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Oracle Business Intelligence新機能ガイド
リリース10.1.3.3.3
E06249-01
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4 ダッシュボード・リンク・タイプの機能

この新機能を使用すると、複数ユーザーでレポートを共有したり、レポートへのショートカット・リンク(プロンプトを含む)を提供することでユーザー間の容易なコラボレーションを実現できます。

今回のリリースでは、2種類の新しいダッシュボード・リンクを生成できます。コラボレーションを目的としたこれらのリンクを次に示します。

4.1 ブックマーク・リンクの使用

ブックマーク・リンクは、ページ状態のすべての側面を含む「ダッシュボード」ページへのショートカット・リンクを取得するメカニズムを提供します。このリンクを電子メールで別のユーザーに送信すると、両方のユーザーが同じアクセス権限を持つ場合、受信ユーザーはそのリンクをブラウザのURL行に入力して同じページ・コンテンツを表示できます。これにより、受信ユーザーはダッシュボードのデータをさらに分析できます。技術的には、ページ状態はURLで取得するには複雑すぎるため、この機能では、ブックマーク・リンクURLによってコールされるプレゼンテーション・サービス・カタログにオブジェクトを書き込みます。ブックマーク・リンクを作成するには、ダッシュボードの「ページオプション」メニューから「ブックマークリンクの作成」を選択します。選択すると、ダッシュボードのメッセージ・バーに「このページに保存または共有に適したブックマークリンクが作成されました。このリンクはブラウザのアドレス・バーにあります。」と表示されます。検査によって、実際にアドレス・バーのURLがブックマーク・リンクを表すように変更されていることが示されます。この時点で、ユーザーはこのリンクをアドレス・バーからコピーして貼り付け、保存したり、(多くの場合は)電子メールを介して共有したりできます。ブックマーク・リンクの生成後、レポートの追加や削除など、ページのコンテンツは継続して変更できます。ブックマーク・リンクは、ブックマーク・リンクとダッシュボード・ページ間のコンテキストの照合を試行します。既存のダッシュボードの保存済選択機能でも同様の一致メカニズムが利用されています。たとえば、元のダッシュボード・ページの特定のフィルタが保存済ブックマーク・リンクに含まれている場合、そのダッシュボードから対象フィルタを含むすべてのレポートが削除されても、ブックマーク・リンクは継続して機能します。ブックマーク・リンクにはわずかな量の無関係な情報が含まれるだけで、それらは適用されません。ただし、その他すべての適切なページ・コンテキストは適用されます。

4.2 プロンプト・リンクの使用

この機能では、もう1つプロンプト・リンクが生成されます。プロンプト・リンクは状態のすべての側面を取得しませんが、かわりにダッシュボード・ページへの簡易化したリンクを提供します。このリンクには、そのページへのパスと、ダッシュボード・プロンプトの簡易化された表現が含まれます。プロンプト・リンクは、リンクの手動およびプログラムによる操作の両方をサポートし、ダッシュボード・コンテンツを生成およびカスタマイズするための簡単なURLベースAPIを提供することを目的としています。ブックマーク・リンクとは異なり、このリンクは動的であり、保存済のカタログ・コンテンツにはマップされていません。

この機能を表示するように構成している場合、ダッシュボードの「ページオプション」メニューには、「プロンプトリンクの作成」オプションが表示されます。このオプションを選択すると、プロンプト・リンクが生成され、「プロンプトとこのページの値を取得するプロンプトリンクが作成されました。」というメッセージが表示されます。

プロンプト・リンクの構文を次に示します。

<Content Path>, Action=Navigate, Column1 (col1), Operator1 (op1), Values1(val1), Column2 (col2), Operator2 (op2), Values2 (val2) ...

値はプラス記号で区切られます。この構文をさらにシンプルにする場合は、等号(eq)を表す演算子パラメータは必要ありません。値に空白が含まれない場合は、二重引用符もオプションです。

プロンプト・リンクの例を次に示します。

...Action=Navigate&col1=Products.Color&val1=Armory
...Action=Navigate&col1=Products.Color&val1=Armory+Clear
...Action=Navigate&col1=Products.Color&op1=bet&val1=Armory+Clear
...Action=Navigate&col1=Products.Color&val1="Armory"+"Clear"&col2=Periods."Month"&val2="04/01/1998%2012:00:00%20AM"
...Action=Navigate&col1=Products.Color&val1="Armory"+"Clear"&col2=Periods."Month"&op2=gt&val2="05/01/1998%2012:00:00%20AM"

完全なURLの例を次に示します。

@http://localhost/aruba/saw.dll?Dashboard&PortalPath=%2Fshared%2Fnew%2F_portal%2Fprompt&Page=page%252&Action=Navigate&col1=Products.Color&val1="Armory"+"Clear"&col2=Periods."Month"&op2=gt&val2="05/01/1998%2012:00:00%20AM"

これらのリンクは既存のGo URLの拡張であり、演算子の完全なリストは『Oracle Business Intelligence Presentation Services管理ガイド』の「Oracle BI Presentation ServicesのGo URLコマンドを使用したSQLの発行とフィルタの受渡し」にあります。

4.3 ダッシュボード・プロンプト・タイプの機能の構成

この項では、新しいダッシュボード・プロンプト・タイプの機能の構成方法について説明します。

構成用に、「ブックマークリンクの作成」がデフォルトで有効になっています。次のノードをinstanceconfig.xmlのServerInstanceノードの下に追加する必要があります。

<Dashboard>
<EnableBookmarkURL>True</EnableBookmarkURL>
<EnablePromptedURL>True</EnablePromptedURL>
<BookmarkExpirationDays>30</BookmarkExpirationDays>
</Dashboard>

EnableBookmarkURLによって「ブックマークリンクの作成」が「ページオプション」メニューに表示されるかどうかが制御され、EnablePromptedURLによって「プロンプトリンクの作成」の表示が制御されます。ブックマーク・リンクはプレゼンテーション・サービス・カタログに保存されているスタブを参照します。管理者は、BookmarkExpirationDaysを使用してそれらの存続期間を設定できます。

instanceconfig.xm構成ファイルの編集方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Presentation Services管理ガイド』の「Oracle BI Presentation Servicesの構成の変更」を参照してください。

拡張アプリケーションや、「ブックマークリンクの作成」および「プロンプトリンクの作成」の両方の機能では、2つのJavascript関数をコールして、元のダッシュボード・ページに埋め込まれたカスタム・スクリプトからこれらの値を取得できます。HardenXSSconfigurationを動作させるJavascript関数は、instanceconfig.xmlでfalseに設定する必要があります。

ブックマーク・リンクでは、関数linkToPage(bInlineDrill,bGetBookmarkOnly)をコールできます。2番目の引数が省略されるかfalseに設定されると、ブラウザのアドレス・バーがブックマークURLで更新されます。2番目の引数がtrueに設定されると、ブラウザのアドレス・バーは更新されません。いずれの場合も、ブックマークURLは非同期に取得されて変数saw.bookmarkURLに入れられます。saw.bookmarkURLの値をポーリングすることにより、リンクを取得できます。関数の起動時、この変数は空の文字列に設定されます。最初の引数については、ページに「ページオプション」メニューを表示する場合はtrue、表示しない場合はfalseに設定します。

プロンプト・リンクでは、関数GetPURL( )によってプロンプト・リンクが文字列として返されます。