モバイル・ページを使用すると、携帯電話などのモバイル・デバイス専用のポートレットおよびアイテムを表示するページを設計できます。標準ページもモバイル・デバイスに表示できます。ただし、標準ページの設計環境は、コンピュータのモニターなど、より大きなディスプレイ装置用のページの作成により適しています。
モバイル・ページが既存の標準ページに基づいている場合、既存のページのレイアウトは、モバイル・デバイスでの表示に合うように次のようにフラット化されます。
標準ページが調査され、リージョンが論理的な順序で処理されます。
これらのリージョンのモバイル・コンテンツが、新しいモバイル・ページにコピーされます。非モバイル・コンテンツは、新しいモバイル・ページにはコピーされません。非モバイル・コンテンツには、モバイル対応でないポートレット、またBaseURL、BasePageLinkおよびBaseSubPageDisplayアイテム・タイプに基づいていないアイテム・タイプがあります。
モバイル・ポートレットに対するポートレットのパーソナライズは、標準ページとモバイル・ページで共有されます。つまり、いずれかのページに対して行ったパーソナライズはもう一方のページにも反映されます。たとえば、特定のポートフォリオを使用してページの株ポートレットをパーソナライズし、そのページがモバイル・ページの初期コンテンツとして使用された場合、モバイル・ページにも同じパーソナライズが表示されます。ポートレットが共有されていても、ポートレット・リポジトリには表示されません。
標準ページ上のタブは、新しいモバイル・ページでは複数のレベルに変換されます。
標準ページのアクセス制御設定が、新しいモバイル・ページにコピーされます。後でモバイル・ページを編集して、これらの設定を変更できます。モバイル・ページに該当しない権限は、次のように変換されます。
「承認付きアイテムの管理」権限は「コンテンツの管理」権限になります。
「スタイルの管理」権限は「ポートレットのパーソナライズ(フル)」権限になります。
「パーソナライズ(スタイル)」権限は「表示」権限になります。
注意: ページを作成するには、すべてのページに対する「作成」グローバル権限と、新しいページの親ページに対する「管理」以上の権限が必要です。 |
モバイル・ページを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle Portalで、「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットに移動し、新しいページを所有するページ・グループを「ページ・グループ」ドロップダウン・リストから選択します。
「ページの作成」をクリックします。
「ページ・タイプ」リストで、「モバイル」を選択します。
このリストに「モバイル」が表示されない場合は、ページ・グループから「モバイル」ページ・タイプが除外されています。管理権限を持っている場合は、「ページ・タイプ」フィールドの横の「構成」リンクをクリックして、このタイプを使用可能なタイプのリストに追加できます。これを使用して、このページを所有するページ・グループに「モバイル」ページ・タイプが含まれるように構成します。
「表示名」フィールドに、ページを表す名前を入力します。
空白を含む任意の種類の文字を256個まで使用できます。これは、Portalナビゲータに表示される名前です。
(オプション)「説明」フィールドに、ページの説明を入力します。
最大2000文字を使用できます。この説明は、ページの編集時にのみ表示されます。ユーザーには表示されません。
ページ・キャッシュ・オプションを選択します。
詳細は、21.1項「ページのキャッシュ」を参照してください。
「次へ」をクリックします。
次のいずれかを選択します。
空白のページ: 空白のモバイル・ページを作成します。
既存のページを元にする: 既存のページと同じコンテンツをモバイル・ページに移入します。
「既存のページ」フィールドの横の「ブラウズ」アイコンをクリックし、モバイル・ページのベースとして使用するページの横の「オブジェクトを戻す」リンクをクリックします。
注意: モバイル・ページは、標準ページのみに基づかせることができます。既存のモバイル・ページに基づいた新しいモバイル・ページを作成する場合は、そのモバイル・ページをコピーしてから、コピーを編集します。 |
「次へ」をクリックします。
(オプション)「パブリック・ユーザーにページを表示」は、ポータルにログインしていないユーザーを含め、すべてのユーザーがページを表示できるようにする場合に選択します。
このオプションを選択すると、ページはOracle Ultra Searchのクロール可能なデータソースになります。Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalも参照してください。このマニュアルは、Oracle Technology NetworkのOracle Portalドキュメント・ページ(http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/documentation.html
)で入手できます。
(オプション)特定のユーザーまたはグループに権限を明示的に付与するには、次の手順を実行します。
「権限受領者」フィールドに、このページへのアクセスを許可するユーザーまたはグループの名前を入力します。
あるいは、「ユーザー」アイコンまたは「グループ」アイコンをクリックして、表示されたリストから選択します。
注意: Oracle Portalでは、ID管理に、ユーザーおよびグループのリポジトリとして機能するOracle Internet Directoryを使用します。Oracle Internet Directoryでは、グループは識別名(DN)で一意に識別されます。各グループは一意のDNを持っていますが、まったく無関係の2人の名前が同じ(John SmithとJohn Doeなど)場合があるのと同様に、複数のグループ間で共通の名前を持つことができます。Portal内で作業する場合、そのPortal内で作成されたグループは共通の名前でのみ表示されます。ただし、Portalが、Oracle Internet Directory内の他の場所(同じID管理インフラストラクチャに関連付けられている他のPortalのグループなど)にあるグループを参照するときは、そのグループとPortalでローカルに定義されたグループを区別するためにグループのDNが表示されます。 |
リストから、権限レベルを選択します。
あるいは、「ユーザー」アイコンまたは「グループ」アイコンをクリックして、表示されたリストから選択します。
注意: モバイル・ページが既存のページに基づいている場合、新しいページでは既存のページと同じアクセス設定を使用します。これらの設定は後で変更できます。モバイル・ページに該当しない権限は、次のように変換されます。
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「追加」をクリックします。
「終了」をクリックして、ページを作成します。
モバイル・ページが複雑な既存のページに基づいている場合は、既存のページがモバイル・デバイスの表示により適したレイアウトに変換されるため、ページの作成処理に時間がかかる場合があります。「終了」ボタンをクリックすると、他のタスクに移れるように、ページの作成処理をバックグラウンドで続行するオプションが表示されます。作成が完了する前にモバイル・ページを編集しようとすると、ページがまだ完成していないことを知らせるポップ・アップ・ウィンドウが表示されます。
モバイル・ページの基として使用したページにポートレットを追加しても、そのポートレットはモバイル・ページには表示されません。そのポートレットをモバイル・ページにも表示する場合は、モバイル・ページに追加する必要があります。また、ポートレットに対して行ったパーソナライズを2つのページで共有する場合は、一方のページで明示的にポートレットを共有してから、その共有ポートレット・インスタンスをもう一方のページに追加する必要があります。詳細は、15.7項「複数のページでのポートレットの共有」を参照してください。