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Oracle Enterprise Manager Oracle Databaseおよびデータベース関連メトリック・リファレンス・マニュアル
11gリリース1(11.1.0.1)
B61024-01
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3 クラスタ・データベース

Oracle RACデータベースのメトリックは、各メトリックについて次の情報を提供します。

3.1 Data Guard

「Data Guard」のメトリックは、Data Guard構成のデータベースについて、ステータス、未受信のデータ、および未適用のデータを調べます。

3.1.1 Data Guardステータス(Data Guard Status)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Data Guard構成の各データベースのステータスを調べるには、「Data Guardステータス(Data Guard Status)」メトリックを使用します。

デフォルトでは、クリティカルおよび警告のしきい値は、このメトリック列に設定されています。しきい値に達すると、アラートが生成されます。必要に応じて、しきい値を編集できます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-1 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

9.2.0.x、10.1.0.x

5分ごと

毎サンプル後

CONTAINS

警告

エラー

1

%dg_name%のData Guardステータスは%value%です。


ユーザーの処理

  1. 詳細は、プライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースの「プロパティの編集」ページの「一般」を調べてください。

  2. 追加情報は、データベース・アラート・ログおよびData Guard Brokerのログを調べます。

3.1.2 未適用のデータ(ログ)(Data Not Applied (logs))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ブローカは最大の適用済SCNを計算し、その値を使用してスタンバイ・データベースに正常にアーカイブされた連続するログの最後のログを見つけます。すべての後続のログ・ファイルのREDOデータは、未適用のログとみなされます。プライマリ・データベースがこの時点で停止すると、これらのログ・ファイルのREDOデータはスタンバイ・データベースに適用されます。スタンバイ・データベースで受信されたログ・ファイルにギャップがある場合、ギャップ後に受信されたログ・ファイルは適用されません。

たとえば、ログ・ファイル1、2、3、6、7および9がスタンバイ・データベースで受信され、ログ適用サービスが現在ログ1を適用している場合、ログ適用サービスはログ3まで続けて適用できます。しかし、ログ4が欠落しているため、ログ適用サービスはそれ以上のログ・ファイルを適用できません。ログ・ファイル6、7および9は、受信されていても適用できず、未適用のデータとみなされません。

スタンバイ・データベースのアーカイブ・ログ・ファイルがすべて連続している場合にスタンバイREDOログ・ファイルが使用されると、リアルタイム適用が実行され、ログ適用サービスがすでにスタンバイREDOログ・ファイルを操作している場合を除き、そのスタンバイREDOログ・ファイルも未適用のデータとみなされます。

スタンバイREDOログ・ファイルがマルチスレッド化されている場合、ブローカは、スレッドごとに最大の適用済SCNを計算し、その番号を合計します。複数のインカネーションがあり、スタンバイ・データベースがプライマリ・データベースとは異なるインカネーションに存在する場合、各インカネーションが別個に計算されてその結果が合計されます。

3.1.3 未適用のデータ(MB)(Data Not Applied (MB))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ブローカは最大の適用済SCNを計算し、その値を使用してスタンバイ・データベースにアーカイブされた連続するログの最後のログを見つけます。すべての後続のログ・ファイルのREDOデータのサイズは、未適用のデータとみなされます。プライマリ・データベースがこの時点で停止すると、これらのログ・ファイルのREDOはスタンバイ・データベースに適用されます。スタンバイ・データベースで受信されたログ・ファイルにギャップがある場合、ギャップ後に受信されたログ・ファイルは適用されません。

たとえば、ログ・ファイル1、2、3、6、7および9がスタンバイ・データベースで受信され、ログ適用サービスが現在ログ1を適用している場合、ログ適用サービスはログ3まで続けて適用できます。しかし、ログ4が欠落しているため、ログ適用サービスはそれ以上のログ・ファイルを適用できません。ログ・ファイル6、7および9は、受信されていても適用できず、未適用のデータとみなされません。この場合、ログ・ファイル1、2および3の合計サイズが「未適用のデータ(Data Not Applied)」のサイズとなります。

スタンバイ・データベースのアーカイブ・ログ・ファイルがすべて連続している場合にスタンバイREDOログ・ファイルが使用されると、リアルタイム適用が実行され、ログ適用サービスがすでにスタンバイREDOログ・ファイルを操作している場合を除き、そのスタンバイREDOログ・ファイルも未適用のデータとみなされます。アーカイブ・ログ・ファイルのサイズはそのファイル・サイズです。しかし、スタンバイREDOログ・ファイルのサイズはログの実際のREDOのサイズであり、ファイル・サイズではありません。

スタンバイREDOログ・ファイルがマルチスレッド化されている場合、ブローカは、スレッドごとに最大の適用済SCNを計算し、その番号を合計します。複数のインカネーションがあり、スタンバイ・データベースがプライマリ・データベースとは異なるインカネーションに存在する場合、各インカネーションが別個に計算されてその結果が合計されます。

3.1.4 未受信のデータ(ログ)(Data Not Received (logs))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ブローカは最大の適用済SCNを計算し、その値を使用してスタンバイ・データベースに正常にアーカイブされた連続するログ・ファイルの最後のログ・ファイルを見つけます。すべての後続のログ・ファイルのREDOデータは、現行のオンラインREDOログ・ファイルも含め、潜在的データ損失のログ・ファイルとみなされ、プライマリ・データベースがこの時点で停止するとリカバリ不能となります。

たとえば、ログ・ファイル1、2、3、6、7および9がスタンバイ・データベースで受信され、ログ10が現行のオンライン・ログ・ファイルであるときに、ログ適用サービスが現在ログ1を適用している場合、最大の適用済SCNの後の連続するログの最後のログはログ3です。ログ3の後のログ・ファイル(ログ・ファイル4〜10)はすべて未受信のデータとみなされます。プライマリ・データベースがこの時点で停止すると、ログ・ファイル4〜10のREDOデータはすべてスタンバイ・データベースでは失われます。

プライマリ・データベースが(RACデータベースで)マルチスレッド化されている場合、ブローカは、スレッドごとに最大の適用済SCNを計算し、その番号を合計します。プライマリ・データベースに(フラッシュバック操作などにより)複数のインカネーションがあり、スタンバイ・データベースがプライマリ・データベースとは異なるインカネーションに存在する場合、インカネーションごとに計算が行われてその結果が合計されます。

3.1.5 未受信のデータ(MB)(Data Not Received (MB))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ブローカは最大の適用済SCNを計算し、その値を使用してスタンバイ・データベースに正常にアーカイブされた連続するログ・ファイルの最後のログ・ファイルを見つけます。すべての後続のログ・ファイルのREDOデータのサイズは、現行のオンラインREDOログ・ファイルも含め、潜在的データ損失のデータとみなされ、プライマリ・データベースがこの時点で停止するとリカバリ不能となります。アーカイブ・ログ・ファイルのサイズはそのファイル・サイズですが、オンラインREDOログ・ファイルのサイズは、オンライン・ログ・ファイルの実際のREDOのサイズであり、オンラインREDOログ・ファイルのファイル・サイズではありません。

たとえば、ログ・ファイル1、2、3、6、7および9がスタンバイ・データベースで受信され、ログ10が現行のオンライン・ログ・ファイルであるときに、ログ適用サービスが現在ログ1を適用している場合、最大の適用済SCNの後の連続するログの最後のログはログ3です。ログ3の後のログ・ファイル(ログ・ファイル4〜10)はすべて未受信のデータとみなされ、これらのログ・ファイルのREDOデータの合計サイズが「未受信のデータ(Data Not Received)」のサイズとなります。

プライマリ・データベースが(RACデータベースで)マルチスレッド化されている場合、ブローカは、スレッドごとに最大の適用済SCNを計算し、その番号を合計します。プライマリ・データベースに(フラッシュバック操作などにより)複数のインカネーションがあり、スタンバイ・データベースがプライマリ・データベースとは異なるインカネーションに存在する場合、インカネーションごとに計算が行われてその結果が合計されます。

3.2 Data Guardファスト・スタート・フェイルオーバー(Data Guard Fast-Start Failover)

このカテゴリのメトリックは、データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、これらのメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。次に、メトリックを示します。

表3-2 「Data Guardファスト・スタート・フェイルオーバー(Data Guard Fast-Start Failover)」のメトリック

メトリック

現在のファスト・スタート・フェイルオーバー・ターゲット(Current Fast-Start Failover Target)

ファスト・スタート・フェイルオーバーの発生(Fast-Start Failover Occurred)

ファスト・スタート・フェイルオーバーの時間(Fast-Start Failover Time)

新規のファスト・スタート・フェイルオーバーSCN(New Fast-Start Failover SCN)

前のファスト・スタート・フェイルオーバーSCN(Previous Fast-Start Failover SCN)


3.3 Data Guardパフォーマンス(Data Guard Performance)

「Data Guardパフォーマンス(Data Guard Performance)」のメトリック

3.3.1 適用ラグ(秒)(Apply Lag (seconds))

スタンバイがプライマリからどのくらい遅れているかを(秒単位で)表示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

データ・ソース

v$dataguard_stats('apply lag')

3.3.2 推定フェイルオーバー時間(秒)(Estimated Failover Time (seconds))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、スタンバイ・データベースへのフェイルオーバーに必要なおおよその秒数を示します。この値には、起動時間と、必要に応じて、スタンバイですべての使用可能なREDOを適用するのに必要な残り時間が計上されます。バウンスが不要な場合は、残りの適用時間のみです。

データ・ソース

v$dataguard_stats ('estimated startup time','apply finish time','standby has been open')

3.3.3 REDO適用率(KB/秒)(Redo Apply Rate (KB/second))

スタンバイでのREDO適用率をKB/秒で表示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.3.4 REDO生成率(KB/秒)(Redo Generation Rate (KB/second))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.3.5 転送ラグ(秒)(Transport Lag (seconds))

スタンバイ・データベースでまだ使用できないREDOのおおよその秒数。REDOがまだ転送されていないか、またはギャップがある可能性があります。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

データ・ソース

v$dataguard_stats('transport lag')

3.4 Data Guardステータス(Data Guard Status)

「Data Guard」のメトリックは、Data Guard構成のデータベースについて、ステータス、未受信のデータ、および未適用のデータを調べます。

3.4.1 Data Guardステータス(Data Guard Status)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Data Guard構成の各データベースのステータスを調べるには、「Data Guardステータス(Data Guard Status)」メトリックを使用します。

デフォルトでは、クリティカルおよび警告のしきい値は、このメトリック列に設定されています。しきい値に達すると、アラートが生成されます。必要に応じて、しきい値を編集できます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-3 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

9.2.0.x、10.1.0.x

5分ごと

毎サンプル後

CONTAINS

警告

エラー

1

%dg_name%のData Guardステータスは%value%です。


ユーザーの処理

  1. 詳細は、プライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースの「プロパティの編集」ページの「一般」を調べてください。

  2. 追加情報は、データベース・アラート・ログおよびData Guard Brokerのログを調べます。

3.5 データベースのカーディナリティ(Database Cardinality)

このメトリック・カテゴリには、クラスタ・データベースのアクティブ・インスタンスの数を監視するメトリックが含まれます。

3.5.1 オープンしているインスタンス数(Open Instance Count)

このメトリックは、オープン状態のインスタンスの数を監視します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.5.2 合計インスタンス数(Total Instance Count)

このメトリックは、クラスタ・データベースのインスタンスの数を監視します。このメトリックは5分間隔で収集され、すべてのリリースのクラスタ・データベースに適用されます。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.6 データベース・ジョブ・ステータス(Database Job Status)

このメトリック・カテゴリには、DBMS_JOBインタフェースにより登録されたデータベース・ジョブの状態を示すメトリックが含まれます。

3.6.1 中断したジョブ数(Broken Job Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Oracleサーバー・ジョブ・キューは、ジョブを実行する時期など、ジョブのために実行するPL/SQLコールなどのローカル・ジョブに関する情報を格納したデータベース表です。データベース・レプリケーションも、Oracleジョブ・キューのメカニズムを使用して管理されます。このメカニズムでは、遅延トランザクションをリモート・マスター・サイトに送信、適用済トランザクションを遅延トランザクション・キューからパージ、またはスナップショット・リフレッシュ・グループをリフレッシュするジョブが使用されます。

ジョブは次の2つの状態で中断する可能性があります。

Oracleで16回試行したにもかかわらず、ジョブを正常に実行できなかった場合。ジョブに、DBMS_ JOB.BROKENプロシージャを使用して、明示的に中断のマークが付けられている場合。

このメトリックでは、中断したDBMSジョブがないか調べます。中断したジョブの数が、しきい値引数で指定した値を超えると、クリティカル・アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-4 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

5分ごと

アップロードなし

>

0

定義なし

1

%value%ジョブが破損しています。


データ・ソース

SELECT COUNT(*) 
  FROM dba_jobs 
  WHERE broken < > 'N' 

ユーザーの処理

エラー情報がないか、ALERTログおよびトレース・ファイルを調べます。ジョブの実行を妨げている問題を修正します。DBMS_JOB.RUNをコールして、ジョブの即時再実行を強制します。

3.6.2 失敗したジョブ数(Failed Job Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Oracleサーバー・ジョブ・キューは、ジョブを実行する時期など、ジョブのために実行するPL/SQLコールなどのローカル・ジョブに関する情報を格納したデータベース表です。データベース・レプリケーションも、Oracleジョブ・キューのメカニズムを使用して管理されます。このメカニズムでは、遅延トランザクションをリモート・マスター・サイトに送信、適用済トランザクションを遅延トランザクション・キューからパージ、またはスナップショット・リフレッシュ・グループをリフレッシュするジョブが使用されます。

Oracleでジョブの実行を試行中に、ジョブからエラーが返されると、ジョブは失敗します。Oracleでは、試行の間隔を2倍にしながら、ジョブを実行するために試行を繰り返します。ジョブが16回失敗すると、Oracleでは自動的にそのジョブに中断のマークを付け、それ以上試行を繰り返しません。

このメトリックでは、失敗したDBMSジョブがないか調べます。失敗したジョブの数が、しきい値引数で指定した値を超えると、アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-5 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

5分ごと

アップロードなし

>

0

定義なし

1

%value%ジョブが失敗しました。


データ・ソース

SELECT COUNT(*) 
  FROM dba_jobs 
  WHERE NVL(failures, 0) < >  0" 

ユーザーの処理

エラー情報がないか、ALERTログおよびトレース・ファイルを調べます。ジョブの実行を妨げている問題を修正します。

3.7 データベース待機時間のボトルネック(Database Wait Bottlenecks)

このメトリック・カテゴリには、クラスタ・データベースのインスタンス間のユーザー・セッションで待機に費やされた時間の割合を概算するメトリックが含まれます。この概算には、システム全体の合計値が必要で、バックグラウンド・プロセスに属するセッションの影響は無視されます。

3.7.1 CPUを使用するアクティブ・セッション数(Active Sessions Using CPU)

このメトリックは、CPUを使用しているアクティブ・セッションを示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 15分ごと
8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x 毎分

3.7.2 待機中アクティブ・セッション数: I/O(Active Sessions Waiting: I/O)

このデータベース・レベルのメトリックは、I/Oを待つアクティブ・セッションを示します。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 15分ごと
8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x 毎分

3.7.3 待機中アクティブ・セッション数: その他(Active Sessions Waiting: Other)

このデータベース・レベルのメトリックは、アイドル状態でもユーザーI/Oでもないすべての待機を示します。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 15分ごと
8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x 毎分

3.7.4 平均データベースCPU(%)(Average Database CPU (%))

このメトリックは、インスタンス間の平均データベースCPUをパーセントで示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.7.5 ホストCPU使用率(%)(Host CPU Utilization (%))

このメトリックは、ホスト間で使用中のCPUの割合を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 15分ごと

3.7.6 平均のロード(Load Average)

このメトリックは、すべてのクラスタ・データベース・ホストに対する現在のCPU負荷の合計を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.7.7 最大CPU(Maximum CPU)

このメトリックは、すべてのクラスタ・データベース・ホスト間の合計CPU数を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 15分ごと

3.7.8 待機時間(%)(Wait Time (%))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、データベース全体で、このサンプル期間中にリソースまたはオブジェクトの待機時間の割合を示します。

このテストでは、データベース全体で、このサンプル期間中にリソースまたはオブジェクトの待機時間の割合を調べます。「待機時間(%)(Wait Time (%))」がしきい値引数により指定したしきい値以上で、発生数が「発生数」パラメータで指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-6 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x

毎分

毎サンプル後

>

定義なし

定義なし

3

待機により、データベース・サービス時間の%value%%が消費されます。


表3-7 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース サーバー評価頻度 収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

10.1.0.x

毎分

15分ごと

毎サンプル後

>

定義なし

定義なし

3

Database Serverによって生成されます。


データ・ソース

DeltaTotalWait / (DeltaTotalWait + DeltaCpuTime)

  • DeltaTotalWait: サンプル期間の終了時と開始時のsum of time waited for all wait events in v$system_eventの差。

  • DeltaCpuTime: サンプル期間の終了時と開始時のselect value from v$sysstat where name='CPU used by this sessionの差。

ユーザーの処理

待機時間の大部分の原因となっている待機イベントをさらに調べます。個々の待機イベントによって、データベース内の固有の問題が特定される可能性があります。個々の待機イベントに固有のドリルダウンにより、必要に応じて目的に合った診断が作成されます。

3.8 遅延トランザクション(Deferred Transactions)

このメトリック・カテゴリには、この分散データベースの遅延トランザクション関連のメトリックが含まれます。

3.8.1 遅延トランザクション数(Deferred Transaction Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Oracleでは、アドバンスト・レプリケーション・システムのマスター・サイト間で、および更新可能なスナップショットからそのマスター表へ、データ・レベルの変更を非同期的に伝播するために、遅延トランザクションを使用します。

このメトリックでは、遅延トランザクションの数を調べます。遅延トランザクションの数が、しきい値引数で指定した値を超えると、アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-8 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

5分ごと

アップロードなし

>

100

定義なし

3

遅延トランザクション数は%value%です。


データ・ソース

SELECT count(*) 
  FROM sys.deftran 

ユーザーの処理

アドバンスト・レプリケーション機能では、リモート・サイトに遅延トランザクションを送信すると、分散トランザクションを使用して、遅延トランザクションがローカル・サイトのキューで削除される前に、リモート・サイトで正しくコミットされていることを保証します。トランザクションが指定したリモート・サイトに送信されていない場合、トランザクションの宛先が正しく指定されているかどうか確認します。DBLINKパラメータを使用してDBMS_DEFER_SYS.SCHEDULE_EXECUTIONをコールする際またはDESTINATIONパラメータを使用してDBMS_DEFER_SYS.EXECUTEをコールする際に宛先データベースを指定する場合、完全なデータベース・リンクが指定されていることを確認してください。

誤ったビューの宛先は、誤った遅延トランザクション動作の原因になる可能性があります。DEFCALLESTビューおよびDEFTRANDESTビューは、CATREPC.SQLからの定義で、CATDEFER.SQLからの定義ではないことを確認します。

3.8.2 遅延トランザクション・エラー数(Deferred Transaction Error Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

Oracleでは、アドバンスト・レプリケーション・システムのマスター・サイト間で、および更新可能なスナップショットからそのマスター表へ、データ・レベルの変更を非同期的に伝播するために、遅延トランザクションを使用します。トランザクションのリモート・サイトへの伝播が失敗した場合、Oracleではトランザクションをロールバックし、リモートの宛先データベース内のSYS.DEFERRORビューにそのトランザクションを記録します。

このメトリックでは、SYS.DEFERRORビュー内のトランザクション数を調べ、しきい値引数で指定した値を超えると、アラートを生成します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-9 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

5分ごと

アップロードなし

>

0

定義なし

3

エラーのあった遅延トランザクション数は%value%です。


データ・ソース

SELECT count(*) 
  FROM sys.deferror 

ユーザーの処理

遅延トランザクションを適用する際のエラーは、更新対象の表の使用可能領域不足などのデータベースの問題、あるいは未解決の挿入、更新または削除の競合に原因がある可能性があります。SYS.DEFERRORビューには、適用できなかったトランザクションのIDが表示されます。このIDを使用して、キューに入っているそのトランザクション関連のコールを検索します。これらのコールは、SYS.DEFCALLビューに格納されています。DBMS_DEFER_QUERYパッケージ内のプロシージャを使用して、SYS.DEFCALLビューのリストに表示されたプロシージャに対する引数を確認できます。

3.9 失敗したログイン(Failed Logins)

このメトリック・カテゴリのメトリックでは、ターゲット・データベースでの失敗したログインの数を調べます。この調査は10分ごとに実行され、その10分間の失敗したログインの数を返します。このメトリックは、audit_trail初期化パラメータがDBまたはXMLに設定されており、セッションが監査対象であるデータベースに対してのみ機能します。

3.9.1 失敗したログイン数(Failed Login Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックでは、ターゲット・データベースでの失敗したログインの数を調べます。この調査は10分ごとに実行され、その10分間の失敗したログインの数を返します。このメトリックは、audit_trail初期化パラメータがDBまたはXMLに設定されており、セッションが監査対象であるデータベースに対してのみ機能します。

失敗したログインの数がしきい値引数で指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。著しい数の失敗したログインがシステムで発生するたびに認識することが重要であるため、このメトリックはしきい値を超えた10分間について新しいアラートを生成します。これらのアラートは手動で消去できます。次の収集後に自動的に消去されません。

データ・ソース

データベースでは、audit_trail設定に基づいてログイン情報を異なるビューに保存します。使用されるデータベース・ビューは次のとおりです。

  • DBまたはDB_EXTENDED: DBA_AUDIT_SESSION

  • XML(10gリリース2のみ): DBA_COMMON_AUDIT_TRAIL

3.10 フラッシュ・リカバリ(Flash Recovery)

このメトリック・カテゴリには、フラッシュ・リカバリを示すメトリックが含まれます。

3.10.1 フラッシュ・リカバリ領域(Flash Recovery Area)

このメトリックは、フラッシュ・リカバリ領域の場所を返します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 10gリリース1以上、5分ごとに収集、評価なし(アラート不能)

データ・ソース

SELECT value 
  FROM v$parameter 
  WHERE name='db_recovery_file_dest';

3.10.2 フラッシュバック(Flashback On)

このメトリックは、フラッシュバック・ロギングが有効かどうか(YESまたはNO)を返します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 10gリリース1以上、5分ごとに収集、評価なし(アラート不能)

データ・ソース

SELECT flashback_on 
  FROM v$database;

3.10.3 ログ・モード(Log Mode)

このメトリックは、データベースのログ・モード(ARCHIVELOGまたはNOARCHIVELOG)を返します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 10gリリース1以上、5分ごとに収集、評価なし(アラート不能)

データ・ソース

SELECT log_mode 
  FROM v$database;

3.10.4 最も古いフラッシュバック時間(Oldest Flashback Time)

このメトリックは、データベースをフラッシュバックできる最も古いPoint-in-Timeを示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 10gリリース1以上、5分ごとに収集、評価なし(アラート不能)

データ・ソース

SELECT to_char(oldest_flashback_time, 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS') 
  FROM v$flashback_database_log;

3.10.5 使用可能なフラッシュ・リカバリ領域(%)(Usable Flash Recovery Area (%))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、フラッシュ・リカバリ領域の使用可能な領域の割合を示します。使用可能な領域は、空き領域と再利用可能領域から構成されます。

メトリック・サマリー: 10gリリース2以上、5分ごとに収集、評価なし(アラート不能)

データ・ソース

SELECT (100 - sum(percent_space_used)) + sum(percent_space_reclaimable) 
  FROM v$flash_recovery_area_usage;

3.11 無効オブジェクト(Invalid Objects)

このメトリック・カテゴリには、無効オブジェクト関連のメトリックが含まれます。

3.11.1 無効オブジェクトの合計数(Total Invalid Object Count)

このメトリックは、無効オブジェクトの合計数を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-10 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

24時間ごと

アップロードなし

>

定義なし

定義なし

1

%value%オブジェクトは、データベース内で無効です。


3.12 スキーマ別無効オブジェクト(Invalid Objects by Schema)

このメトリック・カテゴリには、各スキーマ内の無効オブジェクトの数を示すメトリックが含まれます。

3.12.1 所有者の無効オブジェクト数(Owner's Invalid Object Count)

このメトリックは、所有者ごとに無効オブジェクト数を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-11 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

24時間ごと

アップロードなし

>

2

定義なし

1

%value%オブジェクトは、%owner%スキーマ内で無効です。


データ・ソース

各メトリック索引:

SELECT count(1)

ユーザーの処理

「無効オブジェクト所有者(Invalid Object Owner)」メトリックで識別されたスキーマ内のデータベース・オブジェクトのステータスを表示します。必要に応じてオブジェクトを再コンパイルします。

3.13 リカバリ(Recovery)

このメトリック・カテゴリには、データベース・リカバリを示すメトリックが含まれます。

3.13.1 破損データ・ブロック数(Corrupt Data Block Count)

このメトリックは、破損データ・ブロックの数を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 9iリリース2以上、15分ごとに評価および収集、演算子 >、警告のしきい値 - 0、クリティカルのしきい値 - 定義なし、破損データ・ブロックの数は%value%です。

データ・ソース

SELECT count(unique(file#)) 
  FROM v$database_block_corruption;

ユーザーの処理

データベース・リカバリを実行します。

3.13.2 欠落したメディア・ファイル数(Missing Media File Count)

このメトリックは、欠落したメディア・ファイルの数を表します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー: 8i以上、15分ごとに評価および収集、演算子 >、警告のしきい値 - 0、クリティカルのしきい値 - 定義なし、欠落したメディア・ファイルの数は%value%です。

データ・ソース

SELECT count(file#) 
  FROM v$datafile_header 
  WHERE recover ='YES' OR error is not null;

ユーザーの処理

データベース・リカバリを実行する必要があります。

3.14 リカバリ領域(Recovery Area)

このメトリック・カテゴリには、リカバリ領域のメトリックが含まれます。

3.14.1 リカバリ領域空き領域(%)(Recovery Area Free Space (%))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、15分間隔またはファイル作成時のいずれか先に発生する方で、サーバーによって評価されます。また、アラート・ログに出力されます。クリティカルのしきい値は3%未満、警告のしきい値は15%未満に設定されています。ユーザーがカスタマイズすることはできません。アラートが初めて発生したときに警告されます。使用可能な領域の割合が15%を超えないかぎりアラートは消去されません。

ユーザーの処理

次の手順に従って、フラッシュ・リカバリ領域から領域を解放します。

  1. RMAN保存ポリシーの変更を検討します。Data Guardを使用している場合は、RMANアーカイブ・ログ削除ポリシーの変更を検討します。

  2. RMANコマンドBACKUP RECOVERY AREAを使用して、テープ装置などの3次デバイスにファイルをバックアップします。

  3. ディスク領域を追加し、db_recovery_file_dest_sizeパラメータの値を大きくして新しい領域を反映します。

  4. RMAN DELETEコマンドを使用して不要なファイルを削除します。ファイルの削除にOSのコマンドを使用した場合は、RMAN CROSSCHECKおよびDELETE EXPIREDコマンドを使用します。

3.15 レスポンス(Response)

このメトリック・カテゴリには、クライアントに対するクラスタ・データベースの全体的な応答性を示すメトリックが含まれます。

3.15.1 ステータス(Status)

このメトリックでは、クラスタ・データベース・インスタンスに対して新しい接続を確立できるかどうか調べます。データベースが停止している、ユーザーが最大数を超えている、またはリスナーが停止している場合、データベース・インスタンスは停止しています。クラスタ・データベース・インスタンスに対して新しい接続が確立できない場合、クラスタ・データベースは停止しています。1つのクラスタ・データベース・インスタンスが稼働中であれば、クラスタ・データベースは稼働中です。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。このメトリックは、すべてのメンバーが停止しているかどうかを調べるためにOMS側で毎分評価されます。

表3-12 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

毎分

毎サンプル後

=


定義なし

0

1

ターゲットは停止しています -- すべてのメンバーは停止しています。


データ・ソース

計算は、各クラスタ・データベース・インスタンスのステータスに基づいています。1つのデータベース・インスタンスが稼働中であれば、クラスタ・データベースは稼働中です。

ユーザーの処理

各クラスタ・データベース・インスタンスが稼働しているかどうかを判別するためにそのステータスを調べます。また、リスナーを調査し、すべてのノードで稼働していることを確認します。リスナーが稼働している場合は、ユーザー数がセッション制限に達しているかどうかを調べます。1つ以上のクラスタ・データベース・インスタンスが稼働していることを確認します。詳細は、データベース・インスタンスの「ステータス(Status)」メトリックを参照してください。

3.16 セグメント・アドバイザ推奨(Segment Advisor Recommendations)

Oracleでは、自動セグメント・アドバイザ・ジョブを使用して、メンテナンス・ウィンドウでセグメントの問題を定期的に検出します。このジョブは、解放できる未使用領域がセグメントにあるかどうかを判別します。推奨の数は、再利用可能領域があるセグメントの数です。推奨事項は、自動およびユーザーがスケジュールしたセグメント・アドバイザ・ジョブの全実行によるものです。

3.16.1 推奨の数(Number of recommendations)

Oracleでは、自動セグメント・アドバイザ・ジョブを使用して、メンテナンス・ウィンドウでセグメントの問題を定期的に検出します。このジョブは、解放できる未使用領域がセグメントにあるかどうかを判別します。推奨の数は、再利用可能領域があるセグメントの数です。推奨事項は、自動およびユーザーがスケジュールしたセグメント・アドバイザ・ジョブの全実行によるものです。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

3.17 一時停止セッション(Session Suspended)

このメトリック・カテゴリには、修正可能なエラーが原因で一時停止している再開可能なセッション数を示すメトリックが含まれます。

3.17.1 データ・オブジェクト制限による一時停止セッション(Session Suspended by Data Object Limitation)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、データ・オブジェクト制限により一時停止したセッションを示します。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.17.2 割当て制限による一時停止セッション(Session Suspended by Quota Limitation)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、割当て制限により一時停止したセッションを示します。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.17.3 ロールバック・セグメント制限による一時停止セッション(Session Suspended by Rollback Segment Limitation)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、ロールバック・セグメント制限により一時停止したセッションを示します。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.17.4 表領域制限による一時停止セッション(Session Suspended by Tablespace Limitation)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、表領域制限により一時停止したセッションを示します。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.18 スナップショットが古すぎます(Snapshot Too Old)

このメトリック・カテゴリには、古すぎるスナップショットのメトリックが含まれます。

3.18.1 ロールバック・セグメント制限のためスナップショットが古すぎます(Snapshot Too Old due to Rollback Segment Limit)

このデータベース・レベルのメトリックは、ロールバック・セグメント制限のために古くなりすぎたスナップショットを示します。データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.18.2 表領域制限のためスナップショットが古すぎます(Snapshot Too Old due to Tablespace Limit)

このデータベース・レベルのメトリックは、表領域制限のために古くなりすぎたスナップショットを示します。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

ユーザーの処理

最新のAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを表示します。より詳細な分析を行うには、データベースのホームページで「セントラル・アドバイザ」リンクからADDMを実行します。

3.19 Streamsプロセス数(Streams Processes Count)

このメトリックは、ローカル・データベースでのストリーム取得プロセス、伝播および適用プロセスの合計数を表示します。また、エラーが発生した取得プロセス、伝播および適用プロセスの数も表示します。

3.19.1 適用プロセスのエラー(Apply Processes Having Errors)

このメトリックは、ローカル・データベースでのエラーが発生した適用プロセスの数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_APPLYデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

適用プロセスでエラーが発生した場合は、エラーの原因となる状況を修正します。

3.19.2 取得プロセスのエラー(Capture Processes Having Errors)

このメトリックは、ローカル・データベースでのエラーが発生した取得プロセスの数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_CAPTUREデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

取得プロセスでエラーが発生した場合は、エラーの原因となる状況を修正します。

3.19.3 適用プロセスの数(Number of Apply Processes)

このメトリックは、ローカル・データベースでの適用プロセスの数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_APPLYデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

このメトリックを使用して、ローカル・データベースでの適用プロセスの合計数を決定します。

3.19.4 取得プロセスの数(Number of Capture Processes)

このメトリックは、ローカル・データベースでの取得プロセスの数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_CAPTUREデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

このメトリックを使用して、ローカル・データベースでの取得プロセスの合計数を決定します。

3.19.5 伝播ジョブの数(Number of Propagation Jobs)

このメトリックは、ローカル・データベースでの伝播の数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_PROPAGATIONデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

このメトリックを使用して、ローカル・データベースでの伝播の合計数を決定します。

3.19.6 伝播エラー(Propagation Errors)

このメトリックは、ローカル・データベースでのエラーが発生した伝播の数を表示します。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
10.1.0.x 10分ごと

データ・ソース

このメトリックの情報は、DBA_PROPAGATIONデータ・ディクショナリ・ビューにあります。

ユーザーの処理

伝播でエラーが発生した場合は、エラーの原因となる状況を修正します。

3.20 一時停止セッション(Suspended Session)

このメトリック・カテゴリには、修正可能なエラーが原因で一時停止している再開可能なセッション数を示すメトリックが含まれます。

3.20.1 一時停止セッション数(Suspended Session Count)

このメトリックは、現在データベースで一時停止中の再開可能なセッションの数を示します。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-13 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

9.0.1.x、9.2.0.x

5分ごと

アップロードなし

>

0

定義なし

1

%value%セッションが一時停止しています。


データ・ソース

SELECT count(*) 
  FROM v$resumable 
  WHERE status = 'SUSPENDED' and enabled = 'YES' 

ユーザーの処理

一時停止の原因となっている修正可能なエラーが何かを調べるために、v$resumableビューを問い合せます。各エラーを修正する方法は、エラーの性質によって異なります。

3.21 表領域の割当て(Tablespace Allocation)

このメトリック・カテゴリのメトリックでは、使用済領域の量および各表領域に割り当てられた領域の量を調べます。使用済領域と割当て済領域の量を比較すると、表領域での未使用領域の量が特定できます。このメトリックは、アラートの生成ではなくレポートの作成を目的としています。DBAは、未使用の割当て済空き領域の履歴ビューを使用し、無駄な領域をなくして表領域のサイズを正しく設定できます。

3.21.1 表領域の割当て済領域(MB)(Tablespace Allocated Space (MB))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域の割当て済領域は、そのデータ・ファイルの現行サイズの合計です。この割当て済領域には、データの保存に使用される部分と空き領域の部分があります。セグメントが表領域に追加された場合または既存のセグメントが増えた場合は、割当て済空き領域が使用されます。割当て済空き領域は、表領域内のセグメントにのみ使用できます。一定期間、表領域内のセグメントがこの空き領域を使用していないと、割当て済空き領域は未使用となります。

このメトリックは、各表領域の割当て済領域を計算します。このメトリックの目的は、アラートの生成ではありません。むしろ、「使用されている割当て済領域(MB)(Allocated Space Used (MB))」メトリックとともに使用して、各表領域での使用済領域および未使用領域の量について履歴ビューを作成する必要があります。

データ・ソース

表領域の割当て済領域(MB)は、表領域のデータ・ファイルをループしてデータ・ファイルのサイズを合計することによって算出されます。

3.21.2 表領域の使用済領域(MB)(Tablespace Used Space (MB))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域の割当て済領域は、そのデータ・ファイルの現行サイズの合計です。この割当て済領域には、データの保存に使用される部分と空き領域の部分があります。セグメントが表領域に追加された場合または既存のセグメントが増えた場合は、割当て済空き領域が使用されます。割当て済空き領域は、表領域内のセグメントにのみ使用できます。一定期間、表領域内のセグメントがこの空き領域を使用していないと、割当て済空き領域は浪費となります。

このメトリックは、各表領域の使用済領域を計算します。このメトリックの目的は、アラートの生成ではありません。むしろ、「表領域の割当て済領域(MB)(Tablespace Allocated Space (MB))」メトリックとともに使用して、各表領域での使用済領域および未使用領域の量について履歴ビューを作成する必要があります。

データ・ソース

表領域の使用済領域(MB)は、表領域の割当て済領域(MB) - 表領域の割当て済空き領域(MB)です。

表領域の割当て済領域(MB)は、表領域のデータ・ファイルをループしてデータ・ファイルのサイズを合計することによって算出されます。

表領域の割当て済空き領域(MB)は、表領域のデータ・ファイルをループして各データ・ファイルの空き領域のサイズを合計することによって算出されます。

3.22 表領域フル(Tablespaces Full)

このメトリック・カテゴリのメトリックでは、各表領域によって使用されている領域の量を調べます。使用済領域と使用可能な空き領域の量を比較すると、表領域がフルかどうかが判別できます。使用可能な空き領域には、データ・ファイルの最大サイズと使用可能なディスク領域が計上されます。つまり、データ・ファイルが拡張でき、拡張に使用できるディスク領域が十分にある場合、表領域にはフルのフラグが付けられません。

3.22.1 表領域の空き領域(MB)(Tablespace Free Space (MB))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域内のセグメントが増えるに従い、使用可能な空き領域は減ります。使用可能な空き領域がなくなると、つまり、データ・ファイルが最大サイズに達した場合やディスク領域がない場合は、新しいセグメントの作成や既存のセグメントの拡張は失敗します。

このメトリックでは、各表領域の使用可能な空き領域の合計を調べます。このメトリックは、「使用可能な領域使用率(%)(Available Space Used (%))」メトリックが意味のない比較的大きな表領域を対象としています。使用可能な空き領域がしきい値引数で指定したサイズを下回ると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle Database 10gリリース(10.1)以上、かつ表領域でローカル・エクステント管理を使用する場合は、Oracle Database Serverが10分ごとにこのメトリックを内部的に評価します。あるいは、監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle9i以下、または表領域でディクショナリ・エクステント管理を使用する場合は、Oracle管理エージェントが30分ごとにこのメトリックの値をテストします。

データ・ソース

MaximumSize - TotalUsedSpace

  • TotalUsedSpace: 表領域の合計使用済領域(MB)

  • MaximumSize: 表領域の最大サイズ(MB)。最大サイズは、表領域のデータ・ファイルのループと、データ・ファイルが自動拡張された場合に表領域で使用可能になるディスク上のその他の空き領域によって決まります。

ユーザーの処理

次のいずれかを実行します。

  • 既存データ・ファイルの1つに対する自動拡張の有効化、既存データ・ファイルの1つの手動によるサイズ変更、または新規データ・ファイルの追加により、表領域のサイズを増やします。

  • 表領域に空き領域のフラグメンテーションの問題がある場合、表領域全体の再編成を検討します。

  • 別の表領域にセグメントを再配置して、この表領域内の空き領域を増やします。

  • その表領域でセグメント・アドバイザを実行します。

3.22.2 表領域使用率(%)(Tablespace Space Used (%))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域内のセグメントが増えるに従い、使用可能な空き領域は減ります。使用可能な空き領域がなくなると、つまり、データ・ファイルが最大サイズに達した場合やディスク領域がない場合は、新しいセグメントの作成や既存のセグメントの拡張は失敗します。

このメトリックでは、各表領域の使用可能な領域使用率(%)を調べます。使用済領域の割合がしきい値引数で指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle Database 10gリリース(10.1)以上、かつ表領域でローカル・エクステント管理を使用する場合は、Oracle Database Serverが10分ごとにこのメトリックを内部的に評価します。あるいは、監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle9i以下、または表領域でディクショナリ・エクステント管理を使用する場合は、Oracle管理エージェントが30分ごとにこのメトリックの値をテストします。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-14 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x

30分ごと

毎サンプル後

>

85

97

1

表領域[%name%]は[%value%パーセント]フル

10.2.0.x

30分ごと

毎サンプル後

>

85

97

1

定義なし


表3-15 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース サーバー評価頻度 収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

10.1.0.x

10分ごと

30分ごと

毎サンプル後

>

85

97

1

Database Serverによって生成されます。


データ・ソース

(TotalUsedSpace / MaximumSize) * 100

  • TotalUsedSpace: 表領域の合計使用済領域(MB)

  • MaximumSize: 表領域の最大サイズ(MB)。最大サイズは、表領域のデータ・ファイルのループと、データ・ファイルが自動拡張された場合に表領域で使用可能になるディスク上のその他の空き領域によって決まります。

データ・ソースの追加情報は、sysman/admin/scriptsディレクトリにあるfullTbsp.pl Perlスクリプトを参照してください。

ユーザーの処理

次のいずれかを実行します。

  • 既存データ・ファイルの1つに対する自動拡張の有効化、既存データ・ファイルの1つの手動によるサイズ変更、または新規データ・ファイルの追加により、表領域のサイズを増やします。

  • 表領域に空き領域のフラグメンテーションの問題がある場合、表領域全体の再編成を検討します。

  • 別の表領域にセグメントを再配置して、この表領域内の空き領域を増やします。

  • その表領域でセグメント・アドバイザを実行します。

3.23 表領域フル(ディクショナリ管理)(Tablespaces Full (dictionary managed))

このメトリック・カテゴリのメトリックでは、各表領域によって使用されている領域の量を調べます。使用済領域と使用可能な空き領域の量を比較すると、表領域がフルかどうかが判別できます。使用可能な空き領域には、データ・ファイルの最大サイズと使用可能なディスク領域が計上されます。つまり、データ・ファイルが拡張でき、拡張に使用できるディスク領域が十分にある場合、表領域にはフルのフラグが付けられません。

3.23.1 表領域の空き領域(ディクショナリ管理)(Tablespace Free Space (MB) (dictionary managed))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域内のセグメントが増えるに従い、使用可能な空き領域は減ります。使用可能な空き領域がなくなると、つまり、データ・ファイルが最大サイズに達した場合やディスク領域がない場合は、新しいセグメントの作成や既存のセグメントの拡張は失敗します。

このメトリックでは、各表領域の使用可能な空き領域の合計を調べます。このメトリックは、「使用可能な領域使用率(%)(Available Space Used (%))」メトリックが意味のない比較的大きな表領域を対象としています。使用可能な空き領域がしきい値引数で指定したサイズを下回ると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle Database 10gリリース(10.1)以上、かつ表領域でローカル・エクステント管理を使用する場合は、Oracle Database Serverが10分ごとにこのメトリックを内部的に評価します。あるいは、監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle9i以下、または表領域でディクショナリ・エクステント管理を使用する場合は、Oracle管理エージェントが30分ごとにこのメトリックの値をテストします。

データ・ソース

MaximumSize - TotalUsedSpace

  • TotalUsedSpace: 表領域の合計使用済領域(MB)

  • MaximumSize: 表領域の最大サイズ(MB)。最大サイズは、表領域のデータ・ファイルのループと、データ・ファイルが自動拡張された場合に表領域で使用可能になるディスク上のその他の空き領域によって決まります。

3.23.2 表領域使用率(%)(ディクショナリ管理)(Tablespace Space Used (%) (dictionary managed))

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

表領域内のセグメントが増えるに従い、使用可能な空き領域は減ります。使用可能な空き領域がなくなると、つまり、データ・ファイルが最大サイズに達した場合やディスク領域がない場合は、新しいセグメントの作成や既存のセグメントの拡張は失敗します。

このメトリックでは、各表領域の使用可能な領域使用率(%)を調べます。使用済領域の割合がしきい値引数で指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle Database 10gリリース(10.1)以上、かつ表領域でローカル・エクステント管理を使用する場合は、Oracle Database Serverが10分ごとにこのメトリックを内部的に評価します。あるいは、監視対象のデータベース・ターゲットのリリースがOracle9i以下、または表領域でディクショナリ・エクステント管理を使用する場合は、Oracle管理エージェントが30分ごとにこのメトリックの値をテストします。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-16 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

10.1.0.x

30分ごと

毎サンプル後

>

85

97

1

表領域[%name%]は[%value%パーセント]フル


データ・ソース

(TotalUsedSpace / MaximumSize) * 100

  • TotalUsedSpace: 表領域の合計使用済領域(MB)

  • MaximumSize: 表領域の最大サイズ(MB)。最大サイズは、表領域のデータ・ファイルのループと、データ・ファイルが自動拡張された場合に表領域で使用可能になるディスク上のその他の空き領域によって決まります。

ユーザーの処理

次のいずれかを実行します。

  • 既存データ・ファイルの1つに対する自動拡張の有効化、既存データ・ファイルの1つの手動によるサイズ変更、または新規データ・ファイルの追加により、表領域のサイズを増やします。

  • 表領域に空き領域のフラグメンテーションの問題がある場合、表領域全体の再編成を検討します。

  • 別の表領域にセグメントを再配置して、この表領域内の空き領域を増やします。

  • その表領域でセグメント・アドバイザを実行します。

3.24 セグメントに問題のある表領域(Tablespaces With Problem Segments)

このメトリック・カテゴリのメトリックでは、次のことを調べます。

障害セグメントのある表領域からのみ、結果が返されます。

3.24.1 最大エクステントに近づいているセグメント(Segments Approaching Maximum Extents)

最大エクステントの上限に近づいているセグメント。データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 24時間ごと

データ・ソース

表領域内でMaxExtentに近づいている最初の10セグメントの名前。

ユーザーの処理

可能な場合は、セグメントのMAXEXTENTS記憶域パラメータの値を増やします。不可能な場合は、より大きなエクステント・サイズでセグメントを再構築し、STORAGEパラメータでNEXT=INITIALとPCTINCREASE=0に指定することで、必ず1セグメント内のエクステントが同じサイズになるようにします。

直線的にスキャンされるセグメントには、各マルチブロック読取り時に読み取られたブロック数の倍数であるエクステント・サイズを選択します。これにより、Oracleのマルチブロック読取り機能が効率的に使用されることが保証されます。

3.24.2 最大エクステントに近づいているセグメント数(Segments Approaching Maximum Extents Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックでは、最大エクステント数の上限に近づいているセグメントがないか調べます。セグメント数がしきい値引数で指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-17 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

24時間ごと

毎サンプル後

>

0

定義なし

1

%name%表領域の%value%セグメントは最大エクステントに近づいています。


データ・ソース

最大エクステント数から既存エクステント数を引いた数が2未満のセグメント数。

データ・ソースの追加情報は、sysman/admin/scriptsディレクトリにあるproblemTbsp.pl Perlスクリプトを参照してください。

ユーザーの処理

可能な場合は、セグメントのMAXEXTENTS記憶域パラメータの値を増やします。不可能な場合は、より大きなエクステント・サイズでセグメントを再構築し、ローカルで管理されている表領域を使用して、必ず1セグメント内のエクステントが同じサイズになるようにします。ディクショナリ管理表領域の場合は、STORAGEパラメータでNEXT=INITIALとPCTINCREASE=0に指定します。

3.24.3 拡張不可能なセグメント(Segments Not Able to Extend)

このメトリックでは、追加エクステントを割り当てられないセグメントがないか調べます。

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集される頻度を示しています。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 24時間ごと

データ・ソース

表領域内で追加エクステントを割り当てられない最初の10セグメントの名前。

ユーザーの処理

次のいずれかを実行します。

  • 既存データ・ファイルの1つに対する自動拡張の有効化、既存データ・ファイルの1つの手動によるサイズ変更、または新規データ・ファイルの追加により、表領域のサイズを増やします。

  • 表領域に空き領域のフラグメンテーションの問題がある場合、表領域全体の再編成を検討します。

3.24.4 拡張不可能なセグメント数(Segments Not Able to Extend Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックでは、追加エクステントを割り当てられないセグメントがないか調べます。セグメント数がしきい値引数で指定した値を超えると、警告アラートまたはクリティカル・アラートが生成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-18 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

すべてのリリース

24時間ごと

毎サンプル後

>

0

定義なし

1

%name%表領域の%value%セグメントを拡張できません。


データ・ソース

表領域の最大のチャンク空き領域を調べた後は、追加エクステントを割り当てられないセグメントの数です。

データ・ソースの追加情報は、sysman/admin/scriptsディレクトリにあるproblemTbsp.pl Perlスクリプトを参照してください。

ユーザーの処理

次のいずれかを実行します。

  • 既存データ・ファイルの1つに対する自動拡張の有効化、既存データ・ファイルの1つの手動によるサイズ変更、または新規データ・ファイルの追加により、表領域のサイズを増やします。

  • 表領域に空き領域のフラグメンテーションの問題がある場合、表領域全体の再編成を検討します。

  • 別の表領域にセグメントを再配置して、この表領域内の空き領域を増やします。

3.25 ユーザー・ブロック(User Block)

このメトリック・カテゴリには、どの程度まで、およびどのくらい連続して、指定したセッションが他の複数のセッションをブロックしているかを示すメトリックが含まれます。

3.25.1 ブロックしているセッション数(Blocking Session Count)

データベース・レベルのメトリックです。クラスタ・データベースの場合、このメトリックは、メンバー・インスタンスによってではなく、クラスタ・データベース・ターゲット・レベルで監視されます。

このメトリックは、データベース・ユーザーが、1人以上の他のユーザーによる表の更新などのアクションの実行を阻止していることを示します。連続したブロッキングの発生数が指定した値に達すると、アラートが生成されます。ブロックされているセッションは、異なるインスタンスのものである可能性があります。

注意: 「ユーザー・ブロック」テストを使用する前に、管理対象のデータベース上で、catblock.sqlスクリプトを実行する必要があります。このスクリプトにより、「ユーザー・ブロック」テストに必要ないくつかの追加の表、ビューおよびパブリック・シノニムが作成されます。

メトリック・サマリー

次の表は、メトリックの値が収集され、デフォルトのしきい値と比較される頻度を示しています。「通知前の発生の連続回数」列は、しきい値との比較の結果が連続して何回TRUEとなればアラートが生成されるかを示しています。

表3-19 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

8.1.7.4、9.0.1.x、9.2.0.x

5分ごと

アップロードなし

>

11

定義なし

3

セッション%sid%が他の%value%セッションをブロックしています。


表3-20 メトリック・サマリー表

ターゲットのリリース サーバー評価頻度 収集頻度 アップロード頻度 演算子 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 通知前の発生の連続回数 アラート・テキスト

10.1.0.x

毎分

15分ごと

毎サンプル後

>

11

定義なし

3

Database Serverによって生成されます。


データ・ソース

SELECT blocking_sid, num_blocked 
  FROM ( SELECT blocking_sid, SUM(num_blocked) num_blocked 
  FROM ( SELECT l.id1, l.id2, 
                MAX(DECODE(l.block, 1, i.instance_name||'-'||l.sid, 
                2, i.instance_name||'-'||l.sid, 0 )) blocking_sid, 
                SUM(DECODE(l.request, 0, 0, 1 )) num_blocked 
          FROM gv$lock l, gv$instance i 
          WHERE ( l.block!= 0 OR l.request > 0 ) AND 
                  l.inst_id = i.inst_id 
                  GROUP BY l.id1, l.id2) 
  GROUP BY blocking_sid 
  ORDER BY num_blocked DESC) 
  WHERE num_blocked != 0 

ユーザーの処理

他のユーザーをブロックしているユーザーにトランザクションをロールバックさせるか、ブロックしているトランザクションがコミットされるまで待つかのいずれかです。