Oracle Enterprise Managerストレージ管理のためのシステム監視プラグイン・メトリック・リファレンス・マニュアル 10gリリース2(10.2.0.4) B50393-01 |
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『ストレージ管理のためのシステム監視プラグイン・メトリック・リファレンス・マニュアル』では、Enterprise Managerで監視するストレージ管理のためのプラグインのメトリックすべてを示します。このマニュアルは、オンラインで利用可能なすべてのメトリックについてのヘルプを示すもので、Grid Controlコンソールを起動および実行する必要はありません。
この章の内容は次のとおりです。
各章のメトリックは、カテゴリごとにアルファベット順で並んでいます。
各メトリックの情報として、説明およびユーザーの処理(可能な場合)が示されます。
説明
メトリック名の後に説明が記載されています。これにより、メトリックが定義され、可能な場合はメトリックに関する追加情報が提供されます。
ユーザーの処理
アラートの原因となっている問題の解決方法を提案します。
Grid Controlコンソールのメトリック・サマリー表は、全メトリック情報の一部です。次の表では、Enterprise Managerのメトリック・サマリー表の列について説明します。
列のヘッダー | 列の定義 |
---|---|
ターゲットのリリース | ターゲットのリリースで、9.0.2.x、10.1.0.xなどです。リリース番号(たとえば、9.0.2.x)の最後のxは、そのリリースに関連する、それに続くパッチセット番号を表します。 |
サーバー評価頻度 | しきい値を超えたかどうかを判断するためにメトリックが評価される頻度。サーバーで生成されたアラートの場合、評価頻度はOracle Database内部で判断されます。たとえば、評価頻度が10分の場合に、平均ファイル書込み時間(Average File Write Time)が、アラートが発生する値にまで下がったときは、Enterprise Managerにアラートが示されるまでほぼ10分になっています。Oracle Database 10gのメトリックの場合のみ、メトリック・サマリー表にこの列が含まれます。 |
収集スケジュール | 管理エージェントがデータを収集する頻度。メトリックの収集頻度は、そのターゲット・タイプに対するEnterprise Managerのデフォルト収集ファイルから取得されます。 |
アップロード間隔 | 管理エージェントが管理リポジトリにデータを移動する頻度。たとえば、n番目の収集ごとにアップロードします。メトリックのアップロード頻度は、そのターゲット・タイプに対するEnterprise Managerのデフォルト収集ファイルから取得されます。この列は、アップロード頻度が収集頻度と異なる場合のみ、メトリック収集サマリー表に含まれます。 |
比較演算子 | しきい値に対してメトリック値を評価するためにEnterprise Managerで使用される比較メソッド。 |
デフォルトの警告のしきい値 | 警告のアラートが発生するかどうかを示す値。警告のしきい値が評価され、メトリックに対して定義された指定連続発生回数についてTRUEの結果が返された場合、警告の重大度レベルでアラートが発生します。 |
デフォルトのクリティカルのしきい値 | クリティカルのアラートが発生するかどうかを示す値。クリティカルのしきい値が評価され、メトリックに対して定義された指定連続発生回数についてTRUEの結果が返された場合、クリティカルの重大度レベルでアラートが発生します。 |
通知前の発生の連続回数 | メトリックの値が、通知が送信される前に警告のしきい値またはクリティカルのしきい値のいずれかに達した連続回数。 |
アラート・テキスト | アラートが生成された理由を示すメッセージ。山カッコで囲んだ文字は、変数を表します。たとえば、「<keyValue>に対するディスク使用率は<value>%です 」は「d0に対するディスク使用率は80%です 」のようになります。 |
このマニュアルでは、ページ数を減らすため、次の略称および頭字語が使用されています。
略称/頭字語 | 名前 |
---|---|
エージェント | Oracle管理エージェント |
データベース | Oracle Database |
OMS | Oracle管理サービス |
リポジトリ | Oracle管理リポジトリ |
メトリックとは、ターゲットの状態を判断する測定単位です。メトリックおよび関連するしきい値を通じて、ターゲットの問題を通知するためにEnterprise Managerからアラートが送信されます。
しきい値とは、監視対象のメトリック値と比較される境界値です。たとえば、「ディスク使用率(%)(Disk Utilization (%))」メトリックに関連付けられたディスク・デバイスごとに、異なる警告のしきい値およびクリティカルのしきい値を定義できます。しきい値には、オラクル社が事前定義したものと事前定義していないものがあります。
しきい値に達すると、アラートが生成されます。アラートとは、特定の条件が発生したことを示すインジケータで、次のいずれかの条件を満たすと発生します。
しきい値に達した場合。
アラートがクリアされた場合。
監視対象サービスの可用性が変化した場合。たとえば、アプリケーション・サーバーの可用性が、稼働中から停止に変化した場合などです。
特定の条件が発生した場合。たとえば、データベースのアラート・ログ・ファイルにエラー・メッセージが書き込まれるたびにアラートが発生します。
アラートは、事前定義された一定の間隔で監視対象の条件を別のプロセスからチェックすることで、ポーリングベースのメカニズムを通じて検出されます。
関連項目: メトリック、しきい値およびアラートの詳細は、『Oracle Enterprise Manager概要』およびEnterprise Managerオンライン・ヘルプを参照してください。 |
Enterprise Managerには、重要なメトリックのしきい値が事前に定義されています。警告およびクリティカルのしきい値を使用してアラートが生成され、発生間近の問題が通知されるため、その問題について適時に対処できます。
組織の監視要件に合せるため、Enterprise Managerで指定されたしきい値を編集することや、しきい値を新規作成することができます。しきい値を定義する際に重要なことは、不要なアラートを回避する一方、問題が適時に通知される程度の許容値を選択することです。
通常の時間間隔におけるシステムの稼働状況を反映するメトリック・ベースラインを定義することにより、適切な情報を適時に提供するしきい値を設定できます。
「しきい値の編集」ページにリストされたメトリックは、オラクル社が指定したデフォルトのメトリック、またはしきい値が編集可能なメトリックのいずれかです。
複数のしきい値の指定機能により、データの様々なサブセットを定義して、異なるしきい値を設定することが可能です。複数のしきい値を設定すると、アラートの発生に使用されるデータを改善できます。これは、Enterprise Managerを使用する主な利点の1つです。複数のしきい値を指定する際に重要なことは、その比較がメトリックのしきい値に全体的にどのように関連しているかを判断することです。特定のデバイスやマウント・ポイントなどに高いまたは低いしきい値を定義することの利点を検討してみます。たとえば、「平均ディスクI/Oサービス時間(Average Disk I/O Service Time)」メトリックを使用する場合、警告およびクリティカルのしきい値がすべてのディスク(sd0およびsd1)に適用されるように定義することや、特定のディスク(sd0)に対して異なる警告およびクリティカルのしきい値を定義することができます。この場合、sd0に対するしきい値を調整して、高くまたは低くすることができます。
Grid Controlコンソールでメトリックにアクセスするには、次のように、特定のターゲットに関連付けられた「すべてのメトリック」ページを使用します。
Grid Controlコンソールから、ターゲットを選択します。
ターゲットのホームページで、「関連リンク」セクションの「すべてのメトリック」をクリックします。
「すべてのメトリック」ページで、対象のメトリックを選択し、「ヘルプ」をクリックします。メトリックのヘルプが表示されます。