Oracle Business Intelligence Enterprise Editionリリース10.1.3.4には、次の新しいBI Office機能が導入されています。
あるサーバーに接続されているBI OfficeアドインによってExcelやPowerPointのドキュメントに挿入されたビューを、ビューの定義が同じであれば、BI Officeを別のサーバーに接続することによってリフレッシュできるようになりました。
BI Officeクライアントに対して、次の変更が行われました。
これらの変更の詳細は、BI Officeのヘルプ・システムを参照してください。
「プリファレンス」ダイアログの「詳細」タブを使用して、BI Officeアドインでロギングを有効にできます。ログ・メッセージは、HTML形式で、BI Officeアドインのインストール・フォルダ内のファイルに書き込まれます。
BI Catalogのチャート・ビューは、チャート・タイプに固有のチャート・タイプ・アイコンで識別されます。棒チャート、面チャート、横棒チャート、折れ線チャート、折れ線チャートと棒チャートの組み合わせ、パレート・チャート、円チャート、散布チャートなどのチャート・タイプ・アイコンがあります。このアイコンは、Officeドキュメントに挿入する前にチャート・タイプを識別する際に役立ちます。
BI Officeアドインでは、Microsoft Excelの機能を使用して定義したデータの条件付き書式を保持することができます。その際、アドインではセルレベルの比較を行って書式を保持しながらセルの値を更新する必要があり、パフォーマンスが低下します。パフォーマンスを向上させるには、リフレッシュ時にExcelの条件付き書式を保持するかどうかを指定できるオプションを使用します。「プリファレンス」ダイアログの「一般」タブで「条件付き書式の保持」オプションを選択します。
ゲージ・ビューをMicrosoft PowerPointやExcelのドキュメントに追加できます。ゲージ・ビューは、BI Catalogから次の形式で挿入できます。
イメージ: ExcelとPowerPoint
Flash: PowerPointのみ
AnswersやDashboardsの「クリップボードにコピー」機能を使用して、ビューをBI Officeドキュメントに貼り付けると、ビューはイメージとして挿入されます。
ファンネル・ビューをPowerPointやExcelのドキュメントに追加できます。ファンネル・ビューは、ExcelとPowerPointの両方で、BI Catalogからイメージとして挿入できます。
ExcelやPowerPointのドキュメントにビューを挿入するとき、そのビューのレベルやプロンプトを編集したり変更したりできます。これを行うには、ビューを選択して、「プロンプトおよびレベルの編集」のメニュー項目、ツールバー・ボタン、リボン項目のいずれかをクリックします。
次のタイプのビューに関して、レベルやプロンプトを編集したり変更したりできます。
ExcelやPowerPointの内部でBI Catalogタスク・ペインを使用して挿入したビュー
AnswersやDashboardsの「リクエスト XML をクリップボードにコピー」リンクを使用してコピーし、BI Officeアドインの「貼付け」オプションを使用してExcelやPowerPointのドキュメントに貼り付けたビュー
プロンプトのサポートが強化され、Answersにおいて次のプロンプト・プロパティを使用できるようになりました。
値の複数選択
プロンプトの値の検索
複数の値を選択するためのシャトルUI
あるプロンプトの値によって後続のプロンプトで使用可能な値が制限されるカスケード・プロンプト(年の値を2008に設定すると、四半期の値はQ1のみに制限される)
プロンプトのスキップ
値の範囲の入力
総計をテーブル・ビューに入力できます。
BI Officeでは、集合演算を使用して作成されたBI Answersリクエスト・ビューをExcelやPowerPointに挿入することができます。集合演算では、2つ以上のリクエストの結果を組み合わせて1つのリクエストにします。リクエストは、「結合」、「すべて結合」、「交差」、「マイナス」のいずれかの集合演算を使用して作成できます。集合演算を使用してAnswersリクエストを作成する方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Answers, Delivers, and Interactive Dashboardsユーザーズ・ガイド』の「Set演算によるOracle BIリクエストの条件の結合」を参照してください。
Answersで結合リクエストを作成したときに総計を追加している場合、Excelにビューを挿入した際に総計は表示されません。小計が表示されます。
結果をBI Officeクライアントに転送する前に圧縮するかどうかと、結果セットがどのサイズを超えたら結果を圧縮するかを管理者が指定できる新しい設定が、BI Officeサーバー構成ファイルに追加されました。BI Officeクライアントでは、この結果セットが圧縮されていることを検出し、ユーザーに対して結果が透過的に圧縮解除され、ユーザーの操作介入は必要ありません。
BI Office接続がサポート対象Windowsクライアント・オペレーティング・システムで実行されており、そのクライアント・オペレーティング・システムがActive DirectoryをWindows認証用LDAPサーバーとして使用する場合、Oracle BI Enterprise Editionが同じActive Directoryサーバーに対して認証するように構成されていれば、ユーザー名やパスワードを入力せずにOracle BI EEに接続できるようになりました。
NT LAN Manager(NTLM)認証プロトコルは、Windowsのセキュリティ・プロトコル・ファミリーの名前です。リリース10.1.3.4のBI Officeでは、NTLMプロトコルがサポートされ、次の機能が実現されます。
シングル・ユーザー・リポジトリ: BI Officeでは、NTLMプロトコルを利用して、Windowsユーザー・リポジトリに対する認証を行います。クライアントでOracle BI EEやBI Officeアプリケーション用に別々にユーザー・リポジトリを維持する必要がなくなりました。
サイレント・サインオン: 権限が付与されたマシンからBI Officeアドインにアクセスするとき、ログインの要求が明示的に行われなくなりました。NTLMプロトコルでは、ユーザーの資格証明をバックグラウンドで検証し、認証されたユーザーはサイレントにログインできます。
NTLMベースのシングル・サインオンや別のタイプのシングル・サインオンを有効にするには、bioffice.xml構成ファイルに適切に変更を加える必要があります。NTLMの詳細は、次を参照してください。
第28章「リリース10.1.3.3のOracle Business Intelligence for Microsoft Officeのインストール」
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