Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server アプリケーション ロギングのロギング サービス ユーザーズ ガイド 11g リリース 1 (10.3.1) B55513-01 |
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以下の節では、アプリケーション ロギングのための WebLogic ロギング サービスの使い方を説明します。
WebLogic ロギング サービスは、サーバおよびアプリケーション イベントに関する情報を提供します。WebLogic ロギング サービスを利用すれば、どのユーザが特定のアプリケーション コンポーネントを呼び出すかを記録したり、エラー状態を報告したり、アプリケーションをプロダクション環境にリリースする前にデバッグしたりできます。またアプリケーションは、このサービスを使用してステータスを伝えたり特定のイベントに応答することができます。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理』の「WebLogic ロギング サービスについて」を参照してください。
アプリケーションにとって利点となり得る WebLogic ロギング サービスの 2 つの特徴は、拡張性とインターナショナライゼーションのサポートです。
独自のログ メッセージ カタログを作成し、WebLogic ユーティリティによって、アプリケーション コードで使用できる Java クラスを生成できます。アプリケーションから生成されたログ メッセージは、サーバによって生成されたログ メッセージと統合され、同じように扱われます。「WebLogic Server ログへのメッセージの書き込み」を参照してください。
作成するログ メッセージ カタログは、任意の言語で記述でき、これにさまざまなロケール用の翻訳を付けることができます。WebLogic におけるインターナショナライゼーションのサポートにより、WebLogic Server が実行されている現在のロケール向けの適切な言語で記述されたログ メッセージが存在できるようになります。「WebLogic Server のインターナショナライゼーションおよびローカライゼーション」を参照してください。
アプリケーション ロギングを、WebLogic ロギング フレームワークに統合することで得られる主なメリットは、管理がしやすくなることです。Administration Console を使って、すべてのログ ファイルおよび関連オプションを管理できます。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Administration Console ヘルプ』の「ログの表示とコンフィグレーション」を参照してください。
アプリケーションからのログ メッセージを生成し、WebLogic ロギングに統合するには、いくつかの方法があります。
WebLogic ツールを使用してカスタム ログ メッセージ カタログおよび関連の Java API をビルドする。アプリケーションは、これらのインタフェースによって公開されたログ メソッドを呼び出して、ログ メッセージを生成できます。メッセージ カタログは、簡単にインターナショナライズできます。「WebLogic Server でのメッセージ カタログの使い方」を参照してください。
WebLogic の非カタログ ロガーを使用して、ログ メッセージを生成する。カタログからメッセージを呼び出す代わりに NonCatalogLogger
を使用することで、メッセージ テキストをアプリケーション コードに直接配置します。「NonCatalogLogger API の使用」を参照してください。
javax.servlet.ServletContext
においてサーブレットおよび JSP で利用可能な log()
メソッドを使用する。「ServletContext の使用」を参照してください。
WebLogic メッセージ カタログ、NonCatalogLogger
、またはサーブレット ロギングを使用しないアプリケーション開発者には、以下のことが可能です。
Java Logging API を使用して、メッセージを生成および配信する。
Log4J を使用してメッセージを生成し、Log4J またはデフォルトの Java Logging を使用してメッセージを配信するようサーバをコンフィグレーションする。
Commons API を使用してメッセージを生成する。
詳細については、http://jakarta.apache.org/commons/logging/api/index.html
で「org.apache.commons.logging」を参照してください。
WebLogic ロギング インフラストラクチャでは、独自のアプリケーションおよびサブシステムによって生成されたログ イベントを収集するロガーを、各サーバ上でサポートしています。WebLogic Server は、管理サーバ上のドメイン ロガーだけでなく、各サーバ上のロガーへの直接アクセスもサポートしています。
デフォルトでは、WebLogic ロギング サービスは Java Logging API に基づいた実装を使用しています。LoggingHelper
クラスを使用すると、サーバ ロギング用の java.util.logging.Logger
オブジェクトへのアクセスが可能になります。「LoggingHelper」Javadoc を参照してください。
別の方法としては、Java Logging の代わりに、WebLogic ロギング サービスで Log4j を使用することもできます。Log4j が有効化されていると、weblogic.logging.log4j.Log4jLoggingHelper
クラスから、サーバが使用している org.apache.log4j.Logger
への参照を取得できます。Log4j Logger
参照により、独自のカスタム アペンダ (ハンドラ) をアタッチしてログ イベントを受け取ったり、Logger
参照を使用して WebLogic ロギング サービスにログ リクエストを発行したりすることができます。「Log4jLoggingHelper」Javadoc を参照してください。
加えて、WebLogic ロギング サービスでは、Jakarta Commons LogFactory
および Log
インタフェースも提供しているので、Commons API に対するプログラミングを行って、ログ メッセージをサーバ ログ ファイルまたは登録されている任意の送り先に送ることができます。この API により抽象化が行われ、基底のロギング実装 (Log4j または Java Logging) に直に触れなくて済みます。
詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理』の以下の節を参照してください。