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Oracle Identity Manager JD Edwards EnterpriseOne User Management Connectorガイド
リリース9.0.4
B52698-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity ManagerとJD Edwards EnterpriseOneとの統合に使用されるコネクタをデプロイする手順について説明します。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、JD Edwards EnterpriseOneをターゲット・システムと呼んでいます。


1.1 リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連項目:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

この項では、リコンシリエーション・モジュールがリコンシリエーション・イベント・レコードを構成するためにターゲット・システムから抽出する要素について説明します。これらのレコードには次の特徴があります。

ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。

1.1.1 参照フィールド・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションが機能するには、次の参照定義が使用可能であり、参照値をリコンサイルする必要があります。

  • Lookup.JDE.DateSeparationCharacter

  • Lookup.JDE.Language

  • Lookup.JDE.Roles

  • Lookup.JDE.LocalizationCountryCode

  • Lookup.JDE.DateFormat

  • Lookup.JDE.FastPathCreate

  • Lookup.JDE.UniversalTime

  • Lookup.JDE.TimeFormat

  • Lookup.JDE.DecimalFormatCharector

1.1.2 ユーザー・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションは、次の2つに分類されます。

1.1.2.1 リコンサイル対象のターゲット・システム・フィールド

次のターゲット・システム・フィールドがリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 言語

  • 日付書式

  • 日付区切り文字

  • 地域の国コード

  • 世界標準時

  • 時間書式

  • 小数書式文字

  • ファスト・パスの作成

  • ユーザーの無効化

  • ロール

1.1.2.2 リコンサイル対象のXellerateユーザー(OIMユーザー)フィールド

信頼できるソースのリコンシリエーションが実行されると、次の追加フィールドがリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

1.2 プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウントを作成または変更することです。プロビジョニング操作の実行には、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用します。


関連項目:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。


注意:

Oracle Identity Managerでユーザーを作成してロールを割り当てない場合、そのユーザーはJD Edwardsシステムにログインできません。

1.3 サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング JD Edwardsシステムにユーザーを作成します。
Update User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを更新します。
Reset Password プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザー・パスワードを更新します。
Enable User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを有効にします。
Disable User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを無効にします。
Delete User プロビジョニング JD Edwardsシステムからユーザーを削除します。
Add User Role プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーにロールを追加します。
Remove User Role プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーからロールを削除します。
List Roles of User リコンシリエーション JD Edwardsシステムのユーザーのロールをリストします。
List All Roles リコンシリエーション JD Edwardsに存在するすべてのロールをリストします。
Reconciliation Insert Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムに作成されたユーザーの情報をOracle Identity Managerに挿入します。
Reconciliation Update Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムで更新されたユーザーの情報をOracle Identity Managerで更新します。
Reconciliation Delete Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムから削除されたユーザーの情報をOracle Identity Managerから削除します。

1.4 多言語サポート

このリリースのコネクタでは、次の言語をサポートしています。


関連項目:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

1.5 インストール・メディアのファイルおよびディレクトリ

インストール・メディアのファイルおよびディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
configuration/JDEdwards-CI.xml
このXMLファイルには、コネクタのインストール時に使用される構成情報が含まれます。
lib/JDEConnectorProv.jar
このJARファイルには、プロビジョニングに必要なすべてのクラスおよび定義が含まれます。コネクタのデプロイ時には、このファイルが次のディレクトリにコピーされます。
OIM_HOME/xellerate/JavaTasks
lib/JDEConnectorRecon.jar
このJARファイルには、リコンシリエーションに必要なすべてのクラスおよび定義が含まれます。コネクタのデプロイ時には、このファイルが次のディレクトリにコピーされます。
OIM_HOME/xellerate/ScheduleTask
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。コネクタのデプロイ時には、これらのリソース・バンドルが次のディレクトリにコピーされます。
OIM_HOME/xellerate/connectorResources

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

test/TroubleShootUtility.class
このユーティリティは、コネクタ機能をテストするために使用されます。
test/global.properties
このファイルは、Troubleshootユーティリティを使用してターゲット・システムに接続するのに必要なパラメータおよび設定を指定するために使用されます。
test/log.properties
このファイルは、Troubleshootユーティリティの実行時、ログ・レベルおよびログ・ファイルの作成先ディレクトリを指定するために使用されます。
xml/JDEConnectorResourceObject.xml
このXMLファイルには、コネクタの次のコンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース定義

  • JD Edwardsユーザーのフォーム

  • 参照定義

  • アダプタ

  • リソース・オブジェクト

  • プロセス定義

  • リコンシリエーションのスケジュール済タスク

xml/JDEConnectorXLResourceObject.xml
このXMLファイルには、Xellerateユーザー(OIMユーザー)の構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。


注意:

testディレクトリのファイルは、コネクタでテストを実行するためにのみ使用します。

1.6 コネクタのリリース番号の確認

以前のリリースのコネクタがすでにデプロイされていることがあります。最新のリリースをデプロイする一方で、以前のリリースのリリース番号を確認しておくことができます。デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. 一時ディレクトリに、次のJARファイルの内容を抽出します。

    OIM_HOME/xellerate/JavaTasks/JDEConnectorProv.jar
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、JDEConnectorProv.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号が「バージョン」プロパティの値として表示されます。