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Oracle Business Intelligence新機能ガイド
リリース10.1.3.3.3
E06249-01
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15 Oracle BI Publisherにおけるパフォーマンスの向上

Oracle BI Publisher 10.1.3.3では、十分高速なFOプロセッサ(FOP)とバースト・エンジンのパフォーマンスがさらに向上しました。BI Publisherをマルチプロセッサ・マシンやマルチコア・プロセッサで実行すると、ハードウェアの処理能力を十分に活用することができます。

パフォーマンスをさらに向上できるようにするには、「管理」ページから、または特定のレポートの「構成」リンクに従って、「ランタイム構成」ページに移動します。

15.1 バースト処理に対応したマルチスレッド

マルチプロセッサを搭載したマシンやデュアル・コアのシングル・プロセッサを搭載したマシンがあると、バースト処理に対応した新しいマルチスレッド機能を使用することで、バースト処理のスループットをさらに向上させることができる場合があります。

「ランタイム構成」ページの「バースティング」セクションには、設定が必要なプロパティが2つ表示されます。「マルチスレッド有効化」を「True」に設定します。また、「スレッド件数」を、1よりも大きくマシン搭載プロセッサの個数か合計コア数以下の数値に設定します。

レポート配信チャネルがファイル・システムの場合、マルチスレッドを使用してもパフォーマンスはそれほど向上しません。配信先がファイル配信以外である場合は、パフォーマンスが向上します。

他のプロセスがシステムで実行している場合は、「スレッド件数」の最適な設定を経験的に決めることが必要になる場合があります。「スレッド件数」設定の値を様々に変えて一連のテストを行い、使用している環境に最適な値を確認してください。


注意:

マルチコア・プロセッサのないシステムである場合や、システムの搭載プロセッサの数が1つである場合は、これらの設定はデフォルトのままにしてください。「マルチスレッド有効化」を「True」に設定し、さらにマシン搭載プロセッサの合計コア数よりも大きくな数値に「スレッド件数」を設定すると、CPU使用率は高くなりますがパフォーマンスは向上しません。

15.2 ドキュメントの生成に対応したマルチスレッド

マルチプロセッサを搭載したマシンやデュアル・コアのシングル・プロセッサを搭載したマシンがあると、FO処理に対応した新しいマルチスレッド機能を使用することで、ドキュメントの生成をさらに高速に処理できる場合があります。

プロパティの「FOプロセッサ」セクションで、「マルチスレッド有効化」を「True」に設定します。

この設定を有効にすることでどの程度パフォーマンスが向上するかは、現在使用されているシステム・リソースの量によって異なります。

ユーザーの人数が多く相対的に高いCPU使用率のシステムでは、「マルチスレッド有効化」を「True」に設定しても、パフォーマンスはそれほど向上しない可能性が高いです。

ユーザーの人数が少ないシステム、レポートが一度に1つずつ順次スケジュールされるシステム、またはCPUの数が同時実行するレポートの数よりも多いシステムでは、マルチスレッドを有効にすると、レポートの生成処理が高速になります。


注意:

「マルチスレッド有効化」が「True」に設定されていると、メモリーの使用量が増加する可能性が高いです。

これらのプロパティは、サーバー・レベルとレポート・レベルで設定できます。プロパティの設定方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド』の「ランタイム・プロパティの設定」を参照してください。


注意:

シングルコア・プロセッサのマシンや搭載プロセッサの個数が1つのマシンでBI Publisherを実行する場合、これらのマルチスレッド構成設定はデフォルト値の「False」のままにしてください。