この付録では、Application Configuration Consoleで国際化をサポートする方法と、特定のロケール用に製品をローカライズするための手順を説明します。
Application Configuration Consoleでは、メッセージおよびUI要素を外部のリソース・バンドルに配置し、テキスト・コンテンツをローカル言語に翻訳できるようにすることにより、国際化をサポートしています。
リソース・バンドルは次のプロパティ・ファイルに含まれています。
plugin.properties
: バージョン情報ダイアログに表示される値が含まれます。ビュー名やその他のEclipse関連のアイテムも含まれます。
MessagesBundle.properties
: コア・サーバーとクライアント、3つの自動化モジュール、およびWebレポートを含めた、すべてのApplication Configuration Consoleのコンポーネントのテキスト文字列(情報およびエラー・メッセージ、UIコントロールおよびラベル)が含まれます。
注意: 3つ目のプロパティ・ファイルであるHelpBundle.properties には、コンテキスト依存ヘルプ・トピックにリンクする文字列が含まれています。これらの文字列はヘルプ・コンテンツではないため、翻訳対象ではありません。 |
現在、Application Configuration Consoleクライアントには、ターゲット・システムのファイルおよびディレクトリ名を解析するためのエンコード・キャラクタ・セットを選択できるコントロールが含まれています。また、アセットとしてApplication Configuration Consoleにロードする構成ファイルの内容を解析するエンコード・キャラクタ・セットも選択できます。
Application Configuration Consoleサーバーおよびクライアントのすべてのファイル(.log、.xml、.txtなど)は、UTF-8形式であるため、すべてのロケールで解析可能です。同様に、すべてのサーバー生成の電子メールもUTF-8形式です。したがって、メール・サーバーでは電子メールを正しく転送できる必要があります。Application Configuration Consoleから送信された電子メールの表示または解析に問題がある場合は、メール・サーバーが原因です。ただし、コア・サーバーおよびクライアントのインストーラのパネルは英語のままです。これは、必要なユーザーに対する補助があるためです。
ローカライゼーションの最初の手順は、適切にエンコーディングされたキャラクタ・セットで新しいデータベースを作成することです。マルチバイト・サポートの場合、標準のデフォルト・インストールと唯一異なる点は、「キャラクタ・セット」タブで次のように選択することです。
Use Unicode (AL32UTF8)
データを保持する場合、すべてのデータを新しいキャラクタ・セットに正しく変換できるよう、完全なエクスポートあるいはインポートを実行してください。
データベースをローカライズした後、ファイルをロケールの言語に翻訳します。少なくとも、リソース・バンドルを翻訳します。可能であれば、Application Configuration Consoleのオンライン・ヘルプも翻訳します。
翻訳されたプロパティ・ファイルがLatin-1キャラクタ・セット以外でエンコーディングされている場合、インストール・ディレクトリに置く前に、Javaのnative2ascii
ユーティリティを使用してファイルを変換します。変換の前または後にBOM(バイト・オーダー・マーク)文字を必ず削除してください。
翻訳済テキストをアプリケーションの正しい位置に置いた後、ローカル言語をサポートするようにシステムを構成できます。
Application Configuration Consoleのローカライゼーションには、この項で説明するように、いくつかの側面があります。
クライアントをホストするマシンは、次のように、ローカル言語をサポートできるよう、適切に構成されている必要があります。
必須の言語パックとサポート対象のフォントが、ホスト・マシンにインストールされている必要があります。インストールされていない場合、翻訳されたテキストは正しく表示されません。
「コントロール パネル」→「地域と言語のオプション」設定が、ロケールの言語および慣習をサポートできるように構成されている必要があります。
Webレポート用に、適切な言語を表示できるようにブラウザを設定します。
注意: 解析または表示に関する問題の原因は、フォントがインストールされていないか、エンコーディングがサポートされていないことのいずれかである可能性があります。白い(透明の)四角形はフォントの問題を、疑問符(????)はエンコーディングの問題を示します。 |
クライアントのロケール固有バージョンを実行するには、startup.bat
ファイルを編集する必要があります。
クライアント・マシンで、次のディレクトリに移動します。
$CLIENT_HOME/runtime
startup.bat
ファイルをテキスト・エディタで開きます。
次のような引数をstart eclipse.exe
コマンドに追加します。
-nl locale
localeはローカル言語のISO言語コード(たとえばfr_FR)です。
ファイルを保存します。
起動時に、クライアントによって、適切な場所に一致するMessagesBundle
_isocode
.properties
ファイルが存在するかどうかが確認されます。クライアントでは、翻訳バージョンで検出できなかった文字列を、MessagesBundle.properties
の元(英語)のバージョンから取得します。
Application Configuration Consoleでは、ターゲット・システムの構成を管理します。製品のローカライズ・バージョンでは、構成ファイルの内容と、そのファイルが存在するディレクトリ構造をエンコーディングする必要があります。この項では、そのためにクライアントを構成する方法を説明します。
プロフェッショナル・サービスによって開発されたカスタム・レポートをWebレポートに統合し、メニュー・バーからアクセスすることができます。この処理は、Webレポートのオンライン・ヘルプで説明されています。翻訳のため、Messages.Bundle.properties
内の適切な文字列値を編集できます。特に次の値です。
report.name.customreport=
Custom Report
report.menu.custommenu=
Custom Menu
これらの名前は、カスタム・レポートを統合するために、Webレポートのレジストリ(webreports_registry.xml
)に追加するレポート定義とメニュー・アイテムに対応します。
翻訳されたプロパティ・ファイルがLatin-1キャラクタ・セット以外でエンコーディングされている場合、インストール・ディレクトリに置く前に、Javaのnative2ascii
ユーティリティを使用してファイルを変換する必要があります。
native2ascii -encoding utf-8 MessagesBundle.fr MessagesBundle_fr.properties
その後、次のように、クライアントおよびコア・サーバーにプロパティ・ファイルを適切に配置します。
$CLIENT_HOME/runtime/plugins/com.mvalent.integrity_5.3.2/config/MessagesBundle_fr.properties $SERVER_HOME/appserver/tomcat/shared/classes/MessagesBundle_fr.properties
翻訳バージョンには、ローカル言語を示す接尾辞が付加されます。
正しくローカライゼーションを設定するためのガイドラインとして、次のチェックリストを使用してください。
Oracleデータベースはローカライズ済か。
ローカルのWindows環境は使用するキャラクタ・エンコーディングをサポートしているか。
ターゲット・ホスト(リソースを管理するホスト)のファイルおよびディレクトリのキャラクタ・エンコーディングは何か。
管理する構成ファイルの内容のキャラクタ・エンコーディングは何か。
翻訳済プロパティ・ファイルがLatin-1キャラクタ・セット以外でエンコーディングされている場合、Javaのnative2ascii
ユーティリティを使用してファイルを変換したか。
ターゲット・ホストのキャラクタ・エンコーディングを指定するホストやエンドポイントをApplication Configuration Consoleで作成したか。
管理する構成ファイルのキャラクタ・エンコーディングを指定するリソース定義のリソース指定を作成したか。
リソース指定の作成時に解析の問題はあったか。
リソース定義の正しいキャラクタ・エンコーディングを選択したか確認する。
デフォルトの変換パラメータが構成ファイルに合致したものか確認する。たとえば、コメント文字か行端文字を変更する必要がある可能性があります。
問題が解決できない場合、マッピングなしを選択します。こうすると、リソース指定を使用してアセットをロードすることができ、トラッキング、比較、プロビジョニングなどができます。