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Oracle Business Intelligence Infrastructure クイック・インストレーション・ガイド
リリース10.1.3.2

B52934-01

Oracle® Business Intelligence

Infrastructureクイック・インストレーション・ガイド

リリース10.1.3.2

部品番号: B52934-01

2009年1月

原本名: Oracle Business Intelligence Infrastructure Quick Installation Guide, Version 10.1.3.2

原本部品番号: B31764-01

Copyright © 2008 Oracle. All rights reserved.

制限付権利の説明

このプログラム(ソフトウェアおよびドキュメントを含む)には、オラクル社およびその関連会社に所有権のある情報が含まれています。このプログラムの使用または開示は、オラクル社およびその関連会社との契約に記された制約条件に従うものとします。著作権、特許権およびその他の知的財産権と工業所有権に関する法律により保護されています。

独立して作成された他のソフトウェアとの互換性を得るために必要な場合、もしくは法律によって規定される場合を除き、このプログラムのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイル等は禁止されています。

このドキュメントの情報は、予告なしに変更される場合があります。オラクル社およびその関連会社は、このドキュメントに誤りが無いことの保証は致し兼ねます。これらのプログラムのライセンス契約で許諾されている場合を除き、プログラムを形式、手段(電子的または機械的)、目的に関係なく、複製または転用することはできません。

このプログラムが米国政府機関、もしくは米国政府機関に代わってこのプログラムをライセンスまたは使用する者に提供される場合は、次の注意が適用されます。

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このプログラムは、核、航空、大量輸送、医療あるいはその他の本質的に危険を伴うアプリケーションで使用されることを意図しておりません。このプログラムをかかる目的で使用する際、上述のアプリケーションを安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。万一かかるプログラムの使用に起因して損害が発生いたしましても、オラクル社およびその関連会社は一切責任を負いかねます。

Oracle、JD Edwards、PeopleSoft、Siebelは米国Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称は、他社の商標の可能性があります。

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はじめに

このマニュアルで説明されている各種サービスは日本オラクル社から提供されるサービスです。サービスは、製品をご購入された日本オラクル正規代理店各社から提供される場合もありますが、サービス内容はこのマニュアルの説明と異なることがあります。

Oracle Business Intelligence Enterprise Edition(このマニュアルではOracle BIと呼びます)を本番環境にインストールする前に、またはご使用のコンピュータにOracleソフトウェアがすでにインストールされている場合は、次のドキュメントを参照してください。

このマニュアルは、システム管理者、ネットワーク管理者、アプリケーション・サーバー管理者および開発者を対象にしています。

『Oracle Business Intelligence Infrastructureクイック・インストレーション・ガイド』を、『Oracle Business Intelligence Infrastructureインストレーションおよび構成ガイド』のかわりに参照しないでください。クイック・インストレーション・ガイドでは、次のデプロイメント・タイプを対象としたOracle Business Intelligenceの基本を説明することを目的としています。

表1に、『Oracle Business Intelligence Infrastructureクイック・インストレーション・ガイド』の内容を示します。

表1 このマニュアルの内容  
  内容 

第1章「ご注文内容の確認」 

 

第2章「要件」 

第2.1項「Oracle BIコンポーネントのインストール・オプション」

第2.2項「システム要件の確認」

第2.3項「サード・パーティ製品のインストール」

第2.4項「DEP設定の変更」 

第3章「インストール」 

第3.1項「WindowsでのOracle BIインストーラの実行」

第3.2項「Oracle Business Intelligenceインストールの初期化」 

第4章「構成」 

第4.1項「デモ・アプリケーションの使用」

第4.2項「Oracle BI Schedulerについて」

第4.3項「Oracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成」

第4.4項「特定のデータベース用のOracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成」

第4.5項「Oracle BI Schedulerに対するOracleデータベースの構成」

第4.6項「Oracle BI Schedulerに対するSQL Serverデータベースの構成」

第4.7項「詳細な構成」 

第5章「追加情報」 

 

第6章「その他の情報」 

 

第7章「ドキュメントのアクセシビリティについて」 

 

1 ご注文内容の確認

メディア・パック受領後、ただちに同梱のPacking Listをもとにパッケージ内容物を確認してください。破損、欠品、不明な点などのお問合せは、本製品をご購入された日本オラクル正規代理店、もしくはOracle Directまでお寄せください。

メディア・パックには、このマニュアルの他に次の製品が同梱されています。

2 要件

この項では、Oracle Business Intelligenceのインストールにおける、インストール前の要件について説明します。

2.1 Oracle BIコンポーネントのインストール・オプション

Oracle Business Intelligence Infrastructureは、Oracle Business Intelligenceアプリケーションの構築に使用される各種のサーバー、プログラムおよびツールで構成されています。

Oracle Business Intelligence製品に付属するインストーラ・プログラムでは、Oracle BIスイート全体、または1つ以上のOracle BI製品コンポーネントをインストールできます。表2に、Oracle BI Infrastructureのコンポーネントを示します。これらのコンポーネントのインストールには、「Complete」インストール・オプションを使用します。

すべてのインストール・オプションおよびインストールされるコンポーネントの一覧は、『Oracle Business Intelligence Infrastructureインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

表2 Oracle BI Infrastructureのコンポーネントとインストール・オプション
インストール・オプション  インストールされるOracle BIコンポーネント 

Complete 

  • Oracle Business Intelligence Server

  • Oracle Business Intelligence Presentation Services

  • Oracle Business Intelligence Scheduler

  • Oracle Business Intelligence Server Administration Tool

  • Oracle Business Intelligence Job Manager

  • Oracle Business Intelligence Cluster Controller

  • Oracle Business Intelligence Presentation Services Plug-in

  • Oracle Business Intelligence Catalog Manager

  • Oracle Business Intelligence Publisher

  • Oracle Business Intelligence Client

  • Oracle Business Intelligence ODBC Driver

  • Oracle Business Intelligence JDBC Driver

  • Oracle Business Intelligence Systems Management

  • Oracle Business Intelligence Disconnected Client

 

注意: サポートされるハードウェアおよびオペレーティング・システムのバージョンの詳細は、Oracle Technology Networkの『Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition システム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。

2.2 システム要件の確認

Oracle Business Intelligenceをインストールする前に、表3に示すように、企業システムにおけるインストールと構成に必要な権限が付与されていることを確認してください。

表3 Oracle BIのインストールに必要なシステム権限 
システム・コンポーネント  権限タイプ 

Windows 

個々のマシンの管理者 

データベース 

DBMS管理者 

2.3 サード・パーティ製品のインストール

Oracle Business Intelligenceインストーラを実行する前に、表4に示すサード・パーティ・ソフトウェアがすべてインストールされている必要があります。

インストールまたは構成が必要なサード・パーティ・コンポーネントの数は、対象となるデプロイメントの詳細に応じて異なります。サード・パーティ・ソフトウェアのドキュメントは、サード・パーティ・ベンダーから入手できます(JavaはSun社から、MDACはMicrosoft社から入手可能)。

表4 Oracle BIのインストールに必要なサード・パーティ・インストール 
コンポーネント・インストール  注意 

Java SDK 1.5.0以上

この製品のリリース名は、Java 2 Platform, Standard Edition 1.5.0(J2SE Development Kit 1.5.0)でしたが、番号システムの変更によって、現在では5.0(J2SE 5.0)と呼ばれています。そのため、1.5.0と5.0は同じプラットフォームおよび製品を表します。 

Java SDKは、Oracle Business Intelligenceインストーラを実行する前にインストールする必要があります。そうでない場合、インストールは実行できません。このソフトウェアがインストールされていない場合は、第2.3.1項「Java SDKコンポーネントのインストール」に示す手順に従ってください。

Javaは、Oracle Business Intelligenceのインストール先マシンにインストールする必要があります。

Javaのインストール先ディレクトリはインストール時に必要となるため、この情報をメモしておいてください。次に例を示します。

<Drive>:¥Program Files¥Java¥j2sdk1.5.0_06
 

Microsoft Data Access Components(MDAC) 

 

2.3.1 Java SDKコンポーネントのインストール

  1. 「Java Technology Downloads Home」ページ(http://java.sun.com/downloads/index.html)にナビゲートします。

  2. 「Java Platform, Standard Edition (Java SE)」で「J2SE 1.5.0」を選択し、「Go」をクリックします。

  3. 「Java SE Downloads」ページ(http://java.sun.com/javase/downloads/index.jsp)の「JDK 5.0 Update 9」で、「Download」をクリックします。

  4. 「J2SE Development Kit 5.0 Update 9」ページで「Accept License Agreement」を選択し、「Windows Offline Installation, Multi-language」リンクをクリックします。

  5. 画面の指示に従って、ソフトウェアをダウンロードおよびインストールします。

2.3.2 Microsoft Data Access Componentsがインストール済であることの確認

Oracle BI Serverコンポーネントをインストールする前に、Microsoft Data Access Components(MDAC)がインストールされている必要があります。MDACではODBCの全スタックが用意されており、Windowsシステム・コンポーネントとして多くのアプリケーションに組み込まれています。ご使用のコンピュータにMDACがインストールされているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

Microsoft Data Access Componentsの既存インストールを確認するには
  1. msdadc.dllファイルおよびoledb32.dllファイル(オプション)を検索します。

    通常、これらのファイルはC:¥Program Files¥Common Files¥System
    ¥OLE DBフォルダにあります。

  2. 見つかったファイルを右クリックし、状況依存メニューから「プロパティ」を選択します。バージョン情報は、「バージョン情報」タブに表示されます。

    MDACのインストールが必要ない場合は、第3.1項「WindowsでのOracle BIインストーラの実行」に進みます。Microsoft Data Access Componentsのインストールが必要な場合は、次の手順を実行します。

注意: どのバージョンを使用するかについては、Oracle Technology Networkの『Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition システム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。

Microsoft Data Access Componentsをインストールするには
  1. ブラウザで、Microsoft社のWebサイトにナビゲートします。

    検索ボックスに「MDAC download」と入力し、[Enter]を押します。

  2. 『Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition システム要件およびサポートされるプラットフォーム』で指定されているタイプに一致するMDACタイプにナビゲートし選択します。

  3. 画面の指示に従って、ソフトウェアをダウンロードおよびインストールします。

2.4 DEP設定の変更

Windows 2003およびWindows XPオペレーティング・システムでは、デフォルトで、DEP(データ実行防止)がすべてのWindowsプログラムおよびサービスに対して有効にされています。Oracle BI Infrastructureインストーラを実行する前に、Oracle Business Intelligenceコンポーネントのインストールが成功するように、すべてのプログラムに対するデータ実行防止の設定をいったん無効化し、重要なWindowsプログラムおよびサービスに対してのみ設定する必要があります。この手順を実行しないと、インストーラは完了しません。Windows 2003またはWindows XPオペレーティング・システムでOracle BIインストーラを実行すると、インストーラによってDEPの無効化が求められます。

データ実行防止機能は、インストールの完了後に元の設定に戻すことができます。

データ実行防止の設定を変更するには
  1. 「スタート」→「コントロール パネル」→「システム」→「詳細設定」→「パフォーマンス (設定)」→「データ実行防止」に移動します。

  2. 重要なWindowsのプログラムおよびサービスについてのみ有効にする」ラジオ・ボタンを選択します。

  3. マシンを再起動します。

  4. 再起動後に、Oracle BIのインストールを開始します。

3 インストール

3.1 WindowsでのOracle BIインストーラの実行

次の手順でインストーラを実行します。

  1. インストール・ファイルにアクセスし、setup.exeプログラムを実行します。

    インストール・プログラムのウィンドウが表示され、各画面に指示が示されます。それぞれの画面で、要求される情報を入力します。

    次の画面に進むには、「次へ」をクリックします。前の画面に戻るには、「戻る」をクリックします。

  2. 「Installation Location」および「Install Type」:

    デフォルトのドライブ(C:¥)およびディレクトリを受け入れるか、「Browse」をクリックして変更します。

  3. Install Type」は、Oracle Business Intelligenceが実行されるアプリケーション・サーバー・インスタンスを表します。「Basic」タイプでは、Oracle Containers for J2EE(OC4J)が使用されます。

    Basic」を選択します。

  4. Component Installation Type Selection:

    デフォルトのコンポーネント設定タイプである「Complete」を選択します。

    このオプションでは、表2「Oracle BI Infrastructureのコンポーネントとインストール・オプション」に示されているコンポーネントがインストールされます。

  5. Application Server Selection:

    Oracle BI Presentation Servicesが実行されるアプリケーション・サーバー・インスタンスを選択します。次の選択肢があります。

    • Oracle Containers for J2EE(OC4J)

      (今回インストールされる)

    • Microsoft IIS

      (このインストーラの実行前にインストールする)

    注意: Microsoft IISがインストールされていない場合、この画面は表示されません。

    Oracle Containers for J2EE(OC4J)」を選択します。

  6. 「Location of JAVA_HOME directory」および「OC4J Administrator password」:

    JAVA_HOMEは、第2.3項で説明したバージョン1.5.0以上のSun Java Development Kitのインストール先に割り当てられているシステム変数です。

    管理者パスワードは6文字以上で、少なくとも1つの数字を含める必要があります。

  7. 「Cluster Account Information」および「Services Startup Type」:

    このインストールではクラスタ環境でマシンを実行しないため、「Cluster Account Information」は空白のままにします。

    Services Startup Type:

    Windowsサービスのスタートアップ設定を変更できます。デフォルトの設定は次のとおりです。

    • Automatic: Oracle BI Server、Oracle BI Presentation ServerおよびOracle BI Java Hostの場合。

    • Manual: Oracle BI SchedulerおよびOracle BI Cluster Controllerの場合。

    注意: 「Services Startup Type」を「Automatic」に設定するということは、コンピュータの再起動時にOracle BI Serverサービスが自動的に起動されることを意味します。これによって、システム全体のパフォーマンスが影響を受ける場合があります。

  8. Error Message Language Selection:

    デフォルトは英語です。

    英語以外の言語を選択するには、ドロップダウン・ボックスをクリックして目的の言語を選択します。

  9. Pre-Installation Summary Information:

    インストールされるコンポーネントが要約され(この一覧には表2と同じコンポーネントが表示される)、インストール先およびサイズが表示されます。

  10. Installation Progress Bar:

  11. Completion:

    インストールの終わりに、「Accept」を選択してコンピュータを再起動するか、後で再起動します。

    コンピュータを再起動せずにOracle BIを実行すると、一部のサービスが正常に機能しない場合があります。

  12. インストールが完了したら、第3.2項「Oracle Business Intelligenceインストールの初期化」に進みます。

3.2 Oracle Business Intelligenceインストールの初期化

インストール・プロセスの終了後にコンピュータを再起動しなかった場合は、Oracle Business Intelligenceソフトウェアを実行する前に、コンピュータを再起動する必要があります。

「Basic」インストール・タイプでは、Oracle Containers for J2EE(OC4J)が使用されます。OC4JコンポーネントのJavaプロセスは、コンピュータの再起動時に自動的に再起動されません。Oracle Business Intelligenceを起動する前に、OC4Jプロセスを起動する必要があります。

OC4Jの起動方法および停止方法の詳細は、<インストール・ドライブ>
:¥OracleBI¥oc4j_bi¥ディレクトリにあるReadme.txtファイルを参照してください。

Oracle Business Intelligenceを起動するには、Windowsの「スタート」メニューから「プログラム」→「Oracle Business Intelligence」→「Presentation Services」を選択します。

4 構成

Oracle Business Intelligenceの初期構成は、インストーラがインストール・プロセス時の入力に基づいて設定します。

ただし、Oracle BI Schedulerは、Oracle BIの実行前に構成する必要があります。そうでない場合は、Schedulerサービスの起動が失敗し、Deliversコンポーネントが動作しません。第4.2項「Oracle BI Schedulerについて」を参照してください。

また、「Basic」インストールでデプロイしたデモ・アプリケーションも構成できます。第4.1項「デモ・アプリケーションの使用」を参照してください。

4.1 デモ・アプリケーションの使用

「Basic」インストール・タイプでは、リポジトリ(paint.rpd)、プレゼンテーション・カタログおよびXMLデータソースを含むデモ・アプリケーションがインストールされます。

paint.rpdファイルは、<インストール・ドライブ>:¥OracleBI¥server
¥Repositoryディレクトリにあります。リポジトリを管理または構成するには、次の手順を実行します。

  1. paint.rpdファイルをダブルクリックします。

  2. 「User」フィールドが空白の場合は、「Administrator」と入力します。

  3. 「Password」フィールドに、「Administrator」と入力します。

    注意: リポジトリ(paint.rpd)のユーザー・パスワードは、Oracle BI Serverのインストール実行日から90日後に失効します。管理者ユーザーのパスワードは失効しません。

  4. Oracle BI Administration Toolで、リポジトリがオープンします。

    注意: 「Menu」→「Help」→「Help Topics」をクリックして、Administration Tool機能およびリポジトリの詳細が説明されている『Oracle Business Intelligence Server管理ガイド』を参照してください。

4.2 Oracle BI Schedulerについて

Schedulerのコンポーネントは次のとおりです。

Schedulerでは、単一の商用バックエンド・データベースを使用して、ジョブとそのインスタンスおよびパラメータに関する情報を格納します。Schedulerは、Oracle Business Intelligenceをサポートするすべてのデータベースと連携できます。サポートされるデータベースの一覧は、『Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition システム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。

表5に、Oracle Business Intelligence Schedulerによって使用されるデータベース表を簡単に説明します。スクリプトは、<インストール・ドライブ>
:¥OracleBI¥server¥Schemaにあります。

表5 Oracle Business Intelligence Schedulerによって使用される表 
表の名前  表の説明 

S_NQ_JOB 

スケジュール済のジョブの情報の格納に使用されます。 

S_NQ_INSTANCE 

スケジュール済のジョブ・インスタンスに関する情報が格納されます。  

S_NQ_ERR_MSG 

正常に完了しなかったSchedulerジョブ・インスタンスに関するエラー・メッセージが格納されます。 

S_NQ_JOB_PARAM 

スケジュール済のジョブのSchedulerジョブ・パラメータに関する情報が格納されます。  

表5に示されているデータベース表に加えて、スクリプトによってS_NQ_ACCT表が作成されます。S_NQ_ACCT表は、使用状況トラッキング機能によって使用されます。NQSConfig.INIで使用状況トラッキングが有効化されている場合は、Oracle BI Serverによって、使用状況トラッキングのデータファイルが生成されます。使用状況トラッキング・ファイルから情報を抽出し、リレーショナル・データベースの表にロードするサンプルのJavaScriptが用意されています。S_NQ_ACCT表には、会計データに関するすべての情報が格納されます(使用状況トラッキングについては、『Oracle Business Intelligence Server管理ガイド』を参照)。

次の手順では、Oracle Business Intelligenceのスタンドアロン・デプロイメントに対してOracle BI Schedulerを構成します。

4.3 Oracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成

表の格納用に新規データベースを作成するか、または既存データベースを使用することができます。

  1. データベースおよび表を作成可能なデータベース管理者アカウントを持っていることを確認します。

  2. データベースを作成するか、または既存データベースを使用します。

  3. SAJOBS.xxx.sql(xxxはデータベース・タイプを表す)を実行して、Scheduler表を作成します。

    第4.4項「特定のデータベース用のOracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成」の説明に従って、使用するバックエンド・データベースに対応した手順を実行します。

  4. 使用状況統計を使用する場合は、SAACCT.xxx.sqlで表を作成します。

4.4 特定のデータベース用のOracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成

次の手順では、特定のリレーショナル・データベースを対象にしたデータベースおよび表の作成方法について説明します。

4.4.1 Oracle Database Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成

使用状況統計が必要な場合は、SAACCT.Oracle.sqlで表を作成します。

  1. 次の2つの方法のいずれかを実行します。

    • 新しいデータベースを作成し、S_NQ_SCHEDという名前のユーザーを作成します。

    • 既存データベースの1つに、S_NQ_SCHEDという名前のユーザーを作成します。

  2. S_NQ_SCHEDユーザーに対して、パスワードを設定します。

  3. Oracle Net構成ツールを使用して、現行のS_NQ_SCHEDデータベースに対し、このユーザーIDとパスワードでOracleサービスを作成します。

  4. SQL*Plus WorksheetまたはSQL*Plusツールを使用してSAJOBS.Oracle.sqlファイルを開いてから、そのファイルを実行してOracle Business Intelligence Scheduler表を作成します。

  5. SAACCT.Oracle.sqlファイルを開いてから、そのファイルを実行して会計表を作成します。

4.4.2 SQL Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成

使用状況統計が必要な場合は、SAACCT.MSSQL.sqlで表を作成します。

  1. SQL Server Enterprise Managerを使用して、S_NQ_SCHEDという名前のデータベースを作成します。Oracle Business Intelligence表の格納に使用するディスク領域が十分であることを確認します(Oracle Business Intelligenceアプリケーションでは500MB以上が必要)。

  2. 現行のデータベースとしてS_NQ_SCHEDを使用し、SQL Query AnalyzerでSAJOBS.MSSQL.sqlファイルを開いてから、そのファイルを実行してOracle Business Intelligence Scheduler表を作成します。

  3. SAACCT.MSSQL.sqlファイルを開いてから、そのファイルを実行して会計表を作成します。

4.5 Oracle BI Schedulerに対するOracleデータベースの構成

Job Manager Scheduler構成で使用するデータソース名は、第4.4項「特定のデータベース用のOracle BI Schedulerデータベースおよび表の作成」の手順3で作成したOracleデータベース・サービスの別名と同じにする必要があります。

Job Managerを使用してデータベースを構成する手順は次のとおりです。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、Job Managerを起動します

    (「プログラム」→「Oracle Business Intelligence」→「Job Manager」を選択)。

  2. Job Managerで、「File」→「Configuration Options」を選択します。

  3. 「Connection Pool」セクションに、データソース名に対応するOracleデータベース・サービスの別名を入力します。

    ドロップダウン・リストから適切なデータベース・タイプ(たとえば、「Oracle 10g R1」)を選択します。

  4. 第4.4.1項「Oracle Database Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成」で作成したS_NQ_SCHEDユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

    選択したデータベース・タイプに応じて、コール・インタフェースが自動的に更新されます。

  5. Job Managerを終了します。

  6. Windowsの「スタート」メニューから、Oracle BI Scheduler Serviceを起動します

    (「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択)。

4.6 Oracle BI Schedulerに対するSQL Serverデータベースの構成

Job Manager Scheduler構成で使用するデータソース名は、第4.4.2項「SQL Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成」で使用した、SQL ServerのS_NQ_SCHEDデータベースに対する既存のODBCデータソース名(DSN)と同じにする必要があります。

システムDSNのエントリがない場合は、次の手順に従って新しいエントリを作成します。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、ODBCデータソース アドミニストレータを起動します

    (「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「データソース (ODBC)」を選択)。

  2. 「システム DSN」タブを選択し、「追加」をクリックします。

  3. SQL Serverドライバを選択し、「完了」をクリックします。

  4. SQL Serverに接続するための新規データソースを作成する」ウィザードで、次の手順を実行します。

    1. データソースの名前と説明を入力します。

    2. 「サーバー」ドロップダウン・リストから対象のSQL Serverを選択し、「次へ」をクリックします。

    3. ログインIDの信頼性のサーバー検証では、第4.4.2項「SQL Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成」で作成したSQL ServerデータベースであるS_NQ_SCHED用に、適切な認証を選択します。「次へ」をクリックします。

  5. 既定のデータベースを以下のものに変更する」チェック・ボックスを選択し、ドロップダウン・リストから「S_NQ_SCHED」データベースを選択します。「次へ」をクリックします。

  6. 必要に応じて言語またはログ・ファイルの設定を更新し、「完了」をクリックします。

  7. 接続設定を検証するには、「データソースのテスト」ボタンをクリックしてから「OK」をクリックします。

  8. 「OK」をクリックし、ODBCデータソース アドミニストレータを終了します。

4.6.1 Job Manager Scheduler構成の更新

SQL ServerのS_NQ_SCHEDデータベースを使用するようにSchedulerを更新するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、Job Managerを起動します

    (「プログラム」→「Oracle Business Intelligence」→「Job Manager」を選択)。

  2. Job Managerで、「File」→「Configuration Options」を選択します。

  3. 「Connection Pool」セクションに、S_NQ_SCHEDデータベースに対して作成したDSNを入力します。

    ドロップダウン・リストから適切なデータベース・タイプ(たとえば、「SQL Server 7.0/2000」)を選択します。

    選択したデータベース・タイプに応じて、コール・インタフェースが自動的に更新されます。

  4. 第4.4.2項「SQL Server用のSchedulerデータベースおよび表の作成」で作成したS_NQ_SCHEDデータベースのユーザー名とパスワードを入力します。

  5. Job Managerを終了します。

  6. Windows「スタート」メニューから、Oracle BI Scheduler Serviceを起動します(「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択)。

4.7 詳細な構成

BI Publisherの構成方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Infrastructureインストレーションおよび構成ガイド』の付録を参照してください。

このソフトウェアの使用方法に関する概要、推奨事項、リンクおよびチュートリアルについては、次に示すように、ソフトウェアのインストール先ドライブで「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition(10.1.3.2)へようこそ」のWebページにアクセスしてください。

<インストール・ドライブ>:¥¥OracleBI¥index_bi_ee.html

構成の詳細、またはこのクイック・インストレーション・ガイドで扱われていない構成は、次のドキュメントを参照してください。

5 追加情報

この項では、次の内容について説明します。

製品のライセンス

このメディア・パックに含まれている製品は、トライアル・ライセンス契約に基づき、30日間、インストールおよび評価できます。 ただし、30日間の評価期間後もいずれかの製品の使用を継続する場合、プログラム・ライセンスをご購入いただく必要があります。

Oracleサポート・サービスへのお問合せ

Oracle製品サポートをご購入いただいた場合、Oracleサポート・サービスに、年中無休で24時間いつでも、お問い合せいただけます。 Oracle製品サポートの購入方法、またはOracleサポート・サービスへの連絡方法の詳細は、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/lang/jp/support/
製品マニュアルの入手方法

Oracle製品のマニュアルは、HTMLおよびAdobe社PDF形式で提供されており、入手方法がいくつかあります。

PDFドキュメントを表示するには、必要に応じて、Adobe社のWebサイトから、無料のAdobe Acrobat Readerをダウンロードしてください。

http://www.adobe.com/

6 その他の情報

クイック・リファレンス
リソース  連絡先/ Webサイト 

開発者向けのテクニカル・リソースにアクセスできます。 

http://www.oracle.com/technology/global/jp/ 

インストール・マニュアルにアクセスできます。 

http://www.oracle.com/technology/global/jp/tech/install/ 

サポート・サービスに関する情報にアクセスできます。 

http://www.oracle.com/lang/jp/support/ 

日本オラクル技術営業の連絡先です。 

0120-155-096
(受付時間などの詳細は後述) 

オラクル製品のインストールに関する情報

オラクル製品のインストールに関する情報およびマニュアルを提供しています。

次のURLをご参照ください。ただし、個々の環境に依存する問題、検証が必要なケースはサポート・サービス(有償)の締結が必要になりますのでご了承ください。

□ OTNインストール・センター

□ Oracle Technology Network掲示板

□ インストレーション・ガイド・ダウンロード

□ 製品FAQ検索

これらを参照しても解決されないインストール時の不明/問題点については支援サービスを提供しています。次のオラクル製品が対象になりますので、次のURLからご質問をお願いいたします。

□ インストールサービスご利用方法

Oracle Technology Network Japan

OTN Japan は開発者に必要な技術リソースを提供する会員制の日本オラクル公式技術サイトです。OTN Japan にご登録(無償)いただくと、技術資料、オンライン・マニュアル、ソフトウェア・ダウンロード、サンプル・コード、掲示板、オラクル関連書籍のディスカウント、OTN有償プログラムなど様々なサービスを受けることができます。

□ OTN Japan登録方法

□ 技術資料

□ ソフトウェア・ダウンロード

□ ドキュメント

□ サンプル・コード 

□ 掲示板

□ OTN有償プログラム

□ お薦めサービス「SQL構文検索サービス」

□ お薦めサービス「Oracleエラーメッセージ検索」

□ お薦めサービス「TechBlastメールサービス」

OracleDirect

OracleDirectでは、電話とインターネットを通じて、製品ご購入前のオラクル製品に関連するお問い合わせをはじめとする、お客様からの様々なお問合せに対応いたします。

OracleDirectに関する詳細は、次のWebサイトをご覧ください。

□ お問合せ先

また、OracleDirectにてお受けできるご質問内容は以下の通りとなりますので、ご連絡の前にご確認ください。

ご質問にお答えできる内容(概要)

以下のお問い合わせにはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

サポート・サービス

オラクルではお客様のシステムの健康状態を維持するために、サポート・サービスをご用意しています。オラクル製品のエキスパートが、様々な形でお客様の問題解決のお手伝いをいたします。

Oracle Supportのサポート契約をご締結のお客様は、以下の技術サポートを受けられます。サポート・サービスにはインターネットなどによる技術サポートの他、各種技術情報へのアクセス、ご契約済み製品の新バージョンの提供、Oracle Support NewsLetter(毎月)の提供などが含まれます。

□ 技術サポート

□ Oracle MetaLink

□ ナレッジ・ベース KROWN

□ Oracle Support NewsLetter

□ お問合せ先

研修サービス

日本オラクルの研修サービスに関する詳しいお問合せは下記までお願いいたします。研修サービスに関する詳細は、次のWebサイトでもご紹介しています。

http://education.oracle.com/pls/web_prod-plq-dad/db_pages.getpage?page_id=3&p_org_id=70&lang=JA

□ お問合せ先

7 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility Program のWeb サイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

スクリーン・リーダーは、ドキュメント内のサンプル・コードを正確に読めない場合があります。コード表記規則では閉じ括弧だけを行に記述する必要があります。しかしスクリーン・リーダーは括弧だけの行を読まない場合があります。

外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

このドキュメントにはオラクル社およびその関連会社が所有または管理しないWebサイトへのリンクが含まれている場合があります。オラクル社およびその関連会社は、それらのWebサイトのアクセシビリティに関しての評価や言及は行っておりません。


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