| Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド 11g リリース1(11.1.0.1) B61025-01 |
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この付録では、ADPで使用可能なファイルおよびディレクトリの一覧を示し、定義します。内容は次のとおりです。
ADPをインストールすると、アプリケーション・パッケージのコンポーネントはすべて$CAMM_HOMEディレクリ内に置かれます。
次に示すのは、ADPのインストール後の$CAMM_HOMEディレクリ構造です。
表A-1 $CAMM_HOMEディレクリ内のディレクリ
| ディレクリ | 説明 |
|---|---|
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apache-tomcat-5.5.20 |
ADPのWebアプリケーション(GUI)が置かれているTomcatサーバー。デフォルトでは、Apache Tomcatは無効です。 |
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bin |
ADPの起動および停止、エージェントおよびADP EJBのデプロイヤの実行、エクスポート・ユーティリティの実行のためのすべての実行可能ファイルが含まれます。 |
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config |
実行ロジック、ADPのスキーマ有効化、ADP GUI機能、サービス・レベル目標値の定義、エクスポート・ロジックなどを制御する、すべてのADPランタイム構成パラメータが含まれます。 |
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darchive |
Java EEアプリケーションの分析およびモデリングの結果と同様に、監視が必要なJava EEアプリケーションの一時イメージが格納されます。このディレクトリは、ADPが起動して稼働中になると作成されます。 |
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deploy |
エージェント・ライブラリと構成ファイルが、ADP EJBおよびADP Admin Webアプリケーションと同様に含まれます。これらのコンポーネントはADPパッケージのbinディレクトリ内にあるデプロイヤ・ユーティリティを使用して、リモート・ホスト(Webまたはアプリケーションのサーバー)でデプロイされます。 |
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j2sdk |
ADPサーバーの実行に最小限必要なJava SDKが含まれます。 |
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lib |
ADPの適切な機能性に必要なすべてのライブラリがあります。 |
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log |
ADPパフォーマンス・メトリック収集アクティビティのすべての診断レコードがあります。また、ADPエージェントの正常なデプロイを示すログもこの中にあります。このディレクトリは、ADPが起動して稼働中になると作成されます。 |
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mcconfig |
内部的なベースとなるインスツルメンテーション構成が含まれます。これらのファイルは変更しないでください。 |
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tmp |
ADPのニーズに使用されるすべてのメタデータ定義が含まれます。 |
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Uninstall CAMM |
ADPのアンインストールに使用されるユーティリティが含まれます。 |
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userdata |
ユーザーごとに保存されるカスタム・ビューが含まれます。 |
configディレクトリには、構成が可能で、ADPを特定の方法で稼働するファイルが数多く含まれています。このディレクトリ内のファイルに変更を加えると、ADPサーバーの再起動が必要になります。
ほとんどのファイルはユーザーが直接操作することはありません。目的の効果を得るために手動で構成できる、3つの主なファイルを次に示します。
| ファイル | 説明 |
|---|---|
| Acsera.properties | このファイルはメインのADP構成ファイルで、カスタマイズすることでADPのチューニングが促されます。 |
| configuration.xml | このファイルでは、管理サーバーの場所とそれにアクセスするための資格証明を定義します。通常は、このファイルは操作しません。構成はすべてADP GUIによって行われます。 |
| dbconfig.xml | このファイルにはADPメトリック・リポジトリのデータベース構成情報が含まれます。 |
| export.xml | このファイルには適切なデータ・エクスポート・ロジックを動かす情報が含まれます。これは、ADPデータ・リポジトリからパフォーマンス・メトリックおよびイベントのデータを手動および自動でエクスポートする際に使用されます。 |
| UrlMap.properties | このファイルは、サーバー・アドレスのロード・バランサ・アドレスへのマッピングに使用されます。デフォルトではこのファイルは存在せず、ユーザーが作成する必要があります。 |
サービス・レベル目標値の定義とSLOに関連付けられたアクションは、slo.xmlとevent.xmlにそれぞれ記述されているので注意してください。これらのファイルのコンテンツは、ADP GUI(「構成」タブ)から適用された定義によって完全に制御されています。
/binディレクトリにはADPの起動および停止、エージェントおよびADP EJBのデプロイヤの実行、エクスポート・ユーティリティの実行のためのすべての実行可能ファイルが含まれます。
このディレクトリ内のファイルのコンテンツのカスタマイズが必要になる、2つの主な理由があります。
ポインタをJavaランタイム環境およびADPインストール・ディレクトリ(ACSERA_HOME)の場所に変更する場合
ADPサーバーのJVMパラメータ(例: メモリー)を構成する場合
頻繁にカスタマイズされるファイルのみをこの章で説明します。
このディレクトリ内のファイルにはすべて、ADPのインストール場所を示す次の行が存在します。
UNIXの場合: ACSERA_HOME=/home/CAMM; export ACSERA_HOME
Windowsの場合: set ACSERA_HOME=C:\oracle\em11g\
さらに、acseraenv.sh(.bat)にはADPで使用されるJDKへのポインタも含まれます。
UNIXの場合: JAVA_HOME=/home/oracle/em11g/j2sdk;export JAVA_HOME
Windowsの場合: set JAVA_HOME=C:\oracle\em11g\j2sdk
ADPはJavaアプリケーションで、固有のJVMで稼働します。JVMメモリーのデフォルト・サイズは1024MBです。この値を変更するには、acsera.sh(.bat)ファイルで-Xmsおよび-Xmxの各パラメータを変更します。
ADPをWindowsサービスとしてインストールしている場合にJVMメモリー・サイズの変更が必要なときは、新規のJVMパラメータによってWindowsレジストリを更新するか、createmanagerservice.batユーティリティを再実行する方法のいずれかでサイズを変更する必要があります。
acsera.propertiesファイルには、ADPマネージャの操作を定義するグローバルな構成パラメータが含まれます。
Acsera.propertiesファイルのこのセクションは、ログのローテーション・ポリシーを定義します。Log.MaxFilesは指定した時間で使用可能なログ・ファイルの最大数を示し、Log.MaxFileSizeMBはログ・ファイルの最大サイズを示します。
例A-1 ログ・ファイルの管理セクション
Log.CopyOut = false Log.MaxFiles = 10 Log.MaxFileSizeMB = 30 Log.MergeLogs = true Debug.CopyOut = false Debug.LogLevel = all Debug.MaxFiles = 10 Debug.MaxFileSizeMB = 30
ログ・ファイルはログ・ディレクトリに格納されます。
ユーザーは、リソース制限パラメータを次のように設定することで監視対象のドメイン数を制限できます: ConfigurationManager.ResourceLimit=4
デフォルトは2です。つまり、ADPはデフォルトで、多くても2つのアプリケーション・サーバー・ドメインを監視するように設定されています。
ADPはエージェントとの通信にRMIポートを使用して、特定のRMIポートから受信パフォーマンス・メトリックを収集します。RMIポートはデフォルトで、ADPをホスティングしているマシンと同じマシンに設定されています。RMI.Registry.Hostは、ホストがマルチホーム(多数のネットワーク・インタフェースや任意のipv6アドレスがある場合など)で、ADPが特定のインタフェースで受信トラフィックをリスニングするような設定が必要な場合、コメントを解除してlocalhost以外の値を指定する必要があります。
デフォルトの51099のポート番号が他のアプリケーションに割り当てられている場合、RMI.Registry.Portの値の変更が必要になる場合があります。また、ADPがマルチインスタンス・モードで稼働している場合、ポート番号は個々のインスタンスで異なります。
ADPには、パフォーマンス・データの集計(または圧縮)に対する高度なマルチ階層ロジックがあります。これは、表示用のデータを問合せするときと、新規のパフォーマンス・メトリックを挿入するときの両方において、内部データ・リポジトリとの相互作用のパフォーマンスの最適化を促します。
さらに長い用語データを格納する予定のユーザーはAcsera.propertiesの次のセクションを参照してください。
######################### # Production setting # NOTE: use Model.GlobalSamplingRateSecs to configure Metric.Grain.0 ######################### Metric.Grain.0 0s Metric.TableInterval.0 = 4h Metric.DataLife.0 = 8d Metric.Grain.1 = 3m Metric.TableInterval.1 =1d Metric.DataLife.1 = 8d #Metric.Grain.2 = 30m #Metric.TableInterval.2 = 7d #Metric.DataLife.2 = 420d
そして、Metric.*.2 propertiesの最後の3行をコメント解除してください。
ADPはデフォルトで複数のクラスタ・メンバーから受信するデータをアプリケーション別に集計することで、データ・リポジトリへの挿入の割合を最小限に抑えます。これによって、非常に負荷の高い環境におけるADPのパフォーマンスが大幅に向上します。
このアプローチの副次的な作用として、ユーザーはインスツルメンテーションのメトリック(プロセスおよびポータル)をサーバー・レベルごとに参照できなくなります。これを有効にすることが必要な場合は、JavaMIP.AggregateInsertsをfalseに設定します。
アプリケーションの不必要な監視によるオーバーヘッドを避けるため、どのアプリケーションを監視するか、またはどのアプリケーションを監視から除外するかを明示的に示すことができます。
ユーザーは対象のアプリケーションの名前をComponentProvider.Application.Excludeプロパティに追加する必要があります。
ADPマネージャと監視対象アプリケーション・サーバーの間にファイアウォールが存在する場合、特に複数のリソースが構成されるようなケースでは、その間のポートが開かれていることが必要です。たとえば、2つのリソースが構成され、最初のリソースがポートとして55006を使用する場合、次のリソースはポートとして55007を使用する必要があります。リソースが追加されるたびにポートは1ずつ増分されます。
アプリケーション・サーバーのJMXアクセス・ポートに加えて、Acsera.propertiesの次の2つのプロパティがADPで特に使用されているポートを示します。
RMI.Registry.Port(デフォルトは51099)
RMI.JavaProvider.ServerPort(デフォルトは55003)
SLO違反がある期間の間ずっと続くようなときに、繰り返し送られる通知の数を意図的に減らすことを想定する局面があります。短期間に発生する同じ違反の通知を抑制するため、ADPはSLOの減衰機能を備えています。この機能を有効にすると、SLO違反が発生して短期間に数回繰り返されるような場合、ADPではSLO.RearmDelayで定義された期間にSLO違反通知が発行されません。この機能を無効にするには、このパラメータの値を0に設定します。
SLO.SuppressDelayedAssertsは、ADPの期限が切れた後も違反が続く場合にSLO通知を発行するかどうかを示します。たとえば、デフォルトはfalseで通知を発行することを示しています。
UrlMap.propertiesファイルはADPマネージャのconfigディレクトリで作成され、ロード・バランサとアプリケーション・サーバー間のアドレス・マッピングの提供に使用されます。このファイルの形式は次のようになります。
# Format: # $app_server_ip = $load_balancer_id # E.g: # http\://localhost\:7001 = http\://localhost\:7005 # # Note: ":" character need to be escaped with "\" # http\://192.168.128.53\:7002 = http\://192.168.3.187\:80 http\://192.168.128.53\:7003 = http\://192.168.3.187\:80 http\://192.168.128.54\:7005 = http\://192.168.128.54\:7011 http\://192.168.128.54\:7006 = http\://192.168.128.54\:7011