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Oracle Identity Manager Microsoft Exchange Connectorガイド
リリース9.0.4
B52662-03
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このガイドでは、Oracle Identity ManagerをMicrosoft Exchangeと統合するためのコネクタをデプロイする手順について説明します。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、Microsoft Exchangeをターゲット・システムと呼んでいます。


1.1 リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Managerで複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連項目:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

次のターゲット・システム・フィールドがリコンサイルされます。

1.2 プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。プロビジョニング操作は、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用して実行します。


関連項目:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。

1.3 サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

プロセス・タスク タイプ 説明
Create Mailbox プロビジョニング Microsoft Exchangeにメールボックスを作成します。
Delete Mailbox プロビジョニング Microsoft Exchangeからプロビジョニング済のメールボックスを削除します。
Deleted Item Manager Updated プロビジョニング 「削除されたアイテム・マネージャ」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Disable Mailbox プロビジョニング Microsoft Exchangeのプロビジョニング済のメールボックスを無効化します。
Display Name Updated プロビジョニング 「表示名」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Email Alias Updated プロビジョニング 「電子メールの別名」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Enable Mailbox プロビジョニング Microsoft Exchangeの無効化されたメールボックスを有効化します。
Garbage Collection Period Updated プロビジョニング 「ガベージ・コレクション期間」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Hide From Address Lists Updated プロビジョニング 「アドレス・リストに表示しない」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Mailbox Size Receipt Quota Updated プロビジョニング 「メールボックス・サイズ受信割当て制限」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Mailbox Size Transmit Quota Updated プロビジョニング 「メールボックス・サイズ送信割当て制限」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Mailbox Warning Size Updated プロビジョニング 「メールボックス警告サイズ」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Max Incoming Message Size Updated プロビジョニング 「最大受信メッセージ・サイズ」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Max Outgoing Message Size Updated プロビジョニング 「最大送信メッセージ・サイズ」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Max Recipients Per Message Updated プロビジョニング 「1メッセージ当たりの最大受信者数」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Disable Mailbox Time Stamp Updated プロビジョニング メールボックス・タイム・スタンプの無効化属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Set Exchange Related Properties プロビジョニング Microsoft Exchangeのメールボックスの重要な構成を更新します。
Use Storage Defaults Updated プロビジョニング 「ストレージ・デフォルトの使用」属性の変更に基づいて、Microsoft Exchangeのメールボックスの構成を更新します。
Get ObjectGUID from Process プロビジョニング 既存のプロビジョニング済のMicrosoft Active DirectoryユーザーのobjectGUID(Microsoft Active Directoryの一意の識別子)を取得します。このユーザーは、Microsoft Exchangeメールボックスのプロビジョニングに必要です。
Create Mailbox リコンシリエーション Microsoft ExchangeからOracle Identity Managerにメールボックスをリコンサイルします。

1.4 多言語サポート

このリリースのコネクタでは、次の言語をサポートしています。


関連項目:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

1.5 インストール・メディアのファイルおよびディレクトリ

インストール・メディアのファイルおよびディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
lib/xliExchange.jar
このJARファイルには、プロビジョニングとリコンシリエーションに必要なクラス・ファイルが含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドル・ファイルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

xml/xliExchangeObject_DM.xml
このXMLファイルには、コネクタの次のコンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース・タイプ

  • カスタム・プロセス・フォーム

  • プロセス・タスクおよびアダプタ(マッピングを含む)

  • リソース・オブジェクト

  • プロビジョニング・プロセス

  • 事前移入ルール

xml/xliExchangeSchedulerTask_DM.xml
このXMLファイルには、リコンシリエーションのスケジュール済タスク設定用のパラメータが含まれます。

「コネクタ・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

1.6 コネクタのリリース番号の確認

以前のリリースのコネクタがすでにデプロイされていることがあります。最新のリリースをデプロイする一方で、以前のリリースのリリース番号を確認しておくことができます。デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. 一時ディレクトリに、次のJARファイルの内容を抽出します。

    OIM_HOME/xellerate/JavaTasks/xliExchange.jar
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xliExchange.jarファイルにバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号が「バージョン」プロパティの値として表示されます。