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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server SNMP 管理ガイド
11g リリース 1 (10.3.1)
B55552-01
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4 SNMP プロキシについて

以下の節では、WebLogic Server プロキシ エージェントおよび SNMP プロキシ エージェントの背景知識について説明します。WebLogic Server エージェントを他の SNMP エージェントのプロキシとしてコンフィグレーションする手順については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server の Administration Console オンライン ヘルプの「SNMP プロキシの作成」を参照してください。

他のエージェント用のプロキシとしての SNMP エージェント

WebLogic SNMP エージェントは、他の SNMP エージェントにリクエストを転送 (プロキシ) する、マスター エージェントとして機能できます。WebLogic Server エージェントのマスター エージェント機能を使用する場合は、登録ツリー (OID ツリー) のブランチを、他の SNMP エージェントの責任として割り当てます。SNMP マネージャが WebLogic SNMP エージェントにリクエストを送信したときに、要求されたオブジェクトの OID がプロキシされたエージェントに割り当てられた OID ツリーのブランチ下にあれば、WebLogic SNMP エージェントはリクエストを、プロキシされたエージェントに転送します。


注意 :

WebLogic Server SNMP エージェントは、他の WebLogic Server ドメインの SNMP エージェントのプロキシとしては使用できません。たとえば、domainA 内の WebLogic Server エージェントは、domainB 内の WebLogic Server エージェントへのリクエストをプロキシすることはできません。これは、すべての WebLogic Server エージェントで同じ MIB ルートが使用されることに伴う制限です。

複数の WebLogic Server ドメインへリクエストをプロキシする代わりに、すべてのサーバ インスタンスを単一ドメインに置き、リクエストを各管理対象サーバへ直接送信できます。「リクエストのスコープの限定」を参照してください。


プロキシされた通信の SNMP プロトコルのコンフィグレーション

WebLogic SNMP エージェントにより他のエージェントへのリクエストがプロキシされる場合、その通信プロセスは、個々のイベント (会話) によって構成され、イベントごとに異なる SNMP プロトコルを使用できます (図 4-1 を参照)。

  • SNMP マネージャと WebLogic SNMP エージェント間の通信。

    WebLogic SNMP エージェントでは、SNMPv1、v2、または v3 のプロトコルを使用するリクエストを受信できます。SNMPv1 または v2 のリクエストをエージェントが拒否するようにするには、通信ベースのアクセスを無効化します。Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server の Administration Console オンライン ヘルプの「SNMP エージェントの作成」を参照してください。

  • WebLogic SNMP エージェントとプロキシされたエージェント間の通信。

    マネージャと WebLogic SNMP エージェントの間で使用されるプロトコルが何であるかに関係なく、WebLogic SNMP エージェントが SNMPv1 または v3 リクエストを、プロキシされたエージェントに転送するかどうかを指定できます。

    プロキシのコンフィグレーション時にセキュリティ名を指定すると、WebLogic SNMP エージェントではプロキシされたエージェントとの通信に、必ず SNMPv3 が使用されます。セキュリティ名を設定しなければ、WebLogic SNMP エージェントでは必ず SNMPv1 が使用されます。Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server の Administration Console オンライン ヘルプの「SNMP プロキシの作成」を参照してください。

図 4-1 プロキシされた SNMP 通信のための個別の会話

図 4-1 の説明については以下を参照
「図 4-1 プロキシされた SNMP 通信のための個別の会話」の説明

プロキシされた通信に対する資格の指定

WebLogic SNMP エージェントは、マネージャからのリクエストを受信すると、リクエスト自体を処理するのか、プロキシされたエージェントに転送するのかを判断する前に、必ずそのリクエストに対する他のセキュリティ操作を認証および実行します。したがって、SNMP マネージャと WebLogic SNMP エージェント間の通信に使用されるプロトコルまたは資格が何であろうと、WebLogic SNMP エージェントは、プロキシされたエージェントとの会話のために、独自の資格を提供します。

プロキシされたエージェントとの通信に、SNMPv1 を使用する場合は、WebLogic Server Administration Console でコミュニティ名を指定することにより、セキュアな通信を実現します。デフォルトでは、WebLogic SNMP エージェントはコミュニティ名として public を送信します。プロキシされたエージェントとの通信に SNMPv3 を使用する場合は、セキュリティ名とセキュリティ レベルを設定します。Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server の Administration Console オンライン ヘルプの「SNMP プロキシの作成」を参照してください。

プロキシされたエージェントのリスン ポートの選択

デフォルトでは、WebLogic SNMP エージェントはポート 161 で管理リクエストをリスンします。WebLogic SNMP エージェントで他の SNMP エージェントのプロキシを行う場合、それらの他のエージェントは、それ以外のポートで SNMP 管理リクエストをリスンするようにコンフィグレーションする必要があります。WebLogic Server SNMP エージェントをコンフィグレーションする手順については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server の Administration Console オンライン ヘルプの「SNMP エージェントの作成」を参照してください。

Microsoft Windows SNMP サービス

WebLogic Server SNMP エージェントは他の SNMP エージェントのプロキシになることができますが、Microsoft Windows SNMP エージェント サービスのサブエージェントとしてコンフィグレーションすることはできません。

Microsoft Extension Agent API を使用すると、Microsoft Windows 2000 SNMP エージェント サービスを他の SNMP エージェントのプロキシにすることができます。ただし、WebLogic Server はこの機能をサポートしていないため、Windows SNMP エージェントをプロキシとして使用できません。