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Oracle Fusion Middleware Oracle Portalユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61383-01
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18.2 Oracle PortalをWebDAV用に設定

WebDAVは、サーバー側(Oracle Portal内)とクライアント側(パーソナル・コンピュータ)の両方で構成します。この項では、クライアント側でWebDAVクライアントを設定し、Oracle Portal内で一部のWebDAVデフォルト値を指定する方法について説明します。

Oracle Portalには、OraDAVパラメータを含む構成ファイルoradav.conf)があります。Oracle Fusion Middlewareをインストールすると、すべての必須OraDAVパラメータが、WebブラウザまたはWebDAVクライアントからOracleデータベースのコンテンツにアクセスできる値に設定されます。デフォルト値がPortalのニーズを満たしていない場合、Portal管理者は必要に応じてパラメータ値を変更できます。

oradav.confファイルとOraDAVパラメータの変更方法の詳細が必要なPortal管理者は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalを参照してください。

Oracle Portalのユーザー・インタフェースには、WebDAVクライアントからコンテンツをアップロードする方法を事前に設定できるオプションもあります。この項では、これらのオプションについて説明します。内容は次のとおりです。

18.2.1 ZipおよびWebDAVアップロードのデフォルトのアイテム・タイプの指定

ユーザーが解凍操作またはWebDAVクライアント(Webフォルダ、Cadaver、Dreamweaverなど)を使用してPortalページにファイルを追加する場合、本来Portalにアップロードされたファイルのタイプを通知する手段はありません。この問題に対応するため、Oracle Portalには、解凍操作によって、またはWebDAVクライアントを使用してアップロードされるファイルのアイテム・タイプを事前に決定する簡単な方法が用意されています。ページ・プロパティの「アイテム」タブには「デフォルトのWebDAVタイプ」と呼ばれるページ・プロパティがあります。


注意:

アイテム・タイプの詳細は、5.2.2項「アイテム・タイプの使用」および18.4.4項「WebDAVでのアイテム・タイプおよび属性の処理」を参照してください。

たとえば、次の場合にこの機能を使用できます。

  • ページ内の他のアイテムで特定のカスタム・アイテム・タイプを使用するときに、WebDAVクライアントを使用して追加したアイテムにも同じカスタム・アイテム・タイプを使用する場合。

  • WebDAVクライアントを使用して追加したZipファイルのデフォルトのWebDAVアイテム・タイプとして「Zipファイル」を選択する場合。このように設定すると、ユーザーはPortal内でZipファイルを抽出できるようになります。

  • ユーザーにPortalからのZipファイルのダウンロードは許可し、Portalへの抽出は許可しない場合。ZipファイルのデフォルトのWebDAVアイテム・タイプとして「ファイル」を選択します。

デフォルトのWebDAVタイプは、Portalのページごとに指定できますが、Portalのサブページのデフォルトは親ページから設定を継承します。ページ・グループのルート・ページ(親ページがない)では、標準ファイル、Zipファイル、イメージ・ファイルのデフォルト値は、順に「ファイル」、「Zipファイル」、「ファイル」です。

デフォルトのWebDAVアイテム・タイプを指定するには、次のようにします。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、デフォルトのWebDAVファイル・タイプを設定するページが属するページ・グループを選択します。

    デフォルトのインストールでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」の下にある「ページ」セクションに移動し、デフォルトのWebDAVファイル・タイプを設定するページ名をクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. ページのツールバーで、「ページ: プロパティ」リンクをクリックします。

  6. 「アイテム」タブをクリックして前面に表示し、「デフォルトのWebDAVタイプ」セクションに移動します(図18-2)。

    図18-2 特定のタイプが選択された「デフォルトのWebDAVタイプ」セクション

    特定のタイプが選択された「デフォルトのWebDAVタイプ」セクション
    • 「デフォルトの標準ファイル」リストから、WebDAVクライアントを使用してPortalページにアップロードされる標準ファイル(ドキュメントなど)に割り当てるアイテム・タイプを選択します。

    • 「デフォルトのZipファイル」リストから、WebDAVクライアントを使用してPortalページにアップロードされるZipファイルに割り当てるアイテム・タイプを選択します。

    • 「デフォルトのイメージ・ファイル」リストから、WebDAVクライアントを使用してPortalページにアップロードされるイメージ・ファイルに割り当てるアイテム・タイプを選択します。

    デフォルトのWebDAVアイテム・タイプのリストには、そのページ・グループで使用できるファイルベースのアイテム・タイプのみ表示されます。ページ・グループ管理者が、ページ・グループで使用できるアイテム・タイプを決定します。リストには、使用可能なアイテム・タイプの中からファイルベースのアイテム・タイプ(「ファイル」、「イメージ」、「イメージ・マップ」、「Zipファイル」の標準およびカスタムの変形)のみが表示されます。

    ページ・グループにファイルベースのアイテム・タイプが含まれていない場合、ページ・グループへのWebDAVアップロードはすべて、403 禁止エラーによって終了します。MY_ERROR_LOG.TXTログ・ファイルをチェックすると原因がわかります。

    サブページの場合、ページの親ページと同じデフォルトのWebDAVアイテム・タイプを使用するには、「親ページから継承する」を選択します(図18-3)。

    図18-3 「親ページから継承する」に設定された「デフォルトのWebDAVタイプ」セクション

    「親ページから継承する」に設定された「デフォルトのWebDAVタイプ」セクション
  7. 「OK」をクリックして変更を保存し、ページに戻ります。


注意:

Portalからアイテム・タイプを削除し、そのタイプがページ・プロパティの「アイテム」タブで選択したデフォルトのWebDAVタイプの1つだった場合、そのタイプ(「デフォルトの標準ファイル」、「デフォルトのZipファイル」または「デフォルトのイメージ・ファイル」)を使用していたオプションは、「親ページから継承する - [ファイル/Zipファイル/イメージ]」リセットされます。

すべてのアイテム・タイプを削除した場合、ユーザーがファイルをアップロードするとエラーが返されます。MY_ERROR_LOG.TXTファイルに原因を説明する情報が提供されます。

新規ページが作成されると、「デフォルトのWebDAVタイプ」プロパティの設定は、常に「親ページから継承する」にリセットされます。このオプションを選択すると、親ページの「デフォルトのWebDAVタイプ」設定に加えた変更が自動的に子ページにも適用されます。

つまり、親ページで「デフォルトの標準ファイル」が「ファイル」に設定されていても、新しいページの「デフォルトの標準ファイル」は「親ページから継承する」に設定されるということです。結果は同じです。新しいページでは、親ページから「ファイル」が選択されます。

ユーザーは、新しい子ページの「デフォルトのWebDAVタイプ」設定を「イメージ」などに自由に変更できます。ただし、設定を「継承」のままにしておくと、親のWebDAVのデフォルトに後で変更を加えた場合、子ページにも自動的に確実に適用されます。


18.2.2 WebDAVから追加するコンテンツのターゲット・リージョンの選択

Oracle Portalには、WebDAVクライアントからPortalにアップロード、移動またはコピーするコンテンツを受け取るアイテム・リージョンを事前に指定できるオプションがあります。デフォルトのリージョンを指定する手順は、7.8項「コンテンツ・アップロード用のデフォルト・リージョンの選択」で説明されています。この項では、リージョンの選択に関して特にWebDAVに関係のある事柄について説明します。

  • ターゲット・ページには、少なくとも1つのアイテム・リージョンまたは1つの未定義リージョンが含まれている必要があります。ページに複数のアイテム・リージョンがある場合、ページ設計者は、7.8項「コンテンツ・アップロード用のデフォルト・リージョンの選択」で説明する手順に従って、そのリージョンの1つをデフォルトのアイテム・リージョンとして指定できます。

  • WebDAVを使用してページにアイテムを追加すると、アイテムはページのデフォルトのアイテム・リージョンに配置されます。ターゲット・ページがPortalテンプレートに基づいている場合、デフォルトのアイテム・リージョンはテンプレートのデフォルトのアイテム・リージョンによって決まります。

    テンプレートのデフォルトのアイテム・リージョンが、コンテンツの追加をユーザーに許可しないように設定されている場合は、テンプレートに基づいたページにコンテンツを追加するとき、WebDAVではこの設定を無視します。

  • デフォルトのアイテム・リージョンが指定されていない場合、アイテムはページの2番目のアイテム・リージョン(またはアイテム・リージョンが1つしかない場合は最初のアイテム・リージョン)に配置されます。2番目のアイテム・リージョンは、ナビゲーション要素のためのリージョンにアイテムが配置されるのを回避するために使用します。

  • ページにアイテム・リージョンがない場合、アイテムはページの最初の未定義リージョンに配置されます(その未定義リージョンがアイテム・リージョンになります)。アイテム・リージョンが含まれていないテンプレートに基づいているページの場合、ユーザーは、ページに未定義リージョンが含まれていても、ページにコンテンツを追加することはできません。

  • アイテム・リージョンのないページも含めて、すべてのページはWebDAV側で表示できます。アイテムまたは未定義リージョンのないページにアイテムを移動またはコピーすると、エラーが発生します。

  • デフォルトのアイテム・リージョンは新しいアイテムにのみ適用されます。たとえば、ページのデフォルトのアイテム・リージョンが変更され、その後にそのページ上のアイテムを編集した場合、アイテムは現在のリージョン内に留まり、新しいデフォルトのアイテム・リージョンへは移動しません。

  • WebDAVクライアントから作成されたページには、自動的にアイテム・リージョンが含まれます。

  • ページ内のタブにはアイテムを追加できません。ページがタブのみで構成されている場合は、そのページがWebDAVクライアントに一覧表示されていても、アイテムをページに追加することはできません。

  • ページ・グループ間でアイテムを移動およびコピーできます。Oracle Portalでは、ページ・グループ間でのページのコピーはサポートされていません。WebDAVを使用してこの処理を実行するには、ページをローカル・ファイル・システム(ページはフォルダとして表示されます)にコピーし、ファイル・システムからターゲット・ページ・グループにコピーします。ただし、ページをこの方法で移動またはコピーすると、関連付けられているページとコンテンツのメタデータはすべて失われます。これには、カスタム・アイテム属性、管理者、日付、バージョンなどが含まれます。ファイル名とアイテムのコンテンツのみが保持されます。

  • Webフォルダでは、使用しているオペレーティング・システムによって、アイテムを同じフォルダにコピーできないことがあります。たとえばWindows 2000では、右のペインから左のペインの同じフォルダにアイテムをドラッグするとエラーが発生します。