CDC Adapters for VSAMユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61405-01
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4 VSAM CDCアダプタの構成

この章では、OracleAS Adapter for VSAMの作成例について説明します。OracleAS Adapter for VSAMを使用するには、BPELプロセスまたはメディエータ・プロセスのいずれかも構成する必要があります。BPELまたはメディエータの詳細は、「JDeveloperでのプロジェクトの作成例」を参照してください。

OracleAS Adapter for VSAMを使用したアウトバウンド相互作用の作成

OracleAS Adapter for VSAMを使用してアウトバウンド相互作用を作成するには、VSAMデータソースの作成、VSAMからのメタデータのインポート、データベース・アダプタの作成を実行してから、データ・アクセスに使用する相互作用を作成する必要があります。

要件

この章で説明するタスクを実行するには、次の要件が必要です。

  • Windowsオペレーティング・システムが稼働するコンピュータ

  • z/OSオペレーティング・システムが稼働するメインフレーム・コンピュータ

  • Oracle Connectバージョン11.1.1.2がメインフレーム・コンピュータにインストールされていること

  • Oracle Studio バージョン11.1.1.2がWindowsコンピュータにインストールされていること

VSAM Hospitalデータソースの追加

VSAMデータソースを作成するには、次の手順を実行する必要があります。

システムの準備

ホスピタル・データベースがメインフレーム・コンピュータ上のVSAMで使用可能であることを確認します。

Oracle Connectへのマシン・アクセスの設定

VSAMデータが存在するメインフレーム・コンピュータへのアクセスの構成から作業を開始します。このOracle Connectへのアクセスを構成します。Oracle Connectを開き、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」にある指示に従ってください。次の情報を「Add machine」ダイアログ・ボックスに入力します。

  • Host name/IP address: ホスピタル・データベースが存在するメインフレーム・コンピュータの名前またはIPアドレスを入力します。Oracle Connectと同じディレクトリにインストールされていることが必要です。

  • Port: デーモンが実行されるポートの番号を入力します。デフォルト・ポートは2551です。

  • Display Name: このフィールドには情報を入力する必要はありません(デフォルトで表示名はホスト名とポート番号になります)。

  • User Name: アクセス先のコンピュータが管理者のパスワードを必要とする場合。この場合、コンピュータの管理者の名前を入力します。

  • Password: 必要に応じて、コンピュータの管理者パスワードを入力します。

  • Connect via NAT with fixed IP address: これを選択するのは、固定された構成でNAT(ネットワーク・アドレス変換)ファイアウォール・プロトコルを使用する場合です。これにより、指定されたポートにかかわらず、それぞれの外部IPが1つの内部IPにマップされます。

図4-1に、正しい情報を入力した「Add machine」ダイアログ・ボックスを示します。

図4-1 「Add machine」ダイアログ・ボックス

「Machine」ダイアログ
「図4-1 「Add machine」ダイアログ・ボックス」の説明

VSAMデータソースの追加

Oracle Studioにコンピュータ構成を追加すると、VSAMデータソースを「Configuration」ビューに追加できるようになります。VSAMデータソースを追加するには、次の手順を実行します。

  1. 追加したコンピュータを開いてから、「NAV」バインデイングを開きます。

  2. 「Data sources」フォルダを右クリックし、「New data source」を選択します。

  3. 「New data source」ダイアログ・ボックスで、「Name」フィールドに「Hospital」と入力します。

  4. 「Type」フィールドで、「VSAM (CICS)」を選択してから「Finish」をクリックします。さらに接続情報を追加する必要はありません。

VSAMデータソースの追加の詳細は、「VSAMデータソースの構成」を参照してください。

図4-2に、正しい情報を入力した「Add data source」ダイアログ・ボックスを示します。

図4-2 「Add Data Source」ダイアログ・ボックス

「Add Data Source」ダイアログ・ボックス
「図4-2 「Add Data Source」ダイアログ・ボックス」の説明

メタデータのインポート

ここで、VSAMデータからデータソースにメタデータをインポートします。データのインポート方法の詳細は、「VSAMデータソースのメタデータのインポート」を参照してください。

この例では、ホスピタル・データベースのメタデータをインポートする必要があります。このデータベースはOracle Connectの例として提供されており、Oracle Connectをメインフレーム・コンピュータにインストールする場合に、このデータベースをインストールする必要があります。

メタデータ・インポートで、次の情報を提供する必要があります。

  • 「Get Input Files」の手順では、hospital.cobファイルを追加します。

  • 「Apply Filters」手順では、「Next」をクリックします。

  • 「Select Tables」手順では、「DOCTOR」および「PATIENT」を選択します。

  • 「Import Manipulation」手順では、「Next」をクリックします。

  • 「Assigning File Names」手順では、「Next」をクリックします。

  • 「Metadata Model Selection」手順では、「Default value for all tables」を選択してから「Next」をクリックします。

  • 「Import Metadata」手順で「Yes」を選択し、「Finish」をクリックします。

チェンジ・データ・キャプチャの作成

ここで、インポートした表にチェンジ・データ・キャプチャを作成します。終了すると、WSDLおよびバインディング・ファイル(jca)を作成できます。詳細は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。

こらのファイルには、JDeveloperでBPELおよびメディエータ・プロジェクトを作成するために必要な情報が含まれています。BPELプロセス・マネージャおよびメディエータでのJDeveloper使用の詳細は、「JDeveloperでのプロジェクトの作成例」を参照してください。

チェンジ・データ・キャプチャの設定を開始する前に、VSAMデータベースがチェンジ・データ・キャプチャを処理するように設定されていることを確認してください。この設定を行う方法は、「CICSユーザー・ジャーナルの管理(VSAM CICSのみ)」を参照してください。

次の項では、Oracle Studioにおけるチェンジ・データ・キャプチャの作成方法を説明します。

チェンジ・データ・キャプチャの設定

次の手順では、このサンプルにおけるチェンジ・データ・キャプチャの設定方法を説明します。VSAM用にチェンジ・データ・キャプチャを設定する方法の詳細は、「Oracle Studioでのチェンジ・データ・キャプチャの設定」を参照してください。

  1. Oracle Studioの「Solution」パースペクティブを開きます。

  2. 左側のペインで、「Create new project」をクリックします。

  3. 次のように入力します。

    • Project name: Hospital

    • Type: VSAM (CICS)

    図4-3に、「Create new project」画面の正しいデータを示します。

    図4-3 Create New Project

    Create new project
    「図4-3 Create New Project」の説明

  4. 画面のデフォルト値を使用するには、「Design」をクリックしてから「Next」「Finish」をクリックします。UNIXコンピュータ上でステージング領域を設定するには、2番目の画面で設定を変更する必要があります。詳細は、「CDCプロジェクトの作成」を参照してください。

  5. 「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドに進みます。

  6. 「Server Configuration」に、次の情報を入力します。

    • Machine: Oracle Connectがインストールされたz/OSコンピュータの情報を入力します。

    • Metadata: 次のように入力します。

      • Select metadata source: 「Copy from existing metadata」を選択します。

      • Copy from existing metadata source: 作成したHospitalデータソースを検索して開いてから、使用可能な列をすべて選択し、「Copy Existing Metadata Source」画面の右側に移動します。

      • Customize Metadata: すべての画面で「Next」をクリックし、デフォルト値を使用します。

      詳細は、「CDCサービスの設定」を参照してください。

  7. 「Stream Service Configuration」に、次の情報を入力します。

    • Machine: ステージング領域として使用しているコンピュータの情報を入力します。WindowsまたはUNIXマシンである必要があります。

    • Stream Service: 次のように入力します。

      • 「Staging Area」画面で、指定したコンピュータおよびステージング領域コンピュータ上にある変更ファイルの場所を入力します。

      • 「Changed Data Capture Table Selection」で、すべての表を選択します。

      • 残りの画面では、「Next」をクリックしてデフォルト値を使用します。

    • Access Service Manager: すべての画面で「Next」をクリックし、デフォルト値を使用します。

      詳細は、「ステージング領域サーバーの設定」を参照してください。

ここで、ソリューションのデプロイを実行する必要があります。

ソリューションのデプロイ

ソリューションをデプロイするには、「Activate Workspaces」をクリックします。開いた画面で「OK」をクリックします。ネーミングの競合に関するメッセージを取得した場合は、先に解決する必要があります。

チェンジ・データ・キャプチャのデプロイの詳細は、「チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ」を参照してください。

JCA構成ファイルの作成

JDeveloperを使用して接続を設定するには、WSDLファイルとJCAファイルの両方を作成する必要があります。BPELプロセスまたはメディエータ接続を設定する前に、Oracle Studioを使用してファイルを作成します。

JCA構成ファイルの設定方法の詳細は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。Hospital_CDCQueueアダプタのファイルを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Studioの「Configuration」ペインで、作成したCDCステージング領域のバインディングを開きます。このバインデイングの名前は、Oracle Studioで作成したCDCソリューションのプロジェクト名であり、接尾辞_SAが付いています。

  2. Hospital_CDCQueueアダプタを右クリックし、「Generate JCA Configuration Files」を選択します。

  3. BPELプロセスまたはメディエータの接続を作成する際に参照可能な場所にファイルを保存します。