| Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド 11g リリース1(11.1.0.1) B61025-01  | 
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この章では、JVM Diagnostics機能の構成および有効化のプロセスについて説明します。この章の内容は次のとおりです。
次の図はJVM Diagnosticsアーキテクチャを示しています。
JVM DiagnosticsマネージャはWebLogicサーバーでEJBとして実行されます。JVM Diagnosticsエージェントは、ターゲットとされたJVMにデプロイされます(例: 本稼働WebLogicサーバーを実行しているJVM)。エージェントはリアルタイムのデータを収集して、それをJVM Diagnosticsマネージャに送信します。JVM DiagnosticsマネージャとJVM Diagnosticsエージェント間の通信は、セキュア(SSL)または非セキュアな接続が可能です。
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 注意: この図は単一のJVM Diagnosticsマネージャのデプロイを示しています。6.4項「複数のJVM Diagnosticsマネージャのデプロイによるスケール拡大」に説明されているように複数のマネージャをデプロイしている場合、これは対象外です。 | 
DeployAD4Jmanager.shスクリプトは、$ORACLE_HOME/oms11g/ad4jディレクトリから起動する必要があります。
新規の管理対象サーバーを作成するためにユーザーが指定するポート番号は、使用されていない状態である必要があります。
ユーザーが、DeployAD4Jmanager.shスクリプトにアクセスして実行するための適切なログイン資格証明を保持している必要があります。
個別パッチの前提条件 - TBD
JVM DiagnosticsマネージャのデプロイにはDeployAD4Jmanager.shスクリプトが使用されます。このスクリプトは次の処理を実行します。
既存のOMSサーバーから管理対象サーバーを作成(クローニング)します。
新規の管理対象サーバーにjammanager.earファイルをデプロイします。
この項の内容は次のとおりです。
JVM Diagnosticsマネージャをインストールするには、次の手順を実行します。
コマンド・プロンプトからDeployAD4Jmanager.shスクリプトを実行します。
$ ./DeployAD4JManager.sh
次の出力が表示されます。
Welcome to AD4J Manager Installation script Please follow the guided instructions to install AD4J manager Setting up environment variables Environment variable used in the script: ORACLE_HOME=/u01/atejaswy/Oracle/Middleware/oms11g MW_HOME=/u01/atejaswy/Oracle/Middleware WL_HOME=/u01/atejaswy/Oracle/Middleware/wlserver_10.3 MODULES_DIR=/u01/atejaswy/Oracle/Middleware/modules Delete previous existing ad4j directory.. Done Unzipping ad4j.zip..... Archive: ad4j.zip creating: ad4j/ inflating: ad4j/ad4jjobtype.xml inflating: ad4j/jamagent.war inflating: ad4j/jamagent.ear
次に、WebLogicサーバーのホスト名を求められます。[Enter]を押すとデフォルト値が選択されます。次のプロンプトが表示されます。
Enter weblogic host name:
WebLogicサーバーが稼働しているマシンのホスト名またはIPアドレスを入力します。
Is secured connection (uses https)? [Default:[y]es]
[Enter]を押して安全な接続であることを示します。
Enter weblogic ssl port number
httpsを選択している場合はssl(https)ポート番号、選択していない場合はhttpポート番号を入力します。
Enter weblogic admin username
管理ユーザーの名前を入力します。
Enter weblogic admin password
管理ユーザーのパスワードを入力します。
選択したWebLogicサーバーの詳細が表示されます。次に、新規の管理対象サーバーの詳細を求められます。[Enter]を押すとデフォルト値が使用されます。次のプロンプトが表示されます。
Enter managed server name:
新規の管理対象サーバーの名前を入力します。デフォルト名はEMAD4JMANAGERです。
Enter managed server machine name:
管理対象サーバーが作成される先のマシンの名前を入力します。デフォルトはEMGC_MACHINE1です。
Enter managed server listen address
管理対象サーバーのリスニング・アドレスを入力します。デフォルトは現行マシンの名前です。
Enter managed server listen port
管理対象サーバーについてユーザーが構成したポート番号を入力します。デフォルト値は3800です。
Enter managed server SSL listen port
管理対象サーバーについてユーザーが構成したsslポート番号を入力します。デフォルト値は3801です。
Enter existing OMS server name
OMSサーバーの名前を入力します。
Enter existing EMGC_DOMAIN path
EMドメインの場所を入力します。
Enter existing INSTANCE_HOME path
OMSサーバーがインストールされているディレクトリを入力します。
Do you want secure communication between AD4J Agent and AD4J Manager (y/n) [Default:n]
セキュアな通信をサポートする場合は「Y」を入力します。
「Y」を入力すると、次のプロンプトが表示されます。
Enter the absolute location of the wallet
ウォレット名を含む、ウォレットの完全パスを入力します。
Enter wallet password
ウォレットのパスワードを入力します。これによって、AD4JマネージャとAD4Jエージェント間にセキュアな通信が存在することになります。
インストールの続行を次のように求められます。
Do you wish to continue with the installation of AD4J Manager (y/n) [Default:y]
[Enter]を押して続行します。次の詳細が表示されます。
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ... Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell Type help() for help on available commands Deployment Summary: WEBLOGICHOSTNAME dadvmi0105 WEBLOGICPORTNUMBER: 7101 USERNAME: weblogic MACHINENAME: EMGC_MACHINE1 ORACLEHOME: /u01/atejaswy/Oracle/Middleware/oms11g WLHOME: /u01/atejaswy/Oracle/Middleware/wlserver_10.3 MODULEHOME: /u01/atejaswy/Oracle/Middleware/modules SERVERNAME ad4jmanager LISTENADDRESS dadvmi0105 LISTENPORT 3800 SSL LISTENPORT 3801 Connecting to t3s://dadvmi0105:7101 with userid weblogic ... Successfully connected to Admin Server 'EMGC_ADMINSERVER' that belongs to domain 'EMGC_DOMAIN'. Location changed to edit tree. This is a writable tree with DomainMBean as the root. To make changes you will need to start an edit session via startEdit (). For more help, use help(edit) You already have an edit session in progress and hence WLST will continue with your edit session. Started edit session, please be sure to save and activate your changes once you are done. Saving all your changes ... Saved all your changes successfully. Activating all your changes, this may take a while ... The edit lock associated with this edit session is released once the activation is completed Activation completed Starting server ad4jmanager ................................................................ ...................................... Server with name ad4jmanager started successfully Deploying application from /u01/atejaswy/Oracle/Middleware/oms11g/ad4j/./ad4j/jammanager.ear to targets ad4jmanager (upload=false) ... <Jan 8, 2010 6:33:16 AM PST> <Info> <J2EE Deployment SPI> <BEA-260121> <Initiating deploy operation for application, ad4jmanagerapp [archive: /u01/atejaswy/Oracle/Middleware/oms11g/ad4j/./ad4j/jammanager.ear], to ad4jmanager .> .......................Completed the deployment of Application with status completed Current Status of your Deployment: Deployment command type: deploy Deployment State : completed Deployment Message : no message Exiting WebLogic Scripting Tool.
以上で、JVM Diagnosticsマネージャがインストールされました。この機能の使用を開始するには、次の手順を実行します。
Enterprise Manager Grid Controlにログインします。
「ターゲット」、続いて「ミドルウェア」タブをクリックして、「ミドルウェア」ページに移動します。
リストの「WebLogicドメイン」ターゲットをクリックします。次の画面が表示されます。
JVM Diagnosticsの使用を開始するには、「WebLogicドメイン」ドロップダウン・メニューから「JVM診断」オプションを選択し、適切なオプションを選択します。
JVM Diagnosticsマネージャは32ビットのJVMにデプロイできます。JVM Diagnosticsマネージャを64ビットのJVMにデプロイしようとすると、jammanager.earが失敗して次のエラーが表示されます。
JAM Console: Only 32 bit JAM Console: Only 32 bit JVM is supported. The shared lib might not be loaded on this platform >>java.library.path: /scratch/skbalakr/Oracle/Middleware/oms11g/lib JAM Console: loadNative Exception loading [/tmp/libJamConsole.so.1] /tmp/libJamConsole.so.1: ld.so.1: java: fatal: /tmp/libJamConsole.so.1: wrong ELF class: ELFCLASS32 (Possible cause: architecture word width mismatch) java.lang.UnsatisfiedLinkError: /tmp/libJamConsole.so.1: ld.so.1: java: fatal: /tmp/libJamConsole.so.1: wrong ELF class: ELFCLASS32 (Possible cause: architecture word width mismatch) at java.lang.ClassLoader$NativeLibrary.load(Native Method) at java.lang.ClassLoader.loadLibrary0(ClassLoader? .java:1778) at java.lang.ClassLoader.loadLibrary(ClassLoader? .java:1674) at java.lang.Runtime.load0(Runtime.java:770) at java.lang.System.load(System.java:1003) at oracle.sysman.e2e.model.ad4j.remote.Jam.init(Jam.java:597) at oracle.sysman.e2e.model.ad4j.remote.servlet.AD4JManagerServlet.init(AD4JManagerSe rvlet? .java:38)
この問題を解決するには、JAVA_VM変数の値を次のように変更します。
<DOMAIN_HOME>/bin/startWeblogic.shファイルを開きます。
JAVA_VM環境変数の値を-d32に変更します。
jammanager.earファイルを再度実行すると、JVM Diagnosticsマネージャがデプロイされます。
複数のJVM Diagnosticsマネージャをデプロイし、これらのマネージャに対して1つ以上のエージェントを接続できるようになりました。新規のJVM Diagnosticsマネージャは、UNIXではDeployAD4JManager.shスクリプト、WindowsではDeployAD4Manager.cmdを実行すると追加できます。DeployAD4JManager.shスクリプトを実行すると、6.3.1項「DeployAD4Jmanager.shスクリプトの実行」で説明されている手順1から3が実行されます。管理対象サーバーのSSLリスニング・ポートを入力すると、次のプロンプトが表示されます。
Enter an available port at which jammanager should listen [JamConsPort]:[3600]
JVM Diagnosticsマネージャのリスニング・ポート番号を指定します。これはデフォルトでは3600ですが、変更できます。ポート番号を入力したら、6.3.1項「DeployAD4Jmanager.shスクリプトの実行」で説明されている残りの手順に従って、JVM Diagnosticsマネージャをデプロイします。デプロイした後は、「設定」 > 「JVMとマネージャ」をクリックするとステータスをチェックできます。図6-3「「Registered Managers」ページ」が表示されます。
このページでは、すべてのJVM Diagnosticsマネージャおよびその現在のステータスのリストを参照できます。各マネージャに接続されたJVMのリストも表示できます。各マネージャの監視ステータスを表示するには、「設定」 > 「監視中」をクリックします。図6-4「監視ページ」が表示されます。
アクティブなマネージャのリストがその監視ステータスとともに表示されます。すべてのマネージャのステータスが同じ(オンまたはオフ)である必要があります。
JVM Diagnosticsエージェントは手動で、または自動デプロイメント・プロシージャを使用してデプロイできます。
JVM Diagnosticsエージェントをデプロイするには、次の手順を実行します。
「ミドルウェア」ページで「WebLogicドメイン」ターゲットを選択します。
図6-5「「エージェントのデプロイ」選択ページ」に示されているように、ドロップダウン・リストで「JVM診断」オプションを選択し、「エージェントのデプロイ」をクリックします。
次の画面が表示されます。
管理サーバーのユーザー名およびパスワードを入力します。
「デプロイ」チェックボックスの選択によってデプロイするエージェントを選択し、「AD4Jエージェントのデプロイ」をクリックしてそのエージェントをデプロイします。
JVM Diagnosticsエージェントをデプロイ解除するには、次の手順を実行します。
JVM Diagnosticsエージェントをデプロイ解除するドメインのWebLogic管理コンソールにログインします。
「デプロイメント」ページに移動して、jamagent_の文字列が先頭にあるWARデプロイメントを検索します。
非アクティブ化するデプロイメントを停止します。これらのデプロイメントに対するJVM Diagnosticsエージェントは永続的に削除されます。
データベース・エージェントをデプロイするには、次の手順を実行します。
「ミドルウェア」ページで「WebLogicドメイン」ターゲットを選択します。
図6-7「「設定」選択ページ」に示されているように、ドロップダウン・リストで「JVM診断」オプションを選択し、「設定」をクリックします。
「設定」ページで「ダウンロード」タブをクリックします。図6-8「「ダウンロード」ページ」が表示されます。
「すべてのプラットフォームのデータベース・エージェント」のダウンロード・リンクをクリックして、データベース・エージェントをダウンロードします。
データベース・エージェントをダウンロードしたら、「設定」ページに戻って「データベース」をクリックします。
Oracleデータベースを稼働しているOSユーザーと同様に、データベースが稼働しているマシンでデータベース・エージェントを実行します。
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 注意: データベース・エージェントをAIXマシンで実行するには、次の作業が必要です。
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「データベース」ページで「新規データベースの登録」をクリックします。図6-9「「データベース情報の追加」ページ」が表示されます。
データベースの登録に必要な情報を指定します。
ここで指定するOSユーザーは、データベース・エージェントを実行しているOSユーザーと同じである必要があります。
OSユーザーには完全なデータベース権限と、SIDおよびパスのバイナリを含む適切な環境設定が必要です。
DBユーザーは、監視中のアプリケーションを実行しているユーザーと同じである必要があります。
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 注意: 異なるデータベース・ユーザーが複数のアプリケーションを実行している場合、単一のデータベース・エージェントに複数の登録が必要になる場合があります。 | 
データベース・エージェントの登録が終了すると、特定のJVMに対して監視中のアプリケーションと基礎となるデータベースの間の、階層をまたがるJVMコールの監視をJVM Diagnosticsマネージャが開始します。
JVM Diagnosticsヒープをリポジトリにロードできる、Enterprise Managerの特別リポジトリ・ユーザーを作成するには、次の手順を実行します。
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 注意: この手順はオプションであり、loadheapスクリプトを使用してヒープをロードできる権限の低いユーザーの作成に使用できます。 | 
コマンド・プロンプトからcreate_jvm_diagnostic_db_user.shスクリプトを実行します。
$ ./create_jvm_diagnostic_db_user.sh
ユーザー作成の続行を求めるメッセージが表示されます。[Y]を入力して続行します。次のプロンプトが表示されます。
Enter Database Host Machine Name or IP address:[localhost]:
データベースがインストールされているマシンのホスト名またはIPアドレスを入力します。
Enter Database Port on "localhost":[1521]
データベースのポート番号を25062と入力します。
Enter ORACLE_SID for database on "localhost":[s0222]
データベースのOracleシステム識別子を入力します。
Enter database admin user name:[SYSTEM]
データベース管理ユーザーの名前を入力します。
Enter "SYSTEM" user password:
データベース管理者のパスワードを入力します。
Enter JVM Diagnostics database username:[JVMDIAG]
作成中のJVM Diagnostics管理者のユーザー名を入力します。
Enter "JVMDIAG" user password:
JVM Diagnostics管理者のパスワードを入力します。パスワードの再入力を求められます。パスワードを再入力すると、次のように表示されます。
Creating Database user "JVMDIAG" .... Database user "JVMDIAG" created Public synonyms would be created for following database objects: Tables 1) JAM_HEAPREL 2) JAM_HEAPOBJ 3) JAM_HEAPUSAGE 4) JAM_HEAPROOTS 5) JAM_HEAPROOTREL 6) JAM_HEAPOBJSUM 7) JAM_HEAPSNAP
設定を続行するように求められます。[Enter]を押して続行します。次の出力が表示されます。
Required privileges granted JVM Diagnostics Database User "JVMDIAG" created Now onwards, to load heap, use "JVMDIAG" user