Oracle Business Intelligence Publisher管理者および開発者ガイド リリース10.1.3.4 B51054-02 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
BI Publisherでは、XMLデータを構成する様々なデータソースがサポートされています。XMLデータは、データベース、HTTP XML入力、Webサービス、Oracle BI Answersリクエスト、Oracle BI Discovererワークシート、OLAPキューブ、または以前に生成されたXMLファイルから取得されます。
この項では、次の設定方法について説明します。
ファイル・データソースのオプションを使用すると、BI Publisherで接続できるディレクトリを定義できます。そのディレクトリに、レポートのデータ入力に使用するXMLファイルを配置できます。
注意: HTTP XML入力またはWebサービスへの接続は、レポートのデータ・モデルを定義する際に設定します(『Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』の「レポートのデータ・モデルの定義」を参照)。Oracle BI DiscovererおよびOracle BI Presentation Servicesへの接続は、統合画面を使用して設定します(「統合の設定」を参照)。
データソースを設定するときに、そのデータソースにアクセス可能なBI Publisherロールを選択することによって、データソースのセキュリティを定義することもできます。
このようなセキュリティのメカニズムは、「BI Publisherデベロッパ」ロールと併用して、開発者がデータソースを使用することを制限するためのものです。たとえば、財務データが保存されているデータベースと人事データが保存されているデータベースの2つのデータソースがあると仮定します。財務担当の開発者は、財務データにのみアクセスできるようにする必要があります。そこで財務担当開発者というロールを作成して、それを「BI Publisherデベロッパ」ロールに割り当てます。その後、財務担当開発者を財務データソースに割り当てることができます。このロールに割り当てられたユーザーがログインしてレポートを作成すると、財務データソースのみを表示できます。
デフォルトでは、BI Publisher管理者はすべてのデータソースにアクセスできます。
ユーザー・ロールを設定していない場合は、「ロールの作成」インタフェースでデータソースをロールに割り当てることができます。詳細は、「BI Publisherのユーザーおよびロールの理解」を参照してください。
BI Publisherでは、次のデータソースへの接続に対してプロキシ認証をサポートしています。
Oracle 10gデータベース
Oracle 11gデータベース
Oracle BI Server
JDBCを介したデータソースへの直接接続およびJNDI接続プールを介した接続では、「プロキシ認証を使用」を選択できます。「プロキシ認証を使用」を選択すると、(BI Publisherへのログイン時に)各ユーザーのユーザー名とパスワードがデータソースに渡され、BI Publisherサーバーがデータソースへ接続する際にクライアントのIDと権限が保持されます。Oracleデータベースのプロキシ認証の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。
Oracle BI Serverへの接続にはプロキシ認証が必須であることに注意してください。この場合、プロキシ認証はOracle BI Serverで処理されるため、基礎となるデータベースにはOracle BI Serverでサポートされる任意のデータベースを使用できます。
前提条件
それ以外のデータベースおよびドライバを使用する場合は、ネイティブJDBCドライバをBI Publisherで使用可能するために、次のオプションが用意されています。
(推奨)OC4Jのデプロイでは、ネイティブ・ドライバのJARファイルを、<oc4j_home>/j2ee/home/applibにコピーできます。
(推奨)JDBCドライバを登録するようにWebアプリケーション・サーバーを構成します。サード・パーティのJDBCドライバの登録方法の詳細は、アプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。
ネイティブ・ドライバのJARファイルを、xmlpserver/WEB-INF/libにコピーします。
このオプションを選択する場合は、アップグレードなどの理由でBI Publisherサーバーを再デプロイするたびに、この手順を繰り返す必要があります。
JDBCドライバをアプリケーション・サーバーのJava CLASSPATHに追加します。
「管理」ページから「JDBC接続」を選択します。既存のJDBC接続のリストが表示されます。
「データソースの追加」ボタンを選択します。
新規接続について次のフィールドを入力します。
データソース名: データソースの表示名を入力します。この名前は、レポート・エディタの「データソース」選択リストに表示されます。
ドライバ・タイプ: リストからデータベースのタイプを選択します。ドライバ・タイプを選択すると、適切な「データベース・ドライバ・クラス」と、選択したデータベースに対する適切な「接続文字列」の書式が自動的に表示されます。
データベース・ドライバ・クラス: 「ドライバ・タイプ」の選択内容に基づいて自動的に入力されます。このフィールドは必要に応じて変更できます。
例: oracle.jdbc.OracleDriverまたは
com.microsoft.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver
接続文字列: データベース接続文字列を入力します。
ドライバ・タイプを選択すると、このフィールドには、使用するデータベース・タイプに適切な接続文字列の書式が自動的に表示されます。
Oracleデータベースの場合、接続文字列の書式は次のとおりです。
jdbc:oracle:thin@server:port:sid
例: jdbc:oracle:thin@myserver.mycompany.com:1521:prod
Microsoft SQL Serverの場合、接続文字列の書式は次のとおりです。
jdbc:sqlserver://server
例:
jdbc:sqlserver://myserver.mycompany.com
ユーザー名: データベース上のデータソースへのアクセスに必要なユーザー名を入力します。
パスワード: データベース上のデータソースへのアクセスに使用するユーザー名に関連付けるパスワードを入力します。
プロキシ認証を使用: このボックスを選択すると、プロキシ認証が使用可能になります。これは、Oracle 10gまたはOracle 11gデプロイに対してのみサポートされます。
「接続のテスト」を選択します。テストが成功した場合は、「接続は正常に確立されました。」という確認メッセージが表示されます。接続エラーが発生した場合は、「サーバーとの接続を確立できませんでした」というメッセージが表示されます。
このデータソースのセキュリティを定義します。シャトル・ボタンを使用して、ロールを「使用可能なロール」リストから「許可ロール」リストに移動します。「許可ロール」リストにあるロールが割り当てられたユーザーのみが、このデータソースからレポートを作成できます。
注意: BI Publisher EnterpriseがOracle BI Enterprise Editionインストールに含まれている場合、このデータソースは自動的に追加されます。デプロイに応じて、適切な設定を構成する必要があります。
Oracle BI Enterprise EditionサーバーをJDBCデータソースとして追加するには、「JDBCデータソースの追加」のガイドラインに従ってください。
Oracle BI ServerでSSLが有効な場合、キーストアをBI Publisherサーバーにコピーしてから接続文字列で設定する必要があります。クラスタ化された構成でOracle BI Serverが設定されている場合、接続文字列ではこの項で説明している適切な構文を使用する必要があります。
「データベース・ドライバ・クラス」および「接続文字列」のエントリは、次のようになります。
データベース・ドライバ・クラス: oracle.bi.jdbc.AnaJdbcDriver
接続文字列: 適切な接続文字列はデプロイに応じて異なります。クラスタ化されたSSL対応のデプロイでは、URLを作成する特定のパラメータが必要になります。たとえば、Oracle BI ServerでSSLが有効な場合、キーストアをBI Publisherサーバーにコピーしてから接続文字列を指定する必要があります。SSLおよびクラスタ化された構成の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionデプロイメント・ガイド』を参照してください。
接続文字列のURLは、次の書式にする必要があります。
<URL>:= <Prefix>: [//<Host>:<Port>/][<Property Name>=<Property Value>;]*
各項目は次のとおりです。
<Prefix>: jdbc:oraclebiという文字列です。
<Host>: Analytics Serverのホスト名です。IPアドレスまたはホスト名を指定できます。デフォルトはlocalhostです。
<Port>: サーバーがリスニングするポート番号です。デフォルトは9703です。
<Property Name>:= <Catalog>|<User>|<Password>|<SSL>|<SSLKeyStoreFileName> |<SSLKeyStorePassword>|<TrustAnyServer>|<TrustStoreFileName >|<TrustStorePassword>|<LogLevel>|<LogFilePath>|<PrimaryCCS>|<PrimaryCCSPort>| <SecondaryCCS>|<SecondaryCCSPort>
プロパティの有効な値は次のとおりです。
<Catalog>: サーバーで使用可能なカタログ名を指定できます。カタログを指定しないと、サーバーで指定されているデフォルト・カタログがデフォルトになります。指定したカタログ名がサーバーにない場合も、デフォルト・カタログが使用され、接続時に警告が出力されます。
<User>: BIサーバーのユーザー名を指定します。デフォルトはAdministratorです。
<Password>: BI Serverのユーザー名に対応するパスワードを指定します。パスワードは3DESで暗号化されます。
<SSL>: 値はtrueまたはfalseで、デフォルトはfalseです。JDBCドライバでSSLを使用するかどうかを指定します。trueの場合、ドライバではSSLKeyStoreFileNameが読取り可能かどうかの確認が行われます。読取り可能でない場合、エラー・メッセージが発行されます。
<SSLKeyStoreFileName>: SSLキーを格納するファイルの名前です。このファイルは、ローカルのファイル・システムに存在してドライバで読取りができる必要があります。
<SSLKeyStorePassword>: SSLKeyStoreFileNameで指定されたファイルを開くためのパスワードです。
<TrustAnyServer>: 値はtrueまたはfalseで、デフォルトはfalseです。SSLがtrueに設定されている場合、このプロパティによりサーバーのトラスト・ストアをチェックするかどうかを指定します。TrustAnyServerがfalseに設定されている場合、ドライバではTrustStoreFileNameが読取り可能かどうかの確認が行われます。
<TrustStoreFileName>: TrustAnyServerがfalseに設定されている場合、このプロパティでトラスト・ストアのファイル名を指定する必要があります。
<TrustStorePassword>: TrustAnyServerおよびTrustStoreFileNameが指定されている場合、このプロパティを使用して、TrustStoreFileNameで指定されたファイルを開くためのパスワードを指定します。
<LogLevel>: ログ・レベルを指定します。有効な値は次のとおりです。
SEVERE | WARNING | INFO | CONFIG | FINE | FINER | FINEST
<LogFilePath>: ログの記録先のファイル・パスを指定します。デフォルトは、Windowsの場合%TEMP%、UNIXの場合$TMPです。ドライバにはこのファイルの書込み権限が必要です。同じファイル名が存在する場合は、_0や_1のマークを付加した新しいエントリが作成されます。
<PrimaryCCS>: (クラスタ化された構成の場合)プライマリCCSマシンの名前を指定します。接続には“host”を使用しません。このプロパティを指定すると、“host”プロパティの値は無視されます。jdbcドライバではCCSに接続して、ロード・バランシング処理が行われているマシンの情報を取得します。デフォルトはlocalhostです。
<PrimaryCCSPort>: プライマリCCSマシンで稼動しているプライマリCCSのポート番号を指定します。デフォルトは9706です。
<SecondaryCCS>: セカンダリCCSマシンの名前を指定します。接続には“host”は使用しません。このプロパティを指定すると、jdbcドライバではCCSに接続して、ロード・バランシング処理が行われているマシンの情報を取得します。デフォルトはlocalhostです。
<SecondaryCCSPort>: セカンダリ・マシンで稼動しているセカンダリCCSのポート番号を指定します。デフォルトは9706です。
次にSSLが有効であるクラスタ化されたデプロイの接続文字列の例を示します。
jdbc:oraclebi://machine01.domain:9706/PrimaryCCS=machine01;PrimaryCCSPort=9706;SecondaryCCS=machine02;SecondaryCCSPort=9706;user=admin;password=welcome;ssl=true;sslKeystorefilename=c:\mycompany\OracleBI\sslc\javahost.keystore;sslKeystorepassword=welcome;trustanyserver=true;
プロキシ認証を使用: このボックスを選択します。BI PublisherがBusiness Intelligence Enterprise Editionインストールに含まれている場合、このボックスはデフォルトで有効になります。
JNDI接続プールへの接続の設定
BI Publisherでは、接続プールを介したJDBCデータソースへの接続がサポートされます。接続プールを使用すれば、再利用可能な物理接続のキャッシュを保持することで作業効率が向上します。あるクライアントが接続を閉じると、別のクライアントで使用できるようにその接続がプールに戻されます。接続プールにより、限られた数の物理接続を複数のクライアントで共有できるため、パフォーマンスおよびスケーラビリティが向上します。接続プールはアプリケーション・サーバーで設定し、JNDI(Java Naming and Directory Interface)を介してアクセスします。
アプリケーション・サーバーで接続プールを設定したら、このページの必須フィールドに値を入力し、BI Publisherでプールを利用して接続を確立できるようにします。OC4Jでの接続プールの設定の詳細は、『Oracle Containers for J2EEサービス・ガイド』の「データソース」を参照してください。
「管理」ページから「JNDI接続」を選択します。既存のJNDI接続のリストが表示されます。
「データソースの追加」ボタンを選択します。
新規接続について次のフィールドを入力します。
データソース名: データソースの表示名を入力します。この名前は、レポート・エディタの「データソース」選択リストに表示されます。
JNDI名: プールのJNDIロケーションを入力します。たとえば、jdbc/BIP10gSourceと入力します。
プロキシ認証を使用: このボックスを選択すると、プロキシ認証が使用可能になります。これは、Oracle 10gまたはOracle 11gデプロイに対してのみサポートされます。
接続をテストする場合は、「接続のテスト」を選択します。テストが成功した場合は、「接続は正常に確立されました。」という確認メッセージが表示されます。接続エラーが発生した場合は、「サーバーとの接続を確立できませんでした」というメッセージが表示されます。
このデータソースのセキュリティを定義します。シャトル・ボタンを使用して、ロールを「使用可能なロール」リストから「許可ロール」リストに移動します。「許可ロール」リストにあるロールが割り当てられたユーザーのみが、このデータソースからレポートを作成できます。
OLAPデータソースへの接続の設定
BI Publisherでは、OLAPデータベースのいくつかのタイプへの接続がサポートされています。Microsoft SQL Server 2000 Analysis Servicesに接続するには、BI Publisherをサポート対象のWindowsオペレーティング・システムにインストールする必要があります。
「管理」ページから「OLAP接続」を選択します。既存のJNDI接続のリストが表示されます。
「データソースの追加」ボタンを選択します。
新規接続について次のフィールドを入力します。
データソース名: データソースの表示名を入力します。この名前は、レポート・エディタの「データソース」選択リストに表示されます。
OLAPタイプ: サポート対象のOLAPデータベースのリストから選択します。タイプを選択すると、「OLAP接続文字列」フィールドが選択内容に適切な接続文字列の書式に更新されます。
OLAP接続文字列: OLAPデータベースの接続文字列を入力します。次に、サポートされているOLAPの各タイプの例を示します。
Oracle Hyperion Essbase
書式: [サーバー名]
例: MyEssbaseServer
Microsoft SQL Server 2000 Analysis Services
書式: Data Source=[サーバー];Provider=msolap;Initial Catalog=[カタログ]
例: Data Source=myMSServer;Provider=msolap;Initial Catalog=VideoStore
Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services
書式: Data Source=[サーバー];Provider=msolap.3;Initial Catalog=[カタログ]
例: Data Source=myMSServer;Provider=msolap.3;Initial Catalog=VideoStore
SAP BW
書式: ASHOST=[サーバー] SYSNR=[システム番号] CLIENT=[クライアント] LANG=[言語]
例: ASHOST=166.21.57.44 SYSNR=01 CLIENT=800 LANG=EN
OLAPデータベースの「ユーザー名」と「パスワード」。
接続をテストする場合は、「接続のテスト」を選択します。テストが成功した場合は、「接続は正常に確立されました。」という確認メッセージが表示されます。接続エラーが発生した場合は、「サーバーとの接続を確立できませんでした」というメッセージが表示されます。
このデータソースのセキュリティを定義します。シャトル・ボタンを使用して、ロールを「使用可能なロール」リストから「許可ロール」リストに移動します。「許可ロール」リストにあるロールが割り当てられたユーザーのみが、このデータソースからレポートを作成できます。
「管理」ページから「ファイル」を選択します。既存のファイル・ソースのリストが表示されます。
「データソースの追加」ボタンを選択します。
新規データソースについて次のフィールドを入力します。
データソース名: データソースの表示名を入力します。この名前は、レポート・エディタの「データソース」選択リストに表示されます。
パス: サーバーのトップレベル・ディレクトリへのフルパスを入力します。
このデータソースのセキュリティを定義します。シャトル・ボタンを使用して、ロールを「使用可能なロール」リストから「許可ロール」リストに移動します。「許可ロール」リストにあるロールが割り当てられたユーザーのみが、このデータソースからレポートを作成できます。
データソースの表示または更新
「管理」ページで、更新するデータソースのタイプを選択します。
表示または更新する接続の名前を選択します。すべてのフィールドが更新可能です。
「適用」を選択して変更を適用するか、または「取消」を選択して更新ページを終了します。
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